山田詠美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
表紙の絵さながらに色とりどりの飴玉のような21話からなる短編集。安定の「GIと遊んだ話」は(一)が印象的。羅紗緬、勉強になりました。あとは「百年生になったら」が面白かった。私もあれくらいエネルギッシュに生きていきたい。「モンブラン、ブルーブラック」は先が読めてしまうけど万年筆好きにはたまらない作品。「クリトリスにバターを」は村上龍の「限りなく透明に近いブルー」の第一稿タイトルを許可を得て使用したとのこと。そちらも再読したくなる。何にせよ、相変わらず山田詠美の小説は読んだ後に米語を勉強したくなってしまうよ。
p198
だいたい自覚した知性なんて、知性ではない。そして、他者にそれとすぐ解るような -
Posted by ブクログ
ネタバレ文庫になるのをずっと待ってました!!!
以前のように文章が美しい!と感動することは出来なかった。
それでもやっぱり特別だけど。
解説の方の、詠美作品は最後の一行が怖い、というのに私も同感だけども、同じ意味でではない。
ほのぼのしていても、最後に裏切られるんだろうなーと予感しながら読んでしまうのです。
詠美さんの(小説の)正義が確固としたものだと分かっているから逆に予測出来てしまう。
「にゃんにゃじじい」の始めの数ページで次郎さんが大好きになると同時に、ラストでこのほのぼの感は打ち砕かれるに違いないと思った。
そして案の定です。
様々な作品を集める中に、始終“ほのぼの”のみの作品が2つく -
Posted by ブクログ
【経緯】
山田詠美のが読みたい気分で
【感想】
●電信柱さん
山田詠美が擬人化小説書いた…!
何されても耐えるしか無い電信柱さん。ファックとも言いたくなるよねー
女の子用のガンダムブリーフ、そんなとこで男受け狙うなていうの笑った。
●百年生になったら
本気だしたオカン、恐るべし。
「あんたいると便利だもん」
ま だ 言 う か !
●宿り木
これ、好き。
わたしの大好きな山田詠美の「蝶々の纏足」の強かな怖さがあった。
タブーを逆手にとって攻撃に使うという痛快さよ。
●モンブラン、ブルーブラック
人生の卑屈な部分を華麗な文体で愛すべき甘美な哀愁に置き換えれたら。
夢想するのは楽 -
Posted by ブクログ
■愛すること(愛することを受け入れること)で永遠に戻れないところに行ったり、何かを永久に喪ったりすることは、確かにある。それが怖くて仕方がなかったり、やみつきになってしまったり、受け入れたいのに受け入れがたかったりする。かように人間のこころは矛盾に満ちているが、しかしそれでももがいたり目をそむけたりする不器用な登場人物たちが妙にかわいく、いとおしく思えてきてしまう。
■「姫君」はすごい作品だと思った。映画にしたらすごくまとまりがよく、映える作品になると思ったけれども、なってなかった…。
摩周が、わたしの知っているひとによく似ていて、読み進めていて集中できない箇所が多々あった。涙も出たりした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ山田詠美が直木賞。
いったいどんな作品なんだろう。
と思って読んだのよ。
読むのは二回目なんだけどね、私も大人になったのか
すっごくしみじみと読むことが出来たわ。
この人の本で必ず出てくるのがメイクラブ。
同じ作家でも渡辺淳一なんかはすっごく官能的で厭らしい感じがするのに
この人の作品ってすっごくキレイなことだ。
って思わせてくれるのよ。
まるで映画のワンシーンのような感じ。
だから読んでても飽きないのよね。
8つの短編小説集。
どれもこれも素敵なストーリーばかりだったわ。
最初から引き込まれていくから1日で読んじゃった。
★WHAT'S GOING ON
結婚した主人公ア