山田詠美のレビュー一覧

  • ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨

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    ジェシーの背骨が好きです。どの作品も恋愛が絡んできますが、爽やかで幸せなだけの恋愛ではありません。人と人との激しい気持ちのぶつかり合いが描かれています。結構大胆なシーンや女性としては痛々しい場面もあるかもしれません。しかし、それだけではない何かがある作品です。

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    2013年12月05日
  • ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨

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    脱走兵と娼婦の愛の物語。外国の人の愛し方ってきっと自分には受け止めきれないと思った。
    指の戯れ。奴隷のようにぞんざいに扱われた男が有名なピアニストとしてもう一度女の前に現れる。男は女のことを好きで好きでたまらなかったんだろうな、きっと最後まで好きだったんだと思う。愛の形や色は些細なことで多く変わってしまう。何かに似てるけど思い出せない。
    ジェシーの背骨。ココとジェシーの攻防。ジェシーのアンバランスさ、ひどいマムでも大好きなこと、気持ちを吐き出して成長した瞬間。素晴らしかった。

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    2013年07月31日
  • 姫君

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    言葉の一つ一つを反芻したくなる。短編集だけど内容はずっしりで得した気分。また解説の金原ひとみさんの文章がいいんだよなあ…。何回も読み直したい本!

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    2013年06月28日
  • タイニーストーリーズ

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    表紙の絵さながらに色とりどりの飴玉のような21話からなる短編集。安定の「GIと遊んだ話」は(一)が印象的。羅紗緬、勉強になりました。あとは「百年生になったら」が面白かった。私もあれくらいエネルギッシュに生きていきたい。「モンブラン、ブルーブラック」は先が読めてしまうけど万年筆好きにはたまらない作品。「クリトリスにバターを」は村上龍の「限りなく透明に近いブルー」の第一稿タイトルを許可を得て使用したとのこと。そちらも再読したくなる。何にせよ、相変わらず山田詠美の小説は読んだ後に米語を勉強したくなってしまうよ。

    p198
    だいたい自覚した知性なんて、知性ではない。そして、他者にそれとすぐ解るような

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    2013年06月06日
  • 快楽の動詞

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    ベッドの上の描写について、真面目に、メタ的に、エッセイ風に、しかも的確に論じていて結構面白かった。
    普通に山田さんの小説を読みたい人には合わないかも。

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    2013年06月04日
  • タイニーストーリーズ

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    お守りみたいなものだと思う。
    Amy saysな小説は。
    ことばのお守り。

    『彼の体のどこかしらに触れていれば、私は、この世でたったひとりにとっての大事なひとになれる』

    ということを、ガンガン代弁してくれるから。

    タイニーなストーリーだと、恋愛もさらりと読めて、心地良いですね。

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    2013年05月27日
  • タイニーストーリーズ

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    ネタバレ

    文庫になるのをずっと待ってました!!!

    以前のように文章が美しい!と感動することは出来なかった。
    それでもやっぱり特別だけど。

    解説の方の、詠美作品は最後の一行が怖い、というのに私も同感だけども、同じ意味でではない。
    ほのぼのしていても、最後に裏切られるんだろうなーと予感しながら読んでしまうのです。
    詠美さんの(小説の)正義が確固としたものだと分かっているから逆に予測出来てしまう。

    「にゃんにゃじじい」の始めの数ページで次郎さんが大好きになると同時に、ラストでこのほのぼの感は打ち砕かれるに違いないと思った。
    そして案の定です。

    様々な作品を集める中に、始終“ほのぼの”のみの作品が2つく

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    2014年08月06日
  • 晩年の子供

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    山田詠美さんの本は、放課後の音符に続きこれで二冊目。

    どちらも、大人になってすっかり忘れてた、中学、高校生時代の何となく不安定だった自分を思い出す。子供でもなく、大人でもなく、早く大人になりたくて、でも何だか大人になるのは恐いような、そんな気持ちだった。

    最後の「ひよこの眼」は、朝読み終えるには辛かった。夜、寝る前に読み終えるのがおすすめです。

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    2013年04月28日
  • タイニーストーリーズ

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    【経緯】
    山田詠美のが読みたい気分で

    【感想】
    ●電信柱さん
    山田詠美が擬人化小説書いた…!
    何されても耐えるしか無い電信柱さん。ファックとも言いたくなるよねー
    女の子用のガンダムブリーフ、そんなとこで男受け狙うなていうの笑った。

    ●百年生になったら
    本気だしたオカン、恐るべし。
    「あんたいると便利だもん」
    ま だ 言 う か !

    ●宿り木
    これ、好き。
    わたしの大好きな山田詠美の「蝶々の纏足」の強かな怖さがあった。
    タブーを逆手にとって攻撃に使うという痛快さよ。

    ●モンブラン、ブルーブラック
    人生の卑屈な部分を華麗な文体で愛すべき甘美な哀愁に置き換えれたら。
    夢想するのは楽

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    2013年04月23日
  • 晩年の子供

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    色んなお話が入ってるんだけど、
    ひよこの眼がとてもすき。
    高校の時に授業で取り扱ったんだけど、
    なんていうか、 切ないし とても綺麗な鮮明な世界観。
    澄み切ってる。

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    2013年02月24日
  • ファッション ファッショ マインド編

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    対談形式だったので、どういう感じだろう?
    と思ったが、会話(?)のテンポがよくて、すらっと読めて、笑える本です。

    なんだか漫画を読んでいるように頭も使わなくてよいし、ちょっとした時間に頭の休憩をしたいときに読める本です。

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    2013年02月12日
  • 晩年の子供

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    「ひよこの目」の男の子は、周りの子よりも早く大人になってしまった。それはどうしようもない事情のせい。
    こどもでいられる時間って本当に貴重なのだなと思いました。

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    2013年01月08日
  • 姫君

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    ■愛すること(愛することを受け入れること)で永遠に戻れないところに行ったり、何かを永久に喪ったりすることは、確かにある。それが怖くて仕方がなかったり、やみつきになってしまったり、受け入れたいのに受け入れがたかったりする。かように人間のこころは矛盾に満ちているが、しかしそれでももがいたり目をそむけたりする不器用な登場人物たちが妙にかわいく、いとおしく思えてきてしまう。

    ■「姫君」はすごい作品だと思った。映画にしたらすごくまとまりがよく、映える作品になると思ったけれども、なってなかった…。
    摩周が、わたしの知っているひとによく似ていて、読み進めていて集中できない箇所が多々あった。涙も出たりした。

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    2012年12月16日
  • セイフティボックス

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    ネタバレ

    読み出し早々、私の言いたいことが書いてあって
    まさに同意見で読んでてスカッとさせてくれる~。
    考え方が同じなんだよね~。

    昔、OLしてた頃、読んだけど結構忘れてるもんね~。
    でも今読み返すと、昔よりも彼女の言ってることがわかる。
    私も年なのかしら~(苦笑)

    彼女のエッセイはパワーを貰いたいとき
    そして彼女の小説はなんだかしっとりしたいときにGOOD.

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    2015年02月06日
  • ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー

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    ネタバレ

    山田詠美が直木賞。
    いったいどんな作品なんだろう。
    と思って読んだのよ。
    読むのは二回目なんだけどね、私も大人になったのか
    すっごくしみじみと読むことが出来たわ。

    この人の本で必ず出てくるのがメイクラブ。
    同じ作家でも渡辺淳一なんかはすっごく官能的で厭らしい感じがするのに
    この人の作品ってすっごくキレイなことだ。
    って思わせてくれるのよ。
    まるで映画のワンシーンのような感じ。
    だから読んでても飽きないのよね。

    8つの短編小説集。
    どれもこれも素敵なストーリーばかりだったわ。
    最初から引き込まれていくから1日で読んじゃった。

    ★WHAT'S GOING ON
     結婚した主人公ア

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    2015年02月06日
  • 24・7(トウェンティフォー・セブン)

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    歳をとったんだと思う。
    学生時代に読んだときは、大人っぽくって憧れを覚えた。
    今は、もっと近い感覚で読める。
    ピンプオイルは、題材的にか、サガンを思い出した。
    前夜祭は、ちょっと異色だと感じてしまった。
    粗い感じがした。
    24・7は、ホラーだ。
    どの話も、すごく楽しく読めた。
    やっぱ、大人って、楽しいね。

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    2013年11月19日
  • 姫君

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    5つの作品のうち、いまいちばんぐわんとつかまれたのは、『検温』。
    どの作品をとっても、生温かい息づかいで周りがくぐもり、真綿で首を絞められるような、やるせない気分になったのだけど(絞められる、はさすがに言い過ぎか…)、中でもこの主人公(そういえば名前がない)のなんともいやらしい感覚に近いものを感じてしまうのだ…
    ああ、いやだなあと思いつつ、地味に私の中での詠美ベスト5に入りそうな作品。春にもう一度読もう。

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    2012年11月18日
  • ファッション ファッショ

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    面白かったー!!もう一気読み。
    対談自体は今から10年前ぐらいに行われたものだけど、今読んでも頷ける部分が多く、古臭さがない。

    流行は移り変わっても、黄金律というか、「コレにコレ合わせるのは絶対アカン」「こういうラインが美しい」といった不変の原則みたいなものは確かにあるよなあと。お二人はそれをきちんとわきまえている感じ。ウイットに富んだ会話が素敵です。

    ただ、ファッションと山田詠美両方に興味ある人でないと、そこまで楽しくないかも、とは思います。

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    2012年09月05日
  • ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨

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    濃厚で本能的な恋愛小説が読みたいならこれ!

    最初の文から2人の濃密な大人の雰囲気の漂う世界観に引き込まれます。
    黒人の男との恋なんてあんまり現実味のない設定なのに,物語の途中途中に自分が恋愛しているときに思ったような事が書かれていて共感できます。
    ラストもせつない!

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    2012年08月27日
  • 快楽の動詞

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    性と文学が知りたければこの本を読むしかない

    特に快楽の動詞,ベッドの創作は考え深い。
    そっち知識がついてくると普段使っている会話や言葉の中にもなんとまあ卑猥な別の意味があるのだろうと思うがそれをエッセイとして考察した本なんて他にあるだろうか。

    私は前から官能小説と官能的なシーンが多く書かれている純文学の具体的な違いは何なのだろうと思っていたけれどこの本を読んですこし謎が解けたような気がする

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    2012年08月27日