山田詠美のレビュー一覧

  • 晩年の子供

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    10歳くらいの少女たちを描いた短編集。
    死だとか性だとか、もしくは愛だとか、そういったものを知る瞬間を描かれていたように思う。子供だからこそ直線距離でつかまえて自分なりに寄り添って、共存してる。
    ちょっと「風葬の教室」みたいな感じ。


    「海の方の子」が好きだったな。死を知るより愛を知る瞬間のほうがいいに決まってる。

    でも一番印象に残ってるのは「ひよこの眼」かな。せつない。というか、苦しい。

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    2012年07月27日
  • ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー

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    たしかこれで直木賞受賞しはったんだったなと。

    粋でせつない短編集。たぶん自分は一生こんな恋愛は出来ない気がするくらい、大人の匂い。。。

    下手に書くと下品になっちゃいそうな設定も多いのに、この人が書くと神聖なことのように思えるのも不思議なところ。

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    2012年06月25日
  • 4U ヨンユー

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    山田詠美の作品を読み始めた最初の一冊。終わり方がとてもうまい。
    解らない切なさを抱えた登場人物たち。
    4U(ヨンユー)の意味がわかったときは少し愛しい気持ちになりました。

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    2012年04月15日
  • 姫君

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    『そうか。不幸とは、他の人が決めることなのか。それじゃあ、幸福とは、まるで別物だ。それは、いつだって、自分の言葉でしか姿を表わさない。』

    『女のオーガズムの表情は、まるで天国で罰を受けているみたいだ。』

    『人に必要とされてしまったら、死ぬ自由する手に入れることが出来ないのを教えてくれた。そして、ある人間を必要としてしまったら、その人の自由を奪ってしまうことも。』

    『自分を差し置いてひとりの人間を愛せるのは、そのために、他のすべての人々を破棄出来る奴だけだ。』

    『解ってた。解ってたけど抵抗出来なかった』
    『なんで? 気持良かった?』
    『良かった』
    『じゃ、仕方ねえな。気持良いこと止めるの

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    2012年02月05日
  • ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー

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    誰だこれをポルノと言ったヤツは。
    エロい、は芸術です。
    20代で読んだのと、30過ぎてから読むのでは、やっぱり全く違うなー。

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    2012年01月14日
  • 120%COOOL

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    80年代のロマンス映画を古びた映画館で見ているかのような複数の短編集物語。

    恋に恋い焦がれているような甘酸っぱさなんて微塵もない。
    あるのは、相手が好きだという感情だけ。
    sexはただの手段であり、僕みたいなまだまだガキんちょの愛やら恋やらそんなものがどんなに型通りで退屈なものかを教えてくれた。

    なろうとは思わない、そんなことより自分の道を歩くだけ。

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    2012年01月09日
  • 私は変温動物

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    読み終わって一言………すげぇ……山田詠美ってこういう人だったのか。この人が昔随分話題になったのは知っていたけどそれでもまだ僕がまだ小さかった頃の話なので実際どんな人かというのはこの本を読んで初めて知った。なんというか、生活や人間関係も含めて全然日本人らしくない人なんだな。文書読んでても考え方だとか物事の捉え方、恋愛観、好み、どれも日本人の典型とは全くかけ離れてる。

    あともう一つ驚いたのは前に読んだ山田詠美の小説の一部分とこのエッセイにのっていた作者の幼少期の話が丸々同じ部分があったこと。なんとなくそんな感じはしてたけどやっぱりこの人の小説はこの人がそれまで生きてきた経験、特に幼少期から学生に

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    2011年12月30日
  • 姫君

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    恋愛もの短編5編。高貴という言葉が似合う。
    「フィエスタ」が一番好き 。視点がおもしろく、変わり種。

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    2011年12月17日
  • ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨

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    相変わらず黒人大好きやな~この人w
    ジェシーの背骨が個人的にはなかなかの傑作、将来子どもを欲しがる気持ちは確実に削がれるけど・・・w
    時たま出てくる鋭い指摘・斬新な表現がクセになる。

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    2011年12月10日
  • ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー

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    ネタバレ

    ソウル・ミュージックが好き。
    でもこの本の登場人物のように全身全霊で誰かを愛したことはないなあ・・・。
    大人になったらもう一度読み返したい一冊です。

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    2011年11月28日
  • 姫君

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    すごくエネルギッシュで、繊細な物語が詰まった作品。
    特に表題作の『姫君』はこんなにスパイシーで、こんなに苦くて、こんなに甘い恋があるのかと言うくらい、素晴らしい物語でした。
    読む、と言うより魅せられる、という感覚に酔いしれました。

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    2012年01月21日
  • 姫君

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    久しぶりに大好きな山田詠美さんの本を手に取った。5編の短編集。
    ●MENU
    5歳で母が自殺した時紀
    伯母に伯父、その息子聖一、娘聖子。
    時紀の仲良しの女麻子
    山田詠美さんらしい毒々しい恋愛模様に鳥肌たつ。すごくすき。

    ●検温
    ――恋は何故自分を変音動物に変えるのか
    山田詠美さんらしい表現。
    愛を語らせるのは山田詠美さんがいちばん美しくそして恐ろしいと想わせる短編

    ●フィエスタ
    ――キスが濡れたものであることを。ロマンスの頂点ではなく、セックスの準備体操であることを。

    ●姫君
    表題作であるこの作品は素晴らしい。姫子という原始名。ホステスも風俗もやっていない、世界の

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    2011年11月03日
  • マグネット

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    文章のセンスの良さににやっとしてしまった短編集。
    ノスタルジックでエロティックな、小さな「罪と罰」の集まりで、読んだからといって泣けるわけでも、そんなに深く考えさせられるわけでもないのだけれど、どことなくユーモラスで、大人の女性の読みモノだと思いました。
    この本を持ってなら、一人カフェ2時間はいけますね (笑)

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    2011年10月24日
  • 姫君

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    山田詠美の物語って
    すごく好きか
    ちょっと苦手な作品に
    分かれるイメージやけど
    この本は価値観
    押しつけられてる感じが
    全然しなくて
    読みやすかった(*^^*)

    どの主人公も
    自分とはあんまり似てなくて
    でも恋愛中の姿には
    わかる!って共感することが
    いっぱいでわくわくした★

    「シャンプー」が好き!

    あとがきの
    人との出会いが大好物っていうの
    すごくわかるし
    瑞穂もそうでありたい!
    この姿勢大事にしたいな?

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    2011年10月07日
  • 4U ヨンユー

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    苦手だったんだけど、山田詠美さん。
    本棚に眠っていたこの本をふっと読みたくなって。
    今まで、一度も読まなかったのに。

    30代になったからかな~。
    胸にしみた。なんだか、幸せそうでないのに幸せそうな登場人物が。
    しびれた。文章の節々ただよう痛烈な「毒」が。

    10代、20代では解らなかった作品がたくさん本棚に眠っているので、
    チャレンジしてみようかな。

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    2011年08月31日
  • ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー

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    20年以上前の作品だからか、何かこそばゆいわ…と思いながら読み進めたらビックリ、すごい面白いじゃないの…!

    こんなに読みやすい恋愛短編集は初めてです。随所に出てくるスラングや古めかしい言い回しがムズムズするのですが←、文章のリズムが良いので慣れてくると逆にクセになりそうでした^^

    大人の駆け引きを描いた話が多めですが、私は十代の男の子達がキレイなお姉さんに翻弄される話のが好きでした^^
    まったく違うタイプの人間を、似たようなテーマでここまで表現できるってすごいな…



    ある時、街ですれ違った男の上着の中の匂いを嗅いで、私は昔の男を思い出して道の真ん中で泣きたくなる。
    ある時、バーで流れる

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    2011年06月27日
  • 4U ヨンユー

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    ネタバレ

    堕落のにおいがする。
    だらしなくていやらしい。
    でも醜くはない。
    山田詠美さんの本はそんな感じ。

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    2011年06月08日
  • 120%COOOL

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    いろんな小説はフィクションやとおもってたけど 一人の作家の本を何冊か読んでいると フィクションのなかに必ず作家自身の記憶がまぎれている
    小説って そうなんや

    とてもおもしろい短編集 興味深いという意味で
    いろんな愛の形 いろんなセックス いろんな物語
    体験してないことを描くと 少し滑稽で身に合ってないかんじがする それがしないので冒頭のとおり
    経験がすべてである

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    2011年05月02日
  • 4U ヨンユー

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    短編集
    このひとタイトルの付け方素敵
    いっこいっこよんだあとに タイトル見て ほお となった
    けだるい空気がすてき

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    2011年05月02日
  • 24・7(トウェンティフォー・セブン)

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    ネタバレ

    この人のエッセイは生意気な感じがして好きではないが、恋愛小説は好きだ。セックスのシーンもいやらしくなく、恋愛らしい甘い雰囲気がとてもよく伝わってくる。特に、「甘い砂」はその感じがよくした作品であった。

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    2011年04月12日