山田詠美のレビュー一覧

  • マグネット
    恋愛の中にミステリー要素を加えた秀逸作品。愛してる人が殺人を犯した。でも愛してるから許せる。だけど、他の女と寝たことは許せない・・・。
    愛という、複雑で奇妙な生き物が己に巣くったとき人々はもう一人の自分に出くわす。
  • トラッシュ
    久しく恋愛小説から離れていました。 大人の恋愛事情に振り回されるジェシーと、愛しているという現実に正面から向き合うことのできないリックの親子がとても痛々しかった。
  • 120%COOOL
    それほど厚くはない文庫本の中に、
    これぞエイミー!というような短編が9つも詰まってる。
    するすると文章が流れてゆく。
    でもそれは、流れて消えるようなものではなくて、
    確実に心に染みを残していくものだった。
    この人の作品は、比喩表現が豊かで官能的だ。
  • ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー
    ソウル・ミュージックに詳しくないので、タイトルに使われているのが
    全て実存する曲のタイトルであるとか、そういうことは全然知らない。
    が、前編にたゆたうゆったりとした他の流れ、心の動き、それに従わざるを得ない体
    えもいわれぬ雰囲気があった。
    よしもとばななさんがよく、エロい文章と表現していたけど、
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  • ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨
    実はコレ、川上弘美『センセイの鞄』の直後に読み始めた。
    のだけど、あまりの凄さに読み進められず・・・中断して多和田葉子『犬婿入り』、野中柊『ヨモギ・アイス』、江國香織『ホリー・ガーデン』、さらに桐野夏生『OUT』の上巻(この本のレビューは下巻を読んでから書きます)まで挟んで、女性作家の作品のストック...続きを読む
  • 120%COOOL
    100%の完璧な快楽では、愛という陳腐な言葉が入り込む。それを打ち消すには、もう20%を必要とする。あなたの恋を誰もが考える恋に引き下げてはいけない。山田詠美が新しく書いた、9つの愛の真理。
    ***
    過激で、ロマンティックで、美しい。
    気取らない文章で読みやすかった。
  • ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨
    短編集。どれもちょっとずつ切なくて悲しい。初期の作品で山田詠美らしい小説。私はすきだけど、性描写とか生々しいのが嫌いなひとはだめそう。最初に読んだときはちょっと気持ち悪いと思ったり、よくわからなかった部分もあった。今また読むとすごくいい。出てくる男はなんか人間らしくて可愛いじゃんて思う。欲深いのは悪...続きを読む
  • ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨
    どれも好きでした。
    ジェシーの背骨が好きです好きとかじゃないんだけどジェシーがなんかほっとけない。
  • 快楽の動詞
    ビジネス上、市場動向や消費者心理を統計数値で語るのと同じように、言葉が持つイメージ、いわゆる概念的なものを活字で表現した本。
  • ベッドタイムアイズ・指の戯れ・ジェシーの背骨
    スプーンは私をかわいがるのがとてもうまい。ただし、それは私の体を、であって、心では決して、ない。

    この本のレビューはよくメイクラブと「純愛」って書かれてるけど、そうじゃないと思う。っていうかそんな愛は探してるうちは見つからんと思う。
    キムとスプーンは、ひたすら、堕落、ふぁっく、退廃、の繰り返し...続きを読む
  • 4U ヨンユー
    山田詠美さんの短編は“詩”なのだと思う。
    形式、内容ともに完全に小説で、叙情に走った端切れなのではなく、けれど、ある一点における感情の切り取りなのだよ。
    読感、それから読後感が愉しい。
    それを味わうのが、もしかしたら醍醐味なんじゃないかしら?

    きっと、好き嫌いあるよ。苦笑
  • トラッシュ
    山田さんの世界観の中のニューヨークどっぷり。
    解説が宮本輝さんなのだが、この解説もなんかすごい。
    高校生の頃、夢中になって宮本輝読んだなぁ。。。
    どちらも言葉を紡ぐって感じなんだよなぁ。
  • 快楽の動詞
    2009/7/2,3

    これも同じく知人の方から譲り受けた本です。
    題名で「おおお〜!!」という興奮と期待をあげさせられました。
    これは結構おもしろかった。
    短編集のようになっているのですが、1つ1つ話がとても独特の世界観を持っており、と同時に誰しも頭のどこかで思っている"人間が使う言語"の不可思議...続きを読む
  • 24・7(トウェンティフォー・セブン)
    粒ぞろいな短編集。

    恋の始まり、終わり、絶頂。
    それぞれの話の中で、
    理性を超える瞬間に出てくる言葉が本質を突いていて、
    すとんと腑におちる感じ。

    論理的に説明することをやめたら
    こんなに物事はシンプルなのかと気付かされました
  • 快楽の動詞
    言葉についての考察が小説じたてで描かれていて面白かった。日本語を考察することはそのまま日本独自のものの考え方をうきあがらせる。
  • マグネット
    私と同年代の作者だが、
    今の年齢で読むからこそのエロスを感じる。
    しかも、潔くてカッコいい。
    9つのうち、『最後の資料』には切なさを覚えた。
  • ファッション ファッショ
    本当はエッセイじゃなく対談やけど。この前読んだピーコさんのエッセイよりは楽しかったかな、話が色々な方向に飛んで。安い洋服おどクリーニングが必要、とか一般人に100%応用できないまでもへー、って思うこともあって。
  • ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー
     はやく読める本がいい本だ、という決まりはない。実際、わたしはこの本を読みながら何度も立ち止まったし、何度もページを閉じた。つまり、それだけ感情の動きに耐えられなかったのだ。決して悪い意味ではないけれど、正直にいうといまのわたしには刺激的過ぎた。どの作品も過去の傷をえぐるし、いまの恋心をいっそう深く...続きを読む
  • トラッシュ
    なんていうんだろう、非常に微妙な場所をついた作品だと思う。けっこう好き。腑に落ちないこともない、ていうような。
  • 4U ヨンユー
    恋愛的な感情などとかは、私はまだ理解できなかったけれど、人間観とか、なんか、人間的な至極当たり前大事なことが・・・なんてゆうか、うまくいえないけれど、目に見えないことなんだけど、至極当然なことがかいてあるかんじで、おもしろかったです。(でも読むのに気力がいる(なぜ)ので 「血止め草式」と「高貴な腐蝕...続きを読む