山田詠美のレビュー一覧

  • 4U ヨンユー

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    「何だかよく分からないけれど哀しく、切なくなる」9つの短編集。
    チャラ男との恋、SM女王様との恋、マンションの隣人との不倫…普通に見えない恋愛は、その実至るところに転がっている。特殊に見える立場の人間だって、普通に食事や排泄もすれば、普通に恋愛だってするのだということ。

    そんな中、小さな頃事故で右手を失った渚子が姉の夫に恋をする「天国の右の手」と、性的に変わった抑圧を自分に課している友人の男がその抑圧によって失敗する様を見ている「高貴な腐食」がとくに好きだった。
    人間はどうしようもない。表面を良く見せても根底にあるものが不意に表に出てしまうことがある。
    そして似たような傷を感じで惹かれ合って

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    2016年02月12日
  • 晩年の子供

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    ちょっと変わった女の子のちょっと変わったエピソードの短編集。
    自分は男だからよく分からないけど、女の子にはこういった視点があるのかな。女の子の方が早熟だっていうし。
    「花火」は好きだな。「桔梗」のはかなさもいい。

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    2016年01月05日
  • トラッシュ

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    何年も前に読んで、時々恋愛で考え事する時に部分的に読んでた。甘美でおしゃれな恋愛モノの中に、時にぐっさりくることがある。ゲイのバッキーの恋愛に対する考え方がすき。
    2015.12.13

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    2015年12月13日
  • 明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち

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    相変わらず、山田詠美が紡ぎ出す、一文一文にハッとさせられる。言葉を決して選び間違わない、しなやかな強さのある文章(と、書いている私の文章はとてもチープ)は、線を引いて読み返したいくらい。家族の一人が突然いなくなったことで、家族が重く背負わされたものの年月。やがて癒やされると約束されるわけでもない。死は残された者に対して、平等でもない。そう感じた一冊だった。

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    2015年09月09日
  • トラッシュ

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    恋人と同棲しながら、二人の冷え切った愛を見つめ直す日本人女性のココ。ただ見つめ合い、同じベッドで寝るだけでいいのに、決してココが望む愛を与えてくれない黒人男性である同棲相手のリックは、ココが与える愛を純粋に受け止められずに酒に逃げる毎日を送っていた。

    恋人同士の愛、同性愛、家族愛等の多様な恋愛観を、主人公1人の目線からだけでなく、ココを取り巻く様々な人々を交えて語られている。私は愛情を求めるココの気持ちがよく分かったが、それを拒むリックの心情がよく分からなかった。そのリックからの目線でもココに対する愛が語られており、その気持ちは、ただ愛を与える事を求められ疎ましいという気持ちだけでない、歪

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    2015年09月01日
  • 明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち

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    かなり久しぶりの山田詠美さんの本。
    ステップファミリーのはなし。
    血のつながり、親子、兄弟、恋愛、命、
    4人兄妹のそれぞれの視点でかかれている。
    母は弱い人で、ときどき腹立たしかったけど、ある意味一番リアルかも。

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    2015年08月30日
  • トラッシュ

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    リックの不器用な愛し方が凄く切なくて苦しい
    でも個人的に凄く好きな本◎
    読んでて途中で苦しくなってどうしようもなく悲しく泣きたくなるけどそれでも必死にもがいてぶつかっていく大人と子供達。
    切ないのにただ切ないだけでなく温かみのある本◎
    それぞれの登場人物に親近感が持てる^ ^

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    2015年06月19日
  • ラビット病

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    2人の会話や関係性が文句なしにかわいかった。
    現実離れしてるから実際に憧れたりはしないけど、軽く読めるし良い癒しになりました。

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    2015年06月11日
  • ラビット病

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    お金持ちで天涯孤独のわがまま娘・ゆりと、米軍基地に勤める大らかな黒人男性・ロバちゃんの恋物語。
    雰囲気的にはポップなラブコメ。
    ゆりの巻き起こす事件(?)のせいかドタバタでハチャメチャだけど、結局はラブラブ。
    (“すあま”を育てる章はとくに可愛らしかった!)
    ゆりはわがままだけどいちいちキュートで魅力的。

    短編集のようなつくりで、さらっと読みやすい。
    でもその中には重苦しくない哲学がたっぷり詰まっていて…

    誰かを好きになると、相手のためを思って我慢したり、相手に合わせるために自制したり、嫌われたくないから良いところばかりを見せようとしたりする。
    でも本当はそうじゃなくて、お互いの違いを

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    2015年05月05日
  • 晩年の子供

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    高校の教科書に載っていた「ヒヨコの眼」が忘れられなくて購入。
    読書から離れてしまった学生時代、また始めようというきっかけになったとても大切な作品です。

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    2015年02月19日
  • ラビット病

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    人との接し方がわからずに天真爛漫で我がままなユリとそんなユリをとても愛しく思う黒人兵士のロバートの様子は、読んでいてとてもかわいらしくて胸キュンでした。人を大切に想うこと、家族となることに加えて、黒人差別問題も出てきて、いろいろと考えさせられる部分もありました。

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    2015年01月31日
  • 色彩の息子

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    山田詠美の小説にでてくる世界は今僕のいる空間とは別の世界である。
    その世界は、とても魅力的で官能的な世界、すぐそこにある。踏み出せば簡単に行けるんだと思う。

    行きたいけど行けない。
    それ以上の悦びがあることもわかっているのに…。
    そして又、心の内に棲んでいる何かを求めて彼女の本を読む。

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    2015年01月13日
  • ジェントルマン

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    ジェントルマンのタイトルと裏表紙の解説だけでは到底予想できない内容でした。
    ジェントルマンと言う響きをどこか胡散臭く、違和感を覚える主人公たち。ジェントルマンは紳士を示すが、ジェントルとは確か優しいという意味もあったと思う。
    そうちゃん、は表面上優しくて、誰にでも好かれる人気者だが、裏の顔はとても醜い。。。表で振る舞う善人の反動か、ユメの前では本来の悪の顔を見せる。
    主人公とその周りには同性愛や恋する者もいて切なさもあるが不快感や違和感もある。
    ラストはとても悲しい。。。人間性。モラル。愛の形。色々と読みごたえのある作品でした。

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    2014年10月21日
  • ジェントルマン

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    漱太郎の数々の卑劣な行為は女として到底受け入れがたく、嫌悪感だけが残った。彼を愛する男、夢生も翻弄され終には破綻してしまう。そして彼らに深くかかわる二人の女は一見脇役であるように思えたが、終盤クライマックスでその存在の凄みを知ることになる。哀しくて残酷で、滑稽で、まぎれもない悪夢なのだけど、沈美的で永遠の夢のようでもあって。。どちらかというと嫌な読後感の類。ただ、ここまで登場人物たちに感情移入できたのは、やはり作者の持つ魅力なんだと思う。例えば「人の行動に伏線なんかない。衝動しかないんだ。あと、運命しか…」こんな風にさらっと主人公に言わせる詠美節。相変わらず、洗練された文体は読み手の心と脳を大

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    2014年10月20日
  • ジェントルマン

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    完璧な漱太郎の本性を唯一知るユメ。そしてユメの漱太郎への究極愛。同性愛、レイプとハードな中に純愛がしっかり全編に感じられる。
    シゲの恋に落ちた感情や、ユメの漱太郎への「自分だけに優しい人がいい」「そして、自分だけに冷たい人がいい」思い。
    ラストの圭子の大事にしてきた思いも…。
    誰にも言えない想い。切ない。

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    2014年10月12日
  • マグネット

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    1番刺さったのはあとがき。
    「人との関係を作って行く時、必ず、後悔という事態に遭遇する。」

    泣いたのは、最後の資料。
    憧れたのはマグネットの由美子。
    好きなのはYO-YOの門田くん。

    しかし、性格的に近いのはアイロンの私かしら。
    (電車で何かが起きたことは無いけれど)

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    2014年09月02日
  • ジェントルマン

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    ネタバレ

    再読。この小説を表すのにどの言葉を選ぶかによって、印象がガラリと変わるなあとみんなのレビューを読みながら考えた。裏扉の「切なくも残酷なピカレスク恋愛小説」がピッタリでしょう。BLとかヤオイとかヤンデレとかサイコパスとか、そういうことじゃないから。山田詠美さんの描く恋愛の苦しさを長年愛でてきたが、またひとつ違う世界に足を踏み入れた気がする。表現も、以前の粘性の高い皮膚感覚的なものから、原色あふれる視覚的な要素が増えたと思う。まだまだ恋愛モノを書き続けてほしいです。

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    2014年08月28日
  • 姫君

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    変温動物であること。熱がさめ気付く。
    情熱の最中の意見の一致、ベッドにもぐり込む前の前戯に過ぎない。
    倦怠が忍び込む。
    この繰返し。あーあ、つまんない。

    検温が良かったかな。

    姫君も、良かった。そういう愛の形として。
    でも、卓袱台ひっくり返されるか読んでてヒヤヒヤでした。

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    2014年08月24日
  • 姫君

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    【本の内容】
    たとえ、自分が生と死の境に立っていようとも、人は恋をする。
    なぜなら…。
    傷を傷というふうにも表せない男女が魅かれあう姿を通して、人が人を求める気持ち、言葉にできない寂しさを描いた五篇を収録。
    人を愛することで初めて生ずる恐怖、“聖なる残酷”に彩られた、最高に贅沢な愛と死のシミュレーション。

    [ 目次 ]


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    読書の速度(時間がかか

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    2014年08月24日
  • 熱帯安楽椅子

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    半年ほど前に、バリ島に旅行が決まりバリ島が舞台の小説とあって手に取りました。
    今回、再び手にとったのは、巻末に収録された綿矢りささんと村田沙耶香さんの対談が読みたかったのと、バリ島から帰ってきてあのなんとも言えない気怠い熱さの国を山田詠美の手に寄ってどのようにエロティックに描かれてたのか、再び読みたくなったから。
    あの島を知らないで読むのと、知って読むのとではだいぶ違う。知ってるとより近づける。詠美さんのあの世界に。時代は違うにしろ、かなり鮮烈。
    始まりは肉体である。そしてなりゆきは心である。簡単に要約すれば失恋したビッチの南国での傷心物語でしかないのかもしれないけれど、とにかく丁寧で繊細。美

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    2014年07月29日