山田詠美のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
映画は柳楽優弥と沢尻エリカの共演。君の心がわかるよなんていう男についていく女を、黙って見守って、俺が幸せにしてやろうとか考えてることは、錯覚か、酔ってるしかない。恋なんて、上書き保存。次から次へと移り変わっていくのが人生だ。沢尻エリカは、松田翔太や高城剛、そのほかにもデザイナーなど、いくつもの恋を重ねてきた女性だから、風味絶佳に描かれる艶やかでキュートなイメージにぴったりなのだと思う。そういう恋ができる、もしくはそんな女と付き合うってことは、自由を失う覚悟がいるし、恋と愛の間を彷徨い続ける苦しみに耐えなければならない。幼さと大人、甘さと苦さ、いろんな想いを感じさせてくれる。
シュガー&スパイスという言葉と「優しいから好きだ」と言われる主人公が妙に自分に似ていると思った。優しいと思ってしたことはなく、いつも男らしい人が好き、家庭的でなんか和んじゃうのと言われるのが嫌だった。本当は全然違うのに、、あぁ、俺だ、まさに俺がいる。と思った。映画こそ全てと思っていたら、本も侮れないと、年に数十冊は読むようになる。
以前読んだときとは、全く違う所に共感し、泪が出る。いい出逢いをしてきたからなのだろうか。うっかり買ってしまって返品されたんだなぁと、寒い部屋の中で、ひとり重い現実を受け入れる。ここに出てくる登場人物のような、風味を感じる日は、やってくるのだろうか。もともと、好きっていう感情が欠落してるから、実は、これは執着なんだろうか、自己憐憫なんだろうか、と読みながら考えてしまう。読後感は、どのストーリーも良かったのが救いだ。滋養豊富、風味絶佳!! -
Posted by ブクログ
夫との離婚、妻との死別、それぞれの事情を抱えた二組の親子が家族となるべく東京郊外のアンティークな一軒家に移り住む。澄生と真澄の兄妹に創太が弟として加わり、その後千絵が生まれる。誰もがうらやむ素敵な家、凡庸で平和でそれ故にかけがえのない家族6人の幸せは、澄生が落雷に遭い亡くなった時に終わりを告げる。澄生を溺愛した母がアルコール依存症になり、家族の姿は一変した・・・
長女真澄、次男創太、次女千絵、それぞれの語りで描かれる家族の姿が辛く切ない。家族をまとめようと努力しいっぱいいっぱいの真澄、血がつながらないゆえに母の愛を痛いほど求める創太、唯一父母の血を引きながらどこか冷めた目で家族を見つめる千絵。それぞれがとる行動は違っても、家族を愛し大切に思う気持ちは変わらない。
家族一人の死が残された者にもたらしたもの。それぞれが兄の死に囚われ、行き場を失い、やがて死を受容し明日を生きていこうとするまでの日々は重く辛い。
それだけに、最終章で見えた光に思わず感情が揺さぶられ、気が付けばボロボロ泣いていた。
大切な人、かけがえのない人に明日も会いたいと切に願った素晴らしい家族の物語でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ愛や幸せは与えられるもの?
奪うもの?作り上げるもの?
.
生まれた時から
その人の本質というものは
基本的に変わらない。
きっとそう。
育ちや環境や人間関係など
いろんな事がその人生に影響を与えたとしても。
.
「ちょうだいお化け」いるよね。
あと「マネっこお化け」も。
こーゆーのって
女の子特有のものなのかな?
.
怖いよね、強いよね、女の子って。
でも、
関わらなければ、
そっちに引っ張られなければ、
見てる分には面白い生き物だよね。
って思うのも、女だからかな。笑
.
帯に書かれていた
“もう減点方式で 冷めてしまう恋など したくない”
…ちょっとわからない。
私の感性と合わなかったみたい。 -
Posted by ブクログ
しばらく前に読んだやつなんだけど…
あ、これ私と同じ、と思って記憶に残ってるのが、
たまに出てくる滝波さんが、
「美しい暮らしを紹介している本をカンフル剤として読む」
とおっしゃっていた内容の件。
なんか、気分落ち込んでたり、気分転換したかったりって気持ちが自分の中にあると思うんだけど、本屋で思わず手に取って買ってしまい、読んでしまう「美しい暮らし推奨本」。
決してそれメインで本を買いに行くということはないんだけど、「その他の一冊」の中に含まれている本。
無性に読みたくなる時があるのよ。読むと「うっしゃー!今の生活リセットー!やるぜい!」って気持ちになるのよ。
なるほど「カンフル剤」ね。すごい表現だけど、確かに。
と思ったんでした。最近は相当強めじゃないと効きません。やばいです。 -
Posted by ブクログ
1988年に『週刊現代』で連載されたエッセイをまとめた本です。
じつは長い間、著者の作品がちょっと苦手だったのですが、最近になって林真理子や田中康夫、森瑤子といった1980年代という時代を映した小説をまとめて読むことになり、著者が彼らと同じ時代に対してどのように切り結んでいたのかということがよく見えるようになったような気持ちになることができました。
確かに本書で語られているような著者の生き方には、「消費による革命」が実現した80年代という時代の感性と響き合うところがあったのも事実だろうと思います。しかし今から振り返ってみると、著者がそうした時代に適応するような生き方をしているのではなかったことが、むしろ明確に明確になったように感じます。同じことは、著者が中沢新一との対談『ファンダメンタルなふたり』(文春文庫)の中で、松任谷由実に対して微妙な距離の取り方をしていたことにも伺えるように思います。
上野千鶴子でさえも、80年代の「消費による革命」の限界を見抜くことができず、後に小沢雅子に教えられて『〈私〉探しゲーム』(増補版、ちくま学芸文庫)の立場を撤回するに至ったことを思うと、「同時代の感性」を突き抜けた著者の精神の勁さには驚きを禁じ得ません。 -
Posted by ブクログ
とあるコミュニティサイトの「小説に出てくる好きなカップル」というトピックで紹介されていた作品。
エキセントリックな女の子・ゆりと、彼女に振り回されるアメリカ軍人・ロバートが織り成す日々を綴った物語♪
とにかく行動が読めないゆりちゃんと、それに反応する純情なロバちゃん~という二人の掛け合いが面白かった!
正直ゆりちゃんの奇行は私の理解の範疇を越えることが多々あったけれども、それに付き合えるロバちゃんは度量が大きくて凄いなと思った。(゚∀゚;)ゞ
普段は我儘でタフなゆりちゃんだけど、実は天涯孤独な身の上ゆえに、どこか赤ちゃんみたいな無垢さもあって…自分の感情をうまく処理できなかったり、ロバちゃんの優しさに照れたりするところなんかは、普通に可愛いかったw
誰かを大切にするっていうのは、甘い言葉を囁くことではないんだよなぁ~と改めて思った。((ˇωˇ〃)
言葉に依らなくても、ロバちゃんがゆりちゃんのことを大好きだ~って気持ちがとても伝わってきたから*
ゆりちゃんが何を仕出かしたとしても、とことん向き合おうとするロバちゃんの姿勢には、学ぶところがあるなぁと感じた☆
テンポが良くて読みやすく、とても可愛らしい作品だった❤-(^ε^)