山田詠美のレビュー一覧

  • 日はまた熱血ポンちゃん
    歯切れのよさと彼女のものを見るときの基準が好きで、エッセイも小説も出たらかならず読む。読んで、気分が重くならない本も私には大切。
  • マグネット
    いつものことながら、男の人と女の人のいろんな関係を書くのが上手だなあと思います。詠美さんの本を読むと、もっともっといろんな人に出会いたいと思います。この本もそう思わせてくれる本のひとつ。
  • マグネット
    「犯罪」にまつわる、9つのストーリー。
    作品一つ一つの良し悪しはあるけれど、全体的に好感触。

    殺人を犯した男との愛の生活を「熱いジャズの焼き菓子」、教師と生徒の秘密の時間「マグネット」、電車内で見かける彼に妄想する女「アイロン」。どれも作者の独特な雰囲気を漂わせる作品で、非常に良い。
    特に覗きを繰...続きを読む
  • 24・7(トウェンティフォー・セブン)
    山田詠美の24・7(twenty-four seven)を読みました。山田詠美らしい男と女の恋物語の短編集でした。いろいろな恋物語のオムニバスでしたが、ひとつひとつの物語についていくのが精一杯でした。
  • セイフティボックス
    山田詠美のセイフティボックスを読みました。オジサン向け雑誌の週刊現代に連載されていたエッセイ集です。山田詠美らしい独特の視点からの日本人論、恋愛論が展開されていて面白く楽しめました。でも、山田詠美と言う人は小説やエッセイを読むのは面白いのですが、本当につきあうことになったら大変な人かもしれないなあ、...続きを読む
  • 血も涙もある(新潮文庫)
    料理研究家とその夫、そして弟子である愛人、三人の時点で描かれる。料理研究家が他の男に攫われるのには、やられた。
  • 女性作家が選ぶ太宰治
    走れメロスって感じがしたんだけど、太宰治さんは、でも、こういうジメッとした感じの方が多いんだね…!知らなかった。(←無知)
  • ファースト クラッシュ
    居た堪れない気持ちになった箇所が何度かあり、途中読むのを止めようかと思ったくらい。でも、このエンディングは嫌いじゃない。
  • 吉祥寺ドリーミン ~てくてく散歩・おずおずコロナ~
    山田詠美さんが同じ時代を生きている…!
    と感慨深く。
    言葉もありのまま。実名批判もありなのね、と。
    思ったよりも歳上なのだな、というのは気付き。
  • 私のことだま漂流記
    読書への偏愛と
    作家としての矜持
    また、これから作家になろうとしている者への励まし
    が、幼少期から現在までの道筋をたどって自伝的に描かれている。

    時に説教臭く感じる部分もあったが、あっけらかんとした語りに、この人の人の良さ、というか、人間の持つ優しさのようなものを感じた。
    文壇の先輩方のエピソード...続きを読む
  • 風味絶佳

    長いキャリアを持つ作者による、谷崎賞も獲った6つの恋愛短編。
    登場人物はどれも肉体労働者に設定されており、当時の潮流に敢えて反発する様なコンセプトを自分は感じた。
    さておき、唯一表題の『風味絶佳』は作中のユーモアと狙いが噛み合い面白く感じたが。。。神経を逆撫でするような舞台装置的人物が頻出し、全体...続きを読む
  • 4U ヨンユー
    大人の関係がクールに描かれた恋愛短編集。
    ここのあるのは恋のリアル。

    読んでいるうちに本の中に吸い込まれるような感覚

    山田詠美さんが描く本は何か惹かれる。
    ぜひ皆さん読んでみてください。
  • 賢者の愛
    『痴人の愛』のオマージュ。
    素質のある異性を育て上げて自分の理想に仕立て上げる試みは、『源氏物語』から何ら変わっちゃいない人類の憧れなのかもしれん。

    何やかんやで優位に立つ百合は圧倒的だ。後天的に人を翻弄するしぐさを身につけたという意味では主人公と一緒だが、子供ながらに身につけるのと、復讐を期に意...続きを読む
  • つみびと
    2010年に大阪で起きたネグレクトによる二児餓死事件をもとにした小説。

    母親、祖母、子供たちの視点から繰り返し語られるので、それぞれの事情やその時の気持ちがすれ違う様子がわかり、苦しく、読むのが辛かったです。

    今もどこかで助けを求められない母親や虐待に苦しんでいても声をあげられない子供達がいるか...続きを読む
  • 血も涙もある(新潮文庫)
    山田詠美さんの作品はたしかもう10年以上前に読んだことがあるような気がする。
    内容もほとんど覚えていないけれどこの独特な文章はぼんやりと記憶にある。新しいのにちょっと古い小説を読んでいるようだった。

    不倫関係の2人とそれを眺める妻、3者の視点からユーモアを交えつつも淡々と語られる。話は展開して行く...続きを読む
  • 血も涙もある(新潮文庫)
    「私の趣味は人の夫を寝盗ることです」

    引き込まれる文頭。
    3者の視点で書かれており、文の感じは好きでした。
  • ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー
    第97回直木賞受賞作品。アメリカの黒人らの恋愛模様をR&Bのように甘美なグルーヴィーな文章に乗せて描く。あとがきを読むと自分自身を「日本語が一番うまいSister」と称する山田詠美氏の私小説に近いのかもしれない。全体に流れる何処か投げやりで何処か哲学的な雰囲気は山田詠美氏ならでは。ただ、終始男女関係...続きを読む
  • 血も涙もある(新潮文庫)
    料理研究家の妻とイラストレーターの夫、夫の不倫相手は妻の有能な助手。設定だけ見るとドロドロの三角関係を想像してしまうが、1人の男を取り合う妻と愛人の話では決してない。

    桃子は、不倫相手の妻である喜久江を敬愛してやまないし、喜久江も桃子の有能さを認めている。夫とのことを知って心は揺れるが信頼関係は揺...続きを読む
  • 血も涙もある(新潮文庫)
    久しぶりに山田詠美を読んだ。
    この、3人とも憎めない不倫を描けるのは彼女だけかもしれない。

    男と女は鍵と鍵穴の関係と言ってたけど、
    その表現が好きだなと思った。
  • 風味絶佳
    今回も瑞々しくきらめいた言葉がたくさん跳ねていた
    三浦しをんのきみはポラリスのような読み味がした、アトリエだけちょっとわからなかった
    綺麗な文字を書く