山田詠美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ドラマを何年か前に見たことあって、原作があると知ったので読んでみた。
ドラマではうろ覚えだったけど、原作はやはり恐ろしさが尋常じゃなかった。
真由子の視点からしか描かれないから百合が悪者みたいになってるけど(たしかに泥棒猫だけど)、幼い真由子は無意識にずっと百合を傷つけてたんだろうなと思う。
他の方の投稿で、百合が真由子を育てたのだ、とあって、思わず唸った。
最後の場面も含めて結構ドラマが忠実だった。
中山美穂さん、高岡早紀さん、竜星涼で想像しながら読んだ、めちゃくちゃぴったりな配役。完璧。
痴人の愛読んだことないからよく分からんけど、読んでみたくなった。
山田詠美さん「ぼくは勉強ができない」の人だよね?凄い、全然違う。
そして他の方の投稿見て、時田秀美出てたことに気づいた。。。今から速攻読み返します!笑笑
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Posted by ブクログ
何がきっかけだったのか、誰が一番悪いのか……そんなふうに一言で片付けられる話ではない。
小さな選択が積み重なり、結果として大きな事件になってしまったのだと思う。
その「小さな選択」をより良い方向へ導くには、やはり良い人との関わりが欠かせないのではないだろうか。
けれど、その「良い人との出会い」自体が、生まれ育った環境によって大きく左右されてしまうのかもしれない。
では、自分を俯瞰できる力さえあれば、どんな環境にあっても正しい選択ができるのだろうか。
一見、遠い話のように感じられるけれど、決して他人事ではない。
むしろ他人事で終わらせてしまう社会であってほしくない。
もちろん自分に何ができるかと問われれば、簡単に答えられるものではない。それでも、考え続けずにはいられない。
このような事件が繰り返されない社会になることを願うばかりだ。 -
Posted by ブクログ
鳶見習い、ゴミ収集員、引っ越し作業員など、肉体労働についている男と女の恋愛模様六編。描かれているのは、のっぴきならなくなった恋愛の真っただ中で、揺れ動く感情、のような。『間食』で、十五歳年上の不動産屋勤務の女と暮らす若い鳶見習いは、彼女との出会いを思い出し、考える。「一緒に住もうと言われてその気になった。大切にしてあげる。そう言われた。嬉しかった。彼女が嬉しがらせたいのは彼女自身だったのだと気づいたのは、ずい分、後のことだ。」彼は同時に大学生の花とも付き合って、いちゃいちゃしている。「悲し涙が嬉し涙に変わるのを見届けるほど、冥利に尽きるものがあるもんか、と彼は、自分のほうこそ泣きたくなる。この手の中のもの、離したくない。」お決まりの妊娠があり、関係は崩れる。全くタイプの違う反応を見せる二人の女の間で惑う彼に、同僚の死が訪れる。
『海の庭』で、離婚した母を持つ中学生は言う。「何か大きなものによって人間関係は動かされている。私たちにはかなわない力強いものに。そう思うと、なぜだか気は楽になる。いろいろなことを諦めるのに成功して、波立つ心は、ようやく鎮まる。」それに対して、母の幼馴染で、三十年振りの再会を果たしたのち、彼氏にはならず、しかししょっちゅう家に遊びに来るという関係を保っている男は言う。「あの時、自分から行動起こさなかったら、今、日向ちゃんともこうしてないよ。 -中略- 人とのつき合いって、全部自分の努力からなんじゃないかなあ」
『春眠』は、大学時代に好きだった女の子が、父と結婚して義母になる話。
「弥生は、章造の大学の時の同級生だった。同じサークルで、他の仲間たちと、愉快な、かつ焦燥感に満ちた時間を共有した。社会人になった今から思うと、日々の雑事や将来の行く末などに一喜一憂したあの頃の自分たちは子供じみていたが、かけがえのない時代ではあった。その一部を彩っていたのが弥生だった。」
山田詠美さんのこういう説明は、簡潔で的確で、でも情感があって、文章的にとても美しくて憧れる。 -
Posted by ブクログ
久々の山田詠美。エイミー。僕は勉強ができない、は何度も読んだ。ほかにも、瑞々しくて本能に忠実でちょっと大人な恋の話を、若い頃はドギマギしながら読んだ。綺麗なだけじゃない人と人との関わりの中で生まれる感情、登場人物のそういった感情や考えを、赤裸々にあっけらかんと語るその文章は健在。
ファーストクラッシュとは、初恋のこと。物語は、資産家の三姉妹が住む家族のもとに、父親の愛人の息子が引き取られてやってきた当時の日々を、三姉妹それぞれの一人称で語られる3章からなる話。彼女たちのファーストクラッシュの相手は全員、そのもらい子の男の子。だけれどもそこは山田詠美、甘酸っぱくてウフフな初恋ではない。三人三様の初恋模様が面白い。大人の読者からしたら、姉妹の目に映る母親の心の内や苦しみにも思いを馳せると思う。
なおこれらの物語は、おとなになった三姉妹の回想という形をとってるのも良い。姉妹の一人称による観察や出来事の描写から、その少年はどんな気持ちでどんなおとなになっていったかを、読者はものすごく想像する。掻き立てられる。そうこうしてるうちに迎える全編のエンディング…ほぅ。大人って、どんな人だって、子供のころの延長線上にいるんだよねぇ。わりと好きなエンディング。 -
Posted by ブクログ
好きなバンドのボーカルがオススメしてたから読んだ。
だから山田詠美って「僕は勉強ができない」しか知らない。
でもおもしろかった!!めちゃくちゃ恋愛してきた人なんだな。快活で気持ちのいい人だった。
特に芥川賞選評がおもしろかった!
読んできた小説もちょくちょくあったので、「えー!結構辛口!!あんなおもしろかったのに!プロの視点ってほんと広いな!!」と思ったり、「すごいストレートに褒めてもらってる!やったー!」というものもあった。たのし!!
以下は好きな言葉たち
「性愛やら情熱やらを通り越したところで、ひとりの人間に惚れてしまうことは、弱味だ。」
「人間、生きていれば、困難も失敗も多々あります。つらいことも悲しいことも山積です。それをやり過ごすのに必要なのは何か。私は、ユーモアしかないと思うのです。」
「私の台所(キッチン)は実験室!」
とてもおもしろかった!
山田詠美作品、色々読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ題名や表紙などから、お洒落で退廃的なニューヨークが舞台の村上龍っぽい作品を想像したが、実際は繊細な心を描いた愛の話で、第1部後半から世界観にガッツリ引き込まれた。
特に離婚をした親の恋愛に振り回される子供の心情が印象的であった。親が恋愛にかまけている時に子供が感じる、自分のことを親が見てくれていないという孤独感。それに年齢的にも経済的にも親元から逃げられない社会的弱者としての境遇も重なり、とても切ない気持ちになった。
本作は多少長い印象はあるが、一見やばそうな登場人物それぞれの背景がしっかり深掘られ、最終的には全員に共感でき、読後感も良かった。最近は失われつつある、他人を思い遣る気持ちの尊さや大切さを改めて思った。 -
Posted by ブクログ
山田詠美さんの日常的なことから芥川賞の選評もあり盛り沢山のエッセイ集。
ボリュームがあり読み終えるまでに時間がかかってしまいました。
交友関係も広くて、安部譲二さんお話や、入院している森瑤子さんの病院に向かった時のお話はグッときました。
山田さんは水キムチを自ら作り食べているそうで、水キムチなる物を初めての知りました。
巻末に書かれていた『美しい無駄が文化を創ると信じている。美しくて、役に立たないと思われるものに、あえて、手間をかけること。そういった行為こそが文化だと思うし、贅沢だと感じる。』から『美しい無駄』は素敵な言葉だと思いました。 -
Posted by ブクログ
限りなく5に近い4ね。
今は亡き文豪たちとの交流が著者独特のユーモアとセンスで描かれていて何度でも読みたい。(水上勉、田辺聖子、森瑤子、安部譲二、河野多恵子、野坂昭如)
これから出てくる新人作家さんたちは到底逢えないんだものね。
その意味では銀座の文壇バーで交流なんて最後の年代なのかもね。
いいなぁ。もっといっぱいいっぱい書き残してほしい。
著者が20代で生意気盛りだった頃の作家さんたちとのエピソード。そんな著者を温かく本気で付き合ってくれた度量の深い先輩小説家。
芥川賞の評価の文も好き。
著者が褒める小説は無条件で読みたくなる。
井上荒野の「切羽へ」これは読んでみなくては。
書かないことで表す大人の恋愛小説。
あー読みたい本が多すぎる。