【感想・ネタバレ】吉祥寺デイズ うまうま食べもの うしうしゴシップのレビュー

あらすじ

言葉の小姑を自認する著者の傑作エッセイ集。

大人の愉しみがたっぷり詰まったエッセイ集

<大学時代に住んでいた吉祥寺に戻って来て、早や二十年近く。その間、世界をまたに掛けた波瀾万丈の年月を送っていたのですが(ここ笑うとこです)、ようやく落ち着いた感あり、で、のんびりとした吉祥寺デイズを送っています。>(本書「日々は甘くて苦くて無銭なのに優雅」―あとがきに代えて―より)。

美味なる食べものやお酒、夫婦での旅行や友人たちとの語らいから、文学や映画、芸能ゴシップや政治まで――山田詠美さんが、人生で味わう甘露と苦露(造語)をすくい取り、数々のメディアで大反響を呼んだエッセイ集が待望の文庫化!

文庫化にあたり、村田沙耶香さんや武田砂鉄さんとの対談や単行本未収録のエッセイ、インタビューを新たに追加した大増量の完全保存版。

※この作品は単行本版『吉祥寺デイズ~うまうま食べもの・うしうしゴシップ~』として配信されていた作品の文庫本版です。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

食べ物とゴシップの話らしいけど、ゴシップ多めでした。しかも懐かしいゴシップがたくさんあって、そういえばそんなことあったねと思える本。それだけゴシップというのは人の頭の中に残っているということなんだろうと思った。独特な感性をお持ちの山田さんとの共通点はホッピーで楽しく飲めるというところでしょうか。通勤で読むには丁度良い本。

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2023年04月13日

Posted by ブクログ

職場への電車通勤中に気軽に読める本が欲しくて買ったんだけど、これが大当たり。
詠美さんの小説はたぶん数冊しか読んでないんだけど、周りに囚われず自由に生きていくことを作品の中でとても意識的に表現されている方だと認識している。
このエッセイ集でも、食べ物や料理の話を中心に、まるで自由気ままな彼女が本の中なら飛び出してきそうな小気味よい日常風景、世間を騒がせた出来事に対する切れ味鋭い意見表明など、厳選された100篇が収録されている。
一篇一篇は短いんだけど、時折はっとさせられる一文もあって、それがまた印象に残るんだよな。例えば冷凍食品より手作りのお弁当でしょ、みたいな世間の風潮に対しては、
「手をかける イコール 全部手作り。本当にそうでしょうか。もちろん、母親がそうしてくれたことに感謝出来るのは素敵なことです。でも、完璧な手作りだけが愛情の証明ではない、と知って行くのも子供の大事な学びだと思います。」
と書き、近年よく聞かれる「未来につなぐ」的な言い回しに関してもこう苦言を呈している。
「未来に思いを馳せる前に、考えるべきことは数多くあるような気がします。未来は現在の積み重ねの先にしかないのです。今現在ある美しいものを見ないで育った子供が、未来の美を感じ取って、認識できるでしょうか。」
いやあ、カッコいいなあ。熱血ポンちゃんシリーズも読んでみたくなっちゃったよ。

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2022年12月14日

Posted by ブクログ

久しぶりの詠美さん。
久しぶり過ぎてイメージとは違う感じ、エッセイだし。私はゴシップあんまり興味ないけど、そういうのに対する意見や細かいあれこれ、そこからの想像力は実際大事な部分もあるよなぁ。
吉祥寺は身近だし、何だか勝手に親近感湧いて楽しめた。
そして試したい事や読みたい本もまた増えた。詠美さんの本も読み返したくなる。

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2023年08月19日

Posted by ブクログ

イキイキとキレも良く。
久しぶりに読んだエイミーさんのエッセイ。

暮らしの中の小さなことも
しっかりと掬い取って、
ほら、ちゃんと見てる?
思ったり、考えたりしてる?

と、問いかけられるような
楽しく会話しているような
一つ一つを楽しんで読んだ。

いいなぁ。
幾つになっても、楽しいものを楽しい
美味しいものを美味しい。
人の価値観でなく、自分の感じたことを
堂々とこんなふうに語れるエイミーさん
やっぱり好きだな。

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2022年01月30日

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