吉川英治のレビュー一覧

  • 脚

    購入済み

    変化

    主人公が、世の中をみながら、自身の考えや、行動が変わっていく様が面白かった。幕末の混乱期。自身がどう行きていくか。人の脚の流れを感じながら、私自身も社会の中に飛び込んだ時を思い出せてもらった一冊でした。

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    2019年04月09日
  • 新書太閤記(四)

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    遂に、室町幕府が崩壊。
    信長が天下統一の第一歩を踏む。
    この巻は、ほぼ、信長が主役。
    藤吉郎も信長から貰った、羽柴秀吉という名前で、世に踏み出した。
    一国の主になっても、秀吉の変わらない姿に好感が持てる。

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    2019年03月15日
  • 黒田如水

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    黒田官兵衛(1546~1604)の半生。
    以下、本書より葉室麟氏による巻末の解説。

    私は中学三年の時に左足の膝を悪くして入院し、そのまま受験して高校入試は合格したものの出席日数が足らず、一年間、休学した。
    同級生から取り残され、復学してからも武道の実技はできず、その時間は武道具庫で面や小手、胴などの整理をして過ごした。
    汗臭く薄暗い武道具庫で板敷の床に座って、小さな窓から差し込む日差しを眺めた。

    思春期特有の孤独感や前途への不安が胸にあった。
    その頃、『黒田如水』を読んだ。
    窓から藤の花が見えた訳ではない。
    しかし、いつか自分も官兵衛のように藤の花を見る事があるのではないか、という思いはあ

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    2019年03月04日
  • 新・平家物語(十六)

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    最終巻は前巻以前と比較して話の展開が早く、ある意味“後日談”のようになっている。

    結局のところ、頼朝もいつか来た道を辿るという、人間の愚が強調されているが、その中にも、幾ばくかの良心が存在することを吉川は示したかったのだろう。

    それを、義経とその郎党、阿部麻鳥、あるいは富樫泰家に代弁させているのではないか。

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    2019年03月01日
  • 新・平家物語(十五)

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    全巻で平家が滅亡したので、迫力のある合戦の描写はない。

    ここから先は義経の悲劇がメインなので読むのも辛い内容かと思ったが、案外楽しめた。

    結局のところ、「清盛 vs 後白河」から「頼朝 vs 後白河」の権力を巡る策謀の仕合へと変わっただけか。

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    2019年02月25日
  • 新書太閤記(三)

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    信長が全国で名を馳せていく中で、策士ぶりをいかんなく発揮し、織田家の中でも台頭してきた藤吉郎秀吉。
    信長の命に粛々と従い、周りに何と言われようが、我を貫き通す姿は清々しいものがあった。
    こんな強さが無ければ、全国統一など、夢のまた夢だったのだろう。

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    2019年02月24日
  • 新・平家物語(十四)

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    歴史には諸説が付きものだが、吉川作品には諸説を丁寧に紹介するという特徴がある。本巻では壇ノ浦の戦いにおける源義経と梶原景時の先陣争い、義経の腰越状がそれにあたる。

    だが壇ノ浦の戦いで当初不利な戦いを強いられた義経が、平家方の船の漕ぎ手を射る場面は登場せず、諸説として言及もされていない。おそらく義経を高潔な人物としては描こうという吉川の意図だろう。

    ここから先は義経の悲劇に多くの紙幅が割かれるのだろうが、本巻の描写を読むと、「情に棹させば流される」という『草枕』の一節が真であると思わざるを得ない。

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    2019年02月15日
  • 新・平家物語(十三)

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    「屋島」から「壇ノ浦」前夜という、源平合戦のハイライトが描かれている。

    有名な那須与一のくだりも。

    しかし本巻を読んでつくづく思うのは、平宗盛という人物の愚鈍さ。文官としてはそれなりだったのかもしれないが、軍官としては全くの無能。まるで選手が優秀なのにダメ監督のせいで勝てないスポーツチームのようである。

    いや、吉川英治の人物描写が秀逸であるというべきか。

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    2019年02月03日
  • 新・平家物語(十二)

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    「敵を欺くにはまず味方から」を文字通り実践している、熊野の別当の湛増の駆け引きが面白い。

    一方で平宗盛の愚鈍さがより強調されているのは、湛増の駆け引きの上手さと義経の戦の上手さを引き立てるためだろう。

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    2019年01月24日
  • 新・平家物語(十一)

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    「一ノ谷の戦い」が本巻のメイン。

    歴史小説は登場人物が多く、人物間の人間関係やその人が置かれている状況が目まぐるしく変わるため、それらを読み解くのは、パズルを解くのと同じ感覚なので面白い。

    吉川英治は「この世の無常」を描写するのがとても上手いと思う。

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    2019年01月12日
  • 新・平家物語(十)

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    木曾義仲の終焉がメインだが、終盤は一ノ谷へという内容。

    義仲は所謂「バカ正直」な人物として描かれ、そこを後白河法皇や公卿に付け込まれ、最後は義経に滅ぼされる。時勢を読めというメッセージだろう。

    一方、義経は義仲と比較して思慮のある人物として描かれているが、それでも思い立ったらきかない頑固な側面は幼少期から変わっていない。

    終盤、後に頼朝との対立の一因となる一連の梶原景時とのことが始まっている。

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    2018年12月08日
  • 新・平家物語(九)

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    倶利伽羅峠の戦いから平家の都落ち、木曾義仲の入洛、朝日将軍と、本巻は動きが目まぐるしい。

    本巻で、木曾義仲は勇猛ではあるが粗野で教養の無い、浅慮な人物として描かれているが(尤も、それは公卿視点ではあるが)、ものを知らないとは何とも恐ろしいものだと実感させられる。

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    2018年11月18日
  • 新・平家物語(八)

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    この巻における最大の出来事は平清盛の死であろう。確かに、本巻では源氏の蜂起へ大きなスペースが割かれているが、やはり清盛の死が最大の出来事であると考える。

    清盛の死を描写するにあたり、最初に木曾義仲の口からこのことが語られる、という書き方をしているのが興味深い。

    言うまでもなく、源氏にとっても大きな出来事であることを強調するためだろう。

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    2018年11月09日
  • 三国志(一)

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    劉備はいい人だけど、なんで好かれるのかよくわからない。張飛と曹操がかっこいい。董卓の悪役っぷりもよい。呂布はなんか残念。Audible(朗読)で読んだけど、意外といいですね。

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    2018年11月07日
  • 新編忠臣蔵(二)

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    知らなかったが、吉良を切りつけてから討ち入りまでは1年半以上の月日が経っている。
    その間の両家の状況や、内蔵助の作戦が丁寧に描かれている。
    相変わらず人の主要人物以外の名前は覚えられなかったが、内蔵助の魅力的な人柄はよくわかった。

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    2018年10月30日
  • 新編忠臣蔵(一)

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    何となく知っていた忠臣蔵をきちんと知りたいと思い、たくさんある中で吉川英治を選んだ。
    書き出しがとてもよかった。
    しかし、やはり47士は多すぎて、浅野内匠頭、大内内蔵助、その息子、それと吉良上野介、以外は、全員うろ覚え。
    吉良側の武士も多数登場するので本当にわからなくなり、大まかなあらすじ追うだけになってしまった。

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    2018年10月30日
  • 黒田如水

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    黒田如水とは、黒田官兵衛のこと。長年、知恵袋として秀吉に仕えた。が、彼の頭のよさが災いして、秀吉の晩年には、次の天下を狙う危険人物として秀吉にマークされる。何とか切腹を回避しながら、黒田家を存続させつつ、政権が徳川に移ると見るや否や、秀吉への恩顧など過去の話と割り切り、関が原の戦いでは、東方として九州征伐するなど、その機敏さは目を見張るものがあるものの、人としてはどうなの?といってしまいたくなる。この小説は、そのあたりの如水の心の機微を捉えていて、奥深い。

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    2018年10月23日
  • 三国志(四)

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    20年振りに再読中。曹操は北部を手に入れ、呉は孫権が起ち、劉備玄徳は諸葛孔明を得る。それまでが歯痒いだけに、孔明登場以降は痛快。やっぱり面白いのは4巻からだね。

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    2018年10月16日
  • 新・平家物語(七)

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    事象・寿永の乱の序盤戦が話の中心。

    「富士川」「田子ノ浦」「袖師」「蒲原」など、現在でも使われている地名が当時も使われていたことが見てとれる。

    もっとも小説なので定かではないが...

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    2018年09月23日
  • 新・平家物語(六)

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    義経の堅田での出来事、以仁王の挙兵への企てなどが話の中心だが、終盤は世に言う「治承三年の政変」。

    この間の主要人物は源義経、平時忠、武蔵坊弁慶だろう。

    有名な「五条大橋」は、ちょっと違ったかたちで書かれている。

    歴史小説はしばしばいろいろなことを教えてくれるし、気づかされる。例えば、義経と西住法師とのやりとり。ここを読んで、自分も所詮は「内容の貧しい人間」に過ぎないのでないかと思い知らされた。

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    2018年09月15日