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平治の乱の実際の戦闘は、わずか半日だった。だが、この半日を境に源平の明暗は大きく分れる。源氏一門の棟梁義朝は、都を落ちてゆく途中で非業の最期を遂げ、その子義平、頼朝は勿論、常盤(ときわ)に抱かれた乳のみ児の牛若まで、業苦の十字架を背負って生きる。一方、宿敵の源氏を軍馬で蹂躙(じゅうりん)した清盛は、もはや公卿の頤使(いし)には甘んじていなかった。平家全盛の鐘は、高らかに鳴りはじめている――。
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Posted by ブクログ
本作品は"国民作家"吉川英治の代表作で、昭和25年から32年まで「週刊朝日」誌に連載された。25年はまだGHQ占領時代で、娯楽も少なかったこともあって、日本的な美意識や生き様を描いた本作は大変な評判を集めることになった。その盛り上がりは昨今のベストセラーの比ではなかったようだ。来...続きを読む年の大河ドラマは平清盛を主人公に据えることが決まっているし、本書の注目度も上がるかもしれない。平家物語を描いた作品には、ほかに橋本治や宮尾登美子らの手になるものがある。平家作品が増えるのはファンとしては大歓迎であるが、その中でも本書の輝きは図抜けていると云える。 第三巻は平治の乱の決着とその戦後処理が主題となる。義朝が非業の最期を遂げ、多くの源氏が捕らえられるが、池ノ禅尼の嘆願もあり、頼朝や義経らは一命をひろう。それが歴史を変えたのはご存知の通り。仏教思想が生きていた世だったからこその処置であろう。保元の乱で崇徳上皇側の武士が処断されるまで、約三百年間死罪がなかったという。平安の世が乱世と化したのは死罪がきっかけだったようにも思える。
平治の乱が治まり、いよいよ平家の世の中になった。本巻のテーマは「恋愛」「野望」である。 清盛と常磐殿の恋、二条天皇と多子の恋、蓬子と明日香・麻鳥の恋が描かれた。多くは語らないが、時代が変わっても恋愛のいざこざは不変なのだと実感した。また、常磐殿や明日香など、自分の意中の人では無い旦那に嫁ぐ運命を見...続きを読むると、現代の自由恋愛は恵まれているとも感じた。 野望について言えば、日宋貿易を夢見る清盛であり、一商人からの成り上がりを狙う赤鼻であり、上皇として権力を振るおうとする後白河上皇が挙げられる。清盛の厳島神社訪問の際に語った夢は、今や現実のものとなり世界遺産に認定されていると思うと、胸が熱くなった。一方、後白河上皇の野望は、かつての保元の乱を引き起こした上皇と天皇の対立を想起させ、今後の戦乱を予兆せざるを得ない。 色々な伏線がはられ、これからどう物語が展開されていくか楽しみである。次巻にも期待。
平治の乱にて、清盛が源氏に勝利し、平家による政治の足掛かりが整い始める。 頼朝が、池ノ尼の嘆願により、伊豆に流罪となる。そこには、幼くして亡くした子の影を見る。常磐も義経を初めとする3人の子供の将来を案じる。親の子供を思う姿が良く描けていると思う。 頼朝を伊豆にではなく、西国に流罪としたらこの後...続きを読むの歴史も変わったのだろうか。 純日本文学も良いものです。
面白かった!!義朝の敗北も紙一重なんだけど、長い目で見れば必然に思えてきて、頼朝を生かすことが平家の滅亡の因になっているという点も、非常に「妙」と思った。 作中著者が民衆のことを、「生命」と表現していた。「人間」でもなく「人」でもなく「生命」と。その表記を読めただけでも僕は「三巻を読んでよかった~」...続きを読むと思えた。だって善いも悪いもそれをやるのは「人」なんだけど、誰もが両面を持っていると思うから。時や環境でどっちの面が強くなるかだから、やっぱり「全部含めて生命なんだろな」って思えた。 清盛が義朝に勝っても義朝をリスペクトしている。それも作者の「生命観」があるからかなって。だからこういう視点で書いてくれる作家さんは好き。僕が吉川英治さんを好む理由です。
完全に平清盛にハマっている今日この頃の私。 本巻では、平治の乱後の戦後処理、清盛と常盤御前とのやり取り、日宋貿易への着眼など、清盛が一大政治家として飛躍していく様が描かれている。本作品の清盛は非常に包容力が大きく魅力的に描かれている。今まで私が書やドラマなどで読んできた作品の清盛像と言えば、一般的...続きを読むに悪役として描かれることが多い。しかし吉川氏いはく、これは平家滅亡後に源頼朝の治下において鎌倉期の筆者が歪めて書かれたものに起因するという。なるほど、歴史関係の書を読む際は、こうした事情も踏まえなければならないのだ。そうしないと、作られたイメージのみで人物を判断してしまうことになる。 以下に、清盛の台詞で印象的であった部分を引用したい。 「俺はいくさが上手でもなし、好きでもない。武芸の業ならば俺は義朝の敵でないし、六波羅武者は坂東武者の馬馴れや弓勢に到底及ぶものではない。義朝の亡んだのは、武魂というだけで世間に疎く、人を見ること単純で、しかも政治に欠けていたからだ。もし信西入道が生きていたら、おそらく義朝ごときは弓矢も用いず自滅を余儀なくさせていただろう。地の利、人の利、天の利を待ち切れず、あえてまずい合戦をしでかしてしまったものと見える。敵ながら哀れやの」 →平治の乱後、清盛が義弟の時忠に語った言葉。腕力ではなく天地人の利を悟れとは参考になる発言である。 「菩提の輪廻のと、そんな文句で埒のあく世の中かよ。奈良や三井寺の腐敗を見ろ。人間は生き物だぞ。この世は生き物同士が喰うか喰われるかをやっている巣だ。寸土も余さず、勝敗を営みとしている地上だ。でも、たって仏いじりがしたいなら、そして慈悲だの善根だのといって安っぽい涙をこぼしていたいなら、伽藍の中か池ノ尼御前の住居へ行って、一緒にやれ。俺の前になど持ち出すな。清盛は世の政治(まつりごと)にあずかる身だ。」 →清盛が長男の重盛に対して毒づいた言葉。私がこの作品の清盛に惹かれる理由は、彼もまた私と同じく唯物論者(=無神論者)である点だろう。
平安末期頃~鎌倉までの滅びゆく平家、源氏との戦いを描いた全16巻の大作です。 続きが読みたくてつい夜更かしをしてしまう作品でした。
平治の乱の大詰め、熊野詣の留守を好機と観て、源義朝挙兵。わずが半日で鎮圧される源氏。その後次々と捕縛される中、源義平のエピソードと最後は無念でしかない。ここでようやく常盤御前とその子供たちも具体的に登場。後々義経も今はまだ、牛若丸として鞍馬寺へ、幽閉。源氏嫡子の頼朝も捕縛され、東国の伊豆へ。なんで西...続きを読む国ではなく源氏の本拠地に近い伊豆なのかな…と疑問が残る。この乱後、平家主導の政治がいよいよ本格的に始動して行くこととなる。この巻は武士だけでなく、脇役とも言える平民の欲望、欲求を男女問わずうまく情報として描写されており、決して泰平な世の中と言えない事をバランスよくまとまっている
平治の乱の終焉と義朝の敗走と死、義朝の子・頼朝の処分。 義朝の妻の常磐御前の悲哀、清盛の妻の妹・慈子の皇子出産と繁栄。 後白河上皇と平家の軋轢の始まり。
平治の乱からしばらくの間の平穏。 山岡荘八と違い、吉川英治は客観性を強調しているように見えるが、人間の欲を描写するのが上手い。
平治の乱に負けた源氏が都を落ち延びてゆく。 命を落とさずに済んだ頼朝、清盛と常磐、西行と西住、 清盛の大輪田の泊の構想、なんかが3巻で描かれる。 義朝の最期のシーンを楽しみにしていたけど、 頼朝目線で父の最期を聞かされる、という形で語られて終わった。 頼朝が人懐こい少年で、これからどうなっていく...続きを読むのか楽しみ。
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