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Posted by ブクログ
保元の乱に始まり平治の乱に終わる、乱世極まる巻。第一巻にも言える事だが、盛者必衰の理が多分に表されていたと感じる。
例えば信西入道。保元の乱で天敵頼長が倒れ、窓際族から一躍出世を果たすも、信頼の謀反により倒れる。その信頼も、過激なやり方に反発を抱かれ、刎頸の交わりを結んだ者たちに裏切られた事で、今や朝敵である。鳥羽上皇や頼長に振り回され、最後は京を呪う悪霊と化した崇徳天皇などに至っては、憐れというほか無い。乱世の中にあって、世を治める事の難しさを感じた。
また、保元の乱とは違い、平治の乱は平氏と源氏の争いという側面が強く、これを持って公家社会から武家社会へと移行した様に感じた。とは言え、義平と重盛の一騎打ちの様に、「武士の誉れ」という貴族的側面は残っており、近代の戦争の様な大量殺戮的側面は見られていない事も、平安時代という時代背景からなのだろう。
面白かった。次巻に期待。
Posted by ブクログ
ひとこと。無茶苦茶面白い。元々、平安末期は戦国時代と並んで好きな時代である。小学校5年生頃にハマった時代。本書を読むことで、当時の記憶がありありと蘇ってきた。
本巻は保元の乱から平治の乱まで。この二つの戦いも相当面白い。軍事的な面白さではない。人間同士のせめぎ合い、機微が絶妙なのだ。改めて、現在の大河ドラマでのキャストは誰もがハマり役であると感じる。信西の高慢ちきなキャラは阿部サダヲがぴったりだし(おそらく、あのキャラのまま疎まれて平治の乱に突入していくだろう)、清盛の叔父:忠正は嫌味な演技抜群の豊原功補において他はない。
ここ最近は歴史小説と言えば司馬遼太郎作品ばかり読み漁っていたが、司馬氏の一世代上の吉川英治氏もまた素晴らしい。
しかし、本作品は全16巻ある中でまだ2巻である。1/8が終了しただけであり、まだあと14巻もある。こんなに早く、保元の乱が終わり、平治の乱が始まっても大丈夫なのだろうかと一読者の私が心配になってしまう。清盛誕生(1118年)から平治の乱勃発(1159年)までの41年を2巻で費やしてしまい、清盛逝去(1181年)まであと22年しかない。残り14巻をどうやって展開させていくのだろうか。おそらく、源義経が活躍する源平合戦にページを割くのだろうが…。
そんな杞憂を抱きながら、次巻も読み進めていこう。
Posted by ブクログ
保元の乱から平治の乱までを描いています。
貴族と武士の力関係が逆転するきっかけとなった時代の節目だけに興味深い。それ以上に負けた側と勝った側の人間模様も考えてしまいますね。
敗者の崇徳天皇の讃岐での悲哀。奢り高ぶる信西と権力の中枢から滑り落ちる藤原頼道。その信西も源氏により殺されてしまう。それも文覚のこの一言に集約されていると思う。
「人間にとって何よりの毒は権力だよ。」
親兄弟でも、反目しあい、殺しあう時代。「今日の友は明日の敵」の世界。後に頼朝が人間不信になってしまうのも分かる気がします。しかし、大河ドラマの世界と言うのは一度、小説などを読んでから見ないと歴史認識が誤りますね。
Posted by ブクログ
保元の乱が書かれてある。家族や親戚同士の戦いが泥くさかった。三国志も平安末期も、実質的な権力者と形式的な権力者の構図が似ている。すなわち、天皇か武人かということで、天皇とかお上の力を利用して、武人は戦いの大義名分を作って権力を牛耳っている。書かれた時代が戦争時期のため、天皇の表現が非常に丁寧だ。作者である吉川英治の、権力についての洞察がさらりと書かれてあった。曰く、「人を狂わせるものだ」と。
しかしまあ読んでいて、清盛始め、「~盛」がつく人物が多かったり、「~頼」とか似たような名前ばかりが出てきて、非常に頭に入りづらい。だから大河ドラマを見て、映像でイメージをつけてから読むことにする(^.^)
すると同時期の「義経」も興味が出てきた。それも観ようと思う。
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