新・平家物語(六)

新・平家物語(六)

小説・文芸
880円 (税込)

4pt

鹿ヶ谷事件は“驕(おご)る平家”への警鐘であったが、清盛にはどれ程の自覚があったろうか。高倉天皇の中宮(ちゅうぐう)徳子は、玉のような御子を産み、一門をあげて余慶にひたっていた。――だが、反平家の動きは、いまや野火の如く六波羅の屋形を包んでいた。その総帥はもちろん、清盛の圧力に屈せぬ後白河法皇、関白基房などの院方。そして意外と思われる人に、76歳の源三位頼政がいた。

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新・平家物語 の一覧

1~16巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~16件目 / 16件
  • 新・平家物語(一)
    1,045円 (税込)
    12世紀の初め、藤原政権の退廃は、武門の両統“源平”の擡頭をもたらした。しかし、強者は倶に天を戴かず。その争覇興亡が古典平家の世界である。『新・平家物語』も源平抗争の歴史を描くが、単なる現代訳でなく、古典のふくらんだ虚像を正し、従来無視された庶民の相(すがた)にも力点を置く。――100年の人間世界の興亡、流転、愛憎を主題に、7年の歳月を傾けた、著書鏤骨の超大作。
  • 新・平家物語(二)
    1,045円 (税込)
    保元の乱前夜、爛れた世の病巣は、意外に深かった。院政という摩訶不思議な機構の上に、閏閥の複雑、堂上家の摂関争いの熾烈、その他もろもろの情勢が絡みあって、一時にウミを噴き出す。――かくて保元の乱は勃発したが、「皇室と皇室が戦い、叔父と甥が戦い、文字どおり骨肉相食(あいは)むの惨を演じた悪夢の一戦」であった。その戦後処理も異常をきわめ、禍根は尾をひいた。
  • 新・平家物語(三)
    880円 (税込)
    平治の乱の実際の戦闘は、わずか半日だった。だが、この半日を境に源平の明暗は大きく分れる。源氏一門の棟梁義朝は、都を落ちてゆく途中で非業の最期を遂げ、その子義平、頼朝は勿論、常盤(ときわ)に抱かれた乳のみ児の牛若まで、業苦の十字架を背負って生きる。一方、宿敵の源氏を軍馬で蹂躙(じゅうりん)した清盛は、もはや公卿の頤使(いし)には甘んじていなかった。平家全盛の鐘は、高らかに鳴りはじめている――。
  • 新・平家物語(四)
    880円 (税込)
    平治の乱以後、平家は目覚しい興隆期に突入した。一門の総帥清盛は、またたく間に位人臣をきわめ、平相国(へいしょうこく)と呼ばれる。一族の栄達はいうまでもない。その矢先に起った“車あらそい”の事件。娘徳子の入内(じゅだい)、厳島の造営など、彼の見果てぬ夢はつづくが、先の嵐に吹き堕ちた源氏の胚子(たね)も、無視できない大きさに。――爛熟と発芽と。相容(あいい)れぬ2つの世界があり、明日を待っている。
  • 新・平家物語(五)
    880円 (税込)
    もし頼朝が伊豆以外に配流となっていたとしたら、後の日本の歴史も違ったものになっていたに違いない。まことに奇(く)しき伊豆、そして火の国の女・政子との出会いであった。さすがの佐殿(すけどの)も、政子の情熱に寄り切られたのである。ここに最大の被害者は、政子の父・北条時政であった。――一方、都に目を移せば、反平家の気運は次第に強まり、洛中洛外、不穏な兵馬の動きにあわただしい。
  • 新・平家物語(六)
    880円 (税込)
    鹿ヶ谷事件は“驕(おご)る平家”への警鐘であったが、清盛にはどれ程の自覚があったろうか。高倉天皇の中宮(ちゅうぐう)徳子は、玉のような御子を産み、一門をあげて余慶にひたっていた。――だが、反平家の動きは、いまや野火の如く六波羅の屋形を包んでいた。その総帥はもちろん、清盛の圧力に屈せぬ後白河法皇、関白基房などの院方。そして意外と思われる人に、76歳の源三位頼政がいた。
  • 新・平家物語(七)
    935円 (税込)
    源三位頼政は、殲滅された源氏一族にあって、異例といえるくらい、清盛の殊遇をうけた人であった。その彼が、なにゆえ76歳の高齢もかえりみず、平家打倒に起ちあがったのか。そして戦いは断橋の悲痛な叫びを残して終ったが、これを境に反平家の勢力は、燎原の火の如く各地に蹶起する。――伊豆での旗拳げに1度は失敗した頼朝も、鎌倉に本拠を定めて、都を窺う。
  • 新・平家物語(八)
    935円 (税込)
    打倒平家の旗のもとに鎌倉を進発した源氏軍と意気あがらぬまま東下した維盛(これもり)の頼朝征討軍。両軍は富士川をはさんで対峙する。“水鳥の羽音”で敗走した平家には、著者一流の解釈がある。――黄瀬川の陣で、末弟義経と初の対面をした頼朝。いよいよ活気づく源氏勢に手を焼く平家は、腹背に敵を受けた。木曽義仲の蜂起は平家一門の夢を劈(つんざ)き、北陸路もまた修羅の天地であった。
  • 新・平家物語(九)
    880円 (税込)
    源平それぞれに明日の運命を賭けた寿永2年。――ひとくちに源氏といっても、頼朝は義仲を敵視しているから、三つ巴の抗争というべきであろう。最初の勝機は義仲がつかんだ。史上名高い火牛の計で、4万の平家を走らせた倶利伽羅(くりから)峠。勝ちに乗じた義仲は、一気に都駈けあがる。京洛の巷(ちまた)は阿鼻叫喚。平家は都落ちという最悪の事態を迎えるが、一門の心は決して1つではない。
  • 新・平家物語(十)
    902円 (税込)
    平家追討の院宣ならびに朝日将軍の称号を賜わり、生涯最良の日々を味わう義仲。だが、彼の得意満面の笑みも次第に歪みはじめる。牛車の乗りかたひとつ知らない田舎そだちだから、殿上づきあいは苦手だ。相手は老獪な後白河法皇。義仲の凋落は水島合戦から始まった。反撃の平家、背後から襲いかかる鎌倉勢、加えて院方――と義仲は四面楚歌。さすがの一世の風雲児も、流星の如く消えてゆく。
  • 新・平家物語(十一)
    935円 (税込)
    源氏の内輪もめが幸いして、都落ちした平家は急速に勢力を挽回していた。西海は一門の軍事力の温床、瀬戸内には平家の兵船が波を蹴たてて往きかい、着々と反攻の秋(とき)を窺っていた。わけて一ノ谷は天険の要害、平家自慢の陣地だった。加えて兵力では、平家は源氏の何倍も優位にある。しかし、地勢と時と心理とは、まったく平家に不利だった。義経軍の坂上からの不意打ちに算を乱して敗走する。
  • 新・平家物語(十二)
    935円 (税込)
    一ノ谷の合戦から屋島の合戦までには、1年の月日が流れている。さきの合戦に大功をたてながら、なんら叙勲の沙汰もうけぬ義経。そしていったん任官後は、鎌倉に断りもなく、と不興を買い、平家追討使の大役も範頼に奪われた義経。鎌倉どの差向けの花嫁も、彼の心を暗くする。だが、源氏は義経をまだ必要としていた。――西国攻めの範頼軍は備前児島に立往生し、平家軍が猛威をふるう。
  • 新・平家物語(十三)
    880円 (税込)
    日本のなかば以上を所領した平家が、いま寸土も失って、水鳥の如く波間に漂う。思えば、入道清盛逝きて、わずか4年後の悲運である。最後の夢を彦島のとりでに託して、一門の船団は西へ西へと向う。史上名高い那須余一の扇の的、義経の弓流しなど、源氏がわの武勇をたたえる挿話のみが多い屋島の合戦――。著者は眼を転じて、追われる平家の厳島(いつくしま)祈願に込められた、惻々たる心情に迫る。
  • 新・平家物語(十四)
    957円 (税込)
    平家には、もう明日はなかった。さかまく渦潮におのれの影を見るごとく、壇ノ浦に一門の危機感がみなぎる。寿永4年3月24日の朝、敵味方のどよめきのうちに戦は始まった。単なる海戦ではない。海峡独特の潮相と風位の戦である。潮をあやつり、波に乗るもの、義経か知盛か――。その夜の星影も見ず、平家は波騒(なみさい)に消えた。波の底にも都の候う、との耽美的な一語を残して。
  • 新・平家物語(十五)
    1,045円 (税込)
    義経必死の腰越状も、兄頼朝の勘気を解く手だてにはならなかった。義経斬るべしの声は、鎌倉方の決意となってゆく。そして堀川夜討ちは、両者決裂の烽火であった。頼朝は大軍を率いて黄瀬川に布陣。運命の皮肉と言おうか、あのとき手を取り合った弟を討つための夜営になろうとは!この日から義経は失墜の道を歩む。波荒し大物の浦、白魔に狂う吉野山。悲劇は義経1人にとどまらない……。
  • 新・平家物語(十六)
    935円 (税込)
    平家が西海の藻屑と消えてわずか半年後、武勲第一の義経は、それまで指揮下にあった頼朝の兵に追われる身となった。吉野から多武ノ峰、伊勢、伊賀――息をひそめて主従7人、平家の残党の如く生きる。静(しずか)を見捨ててまでの潜行につぐ潜行。義経はひたすら東北の空に仰ぐ。そこには、頼朝の最も恐れる藤原3代の王国が――。人間の愚、人間の幸福をきわめつづけた吉川文学の総決算、ここに完結。

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新・平家物語(六) のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    私は六巻が一番好きである。平家物語の番外編とも云える南海の孤島・鬼界ヶ島に流された俊寛らの現地暮らしがはじまる。俊寛の物語は能や人形浄瑠璃でも題材になっており、よく知られている。人の幸福とは何かを考えさせられる不思議な物語だ。
    そして義経。平泉から叔父・新宮十郎行家を頼り、那智に渡る。そこでひとりの老婆・さめと出会う。静かな暮らしは続かず、平家方の探索の手を逃れるため、都を目指す。さめが連れていってほしいと泣きつき、義経がそれを許すところが印象に残る。本当に優しい青年だよ、義経は。応援したくなるでしょ、これは。旅の中途で江ノ三郎を供に加え、都の仁王小路の一軒家で義経、鎌田正近、さめ、三郎の四人暮らしが始まる。さめと江ノ三郎がいいコンビで、何ともほのぼのとさせてくれる。やがて行家と堅田で再会するが、そこから義経の危機が訪れる。それにしても時忠は大物だなぁ。平家にとって良かったのかどうかは分からないけどね。そして本巻で一番の見せ場は無論五条大橋での義経と弁慶の出会いである。そこからの下りは涙なくしては語れない。

    0
    2023年10月01日

    Posted by ブクログ

    本巻は、本作品が歴史書ではなく、物語であるということを強く意識した巻であった。吉川英治の遊び心、読者を楽しませようというエンターテイナーの気質がよくあらわれていた。
    その特徴の一つが、伏線を張った人物との再会や再登場。
    奥州にいるとばっかり思っていた義経が、急に熊野に現れたと思ったら、月尊が鎌田正近だったり、奴婢の媼が弁慶の母親だったり、弁慶の姉が麻鳥の妻である蓬だったり(後々、弟の弁慶や母親と再会させて読者をくすぐるのだろう)、奥州行きに出会った男が伊勢三郎だったり、法勝寺の蓮花騒ぎの曲者で捕らえてみたら源有綱との運命の再会だったり…。こと、義経を取り囲む登場人物に多い。生まれ持った人的魅力により人が自然に集まってくるという義経を描くのにはこうした方法が最適なのだろう。
    面白いのが、弁慶との出会い。作品によって弁慶の登場の仕方は多々あれど、本作品では、義経が平時忠邸に出頭し、その帰り道に時忠の命により弁慶に襲わせるという方法で出逢わせている。平家の公達からの刀狩りというアングルは一切登場しない。そして逃げた義経はわざと弁慶に追わせ、母親と20数年ぶりの再会をさせる、といいう話を展開する。弁慶は、義経の強さに惚れたのではなく、母親への再会の橋渡しをしてくれた気持ちに感謝して主従の関係を持つことになる。まあ、弁慶は史実では存在の可否さえも疑われる人物であるため、作者のやり方次第でどうにでも料理できるのだろう。
    清盛は相変わらずほとんど登場しない。かわりに、義弟である時忠の方が頻繁に出てくる。時忠は「平家にあらずんば人にあらず」で有名な人物であるが、本作品では第1巻の少年時代から登場し、なかなか味のあるキャラクターとして描かれている。大河ドラマでは森田剛が演ずるが、どう好演してくれるか、楽しみである。

    0
    2012年09月21日

    Posted by ブクログ

     平安末期頃~鎌倉までの滅びゆく平家、源氏との戦いを描いた全16巻の大作です。

     続きが読みたくてつい夜更かしをしてしまう作品でした。

    0
    2009年11月21日

    Posted by ブクログ

    弁慶、義経、
    子の重盛に先立たれた62歳の清盛、そして
    院政廃止を願う清盛、
    後白河法皇の院政
    どう展開していくか?
    先はながそう。

    0
    2026年09月27日

    Posted by ブクログ

    平清盛62歳ぐらいかな?
    重盛死す。42歳…熊野参拝で自身の命を縮める祈祷。
    徳子、後の建礼門院が出産。後の安徳天皇。これで清盛は天皇家の外戚となる。一方、皇室、以仁王と源頼政が平氏を撃つべく院宣を発布画策開始。頼政といえば、平治の乱で、清盛と一緒に戦った源氏!彼の人生を賭けた大勝負が始まろうとしている。不穏な空気の都の治安維持を任されている、平時忠は京に上がってきた義経を謀殺を試みるため、荒法師弁慶にその使命を…そして、かの有名な五条大橋のエピソードに繋がる。この時忠の屋敷で義経は未来の奥さんである夕花と白拍子、静御前と出会う。

    0
    2022年03月26日

    Posted by ブクログ

    義経は熊野にて新宮十郎に出会い、草の実党以外にも源氏再興を企てる者達の存在を知る。ひょんな事からさめと出会い、彼女の境遇に母親を重ね、それが後に身を助ける事になった。弁慶とも邂逅し、朝廷とも繋がる等着実に源氏再興の下地が出来つつある。

    一方平氏は、嫡男の重盛を失い、清盛の後継者がいよいよ居なくなる。苦しい黎明期を知る同士は時忠含め数える程であり、後は飛ぶ鳥を落とす勢いの平氏しか知らない若輩者のみ。彼らは自らの栄華を永遠のものと信じて止まず、「平氏にあらずんば人に在らず」と横柄な態度を取るばかり。未だに清盛が出張る所を見ても、人材不足が甚だしいと感じた。

    そろそろ頼朝に動きがあるのか。次巻に期待。

    0
    2022年03月23日

    Posted by ブクログ

    義経の堅田での出来事、以仁王の挙兵への企てなどが話の中心だが、終盤は世に言う「治承三年の政変」。

    この間の主要人物は源義経、平時忠、武蔵坊弁慶だろう。

    有名な「五条大橋」は、ちょっと違ったかたちで書かれている。

    歴史小説はしばしばいろいろなことを教えてくれるし、気づかされる。例えば、義経と西住法師とのやりとり。ここを読んで、自分も所詮は「内容の貧しい人間」に過ぎないのでないかと思い知らされた。

    0
    2018年09月15日

    Posted by ブクログ

    2009年8月21日。

    いよいよ平家の没落の兆しが見えてきました。
    このお話だと、平家って結構いい人が多かった?
    敵に対しては、当事にしては寛容だし、人間味もある人が多い。
    それに比べると源氏側って洗練されてないよね。

    この巻も義経を中心にお話が進んでます。

    0
    2009年10月07日

    Posted by ブクログ

    清盛の娘・徳子が皇子を出産。
    義経と行家、鵜殿党、堅田湖族、時忠、弁慶との出会い。
    清盛の息子・重盛の死。

    0
    2020年12月02日

    Posted by ブクログ

    六巻は、鹿ケ谷の陰謀始末から。俊寛が鬼界ヶ島に流された。
    重盛がとうとう死んでしまった。
    平家側と朝廷側との均衡が保てなくなっていくのも近そう。
    義経が弁慶とついに出会う。
    治承三年の政変が起こるところで六巻はおしまい。

    「好い老人になってゆくのも、なかなかむずかしい関門にちがいない。生理的に気みじかになり、判断力に努力がいる。怒りっぽく、また反対に愚痴にもなる。すべての人間の表裏が見えすいて、とかく人の狡知やかけ引きが目について仕方がない。」というのが面白かった。

    0
    2014年02月02日

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