吉川英治のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
宮本武蔵最終巻。
お杉婆が山姥のようであった。
初めてこの本を読んだのは、伊織や城太郎に近い年齢の頃であった。読むと言っても、当時の自分にはこの物語を読み解く力はなく、視線が文字を上滑りしただけだったらしい。どんな話だったか全然覚えていなかった。途中で挫折した可能性も十分に考えられたが、全巻にしっかりと手垢がついていたので頑張って捲ってはみていたらしい。
武蔵の年に近くなった今となっては自分も少しは成長したようで、さらさらと楽しく読むことができた。
正直、内容がどうこうではなく、しっかり話を理解しながら読めたということ自体がうれしい。
今後も過去に読んだ作品を読み返してみると一層楽しめるかもしれない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレお甲の元を出たまではいいが、働くのも頼りない又八。剣の稽古でもしたら良いのにと個人的には思うのですが。
自分が知らせなかったせいで人が死にかけている割には呑気に思えますし、
遺品を届けようと思いついたのは良いのに、そのためにはお金を使っても良いという自己判断もまた酷い。
しかも、そう決めるまでに既に使い込んでいるというのもまた
又八らしいと言えば言えるのですが。
対比して武蔵がどんどん成長しているのが、成長しすぎのようにすら思えます。
ただの悪餓鬼だったのに、すっかり剣士へと成長し、上を目指していきます。
本旨からは逸れますが、
『何のために自分の貴重な時間をつぶして他人の貴重な時間を邪魔しにきたのか』
という言い草が好きでした。
また小次郎も登場の巻。
とても自由な感じのするキャラクターで、武蔵とは違った魅力に溢れています。
「どうせ手入れにやるこの物干し竿、手荒につかうぞ」
という台詞が恰好良く、印象に残りました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ吉川英治先生の作品はいくつか読んではいますが
宮本武蔵は初めて読みます。ついつい機会を逸しており、
井上雄彦先生のバガボンドを読み返している今
読み比べてみるのも良いかと思いやっと手に取りました。
バガボンドは、タイトル通り野生の流浪者のような武蔵が魅力的で、
原作を大胆に改変したり肉付けしたりという井上先生の手腕が
また見物でもあります。
原作の趣旨を滅茶苦茶にするような改変は別として、
別の人が別の視点で、しかも別のメディアで焼き直すからには
やはり独創性があって欲しいと思うので、
バガボンドは大変素晴らしい作品だと思っています。
吉川版宮本武蔵は、姉がおり天涯孤独ではありません。
木に吊るされる武蔵を不憫に思って助けるのはお通であり、
お通はか弱く武蔵を怖がる可憐な女性ですが、
決めたことは通そうとする強さも併せ持っています。
お通はおばばの前ではっきり嫁入りの件を断れなかった上、
武蔵を助けて一緒に逃げてしまった以上、
二人を追おうとする理由はおばばにはあるので不憫です。
城太郎は非常に好きなキャラクターで、
天真爛漫でませているところがあるとは言え
子供らしく無邪気なところもあり
お通さんとは別の意味で物語に華を添える存在となっています。
お通が庄田に言われて柳生へ向かうというのも自然な流れに思えます。
誰を探しているのか、と城太郎に問われた時答えてさえいれば、
とは思うのですが、そこは物語の面白い所でしょう。
長編ではありますが、テンポもよく読みやすい物語です。 -
Posted by ブクログ
授業で三国志演義の白文を読んで、なにこれわからないと思ってから、いつか読まなきゃと思っていたので学生が終わる前にチャレンジしました。三国志はいくつもあって何を読んだらいいかわからなかったのですが、どうやらアタリを選んだようです!とってもおもしろい!創作が大きいとのことですが寧ろ読みやすければそれが嬉しいです。いままで三国志をマンガもアニメも映画もドラマも?何も見たことが無かったので、名前だけ知っている人がどんどん血を通わせていくのがすごく楽しいです。いまのところ、関羽がかっこよくて好きです。本当になにもストーリーを知らないので誰も死なないで欲しいです笑
劉備が母親孝行だったり、3人の義兄弟の様子などを見ると、中国の儒教的な教えだなあと思います。文化も感じられるので、そういった面でも、興味深くて飽きないですね。