吉川英治のレビュー一覧

  • KOされない男たち 不屈のボクサーとセコンドの物語

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    ネタバレ

    ボクサーのセコンド・トレーナーである筆者が育ててきたチャンピオン達にまつわるストーリー。
    ボクサーのストイックさが伝わってくる良書。

    ボクサーの視点ではなく,周りからボクサーを分析しているので,相手も心理も含めてより深く理解できるのがよい。

    サラリーマンボクサーからは勇気をもらったな。

    大友さんのオーストラリアチャンピオンとの逸話はすごい。

    最後の映画の話は自慢話っぽくてちょっとなぁ。。

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    2012年11月25日
  • 親鸞(三)

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    五木寛之版から激動編に行く前に吉川英治版もおさえとくかということで。細かい設定に差異あるが、親鸞の生き様について一貫している。教義そのものよりも人柄や行いにフォーカスされており、表現は難しいが親しみが持てた。浄土真宗への興味も湧いてきたので、念仏でも唱えてみるか。

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    2012年11月04日
  • 新・平家物語(一)

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    清盛が神輿に向かって弓矢を放ったシーンが面白かった!権力と結びつき、本来の役割から離れ保身と栄誉に走った腐れ坊主に一矢報いるいい場面だった。
    何よりよかったのが、坊主こそが力のなさを一番わかっていること。力のない者ほどよく吠える。ダメなやつはダメと言わなければならない。

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    2012年10月18日
  • 新・平家物語(九)

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    本巻の主人公は源義仲。木曽から挙兵し、平家一門との幾つかの戦いを経て、従兄である源頼朝とは嫡男を人質に出してまでも和睦し、いよいよ入洛。その後の洛中での振る舞いが非常に読んでいて面白い。礼儀作法を知らぬ田舎武者であるから何をするにつけしっくりこず、酒食に溺れて配下の統制も取れず、低い官位を授かりそうになって行家に止められ、後白河に朝日将軍の名を貰うも源頼朝と両天秤にかけられ、しまいには自分を頼って来た行家をも疑い出す始末…。悲運の将というのがぴったりである。その点、鎌倉を出ずに弟達を西上させた頼朝はクレバーであると言えるだろう。
    さて、悲運の将には女性が付き物なのがこの種の小説のならいであるが

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    2012年09月21日
  • 新・平家物語(十)

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    前巻に引き続き、主人公は木曾義仲。義仲はリーダーシップという面では実に反面教師である。決断が遅く、成り行き任せであり、人心掌握にも長けていない。後白河院対策は常に後手後手に回り翻弄されていた。そのくせ、女性関係はお盛んであり、巴、葵、山吹に加え、摂関家の藤原基房娘:冬姫をもその端に加えてしまう。都落ちの際には代わる代わるその女性達が義仲の前に登場し、それぞれ永劫の別れを告げる。いわば、悲劇のヒーローと言ったところか。
    次代の悲劇のヒーローは義仲の従弟である義経。念願の都入りを果たし、次巻ではいよいよ一ノ谷を皮切りに源平合戦が始まる。義経は鎌倉出発の際に「難しさは、敵との合戦よりも、内にある」と

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    2012年09月21日
  • 新・平家物語(十一)

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    一ノ谷の戦いとその後をじっくりと描く。いや、戦いよりもその戦前と戦後の人間模様に重点を置いているといっても過言ではない。
    前半では、平敦盛が主役。恋人逢いたさに陣抜けして京に戻ったところを義経一行に発見され、敵の公達にもかかわらず、丁重に送り届けられたくだりはほのぼのして良い。また、陣にカムバックした後の兄弟、親族とのやりとりは大家族だけに楽しい人間模様が味わえた。そして、熊谷直実との一騎打ちにより討たれる…。熊谷とのやりとりは平家物語の名場面であるが、敦盛も熊谷もそれ以前から登場しており、伏線の張り方は充分である。

    後半の主役は同じく平家の公達である平重衡。東大寺や興福寺を焼失させた大悪人

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    2012年09月21日
  • 新・平家物語(十三)

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    さて、本巻では、屋島の戦いから壇ノ浦の戦い直前までを描く。人物模様が好きな私としては、あまり戦記を読むのが得意でなく、幾分か読みにくさを感じた。それでも、那須与一の扇の的や義経の弓流しなど名場面も多く、楽しむことも出来た。

    扇の的のくだりで登場する女性について、本作品では玉虫としているが、玉虫といえば、私が小学4年生の頃に見たNHKドラマ「武蔵坊弁慶」では弁慶の恋人役である。なるほど、あのドラマでの脚色だったのだ。もっとも、そのドラマでは扇の的で登場したのは、弁慶と玉虫の間にできた一人娘:小玉虫であったが。

    また、その扇の的で玉虫と一緒に登場する老武者:十郎兵衛家員が、与一に射殺されるとい

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    2012年09月21日
  • 宮本武蔵(4)

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    お通と武蔵がやっと出会う。そこに男の剣の道や生き様、女性の慕う気持ちがよく描写されてると思う。また、武蔵が二刀流を無双に振るうとこは、スピード感がある。

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    2012年07月26日
  • 宮本武蔵(5)

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    ストーリーを次の展開に移す為の巻だった。この巻から後編始まり、といった内容、前編までごちゃごちゃしていた登場人物(それがまたおもしろったが)が一気に整理されて、舞台は江戸へ。この巻の後半は武蔵は一切出てこなかったが、前フリはもう十分か、次巻が楽しみ。

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    2012年07月24日
  • 上杉謙信

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    上杉謙信について知りたかったので読んだ。
    と言っても、この本は川中島の戦いメイン。信玄vs謙信について知りたい場合にはいい。すごく面白かった。謙信の落ち着き払って肝のすわってるところがかっこいいなあ。
    勝敗については、どうなんだろう。
    あと、塩のところ。かっこいいなあ謙信。

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    2012年07月28日
  • 新・平家物語(一)

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    いきなり引き込まれてしまった。
    この時代に疎い私でも面白いと感じる話の展開。

    1巻からこれほどのドラマが繰り広げられるとは、続きが非常に楽しみである。

    いつの世も、人間の浅はかさは同じだなと、つくづく思う。
    それと同時に、世に悪評高い平清盛も、普通の愛すべき男児であったことを嬉しくも思う。(笑)

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    2013年01月13日
  • 宮本武蔵(4)

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    この巻のサブタイトル「武蔵と女」。
    侍としての武蔵と(武蔵のありたい姿)との対比として、女いっぱい登場、そして武蔵を人にする。そして自分が人な事を知ってまた侍として成長する。みたいな。
    歴史モノ長編に女が出てくるかどうかは、ひとつ読みやすさの目安だと思う。司馬作品は出てこない。(龍馬が行くでは出てくるが)

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    2012年06月28日
  • 宮本武蔵(7)

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    ライバル小次郎の仕官。苦労人武蔵はそれでも焦らず、自己の道を着実に進もうとする。最後に勝つのは着実に進歩を遂げるものだ!早く出世したものではない。

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    2012年06月08日
  • 宮本武蔵(4)

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    一乗寺下り松における吉岡一門との決戦。相手は多勢、武蔵はただ一人
    武蔵が死の境地で挑んだことがひしひしとつたわってくる。
    「修羅場」とはこういう情景をいうのか。

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    2012年05月24日
  • 三国志(八)

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    吉川三国志の最終巻。
    諸葛孔明と魏との戦いが描かれる。

    このあたりまで話が進むとようやく孔明に好感をもてるようになる。彼の魅力が存分に書かれているからか、それとも人物が皆退場してしまい最後の英雄諸葛孔明に感情移入するしかなくなるからか。

    長かった。ようやく全8巻読破。
    再読にもかかわらず飛ばし読みせず丁寧に読み進めたから本当に疲れた。
    しかし、長編ものを読み終えたときの達成感はとても心地よい。

    吉川三国志。また10年後くらいにページを開いてみようと思う。

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    2012年09月05日
  • 宮本武蔵(3)

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    吉岡清十郎との対決。武蔵にとっては相手にならなかった。
    敗れた瀕死の兄清十郎は、戻ってきた弟伝七郎に対して、武蔵と対決するなと命じた。
    賢者は悟る、「負けるが勝ち」だと。自分が太刀打ちできない相手と悟ったときは、このようにふるまうのも兵法ではないか。武蔵はすでに石周斎の草庵に貼ってあった漢詩をみて、自分が相手には及ばないとすぐに悟った。

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    2012年05月20日
  • 三国志(七)

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    吉川三国志の第6巻。
    関羽の最後から、前出師の表あたりまで。

    巨星堕つ。乱世の奸雄が逝き、劉備三兄弟が舞台から降りた。
    まさか今更三国志でうるうるしてしまうとは・・・。

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    2012年09月05日
  • 宮本武蔵(2)

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    石周斎の書いた漢詩をみて己の足らなさを直観した武蔵。なかなか会えない人に出会う、そして何か貴重なものを感じ取る。誰もが常にそのような経験ができるとは限らない。武蔵のように、常に意識をよくよく高めておかないと出会えないものだ。

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    2012年05月16日
  • 三国志(六)

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    吉川三国志の第6巻。
    龐統が仕官するところから、劉備が漢中王に就くあたりまで。

    赤壁も終わり劉備が蜀の地を手に入れたことにより、いよいよ三国時代の到来。
    しかし、ここら辺から大国同士の小競り合いが続くこととなり物語は少しだれる。

    それにしても、恩を仇で返すこと数知れず、遂には一線を頑なに守っていた劉姓の同族にまで牙を剥いた劉備玄徳の仁の心とは一体・・・。

    後半に入り、曹操が優秀な家臣を次々と死に追いやったりなど魅力的な人物が少しずつ老い衰えて変化していくのは寂しい部分だ。

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    2012年09月05日
  • 宮本武蔵(1)

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    武蔵が剣術を追求したのは何故か?

    自分の人生における剣術とは何か?そして何故それを追求し、何を会得しようとしているのか?

    そう思って読み始めた。

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    2012年05月10日