吉川英治のレビュー一覧

  • 三国志(五)

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    吉川三国志の第5巻。
    劉備軍の民衆を引き連れ魏軍から逃走するところから、周瑜の死のあたりまで。

    遂に三国志のターニングポイントともいうべき赤壁の戦いが描かれることになるが、ここのくだりはやっぱり面白い。
    ただ、漁夫の利を得る玄徳&孔明は結構感じが悪い。孔明にとって最大の見どころの一つだが、この巻での印象は「天下の大才にしてしたたかな国泥棒」。
    孔明の暗殺を度々計る周瑜を悪者と見る読者も多いと思うが、私は辛酸を舐め続ける彼の方に好感をもてた。

    また、狡猾な諸葛亮に対して呉の重臣魯粛の真っ直ぐないい人ぶりは凄まじい。いい人というか人がいい。三国志演義の「king of お人よし」だ。孫

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    2012年09月05日
  • 三国志(四)

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    吉川三国志の第4巻。
    関羽の五関破りから新野にて孔明の計略で魏軍が打ち破られるあたりまで。

    いよいよ三国志のもう一人の主役諸葛孔明が登場。
    個人的には神がかり的で人間味のかけるこの人物にはあまり魅力を感じないのだが、彼の登場で物語はグッと引き締まる。
    光栄(コーエー)の初期の三国志の軍師助言で諸葛亮だけは絶対に間違ったこと言わなかったことをなんとなく思い出した。
    「拝啓、諸葛孔明様。その節は大変お世話になりました。」

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    2012年09月05日
  • 三国志(三)

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    吉川三国志の第3巻。
    袁術の皇帝自称から関羽が曹操の許を去ろうとするあたりまで。

    この巻はとんでもないエピソードが次々と出てくる。
    矢が突き刺さった自分の目を食べちゃう夏候淳のエピソードは有名だが、それ以上に劉備の「人肉食べちゃった話」がスゴイ!!劉備が城を落とされ落ち延びた際にある家に一晩世話になることになるが、その時「狼の肉」として出されたものが実は・・・。

    三国志でホラーを味わいたければこの3巻を・・・。

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    2012年09月05日
  • 三国志(二)

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    吉川三国志の第2巻。
    貂蝉による美女連環の計から宛城の戦いでの典韋の最後あたりまで。

    私は呂布という人物が大好きだ。武人としてはもとより人間としても大変魅力を感じている。一般的には2度の義父殺しをはじめとする裏切り行為から「悪人」としてのイメージが先行する男だが、董卓のように残虐でも、曹操のように冷酷でも、張飛のように粗暴すぎもしない。彼は誰よりも純粋すぎただけだ。その証拠に彼は人の言をよく聞く。そして、乗せられ騙され利用され続けた。特に愛した女性貂蝉に弄ばれるくだりは悲壮過ぎて同情の気持ちすら覚える。

    三国志中、最も強く、最も人間的な切なさを感じさせる武将呂布。そんな彼が中心に描かれる第

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    2012年09月05日
  • 宮本武蔵(3)

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    3巻に入っておもしろさアップ。2巻までで引いた伏線がつながり始めた。
    それと同時にそれぞれの感情がより濃く表現され始めて、おもしろくなってきた。
    展開がドラマチック過ぎるのにもようやく慣れてきた。
    武蔵と小次郎は、ニアミスはしたがコンタクトはまだ。次巻か。

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    2012年04月11日
  • 三国志(四)

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    そうか、劉備が国を持つまでこんなに時間がかかるのか。というか、はずかしながら劉備が蜀漢の人ということも、関羽・張飛・馬超・趙雲が全部蜀漢の人ということも、今回初めて知った。

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    2012年03月26日
  • 宮本武蔵(1)

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    武蔵のストイックな修行人生。渋い。強さとは何かということを、様々な人物とめぐりあいながら武蔵は学んでいく。師としての沢庵、胤栄、柳生、対照的な小次郎、又八、女性のお通など、それぞれキャラが立っていて面白い。
    単に技術的に剣が強いということではなく、精神的なもの、そして人を生かす政治というものを目指して、荒地の開墾などをしていたのが、予想外で興味深かった。
    ただし全巻読むとやや長さは感じてしまった…。

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    2012年03月04日
  • 宮本武蔵(1)

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    全巻読み終わりました。
    武蔵が成長して行く様が魅力的です。剣の道を追求する事で人としての道を、哲学を学んでいく様でしょうか。苦しみ、学なび、気づき、大きくなっていく、とてもカッコいいです。それに対して武蔵周辺の人物のストーリーはスリルに欠ける印象。ヒロインとのすれ違いぶりはやり過ぎ感が。

    決闘シーンは迫力あります。もっと武蔵の戦いの場面があるといいのになぁ!

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    2012年02月29日
  • 新・平家物語(四)

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    全16巻という長い道程だが、4分の1を終了。本巻に主人公たる平清盛はほとんど登場してこず、牛若丸がメイン。天真爛漫な牛若丸像は吉川英治の手によるものだろうか、今まで数多く大河ドラマで観てきた牛若丸とほぼ同じキャラクターだった。ただ、源平合戦で見せたような獅子奮迅な武者ぶりは、まだ垣間見えず。まだ見ぬ母を恋しがる貴公子といった感じである。当たり前か、まだ15歳前後なのだから。今後、どこで強さを身につけていくのかが楽しみだ。坂東地方か、奥州か…。鞍馬山を抜け出し、洛内に身をひそめ、母:常盤に会いに行き、吉次と一緒に旅を始め、熱田神宮で元服し、坂東地方で吉次をまく、というストーリーが、まるで冒険小説

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    2012年09月21日
  • 新・平家物語(十五)

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    ネタバレ

    京都をひたすら逃げ惑う義経一行。想い人の静も鎌倉の手に落ちと言う情勢です。昨日の英雄が今日は逆賊に。しかし、静の義経に対する想いの念には頭が下がります。この当時の女性と言うものも本当に強かったんだなと思いました。

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    2012年03月29日
  • 随筆 新平家

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    新平家物語を雑誌に連載中に、梗概として書いた文と取材旅行記が載っている。新平家を読みながら梗概部分を読むといいかもしれない。取材旅行記はあたかも自分も一緒に旅行に行っているかのような臨場感溢れる文章が魅力的だった。

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    2012年01月29日
  • 新・平家物語(十四)

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    ネタバレ

    壇ノ浦にて源氏が平家を滅ぼすが、義経と頼朝の関係も悪化して行きます。平家物語では頼朝を良い方向に評価出来る材料がありません。頼朝の立場としては、御家人衆をまとめ上げる上で、戦上手の義経を受け入れる事ができないのかな。また、頼朝直属の御家人の梶原も義経の上げ足ばかりを取る言動が目立ち好きになれない所もあります。

    一時の繁栄を誇った平家の世が終わるのを見ると世の中の儚さも感じられます。

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    2012年03月29日
  • 新・平家物語(十三)

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    ネタバレ

    那須与一の扇の的や義経の弓流しなど面白いイベントが多いです。
    3種の神器を巡る義経や時忠の駆け引きにも引き込まれました。
    数的優位で言えば屋島で十分に勝機のあった平家ですが情報収集や時分を誤ったために更に窮地に追い込まれる。宗盛は苦労を知らずに平家の棟梁となったが清盛の様な苦労があればここまで一族を路頭に迷わす事がなかったのかな。

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    2012年03月29日
  • 新・平家物語(一)

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    大河は見ていないけれど、前から平家物語を通読してみたいと考えていて、手に取った。
    私の持っている岩波文庫は字が詰まりすぎていて非常に読みづらくて。ただ、内容というか文体としてはもう少し古典に近いものが読みたかったので、
    その点で言えばちょっと選択を誤ってしまったが、これはこれとして面白い。
    16巻まで読み終わるのにどのぐらいかかるのだろうか。

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    2012年01月17日
  • 新・平家物語(十一)

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    ネタバレ

    義経と頼朝の関係が雲行きが怪しくなってきました。政治面で優れた頼朝と「戦略面」に優れた義経ですが、義経の兄の頼朝を慕う姿が健気です。愚弟もしくは愚兄であれば関係がこじれる事はないのかもしれませんが、そうであれば平家を倒せなかったかもしれないし。パワーバランスと言うのは難しいです。平家側もやしまでの幼い帝の姿が健気です。奢れるものも久しからず...清盛ありし頃の平家が懐かしいです。

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    2012年03月29日
  • 私本太平記(七)

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    ▼本を読んだ理由(きっかけ・動機)
    もともと吉川英治氏の作品は全て読破したいと思っていたため、いずれ読むつもりであった。
    このタイミングで手をだしたのは、山岡荘八氏の『源頼朝』を読んで、鎌倉~応仁の乱を経て戦国に到るまでの歴史を改めて知りたいと思ったから。
    「足利尊氏」という人物をぼんやりとしか知らなかったのも動機のひとつ。

    ▼作品について
    室町幕府を起こした足利尊氏を主人公に南北朝動乱の始まりから鎌倉幕府崩壊後の泥まみれの戦模様が描かれている。
    これを読めば、室町幕府が早期に瓦解し、応仁の乱を経て戦国に突入した理由がよくわかる。

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    切なくなった

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    0
    2012年01月09日
  • 私本太平記(六)

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    ▼本を読んだ理由(きっかけ・動機)
    もともと吉川英治氏の作品は全て読破したいと思っていたため、いずれ読むつもりであった。
    このタイミングで手をだしたのは、山岡荘八氏の『源頼朝』を読んで、鎌倉~応仁の乱を経て戦国に到るまでの歴史を改めて知りたいと思ったから。
    「足利尊氏」という人物をぼんやりとしか知らなかったのも動機のひとつ。

    ▼作品について
    室町幕府を起こした足利尊氏を主人公に南北朝動乱の始まりから鎌倉幕府崩壊後の泥まみれの戦模様が描かれている。
    これを読めば、室町幕府が早期に瓦解し、応仁の乱を経て戦国に突入した理由がよくわかる。

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    2012年01月09日
  • 私本太平記(八)

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    ▼本を読んだ理由(きっかけ・動機)
    もともと吉川英治氏の作品は全て読破したいと思っていたため、いずれ読むつもりであった。
    このタイミングで手をだしたのは、山岡荘八氏の『源頼朝』を読んで、鎌倉~応仁の乱を経て戦国に到るまでの歴史を改めて知りたいと思ったから。
    「足利尊氏」という人物をぼんやりとしか知らなかったのも動機のひとつ。

    ▼作品について
    室町幕府を起こした足利尊氏を主人公に南北朝動乱の始まりから鎌倉幕府崩壊後の泥まみれの戦模様が描かれている。
    これを読めば、室町幕府が早期に瓦解し、応仁の乱を経て戦国に突入した理由がよくわかる。

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  • 私本太平記(四)

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    ▼本を読んだ理由(きっかけ・動機)
    もともと吉川英治氏の作品は全て読破したいと思っていたため、いずれ読むつもりであった。
    このタイミングで手をだしたのは、山岡荘八氏の『源頼朝』を読んで、鎌倉~応仁の乱を経て戦国に到るまでの歴史を改めて知りたいと思ったから。
    「足利尊氏」という人物をぼんやりとしか知らなかったのも動機のひとつ。

    ▼作品について
    室町幕府を起こした足利尊氏を主人公に南北朝動乱の始まりから鎌倉幕府崩壊後の泥まみれの戦模様が描かれている。
    これを読めば、室町幕府が早期に瓦解し、応仁の乱を経て戦国に突入した理由がよくわかる。

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  • 私本太平記(三)

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    もともと吉川英治氏の作品は全て読破したいと思っていたため、いずれ読むつもりであった。
    このタイミングで手をだしたのは、山岡荘八氏の『源頼朝』を読んで、鎌倉~応仁の乱を経て戦国に到るまでの歴史を改めて知りたいと思ったから。
    「足利尊氏」という人物をぼんやりとしか知らなかったのも動機のひとつ。

    ▼作品について
    室町幕府を起こした足利尊氏を主人公に南北朝動乱の始まりから鎌倉幕府崩壊後の泥まみれの戦模様が描かれている。
    これを読めば、室町幕府が早期に瓦解し、応仁の乱を経て戦国に突入した理由がよくわかる。

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    2012年01月09日