吉川英治のレビュー一覧

  • 三国志(一)

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    北方水滸伝のはるか前に書かれた吉川英治版三国志。大河小説ながら新聞連載だったということもあり、適当なところで切れるので読み疲れません。
    それにしても、桃園の誓いで義兄弟の契りを結びながら、劉備が伸びていく姿が見えてこないのが、歯がゆいです。

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    2018年03月25日
  • 宮本武蔵(8)

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    宮本武蔵最終巻。
    お杉婆が山姥のようであった。

    初めてこの本を読んだのは、伊織や城太郎に近い年齢の頃であった。読むと言っても、当時の自分にはこの物語を読み解く力はなく、視線が文字を上滑りしただけだったらしい。どんな話だったか全然覚えていなかった。途中で挫折した可能性も十分に考えられたが、全巻にしっかりと手垢がついていたので頑張って捲ってはみていたらしい。
    武蔵の年に近くなった今となっては自分も少しは成長したようで、さらさらと楽しく読むことができた。
    正直、内容がどうこうではなく、しっかり話を理解しながら読めたということ自体がうれしい。
    今後も過去に読んだ作品を読み返してみると一層楽しめるかも

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    2018年02月11日
  • 宮本武蔵(4)

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    ついに折り返し。
    武蔵の物語の一つの山場を迎えているわけだけど、全然記憶に残っていないのさどういうことか

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    2017年12月30日
  • 剣難女難

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    ネタバレ

    吉川の本格的歴史小説処女作。
    へたれ若侍が、兄の仇である剣豪と再戦果たすまで。
    道場は追い出され、酒に溺れ、女に惑わされ、それでも最後には大望果たす。宿敵もすがすがしい人物。

    『宮本武蔵』の原型のような構造がほの見える。
    光子の御方のただならぬ暗躍ぶりは、由美かおるで再生された。

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    2017年08月26日
  • 宮本武蔵(6)

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    「よし俺は、剣をもって自己の人間完成へよじ登るのみでなく、この道をもって、治安を按じ、経国の本を示してみせよう。」

    第6巻の武蔵の心情を表すもの。武蔵の心情から成長を追う。

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    2017年09月11日
  • 宮本武蔵(5)

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    『ああ富士山か』(中略)『人間の小ささ!』武蔵はうたれたのである。
    (中略)

    ばか、なぜ人間が小さい。人間に目に映って初めて自然は偉大なのである。
    人間の心を通じ得て、初めて神の存在はあるのだ。

    だから、人間こそは最も大きな顕現と行動をする。

    上記は本書からの一節。哲学的である。

    第5巻の武蔵の心情を表すもの。この後も武蔵の心情から成長を追っていきたい。

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    2017年09月18日
  • 宮本武蔵(4)

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    「いまの肚をすえるまでに、さんざん生死の問題に苦労したり、日常の修練だの、侍としての鍛錬だのを積んできて(中略)・・ 女は、そういう鍛錬も苦悩も経ずに、いきなり何らの惑いもなく『あなたが斬り死にあそばしたら、わたくしも生きていないつもりです。』と、涼やかなに言う。」

    第4巻の武蔵の心情を表すもの。この後も武蔵の心情から成長を追っていきたい。

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    2017年09月11日
  • 宮本武蔵(3)

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    「『われ事において後悔せず』何事にも自分の為したことは、後悔をしないというような高い境地へまで到達するには、まだまだこの身を、この心を不断に鍛え抜かなければ及ばない。」

    第3巻の武蔵の心情を表すもの。この後も武蔵の心情から成長を追っていきたい。

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    2017年09月11日
  • 宮本武蔵(2)

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    「今から小理屈は早い。剣は理屈じゃない。人生は論議じゃない。やることだ、実践だ。」

    第2巻の武蔵の心情を表すもの。この後も武蔵の心情から成長を追っていきたい。

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    2017年09月11日
  • 宮本武蔵(1)

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    「『偉大な生命になりたい。』単純な野望が、武蔵の若い胸を膨らませた。『人間と生まれたからには・・・』」

    第1巻の武蔵の心情を表すもの。この後も武蔵の心情から成長を追っていきたい。

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    2017年09月11日
  • 宮本武蔵(1)

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    ネタバレ

    吉川英治先生の作品はいくつか読んではいますが
    宮本武蔵は初めて読みます。ついつい機会を逸しており、
    井上雄彦先生のバガボンドを読み返している今
    読み比べてみるのも良いかと思いやっと手に取りました。

    バガボンドは、タイトル通り野生の流浪者のような武蔵が魅力的で、
    原作を大胆に改変したり肉付けしたりという井上先生の手腕が
    また見物でもあります。
    原作の趣旨を滅茶苦茶にするような改変は別として、
    別の人が別の視点で、しかも別のメディアで焼き直すからには
    やはり独創性があって欲しいと思うので、
    バガボンドは大変素晴らしい作品だと思っています。

    吉川版宮本武蔵は、姉がおり天涯孤独ではありません。

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    2017年06月15日
  • 宮本武蔵(2)

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    ネタバレ

    武蔵は宝蔵院・小柳生の里来訪、その後伊勢へ。佐々木小次郎の登場、武蔵が吉岡道場への決闘を申し込む話の流れ。佐々木小次郎の登場の仕方が粋です。武蔵の武者修行はまだまだ続く。武蔵が色々な事を考え、剣術家として人間としてどのように成長していくのか?。当時の世相がよくわかる文章で、読んでいて非常に面白い。次巻も続けて読んでいきたいと思う。

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    2017年01月24日
  • 宮本武蔵(1)

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    ネタバレ

    吉川英治さんの著作を読むのは20数年ぶり。「剣豪」で有名な宮本武蔵がどのような一生を過ごしたのか興味を持ったのが選択理由。1巻目は世間知らずだった武蔵が関ヶ原の戦いを経て郷里に帰り、騒ぎを起こして沢庵和尚と知り合い、罰として3年間の幽閉を経て人間的に成長し、全国へ武者修行へ出る話の流れ。読み始めなので具体的な感想はない。ただ、3年間ひたすらあらゆる本を読んで人間的に成長するという点では「人間」武蔵の資質は良い物があったのだなと感嘆した。こうなると次の巻も読みたいが、本で読むか青空文庫で読むかは考え中。

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    2017年01月16日
  • 宮本武蔵(4)

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    積ん読チャレンジ(〜'17/06/11) 15/56
    ’16/08/19 了


    一乗寺下り松における武蔵と吉岡一門との一大決闘に向かってジリジリと物語が収縮していく様が、武蔵同様に読者にも緊張感を与えていて凄く良い。

    兄清十郎を凌ぐ実力を有するとされる吉岡伝七郎との果たし合い。
    どのような壮絶な戦いになるのかと思えば、その日のうちに申し込まれた果たし合いを遊郭の席を中座して、一撃の下に勝利を収めてくる。

    本阿弥光悦、吉野太夫との出会いを通じ、生きる上では張り詰めた気持ちばかりではなく適度に気持ちを緩める瞬間も必要だと気づく武蔵。

    下り松での決闘を前にしてお通さんと城太郎と会う

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    2016年08月21日
  • 宮本武蔵(7)

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    結末に向かう第七巻。

    ついにこの小説もラスト一巻となり、
    武蔵の周囲の人物、又八、朱美、お甲、城太郎、
    と言った人々にもそれぞれの結末が待っていた。

    佐々木小次郎との巌流島での対決に向け、
    武蔵の物語は収束へと向かいつつあるが、
    お通とは意外な縁が明らかになるも、
    やはりすれ違う。この期に及んですれ違う。
    二人の結末は果たしてどうなるのだろうか。

    そして誰もが結末を知っているであろう
    佐々木小次郎との巌流島での果し合いの
    決着はどのように描かれているのだろうか。

    この小説をネタバレ無しで読める私は幸せである。

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    2016年04月02日
  • 私本太平記(七)

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    尊氏、九州から反攻。
    僕にとっては、ここが太平記の最大の魅力の一つ。どうして尊氏が時勢の主役になれたのか。それも一年もかからずに。それだけ建武の新政は世に受け入れられなかったということなんだろうけど。それに気づかない後醍醐ってどうなのかなぁ。王として自らの理想のためには民をどれほど苦しめてもかまわないというわけだ。高邁な理想はいいけど、残念ながらそれを具現化する政治・行政能力は皆無だったんだよね。王様ってのはそういうものなんだけどさ。

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    2016年03月24日
  • 私本太平記(六)

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    建武の新政は脆くも崩れさるわけだけど、人間の根源的な私欲が引鉄になるんだなぁ。そも皇室が二党になったのだって後醍醐が皇太子を自分で決めたかったからだし、新政を崩壊に向かわせたのは、阿野廉子が自分の産んだ子を皇太子に立てたかったから。
    それにしても平安時代ならいざ知らず、自分では何にもできない公卿ばらが、天下を我がものと思える感覚がまったく理解できないんだなぁ。

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    2016年03月17日
  • 私本太平記(五)

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    鎌倉幕府滅亡。
    一般に映像化された作品では北条高時は酷い扱いになっているけど、高時がが暗愚だったから幕府が倒れたのではなく、構造的にもう「もたなかった」という視点で倒幕が語られる。鎌倉武士の矜恃も描かれているところは吉川先生ならでは。

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    2016年03月15日
  • 私本太平記(四)

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    後醍醐は隠岐を脱出して船上山へ、正成は千早城で籠城戦。そして高師直が登場。高氏の大物感が漂ってくる。どうしてそうなったのかは伝わらないけど。高氏の六波羅攻めって、もっと偶然に支配されていたのかと思ってた。知らなかったなぁ。

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    2016年03月10日
  • 私本太平記(三)

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    佐々木道誉が暗躍する。後醍醐は隠岐に流されるも、正成は立つ。いよいよ混沌する時代の雰囲気が出てきた。それにしても藤夜叉が哀れだ。

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    2016年03月01日