宮本武蔵(8)
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宮本武蔵(8)

809円 (税込)

4pt

当初、二百回ぐらいの約束で、新聞連載が開始されたが、作者の意気込み、読者・新聞社の熱望で、千余回の大作に発展した。一度スタートした構成を途中から変えることは至難だが、さすがは新聞小説の名手。ただし構成は幾変転しようと、巌流島の対決で終局を飾ることは、不動の構成であった。作者が結びの筆をおいたとき、十二貫の痩身は、十貫台に--。文字通り、鏤骨の名作。

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宮本武蔵 のシリーズ作品

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  • 宮本武蔵(1)
    768円 (税込)
    野に伏す獣の野性をもって孤剣をみがいた武蔵が、剣の精進、魂の求道を通して、鏡のように澄明な境地へ達する道程を描く、畢生の代表作。若い功名心に燃えて関ケ原の合戦にのぞんだ武蔵と又八は、敗軍の兵として落ちのびる途中、お甲・朱実母子の世話になる。それから一年、又八の母お杉と許婚のお通が、二人の安否を気づかっている作州宮本村へ、武蔵は一人で帰ってきた。
  • 宮本武蔵(2)
    809円 (税込)
    沢庵の温かい計らいで、武蔵は剣の修行に専念することを得た。可憐なお通を突き放してまで、彼が求めた剣の道とは? だが、京畿に剣名高い吉岡一門の腐敗ぶり。大和の宝蔵院で味わった敗北感、剣の王城を自負する柳生の庄で身に沁みた挫折感。武蔵の行く手は厳しさを増す。一方、又八は堕ちるところまで堕ちて、偶然手に入れた印可目録から、佐々木小次郎を名乗ったりする。
  • 宮本武蔵(3)
    809円 (税込)
    吉岡清十郎と雌雄を決す! 武蔵の年来の宿望は、ここに実現の運びとなった。時、慶長十年正月九日。場所は京都・蓮台寺野。もし武蔵が勝てば、その名声は京畿を圧するだろう。--武蔵は思いのまま戦い、勝利をおさめたが、彼の得たものは、心の虚しさでしかなかった。一方、蜂の巣を突いたような吉岡一門から、一門きっての暴れん坊、吉岡伝七郎が鎌首をもたげてきた。
  • 宮本武蔵(4)
    809円 (税込)
    いまや、武蔵は吉岡一門の敵である。清十郎の弟・伝七郎が武蔵に叩きつけた果し状! 雪の舞い、血の散る蓮華王院。つづいて吉岡一門あげての第二の遺恨試合。一乗寺下り松に、吉岡門下の精鋭七十余人が、どっと武蔵を襲う。--「一回一回の原稿が出来上がるまでは、主人の気迫が反映して、私どもまで緊張につつまれる毎日」だったと、文子夫人は当時の著者を回想している。
  • 宮本武蔵(5)
    809円 (税込)
    吉岡一門との決闘を切り抜け、武蔵は多大の自信とそれ以上の自省を与えられた。そしてまた、大勝負の後に訪れたゆくりなき邂逅。それはお通であり、又八であり、お杉婆であり、宿命の人・小次郎であった。その人々が、今後の武蔵の運命を微妙に織りなしてゆく。山ならば三合目を過ぎて、いま武蔵の行く木曽路、遥かな剣聖を思い、お通を案じる道中は、四合目の急坂にかかる。
  • 宮本武蔵(6)
    814円 (税込)
    長い遍歴をともに重ねてきた城太郎は、木曽路でぷっつり消息を絶ち、武蔵は、下総の法典ケ原で未墾の荒野に挑む。恃むべき剣を捨て、鍬を持った武蔵。これこそ一乗寺以後の武蔵の変身である。相手は不毛の大地であり、無情の風雨であり、自然の暴威であった。--その頃、小次郎は江戸に在って小幡一門と血と血で争い、武蔵の“美しい落し物”も、江戸の巷に身を寄せていた。
  • 宮本武蔵(7)
    809円 (税込)
    わが国の新聞小説で「宮本武蔵」ほど反響をよんだ小説はないであろう。その一回一回に日本中が一喜一憂し、読者は武蔵とともに剣を振い、お通とともに泣いた。そしていまひとつ気になる存在--小次郎の剣に磨きがかかればかかるほど、読者は焦躁する。その小次郎は、いち早く細川家に仕官するという。宿命の敵、武蔵と小次郎の対決のときは、唸りをうって刻まれてゆく。
  • 宮本武蔵(8)
    809円 (税込)
    当初、二百回ぐらいの約束で、新聞連載が開始されたが、作者の意気込み、読者・新聞社の熱望で、千余回の大作に発展した。一度スタートした構成を途中から変えることは至難だが、さすがは新聞小説の名手。ただし構成は幾変転しようと、巌流島の対決で終局を飾ることは、不動の構成であった。作者が結びの筆をおいたとき、十二貫の痩身は、十貫台に--。文字通り、鏤骨の名作。

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宮本武蔵(8) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年03月13日

    魅力的なキャラクターが多く構成も含めて引き込まれる内容。新聞小説らしく、都合の良い展開や最後に急激にハッピーストーリーに向かう点などは気になるが、それも含めて楽しめた。

    0

    Posted by ブクログ 2021年08月21日

    最終巻は、小次郎の「力と技の剣」と武蔵の「精神の剣」の闘いである巌流島の決闘が描かれる。決闘が近づくと街は騒がしくなるが、それでも武蔵の周囲に保たれている静謐さが印象的。ブレない姿とはこんな姿なんだなと思う。

    虚しさや苦悩を原動力として凄まじく成長する宮本武蔵、意志が弱く堕落していく又八、この2人...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2019年02月03日

    何回読んでも、武蔵と伊織の再会の場面、武蔵とお通の別れの場面では、必ず涙が流れる。
    極上の物語を生んでくれた吉川英治には、本当に感謝したい。
    昭和、平成と時代を超え、次の時代にも、永遠に語り継がれる大名作。

    0

    Posted by ブクログ 2014年04月01日

    少年よ(少年でなくとも)大志をいだけ。というメッセージに感じました。

    しかし、心入れ替える前のお杉さんはすごく暗黒だ。

    0

    Posted by ブクログ 2013年11月03日

    能力や腕だけでは駄目。精神力がなければ。

    特に8巻に至言多数。

    登場人物の多くには共感できるのだけど,本位田のおばばにだけは共感できない。
    特に改心前のおばばのような老人にはなりたくない。

    0

    Posted by ブクログ 2013年10月22日

    長き物語の終わり、武蔵と小次郎の決戦。二人を取り巻き戦いの行方を見つめる人はただ自分があるべきところにおさまり、二人の長く太く剣とこころが紡いだ因縁の糸は、プツと断ち切れるようにただ静謐であっさりと終わる。宇宙の真理、武蔵が垣間見た天と人と剣を包む円明の理は、この一瞬の閃光の果てただ完全に公平で広い...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年06月26日

    「『武蔵様も凡質とは思われませんが』
     『いや決して、天稟の才質ではありますまい。その才分を自ら恃んでいる風がない。あの人は、自分の凡質を知っているから、絶えまなく、研こうとしている。人に見えない苦しみをしている。それが、何かの時、しょう然と光って出ると、人はすぐ天稟の才能だという。――勉めない人...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年08月30日

    武蔵と小次郎の決着
    綺麗な終わり方だな、と思った
    技術的なことはほとんど省かれて、精神だけが強調されている

    0

    Posted by ブクログ 2012年08月20日

    行方の知らないあの人この人、蔭からおいで祭りや祭り、船島の決斗ぞいつぞいな。もはや馴染みに近い感覚すら持つサブストーリーの主人公たちが覚り、寄り添い武蔵を見送る時点で既に物語は大団円を迎えていると思う。
    あ、やっぱり櫂なんだとか、鉢巻なんだとか。それは一つの物語を区切るアイコンでしかなかった。
    愚堂...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2012年06月09日

    己が主体であり、影法師が対象であるように、

    己の心が主体であり、現世日常への感覚は対象なのだ。

    現世日常の憂い・煩悩に煩わされ、己の心を取り乱しながら生きる人間のなんと多いことよ、

    という教訓を僧侶は無言で武蔵に悟らしめた。

    0

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