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Posted by ブクログ
「『将軍家の御指南役って、偉いんだろうね』
『うむ』
『おらも大きくなったら、柳生様のようになろう』
『そんな小さい望みを持つんじゃない』
『え。…なぜ?』
『富士山をごらん』
『富士山にゃなれないよ』
『あれになろう、これに成ろうと焦心るより、富士のように、黙って、自分を動かないものに作りあげろ。世間へ媚びずに、世間から仰がれるようになれば、自然と自分の値うちは世の人がきめてくれる』」
「『人と人とが円満に住んでゆければ地上は極楽だが、人間は生れながら神の性と、悪魔の性と、誰でも二つもっている。それが、ひとつ間違うと、この世を地獄にもする。』」
Posted by ブクログ
吉川英治の武蔵は、司馬遼太郎の土方とは違って、
とにかく、真面目だ。
常に己を反省し、また人から学ぼうとする。
人によっては、
この小説の中に延々と続く、探求の旅は、地道で長く永く、
時に、単調かもしれないけれども、
俺はかな~り、はまった、わけで。
武蔵 対 小次郎
武蔵 対 お通
武蔵 対 弟子の育成
武蔵 対 自然の猛威
武蔵 対 己の煩悩
・・・
彼の気づきと、成長がとってもおもしろいのだ。
しかし、この巻での醍醐味は、
武蔵が、一人で戦うのではなく、
時に、軍師として。村人を統率し、野武士軍団を一掃する下りにある。
歴史に"もし"は無いけれども、
もし彼が、もう少し前に生れていたら、
信長が席巻した戦国時代の様相は、相当変貌していたはず。
と、勝手に妄想しつつ、
吉川英治の宮本武蔵の魅力を味わっていただきたく、
勝手な名場面を引用したい。
(なお、軍師宮本武蔵の活躍は、ぜひ小説を手に取っていただきたく!)
Posted by ブクログ
6巻は2人目の弟子との出会い、共に荒野を開拓していく。
大自然を師匠とし、開墾の中で得られる苦労や失敗を修行と捉える生活はスケールが大きい。
新たな環境で試行錯誤を重ね、得た知恵や深めた思想は生き生きしている。武蔵は失敗するほど、柔らかく謙虚になっていくように感じる。その一方で人に何を言われても自分が信じることを貫く強さをもつようになる。
何事からも素直に学ぶ姿勢を持ちたいと思う。
「水には水の性格がある。土には土の本則がある。その物質と性格に、素直に従いて、おれは水の従僕、土の保護者であればいいのだ」
「富士山をごらん。あれになろう、これに成ろうと焦心るより、富士のように、黙って、自分を動かないものに作り上げろ。世間へ媚びずに、世間から仰がれるようになれば、自然と自分の値打ちは世の人が決めてくれる」
Posted by ブクログ
新たな出会いの第六巻。
お通、城太郎、又八、朱美。
武蔵を取り巻く人々が消息不明になり、
そのまま三年が経過し、再び孤独の武蔵。
だが、そんな彼にも新しい出会いがあった。
城太郎に代わり彼を師と仰ぐ少年伊織。
彼を弟子に持つことにより武蔵も学んでいく。
そして、消息を絶つも無事だったお通だが、
ここでもまた武蔵とはすれ違う。
しまいにはナレーター(?)までもが、
彼らのすれ違いをもどかしく思い始める。
お通は強い女性なので、間違っても、
「大人になるって悲しいことなの・・・」
なんて言わないのだろうが、どうなるのか。
そしてもう一方気になるのは佐々木小次郎の動き。
城太郎は消息不明のままだがどうなったのか。
いずれにしても早く続きが読みたい。
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