宮本武蔵(6)

宮本武蔵(6)

814円 (税込)

4pt

長い遍歴をともに重ねてきた城太郎は、木曽路でぷっつり消息を絶ち、武蔵は、下総の法典ケ原で未墾の荒野に挑む。恃むべき剣を捨て、鍬を持った武蔵。これこそ一乗寺以後の武蔵の変身である。相手は不毛の大地であり、無情の風雨であり、自然の暴威であった。--その頃、小次郎は江戸に在って小幡一門と血と血で争い、武蔵の“美しい落し物”も、江戸の巷に身を寄せていた。

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宮本武蔵 のシリーズ作品

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1~8件目 / 8件
  • 宮本武蔵(1)
    768円 (税込)
    野に伏す獣の野性をもって孤剣をみがいた武蔵が、剣の精進、魂の求道を通して、鏡のように澄明な境地へ達する道程を描く、畢生の代表作。若い功名心に燃えて関ケ原の合戦にのぞんだ武蔵と又八は、敗軍の兵として落ちのびる途中、お甲・朱実母子の世話になる。それから一年、又八の母お杉と許婚のお通が、二人の安否を気づかっている作州宮本村へ、武蔵は一人で帰ってきた。
  • 宮本武蔵(2)
    809円 (税込)
    沢庵の温かい計らいで、武蔵は剣の修行に専念することを得た。可憐なお通を突き放してまで、彼が求めた剣の道とは? だが、京畿に剣名高い吉岡一門の腐敗ぶり。大和の宝蔵院で味わった敗北感、剣の王城を自負する柳生の庄で身に沁みた挫折感。武蔵の行く手は厳しさを増す。一方、又八は堕ちるところまで堕ちて、偶然手に入れた印可目録から、佐々木小次郎を名乗ったりする。
  • 宮本武蔵(3)
    809円 (税込)
    吉岡清十郎と雌雄を決す! 武蔵の年来の宿望は、ここに実現の運びとなった。時、慶長十年正月九日。場所は京都・蓮台寺野。もし武蔵が勝てば、その名声は京畿を圧するだろう。--武蔵は思いのまま戦い、勝利をおさめたが、彼の得たものは、心の虚しさでしかなかった。一方、蜂の巣を突いたような吉岡一門から、一門きっての暴れん坊、吉岡伝七郎が鎌首をもたげてきた。
  • 宮本武蔵(4)
    809円 (税込)
    いまや、武蔵は吉岡一門の敵である。清十郎の弟・伝七郎が武蔵に叩きつけた果し状! 雪の舞い、血の散る蓮華王院。つづいて吉岡一門あげての第二の遺恨試合。一乗寺下り松に、吉岡門下の精鋭七十余人が、どっと武蔵を襲う。--「一回一回の原稿が出来上がるまでは、主人の気迫が反映して、私どもまで緊張につつまれる毎日」だったと、文子夫人は当時の著者を回想している。
  • 宮本武蔵(5)
    809円 (税込)
    吉岡一門との決闘を切り抜け、武蔵は多大の自信とそれ以上の自省を与えられた。そしてまた、大勝負の後に訪れたゆくりなき邂逅。それはお通であり、又八であり、お杉婆であり、宿命の人・小次郎であった。その人々が、今後の武蔵の運命を微妙に織りなしてゆく。山ならば三合目を過ぎて、いま武蔵の行く木曽路、遥かな剣聖を思い、お通を案じる道中は、四合目の急坂にかかる。
  • 宮本武蔵(6)
    814円 (税込)
    長い遍歴をともに重ねてきた城太郎は、木曽路でぷっつり消息を絶ち、武蔵は、下総の法典ケ原で未墾の荒野に挑む。恃むべき剣を捨て、鍬を持った武蔵。これこそ一乗寺以後の武蔵の変身である。相手は不毛の大地であり、無情の風雨であり、自然の暴威であった。--その頃、小次郎は江戸に在って小幡一門と血と血で争い、武蔵の“美しい落し物”も、江戸の巷に身を寄せていた。
  • 宮本武蔵(7)
    809円 (税込)
    わが国の新聞小説で「宮本武蔵」ほど反響をよんだ小説はないであろう。その一回一回に日本中が一喜一憂し、読者は武蔵とともに剣を振い、お通とともに泣いた。そしていまひとつ気になる存在--小次郎の剣に磨きがかかればかかるほど、読者は焦躁する。その小次郎は、いち早く細川家に仕官するという。宿命の敵、武蔵と小次郎の対決のときは、唸りをうって刻まれてゆく。
  • 宮本武蔵(8)
    809円 (税込)
    当初、二百回ぐらいの約束で、新聞連載が開始されたが、作者の意気込み、読者・新聞社の熱望で、千余回の大作に発展した。一度スタートした構成を途中から変えることは至難だが、さすがは新聞小説の名手。ただし構成は幾変転しようと、巌流島の対決で終局を飾ることは、不動の構成であった。作者が結びの筆をおいたとき、十二貫の痩身は、十貫台に--。文字通り、鏤骨の名作。

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宮本武蔵(6) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2019年01月19日

    たとえ、罵られ、馬鹿にされて笑われようと、自分の信じた道をただ、ひたすらに突き進む武蔵。
    どこにいても、何をしていても剣の修行になる。
    自然という師、伊織という新たな弟子を持って、武蔵が生き生きしているように感じる。
    吉川英治の描きたかった武蔵ではないだろうか、という気がしてくる。

    0

    Posted by ブクログ 2013年06月26日

    「『将軍家の御指南役って、偉いんだろうね』
     『うむ』
     『おらも大きくなったら、柳生様のようになろう』
     『そんな小さい望みを持つんじゃない』
     『え。…なぜ?』
     『富士山をごらん』
     『富士山にゃなれないよ』
     『あれになろう、これに成ろうと焦心るより、富士のように、黙って、自分...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年08月13日

    吉川英治という人の凄さはこの六巻に現れていると思う。
    こと東京都港区にいるのも手伝ってか芝から品川を起点に、のらりくらりと江戸を散歩させられる。
    それは武蔵の突き抜けた軽快さと小次郎の滑るような野心を両輪に。嵐の前の静けさが耳に痛い程の一冊。

    0

    Posted by ブクログ 2011年01月15日

    吉川英治の武蔵は、司馬遼太郎の土方とは違って、
    とにかく、真面目だ。

    常に己を反省し、また人から学ぼうとする。

    人によっては、
    この小説の中に延々と続く、探求の旅は、地道で長く永く、
    時に、単調かもしれないけれども、
    俺はかな~り、はまった、わけで。

    武蔵 対 小次郎
    武蔵 対 お通
    武蔵 対...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年10月21日

    法典ヶ原の開墾・伊織との出会い

    江戸での小次郎の活動

    が主に描かれています。

    武蔵の精神が成熟しようとしています。人を屈服させる剣ではなく、世を治めるための剣、または武力。その思想が開墾で見事に表れています。吉岡一門との死闘に勝っても驕ることなく、絶えず内省を続けてきた結果でしょう。一人の人間...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2021年05月20日

    6巻は2人目の弟子との出会い、共に荒野を開拓していく。
    大自然を師匠とし、開墾の中で得られる苦労や失敗を修行と捉える生活はスケールが大きい。
    新たな環境で試行錯誤を重ね、得た知恵や深めた思想は生き生きしている。武蔵は失敗するほど、柔らかく謙虚になっていくように感じる。その一方で人に何を言われても自分...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年09月11日

    「よし俺は、剣をもって自己の人間完成へよじ登るのみでなく、この道をもって、治安を按じ、経国の本を示してみせよう。」

    第6巻の武蔵の心情を表すもの。武蔵の心情から成長を追う。

    0

    Posted by ブクログ 2016年02月06日

    新たな出会いの第六巻。

    お通、城太郎、又八、朱美。
    武蔵を取り巻く人々が消息不明になり、
    そのまま三年が経過し、再び孤独の武蔵。

    だが、そんな彼にも新しい出会いがあった。
    城太郎に代わり彼を師と仰ぐ少年伊織。
    彼を弟子に持つことにより武蔵も学んでいく。

    そして、消息を絶つも無事だったお通だが、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年08月30日

    武蔵目線のシーンを読むと、なんだかスッキリした気分になる。武蔵の考え方はシンプルで好感が持てるからかもしれない。
    相変わらず、季節の表現が美しい!
    2014/8/30

    0

    Posted by ブクログ 2013年11月02日

    小次郎の野心とそこから来る狡猾さ、武蔵の求道の態度がこの作品の精神的支柱であることに疑いはないが、こういった誰にでも身に覚えのありそうな設定をそこかしこに散りばめられているこの作品は、やはり周到に構築された渾身の一作なんだろう。
    再々読ながら楽しんで読ませてもらっています。
    ところでこの作品、日本全...続きを読む

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