吉川英治のレビュー一覧

  • 黒田如水

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    古臭さを感じさせない文体、さすが吉川英治だと思った。
    最近流行の黒田官兵衛が黒田如水になる前の話。伊丹城での幽閉から救出がメインだった。愚直なまでに誠実、話せば何とかなるという胆力は読んでいても清々しい。参謀としての活躍よりも、参謀までの道のりが描かれている。本作を初めとし、様々な黒田官兵衛が書かれている著作を読むのには良いのかもしれない。
    荒木村重を描いた、遠藤周作の「反逆」も併せて読みたい。

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    2014年01月27日
  • 黒田如水

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    通例の「油断できない策士」という人物造形ではなく、えらく義理堅い人として描かれていて違和感。竹中半兵衛との信義相通ずる描写には泣かされる。この人の本を読むと文章のリズムが如何に重要なファクターかが判る。この歯切れ良い講談調の語り口にすいすい乗せられる。

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    2014年01月26日
  • 黒田如水

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    黒田如水 吉川英治著
    昭和18年の作品で改版されてます。※70年以上前の作品

    勘兵衛、秀吉、竹中半兵衛と出逢うシーン

    夏の夜はみじかい。殊に、巡り合ったような男児と男児とが、心を割って、理想を談じ、現実を直視し、このときに生まれ合わせた歓びを語りあいなどすれば、夜を徹しても興は尽きまい

    ここからの友情、裏切り、武士の生き様と、戦国の世の無情さと。
    何となく、ベンチャー界隈の武将の方々にオススメです!

    さすがに言い回しが古いなと感じますが、清張氏とは違った面白さです。

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    2014年01月21日
  • 黒田如水

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    軍師官兵衛が始まる前に、と思って読んだが、わかい頃の黒田官兵衛に焦点を当てて描いたものだったので想像と違った。
    しかし、あまり有名、知られてはいない話が多いと思うので大変興味深くあっという間に読む事が出来た。
    竹中半兵衛の生涯にも興味がわきますね。

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    2014年01月05日
  • 黒田如水

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    タイトルは「黒田如水」だが、「黒田官兵衛」時代で終わっているのに不満が残る。有岡城での幽閉や竹中半兵衛との友情が中心で、活劇としても吉川英治の筆が冴える。創作かもしれないが、官兵衛の窮地を救った女性お菊の存在が光る。
    「如水」になった晩年の人生を知るには、坂口安吾の「二流の人」とセットで読めばいい。

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    2013年12月11日
  • 三国志(三)

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    張飛のお馬鹿ぶりに呆れたり、関羽の強さに圧倒されたり、劉備の慎重すぎる行動にイライラしたり…と人間模様が面白いですが、やはり曹操派かな?と。

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    2013年12月02日
  • 新・平家物語(二)

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    ネタバレ

    保元の乱から平治の乱にかけての話になり、いよいよ面白くなってきました!
    天皇家の悲哀が特に切ない。文章に天皇家に対する敬意も感じられて、その時代の人間の感覚に近づける気がする。
    崇徳上皇と麻鳥の関係に権力争いに翻弄される一番の被害者である天皇家の悲しさが表現されていたと感じました。
    一方の公家は滑稽なまでにおろか。
    もう公家の時代ではないというのがひしひしと伝わる。

    武家の棟梁としての清盛と義朝の対比も面白い。
    端整な重盛VS悪源太義平の嫡男対決もわくわくする。
    ついに13歳の頼朝も登場するし、長期戦でのんびり読むつもりだったけど、早く続きが読みたいです。

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    2013年11月25日
  • 鳴門秘帖(三)

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    舞台は敵の本拠地。
    敵をバッタバッタと斬り捨てて、陰謀を暴き、水戸黄門のように
    完全勝利.......と思いきや、相変わらず主人公、間が悪いし弱ぇ~。

    どんどん話は進むので物語的には面白いのだが、
    ヒーローがチトさえないのが残念。

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    2013年11月16日
  • 新・平家物語(五)

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    義経の平泉入り。頼朝の近況。京の都では鹿ヶ谷事件が発生する。

    歴史にIFはないですが、頼朝が伊豆に送られずに、西国に送られていたら。政子に出会っていなければなどと考えてしまいます。義経も同様です。平家もしかりで、清盛が長生きだったら。重盛が病にならなければと。

    ただ、この些細なひとつずつの積み重ねが、重大な結果に繋がると思えば、自分の生活でも何もしないと言う選択肢はないと実感。

    鹿ヶ谷事件で、平教盛・重盛が大納言成親との親類関係に苦しむ様や、政子が頼朝と通じていると苦しむ北条時政。そう言った親兄弟の関係で苦しむ様は平治の乱や保元の乱とあまり変わっていない気がします。

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    2013年11月03日
  • 宮本武蔵(8)

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    ネタバレ

    よくよく考えると武蔵と小次郎の対決の必然性がお世辞にも滑らかに、自然な形で導入されていないな、これは大きな弱点。
    ただそれを補ってあり余る魅力が満載、この巻の小次郎との最後の対決シーンもそうなんだが、戦いの場面の文章が凄い。
    映像が浮かんでくる表現とはまさにこの作品に当てはまる。
    でも詰まるところ本作の魅力は最後の文章に詰まってるんだろうな。
    『波にまかせて、泳ぎ上手に、雑魚は歌い雑魚は踊る。けれど、誰か知ろう、百尺下の水の心を。水のふかさを。』

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    2013年11月11日
  • 三国志(六)

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    諸葛亮孔明と並び称される龐統も軍師として加わり、劉備がいよいよ蜀を取って一大強国になるのがこの6巻。
    酒癖悪く粗暴だった張飛が将軍として成長を見せたのもこの巻でとても好きな場面です。

    曹操は西涼の馬超に苦戦し、劉備にも連戦連敗で漢中という重要拠点を失ってしまう。老齢による翳りがこの英雄にも見え始めていた。

    呉の孫権も、劉備と孔明の仕組んだ荊州返す返す詐欺によく我慢しながら、魏に戦いを挑むものの、名将張遼の前に大敗北をしていた。

    蜀の隆盛を苦々しく思う魏と呉は密かに軍事同盟を結ぼうとしていた…

    大人になって改めて読むと、呉の孫権は実によく我慢したなあという印象。
    こういう乱世の駆け引きと

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    2013年11月01日
  • 宮本武蔵(7)

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    またまたすれ違いの妙。
    しかしこんなに子供を舞台回しとして上手く使っていたのか、完全に忘れとりましたが感心しきり。
    子供を上手く使う作品はメリハリが絶妙に効くとは当方の持論。
    さてさて最終巻へ向かいますか。

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    2013年11月02日
  • 宮本武蔵(6)

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    小次郎の野心とそこから来る狡猾さ、武蔵の求道の態度がこの作品の精神的支柱であることに疑いはないが、こういった誰にでも身に覚えのありそうな設定をそこかしこに散りばめられているこの作品は、やはり周到に構築された渾身の一作なんだろう。
    再々読ながら楽しんで読ませてもらっています。
    ところでこの作品、日本全国を紹介する観光宣伝小説でもありますな。
    東海道中膝栗毛じゃないけど、こういった設定は日本の娯楽の伝統なのかもしれない。

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    2013年11月02日
  • 宮本武蔵(5)

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    吉岡一門との死闘という山場を越えたせいか、微妙に一休み的な感じがする巻。
    ただ又八のどうしようもない小市民さと小次郎の何処となく子供っぽい描写が続き、特に後者は武蔵の成長の描写との対照性後半への布石含めて活劇ものには必須の要素。
    ちなみの「活劇もの」にネガティヴな意味は全くなく、むしろ最高の賛辞と言っても過言ではなく。

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    2013年11月02日
  • 新・平家物語(一)

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    ネタバレ

    数年ぶりかの再読。やっぱり私はこの小説の清盛が好きです。前回は最後の十六巻までいけなかったので今回は読み切りたい!

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    2013年10月27日
  • 宮本武蔵(4)

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    本作の見せ場の一つでもある吉岡一門との決闘。
    そこに至るまでの緩やかだが次第に増す緊迫感、怒涛の決闘シーン。
    加えて本巻あたりで登場人物に更なる深みと輪郭が与えられる。
    それにしてもここまでは小次郎は何処か子供っぽく描かれている、バガボンドのドラスティックな設定も頭の片隅には残っていることもあり、やはりこの男の行方も気になる。
    結局のところ、兎に角面白いということですな。

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    2013年11月02日
  • 宮本武蔵(3)

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    吉岡清十郎、本来なら才人・賢人なんだろうがあまりに偉大な先人とその遺産に潰されてしまった典型例として描かれている。
    しかし一方で再起し生きようとする生命力の象徴としても扱われる。
    この作品にファンが多いのは武蔵の求道的態度が一番なんだろうけど、脇役もそれぞれに深い味わいがあるからではないだろうか?
    やっぱり日本の国民文学の一冊と評価されることに疑問の余地はないという感じでしょうかな。

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    2013年11月02日
  • 宮本武蔵(2)

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    色んな登場人物が交差しつつ、すれ違う描写が絶妙。
    主人公たる武蔵と小次郎、両人とも野心に溢れる若者として突き進んでいくがやはり小次郎の方が微妙に子供っぽく(あるいは敵役のように)描かれているかな?
    この辺りがエンターテインメントとしての基本かと。
    あとやっぱりバガボンドより上品かな、時代のせいだろうけど。
    リアリズムという名の直接的描写にもやはり良し悪しというものはある。
    まぁとにかく今は吉川武蔵の世界に浸りましょう。

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    2013年11月02日
  • 三国志(四)

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    ネタバレ

    劉備の居場所がわかった関羽は、曹操に見送られついに都を出発する。途中、五つの関所が立ち塞がるが彼は次々と突破して劉備とついに対面し、張飛と新たに趙雲も仲間に加わった。

    一方、南では孫策が暴漢に襲撃され27歳で命を落としてしまう。後を継いだ孫権はわずか19歳であった。

    曹操は圧倒的に兵力で上回る河北の袁紹を滅ぼしていたが、劉備は47歳になろうというのにまだ一国すら持たない身であった。彼は自分を補佐する軍師が欠けていることを感じ、三顧の礼で諸葛亮孔明を迎えることに成功する。
    彼の説く天下三分の計に沿って劉備は今後動くことになる。

    この巻は曹操が袁紹を破った大逆転劇と、劉備が孔明を得たという一

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    2013年10月19日
  • 宮本武蔵(1)

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    通算三度目の読書開始。
    文章が綺麗でありながら躍動感あり、今も読み継がれるばかりでなくインスピレーションを与えて新たなマンガを生み出す素となるのも頷ける。
    しかし過去の記憶が曖昧なのか、武蔵は第一巻からこれほど大人びていたかな?
    バガボンドと混同しているのかもしれない。
    いずれにせよこの大作をもう一度楽しんで読破しよう。

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    2013年11月02日