日本では卑弥呼が邪馬台国を統治する頃、中国は後漢も霊帝の代、政治の腐爛は黄巾賊を各地にはびこらせ、民衆は喘ぎ苦しむ。このとき、楼桑村の一青年劉備は、同志関羽、張飛と桃園に義盟を結び、害賊を討ち、世を救わんことを誓う。――以来百年の治乱興亡に展開する壮大な世紀のドラマ。その華麗な調べと哀婉の情は、吉川文学随一と定評のあるところである。
Posted by ブクログ 2022年05月04日
愛読書の一つ、高校一年生の夏休みに原因不明の熱にやられ体重が60kgから40kgに減り憔悴しきっていた時に初めて読み切りました。劉備の生き様に物足りなさを感じ、将軍関羽の義の心意気に打たれ、諸葛亮孔明の主を想う出師の表に涙したことを思い出します。今回で数度目の完読ですが、吉川英治の壮麗荘厳たる文章に...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年10月18日
吉川氏の三国志、実は学生の頃一度読みかけて挫折している。しかし30歳を越えて落ち着いた心で読み進めると面白くてたまらなかった。(歳は関係ないか!)少しでも三国志をかじっていれば、劉備、関羽、張飛らの名前が出てきただけで心踊らぬ訳はないです。解り易い勧善懲悪だけに、感情移入がしやすい。登場人物もみな魅...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年12月30日
今更ながら、ようやく手に取る機会を得る。
言わずと知れた、かの吉川英治さんの三国志の(一)。年末年始の休みを使って一気に読み終える心意気であります。
出だし、黄巾賊の来襲から、劉備青年が、張飛、関羽を出会い、董卓の長安遷都あたりまで。
吉川英治さんの文体は常に男心擽り、無意識に先へ先へと読み先を誘...続きを読む
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