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Posted by ブクログ
面白い!!!
「関羽は杯を下において、
『むかし漢の高祖は、項羽と天下を争って、戦うごとに負けていましたが、九里山の一戦に勝って、遂に四百年の基礎をすえました。不肖、われわれも皇叔と兄弟の義をむすび、君臣の契をかため、すでに二十年、浮沈興亡、極まりのない難路を越えてきましたが、決してまだ大志は挫折しておりません。他日、天下に理想を展べる日もあらんことを想えば、百難何かあらんです。お気弱いことを仰せられますな』と切に励ました。
『勝敗は兵家のつね。人の成敗みな時ありです。…時来れば自ら開き、時を得なければいかにもがいてもだめです。長い人生に処するには、得意な時にも得意に驕らず、絶望の淵にのぞんでも滅失に堕ちいらず、――そこに動ぜず溺れず、出処進退、悠々たることが、難しいのではございますまいか』
関羽は、しきりと言葉をつづけた。ひとり玄徳の落胆を励ますばかりでなく、敗滅の底にある将士に対して、ここが大事と思うからであった。
彼はふと、乾き上がっている河洲の砂上を見まわして、
『――ごらんなさい』と、指さして云った。『そこらの汀に、泥にくるまれた蓑虫のようなものが無数に見えましょう。虫でも藻草でもありません。泥魚という魚です。この魚は天然によく処世を心得ていて、旱天がつづき、河水が乾あがると、あのように頭から尾まで、すべて身を泥にくるんで、幾日でも転がったままでいる。餌をあさる鳥にもついばまれず、水の干た河床でもがき廻ることもありません。――そして、自然に身の近くに、やがて浸々と、水が誘いにくれば、たちまち泥の皮をはいで、ちろちろと泳ぎだすのです。ひとたび泳ぎだすときは、彼らの世界には俄然満々たる大江あり、雨水ありで、自由自在を極め、もはや窮することを知りません。…実におもしろい魚ではありませんか。泥魚と人生。――人間にも幾たびか泥魚の隠忍にならうべき時期があると思うのでございまする』
関羽の話に人々は現実の敗戦を見直した。そこに人生の妙通を悟った。」
Posted by ブクログ
曹操も悪人ってわけじゃないんだなぁ。
前もそう思っていたけれど、今回も思った。
あれだけ優秀な武将を集めて離さずに上手に用いるのはすごい。
さすがに、三国時代を勝ち抜くだけあるんだなぁ。
呉は孫策が死んで、孫権に代わった。
孫権って曹操や劉備より20歳近く年下なのか。若!
劉備は負けまくってボロボロになっていた。
関羽の話す泥魚の話がいい感じだった。
泥魚っていう魚は川が干上がると体を泥にくるんでじっと横たわる。鳥に食われることもない。でも、水が戻ってくると、泥をはいで、自由に動き回る。「――人間も幾たびか泥魚の隠忍にならうべき時期があると思うのでございまする」
劉備はこの巻の後半で孔明を得て、これから盛り返す感じ。
孔明の前に徐庶っていう軍師を仲間にしていたというのを初めて知った。
次の巻で赤壁の戦いかな?
楽しみ。
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