あらすじ
乱世の姦雄を自称し、天下を席捲した曹操も、関羽には弱かった。いかな好遇をもってしても、関羽の心を翻すことはできない。玄徳を慕って千里をひた走る関羽。そして劇的な再会。その頃、兄孫策の跡を継いだ呉の孫権は、恵まれた自然と豊富な人材のもと、国力を拡充させていた。失意の人玄徳も、三顧の礼をもって孔明を迎えることができ、ようやく天下人として開眼する。
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ついに登場、三国志一の英雄こと諸葛亮孔明。
…なのに劉備の煮え切らないことと言ったらない。この巻は呉の話が結構あって、呉の将軍が最も好きな自分にはたまらない、特に呂蒙、程普、黄蓋が好き。
赤壁まであと少し、いよいよ面白いが止まらない。
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遂に諸葛亮孔明登場。
ほんと良く出来た娯楽読物です、そりゃ昔から皆大好きでしょう。かなり多くのキャラが登場しますが、個性豊かなだけでだけなく、無理なくストーリー展開するところが偉大なり。
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諸葛亮孔明の登場。いくつかの名シーンに鳥肌が立った。世を動かす人にとって素晴らしい人材に出会うことは不可欠ということがよく分かる。
徐庶の心の強い賢い母に感服するばかりだった。たとえ命に替えても我が子を曹操に仕えさせまいとする母の心。この一連のやり取りには息を呑んだ。曹操は一言で言い表せない要素があり、掴みきれない人物だ。本心では何を考えているのか分からない怖さを感じる。
私利私欲にまみれた権力者にはうんざりだ。民や末端の兵の目線ではどんな世の中だったのか、どんな感覚を持っていたのか興味がある。
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ついに諸葛亮孔明登場!名前は知っていたが、劉備の軍師だったのね(今知った)話は加速度的に面白くなっていく。それにしても劉備が女々し過ぎてイラっとくる。
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曹操がいよいよ勢力を強めて、戦う度に覇者に近づいて行く。
劉備は曹操の勢いに抗えるわけもなく、踏みにじられてしまうが、豪傑の忠臣関羽が曹操に一時降伏するところが最大の見所かな。
よく関羽の条件を曹操が飲んだものだ。恐るべし関羽。
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2018年初の本は、吉川英治三国志(四)
曹操に捕らわれていた関羽が劉備の存命を察知し当初の約束通り遠く劉備の元に戻る件より、劉備がかの有名な三顧の礼を以て諸葛孔明を登用し、少数の兵力ながら策を巡らせ曹操と対峙しているあたりまで。
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ついに義兄弟が再会。いまだ食客の身分に甘んじる劉備は、軍師孔明を得て、そろそろ天下人としての風格がついたかな。曹操は名選手ばかり集める巨人のオーナーみたい。孫策が非業の死を遂げ、ついに孫権が立って、ここに三国志の英雄がそろい踏み。
20歳下の若造にこき使われる劉備さんもちと情けないが、リーダーたるもの時に非情でなければならないのだろう。優柔不断さが命取り。舞台はいよいよ赤壁の戦いへ。
関羽の説いた「泥魚」の喩えが秀逸。
才能を用いる適格なリーダーがいなければ国も成り立たない。ビジネスの世界にも通ずる真理であろう。
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面白い!!!
「関羽は杯を下において、
『むかし漢の高祖は、項羽と天下を争って、戦うごとに負けていましたが、九里山の一戦に勝って、遂に四百年の基礎をすえました。不肖、われわれも皇叔と兄弟の義をむすび、君臣の契をかため、すでに二十年、浮沈興亡、極まりのない難路を越えてきましたが、決してまだ大志は挫折しておりません。他日、天下に理想を展べる日もあらんことを想えば、百難何かあらんです。お気弱いことを仰せられますな』と切に励ました。
『勝敗は兵家のつね。人の成敗みな時ありです。…時来れば自ら開き、時を得なければいかにもがいてもだめです。長い人生に処するには、得意な時にも得意に驕らず、絶望の淵にのぞんでも滅失に堕ちいらず、――そこに動ぜず溺れず、出処進退、悠々たることが、難しいのではございますまいか』
関羽は、しきりと言葉をつづけた。ひとり玄徳の落胆を励ますばかりでなく、敗滅の底にある将士に対して、ここが大事と思うからであった。
彼はふと、乾き上がっている河洲の砂上を見まわして、
『――ごらんなさい』と、指さして云った。『そこらの汀に、泥にくるまれた蓑虫のようなものが無数に見えましょう。虫でも藻草でもありません。泥魚という魚です。この魚は天然によく処世を心得ていて、旱天がつづき、河水が乾あがると、あのように頭から尾まで、すべて身を泥にくるんで、幾日でも転がったままでいる。餌をあさる鳥にもついばまれず、水の干た河床でもがき廻ることもありません。――そして、自然に身の近くに、やがて浸々と、水が誘いにくれば、たちまち泥の皮をはいで、ちろちろと泳ぎだすのです。ひとたび泳ぎだすときは、彼らの世界には俄然満々たる大江あり、雨水ありで、自由自在を極め、もはや窮することを知りません。…実におもしろい魚ではありませんか。泥魚と人生。――人間にも幾たびか泥魚の隠忍にならうべき時期があると思うのでございまする』
関羽の話に人々は現実の敗戦を見直した。そこに人生の妙通を悟った。」
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関羽に執心するも、けっきょく手放すしかなかった曹操。
惚れた弱みって切ないね。
赤壁の戦い、そしてついに玄徳は諸葛孔明(しょかつこうめい)を臣下にする。
領民まで引き連れて逃げ回る玄徳の快進撃がこれから始まる予感!
煌びやかな金銀をあしらった鎧兜や旗印、150mもの主要道路は街路樹と塔で彩られ、城での暮らしぶりったら灯りあり鏡あり、歌や楽器を楽しみパーティー三昧。
これが古代中国とは・・・
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信義とは、愛とは、名誉とは、忠義とは、友情とは。
恥じとは、嫉みとは、怨みとは、善とは、悪とは。
驕りとは、裏切りとは、功名とは。
武とは、智とは、舌とは、心とは。
人の持つ様々な側面や感情を、絶妙なリズムで語る。
第四巻、いよいよ、その人。-諸葛孔明、立つ。
次巻は"赤壁"。-役者は揃った。
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曹操も悪人ってわけじゃないんだなぁ。
前もそう思っていたけれど、今回も思った。
あれだけ優秀な武将を集めて離さずに上手に用いるのはすごい。
さすがに、三国時代を勝ち抜くだけあるんだなぁ。
呉は孫策が死んで、孫権に代わった。
孫権って曹操や劉備より20歳近く年下なのか。若!
劉備は負けまくってボロボロになっていた。
関羽の話す泥魚の話がいい感じだった。
泥魚っていう魚は川が干上がると体を泥にくるんでじっと横たわる。鳥に食われることもない。でも、水が戻ってくると、泥をはいで、自由に動き回る。「――人間も幾たびか泥魚の隠忍にならうべき時期があると思うのでございまする」
劉備はこの巻の後半で孔明を得て、これから盛り返す感じ。
孔明の前に徐庶っていう軍師を仲間にしていたというのを初めて知った。
次の巻で赤壁の戦いかな?
楽しみ。
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乱世の時代に、頑固と思えるほどに信義を貫く玄徳に歯痒さを感じる。しかし、その人柄を慕って集まる優秀な人材は玄徳に尽くし、離れることはない。移りゆく時勢に流されず、長い目でみることの大切さを感じる。
「勝敗は兵家の常。長い人生に処するには、得意な時にも得意に奢らず、絶望の淵にのぞんでも滅失に陥らず、そこに動ぜず溺れず、出所進退、悠々たること」
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三顧の礼の時点での主要登場人物の年齢。
劉備47歳、諸葛亮27歳、曹操53歳、孫権25歳。
私は今47歳だが、入社5年目位の後輩大賢人に対してこうも謙虚に振舞えるか、と自問自答する。普通じゃ出来ないから故事にもなり、大歴史ロマンにもなるんだろうけど。
それにしても、頭の中で浮かぶ映像は、世代的に川本喜八郎さんの人形劇三国志だ。(張飛の場面ではどうしてもせんだみつおの声が。。)
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本巻では曹操の強さと玄徳が三顧の礼で迎えた諸葛孔明の登場で三国の関係が変わってきそうな予感がする。玄徳と関羽、曹操と袁紹の対決、母上の大切さ、軍師の存在の貴重さ、等群雄が割拠して先が読めない。五巻以降が楽しみである。
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20年振りに再読中。曹操は北部を手に入れ、呉は孫権が起ち、劉備玄徳は諸葛孔明を得る。それまでが歯痒いだけに、孔明登場以降は痛快。やっぱり面白いのは4巻からだね。
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帝から皇叔と親しく呼ばれるようになった劉備は、徐州で曹操に敗れ、これにより関羽はしばしの間曹操の幕僚となりますが、それでも結盟の思いは消えません。
まさに、尽忠報国の岳飛と並ぶ関帝と敬慕されるだけの漢ですし、それを許す曹操もまた漢です。
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諸葛孔明がようやく出てきた。その登場、為人の説明だけでも身震いするような感動がある。劉備などは、この人がいないと、ただの戦下手じゃないのだろうか。いつの世も、作戦が重要であるという事を思い知る。
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ようやっと面白くなってきた。
曹操の陣営にはほんといい将軍が揃いに揃っててすごいな・・・。
ついに孔明が出てきて、城も構えて
さぁ勢いに乗るか!と思いきや、そうとは行かないのかなぁ。
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劉備の居場所がわかった関羽は、曹操に見送られついに都を出発する。途中、五つの関所が立ち塞がるが彼は次々と突破して劉備とついに対面し、張飛と新たに趙雲も仲間に加わった。
一方、南では孫策が暴漢に襲撃され27歳で命を落としてしまう。後を継いだ孫権はわずか19歳であった。
曹操は圧倒的に兵力で上回る河北の袁紹を滅ぼしていたが、劉備は47歳になろうというのにまだ一国すら持たない身であった。彼は自分を補佐する軍師が欠けていることを感じ、三顧の礼で諸葛亮孔明を迎えることに成功する。
彼の説く天下三分の計に沿って劉備は今後動くことになる。
この巻は曹操が袁紹を破った大逆転劇と、劉備が孔明を得たという一つの歴史の転換点が見どころかな。
劉備はここまで国を追われてばかりのいきあたりばったりで全く頼りにならない印象だけど、ここから巻き返しなるか。
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吉川三国志の第4巻。
関羽の五関破りから新野にて孔明の計略で魏軍が打ち破られるあたりまで。
いよいよ三国志のもう一人の主役諸葛孔明が登場。
個人的には神がかり的で人間味のかけるこの人物にはあまり魅力を感じないのだが、彼の登場で物語はグッと引き締まる。
光栄(コーエー)の初期の三国志の軍師助言で諸葛亮だけは絶対に間違ったこと言わなかったことをなんとなく思い出した。
「拝啓、諸葛孔明様。その節は大変お世話になりました。」
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そうか、劉備が国を持つまでこんなに時間がかかるのか。というか、はずかしながら劉備が蜀漢の人ということも、関羽・張飛・馬超・趙雲が全部蜀漢の人ということも、今回初めて知った。
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「はじめは呂布と親しみ、のち曹操に拠って、近頃また、袁紹に拠って、みな裏切っています」
蔡瑁が玄徳のことをそのように評する下りがあるが、読んでいて、玄徳が呂布を評した場面を思い出す。
呂布を生かすか殺すか悩んでいる曹操に、こいつは本当裏切ってばっかいますから殺した方がいいっすよ、っつったら呂布に、お前にだけは言われたくないわお前が一番信用できん男やないかい、と言われたところ。
呂布が悪逆非道だったから負けたわけでも玄徳が聖人君子だったから勝ったわけでもなく、呂布は負けたから悪逆非道となり玄徳は勝ったから聖人君子になったんだろうなあとか思う。
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いよいよ、諸葛孔明登場で、中盤から盛り上がりを見せてきた。曹操の無慈悲なまでのリーダーシップは凄い。劉備玄徳の仁と言えば聞こえは良いが、リスクを取らない優柔不断さが、もやもやする。
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中学時代の同級生が読んでいて、三国無双とかゲームもやっていて、歴史上の人物に興味を持って読み始めた本。
劉備の人間性が諸葛孔明の心を動かす!
最強の軍師が劉備と共に!
従えさせてやると言う邪な考えではなく、真心を込めてかかわることの大切!!
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各地で力を現した群雄たちが興亡を繰り返す中、曹操が実力を発揮して河北に覇権を確立させようとする。
玄徳は地方に流され何とか生き延びるがついに三顧の礼を以て諸葛孔明を迎えるに至りいよいよ立ち上がろうとする。
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ついに孔明が軍師に
三顧の礼をできたのは劉備だけ
とてもまっすぐな劉備は優しすぎるのが君主として多くの荷を背負っているけど、孔明を引き入れることができたのは劉備だからだと思い知らされるストーリー
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私の嫌いな袁紹がようやく滅んだ。本作品スタートからヒールは黄巾賊、宦官、董卓、呂布、袁術と移り変わってきたが、袁紹は前半最後のヒールといっていい。これ以後、天の時を得た曹操、地の利を得た孫権、人の和を得た劉備の三すくみの戦いへと移っていく。
以下に興味深かったエピソードを紹介したい。
・「幸いに、勝つことを得、身も無事に還ってきたが、これはまったく奇蹟か天祐というほかはない。獲るところは少なく、危険は実に甚だしかった。この後、予に短所があれば舌に衣を着せず、よろず諫めてもらいたい」
→曹操が、袁紹の子である袁キ&袁尚との戦い後、部下に対して発した言葉。権力を持つようになると自身に耳触りの良い言葉しか受け入れられなくなることが多く、それが次第に権力構造を蝕んでいくのだが、曹操は董卓や袁紹などと同じ轍を踏むことはしない。そして、僥倖により得た勝利に奢ることをしない。この姿勢は現代のビジネスにおいても重要なことである。
・「勝敗は兵家の常だ。よろしい!」
→これも曹操。徐庶を迎え始めた劉備との一戦に敗れた将の報告を聞いた際の返答である。この返答のみで、敗戦の責任は問わず、咎めもしない。このようなリーダーシップを持つ者がトップであれば、配下の者は失敗を恐れずチャレンジ出来るのだ。
・「憂いは憂いにとどめていては何もなりません。実策を講じなければ」
→憂いてばかりいる優柔不断な劉備に対して、孔明が放った言葉。シンプルながら実務的な言葉である。悩みや心配、ストレスを感じているだけではなく、それに対する策を具体的に出して行動せねば状況は改善しない。私が近年、仕事で常に意識している点である。
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三国志も、ついに4巻まで来ました。
劉備も世間に名が売れて、1巻の頃とは大違い。
もう、この頃は三国志読むのが大変、とは思わなくなってきました。
それよか、展開が気になるしもっとスピード出して読みたい、みたいな。
でも、相変わらず新しく出てくる人物が多くて、大体覚えられてません。苦笑
ただ、自分1人で何かを為すってことはできないんだな、としみじみ思いました。
あと、成功しようと思っても、いきなりなんでもかんでもうまくいく人なんていなくて、それでも諦めずに取り組んでいくことで少しずつ仲間も増えて、自分たちもいろんな人たちのアドバイスを聞き入れながら成長していくことが大事なんだなーと思いました。
持つべきは、うまくいってても油断をしない用心さと、自分は絶対間違ってないと思っても周りの人のアドバイスをちゃんと聞く耳を持っていること。私憤に我を忘れず、おさめることができること。
やりたいことはまだまだたくさんあるけど、俺1人じゃできないことばっかりです。
できればみなさん、力を貸して下さいな。
逆に俺も、みんなの力になれるよう頑張るんでどんどん使ってもらえたらと思います。