【感想・ネタバレ】三国志(五)のレビュー

あらすじ

新野を捨てた玄徳は千里を敗走。曹操はなおも追撃の手をゆるめない。江夏にわずかに余喘を保つ玄徳軍に対し、潰滅の策をたてた。天下の大魚をともに釣ろう、との曹操の檄は呉に飛んだ。しかし、これは呉の降参を意味する。呉の逡巡を孔明が見逃すはずはない。一帆の風雲に乗じ、孔明は三寸不爛の舌をもって孫権を説き伏せる。かくて赤壁の会戦の大捷に導き、曹操軍は敗走する。

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Posted by ブクログ

メイントピックは赤壁の戦い。
聞いたことはあったが詳細は知らなかった。

魏と呉。それぞれの欲望と策略が交錯する灼熱の戦場。
そして孔明がチェスの名手のように、戦局を、いや、人間の心を自在に操る。
彼はあらゆる可能性を計算し、未来を予見する。
あまりに天才すぎる。

周瑜が倒れた後、劉備陣営に、孔明に加えて龐統というもう一人の天才が加わろうとしている。臥龍と鳳雛。

二つの才能が合わさった時、一体何が起きるのか…。
6巻も楽しみ。

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2025年03月23日

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赤壁の戦い、文章から戦場が目に浮かんだ。映画レッドクリフとは全然違うね、あれはアクション重視だし。それはそれで面白かったけど。
しかし三国志一報われない男周瑜、孔明がいなければ、呉はもっと違う未来があったのかも。
それだけ孔明はずば抜けてたんだな。

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2024年04月30日

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赤壁の戦いも一つのクライマックスではあるが、あくまでお話全体の中の一つに過ぎないこと、よく分かります。
また、やはり本作は良き物語に共通して言える「口伝」であろうことが容易に想像つきます。多くの聞き手はやんやの大騒ぎだったんだろうなぁ。

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2022年08月22日

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三国志の名場面である赤壁の戦いは、諸葛孔明をはじめとした兵法に精通した武人たちの駆け引きと、そのスケールの大きさが見どころだと思う。
この戦いを導いたのは諸葛孔明であり、魏と呉を戦わせながら、一番の利益を得るのは蜀の国になるという戦略が成功したことになる。結局のところ、兵法だけでなく人間の心理まで深く理解する諸葛孔明の知略は誰も読むことはできず、掌で転がされ続ける武人たちの戦いのように見えた。
また、趙雲の武士としてのまっすぐで誇り高い信念と劉備玄徳に仕え抜くという一貫した行動が印象的だった。

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2022年08月10日

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ホントは去年の課題図書だったけど、やっと5巻。
5巻は赤壁の巻と望蜀の巻。有名な赤壁の戦いを挟み、玄徳、曹操、孫権のせめぎ合い、そして、孔明、周瑜の騙し合い。知っているっていうエピソードが盛りだくさん。
残り3巻、本年度中には読破したいですね。

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2022年01月29日

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ネタバレ

赤壁の戦いは非常に読み応えがあった。兵法を駆使し、人の心をも読み欺き合う駆け引きの面白さ。
一方、この戦いで膨大な死者が出たことは恐ろしく、兵の一人一人を単純な数として見ることはしたくないと思う。規模が大きくて想像もできないほどだ。
趙雲の武人としての誇りや生き方、胸に響くものがあった。

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2021年08月19日

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「赤壁」迄の一連の魔術的な謀、「一攫三城」の奇術的な謀、さすがのおもしろさ。
劉備が漸く昇竜となる。

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2020年08月01日

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ついに赤壁の戦いへ突入。レッドクリフ観ていないので観たくなった。それにしても曹操って死地に陥る事が多くないかな。まぁ負ける時は負ける、その潔さが彼の魅力かもしれないけど。あと、孫権の妹が愛らしい。

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2019年10月18日

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ここでの主役は孔明に移り、孫権が、かの赤壁の戦いで曹操を破る。その後、劉備は劉備で、荊州を治める。
相手の裏の裏をかく謀。孔明と周瑜を中心に、この中盤を彩っていく。

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2018年01月03日

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ネタバレ

赤壁の戦い前なので映画「レッドクリフ」で観た有名シーンが続々登場。落ちぶれた(もう何度見たことか)劉備一行の起死回生は、いかに。それは、孔明によって孫権を巻き込んだ連合軍での反撃にあった。

三国志の山場というべき名場面のオンパレード。
世子を護った超雲の決死行。孔明と周瑜の静かな対決と、周瑜の死。敗走の曹操を見逃す関羽。玄徳の新妻・孫権の妹の女丈夫っぷり。

劉備は五十にしてやっと一国の主になるが、いまだに情にもろい様子。孔明が叱咤激励しつつなんとか攻略できたが、まだまだ前途多難。

にしても曹操軍は大企業病というべきか、各人が功を争い味方を疑い自滅に向かうが、悪運強くて曹操いまだに健在。

伏龍と並ぶ鳳雛こと龐統とやらは誰に仕えるのだろう。

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2014年10月05日

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ネタバレ

この巻は三国志前半のクライマックスとも言える赤壁の戦いがメイン。
孔明は単身で呉に向かい、曹操と戦うべきか迷う孫権を説得し、また大都督(総司令官)周瑜の手助けをして開戦の決意をさせる。

水上の戦に不慣れな曹操は船に火攻めを受けて大敗北を喫し必死に退却する。味方も少ない疲労困憊の中、かつて厚遇した関羽が待ち受けていた。

この巻は曹操と孫権の両陣営がお互いに偽の降伏者を相手に送り込み、策を巡らし合う駆け引きがとにかくおもしろかった。
また孫権が机を一刀両断して迷いを断ち切る場面は20代なのにすばらしいリーダーシップだったし、周瑜の統率ぶりも見事。
「演義」だと孔明に出し抜かれてばかりで不憫な扱いだけど、周瑜は誰もが認める名将だったみたいです。

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2013年10月24日

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ネタバレ

諸葛亮孔明が登場してからというもの、頭脳戦の要素が濃くなってますます面白くなってきた。
曹操が欺かれると、なぜか愉快になる。

逃げ落ちゆく曹操を見逃す関羽はやっぱりイイオトコだ。

50歳になった玄徳が17歳の後妻をもらい、鼻の下が伸びきってる様がまたなんとも普通っぽくてかわいい。

やっとこのあたりで三国志になってきた。

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2013年06月03日

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荊州を巡って曹操と玄徳、孫権が絡み合う。赤壁の巻後半と望蜀の巻。孔明の策がことごとく的中。周瑜と魯粛。

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2011年06月20日

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ネタバレ

ついに赤壁の戦いが終わり、曹操は回送し、劉備が我が城を手にする。

・・・にしても、映画のレッドクリフはだいぶ違っていて、差異を見つけるのもまた楽しく、映画はずいぶん丸く収めたもんだうなあと感心する。

孔明と周瑜の話。
周瑜没後に孔明が慟哭した場面ではホロロときた。
完全に孔明にしてやられるわけだけれども、それもまた天命であったと生涯を閉じた周瑜に天晴れ。

知謀を巡らし、策略の裏の裏を読んで、駒を進める―息もつかせぬ展開。期待通りの赤壁の巻だった。

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2011年02月19日

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第五巻を読みながら、レッドクリフに描かれない場面がいくつもあることを思い出した。
レッドクリフが、赤壁の戦いの全てとは思う無かれ。


しかしながら、三国志上の一大決戦として語られるその戦いが、魏呉蜀の三国時代に向かう、大きなターニングポイントであったことは事実。
その大計、天下三分の計は、諸葛孔明の掌の中にあるわけだが・・・。


レッドクリフでは、孔明に扮する金城武は、草原の上で白羽扇を仰いだ、だけ!?。。。であったが、、、、泣

-吉川三国志での天才軍師の活躍は、白羽扇を仰ぐこと限り無し。


赤壁の戦いの醍醐味を知りたければ、第五巻を開け!

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2011年01月15日

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赤壁の戦い!
映画『レッドクリフ』を観たのがきっかけで読み始めた三国志だったけど、やっとここまできた。

意外と周瑜が悪い奴だった。何度も孔明を殺そうとするし。
魯粛は映画とおんなじ感じだ。「周瑜に言わないでください」って言われても言うし、孔明の口車に乗せられるし。

映画とは多少違うところがあったけれど、やっぱり映像で観てから読むと数倍楽しい。

もう三国志も折り返し地点を過ぎてしまった。
これからどうなるのだろう。

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2010年06月01日

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いつの世も為政者が自分のことを棚にあげるのは同じだな。
外交とはかくあるべきと教えられたけど、魯粛の実直さと人の良さを敬わずにはいられない。

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2020年11月05日

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曹操に追い立てられる劉備は、軍師・単福から諸葛孔明を紹介され、三顧の礼を持って彼を迎えます。
漢詩の調も増え、いよいよ吉川三国志の本編に突入した思いで、後半に臨みます。

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2018年03月29日

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次第に物語りは三国へ集約されてくる。そして、登場人物では、策士が目立つようになり、血みどろの謀略戦を演じるのである。勇よりも知の勝る戦。さて、ここまでくると読むスペースが急激に上がる。既に三国志の世界にどっぷり嵌り、その世界を味わい、その世界に生き始めているのだ。世に、まだこのような楽しみが残されていた。そして、この世界観を一つの切り口に、また世を見る視点が増えた気がする。

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2015年06月22日

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三国志のなかで、一番盛り上がってまいりました、なところなのかな?
すべて孔明の手のひらのうちか!

劉備も気づけば50歳。いい配下に恵まれてはいたけれど、一国の城主になるには・・・長い歳月。

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2014年11月27日

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赤壁の巻。
正史と比べると演義の孔明はまさに完璧超人なんですが、それでもかっこいい。特に舌戦のところは気持ちのいい論破をみせてくれて、好き。
周瑜と魯粛の扱いはまぁ、演義なので…。

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2014年05月14日

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吉川三国志の第5巻。
劉備軍の民衆を引き連れ魏軍から逃走するところから、周瑜の死のあたりまで。

遂に三国志のターニングポイントともいうべき赤壁の戦いが描かれることになるが、ここのくだりはやっぱり面白い。
ただ、漁夫の利を得る玄徳&孔明は結構感じが悪い。孔明にとって最大の見どころの一つだが、この巻での印象は「天下の大才にしてしたたかな国泥棒」。
孔明の暗殺を度々計る周瑜を悪者と見る読者も多いと思うが、私は辛酸を舐め続ける彼の方に好感をもてた。

また、狡猾な諸葛亮に対して呉の重臣魯粛の真っ直ぐないい人ぶりは凄まじい。いい人というか人がいい。三国志演義の「king of お人よし」だ。孫権と周瑜にお使い担当にされ、人の良さから玄徳と孔明に度々騙され続ける様はとても悲しい。
頑張れ魯粛。負けるな魯粛。

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2012年09月05日

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孔明と周瑜の戦い、いやすごい。しかしまあ次から次へと色々な策略が。私は生き残れないな、こんな時代じゃ。

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2011年07月13日

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三国志のいいとこはみんな負けるとこだね、やっぱ。
致命傷を負わなければ、場合によっては致命傷に思えるくらいの傷を負ったとしても、生きてさえいればなんとかできるっつーね。

失敗しない人間なんていない。いるとしたらそいつは何にもしてないだけ。だからこそ失敗しない英雄譚ではなく、失敗をする英雄譚が意味を持つ。英雄とて失敗する。しかし彼らは挫けない。失敗から学び、失敗を失敗のままにせず、逆に大きな成功の礎とする。

孔明無双というか、チートオリ主としての孔明に思えてくる。モノローグのない逆行物みたいなね。三国志の、演義の、更に小説だから二次創作的な誇張はまあしょうがないんだろうけど、曹操や周瑜がもはやギャグと言っていいほどに戯画化されてるのはどうなんだろう。エヴァヘイトのゲンドウを思い出す。

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2011年03月05日

Posted by ブクログ

ちょっと間が空いて、三国志もようやく半分。

敗戦により散り散りになっても、主君の生存を信じ、再会を信じて、敵国に召抱えられていても義を守り通す関羽。ここまでの信頼関係を生涯に持てた人間って、他に望むものがあるんだろうか。金銀財宝なんかより、ものすごい財産だよなぁと思います。
どんなに叩きのめされても、財産は奪えても絆は奪うことはできない。やっぱり、どう考えても一番大事なものは人間関係の中にこそあるべきで、それを守る為に、弱い立場にいる人を守る為に立てる人は立つ。そういう思いはみんなに伝わるし、だからこそ応援してもらえる
力になってもらえるもんだと思います。
どんだけ偉い人に従っていようが、責任や義務感から来るやらされ感でやってたんじゃその人の力を完全には活かせないんじゃないか。

なんか、どうしても自分がいるビジネスの場に重ねてしまうけど、そういう上長に巡り合えた部下って幸せだなと思うし、自分と一緒に働いてる人たちにもそういう思いを持ってもらえてるといいな、と思います。

無事に再会を果たして仲間と決起したけどうまくいかず、そこでアドバイスされたのが軍師の存在。自分の組織に対して、「こういう人が足りない」「こういうことができる人がいれば」って思うのはともすれば今の部下に不満を漏らすことにもなるから難しいだろうけど、でも組織をうまくまわしていく為には本来であれば上長は「今のままで十分」とは思わず、常にフラットな視点で考えておくべきことだと思います。
で、そういう人材を少しずつ揃えていくことで、組織は「不要な1ピース」ではなく「必要な1ピース」を手に入れて、形になってくのかなと。

個人も確かに磨く必要がある。それは間違いない。
でも、どういう個人を集めるか、組織として個人の能力の単純な足し算ではなく、相乗効果によるスケールメリットを出せるようにしていく為には、そういう組織のマネジメントってのができること、要は「あるべき姿」を「個人」と「組織」双方で持っていることが組織の長に求められていることかなと思います。

やっと諸葛亮孔明が出てきた。楽しみ楽しみ☆

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2020年01月12日

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やっとかの有名な赤壁の戦いが終了。なるほど、そういうことだったのか。今まで興味がなかったのですが、映画の『レッドクリフ』が観たくなりました。それにしても孔明は先を読めすぎです。面白いんですが、ちょっとスゴすぎなんじゃないだろうか…。

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2010年04月16日

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赤壁の戦いのスケールの大きさに圧巻。智力と謀略の限りを尽くし、騙し、騙される様は、現代の中国はじめ、大国の侵略のやり方に似ている感があった。

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2025年04月20日

Posted by ブクログ

中学時代の同級生が読んでいて、三国無双とかゲームもやっていて、歴史上の人物に興味を持って読み始めた本。

通勤時間に毎日少しずつ読んでいく中ではまり込んでいった。

三国無双にもでてくる赤壁の戦い!!
曹操と劉備の戦い!!

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2025年03月28日

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ネタバレ

気が付けば五巻まで読破。
劉備や曹操が50歳前後云々と言っているのを読むと、少しずつでも確実に時間が過ぎているんだなぁと当たり前のことに手が止まる。漫画やゲームだと若いグラフィックのままだしね。
見どころは赤壁の闘いと周瑜没。この辺になると孔明のデウスエクスマキナっぷりが全開で、淡々と進めてくれないと音を上げたかもしれない。

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2021年04月13日

Posted by ブクログ

本巻では赤壁の戦いを描く。孔明と周瑜との絶妙な駆け引きは読んでいて実に楽しませてくれる。まぁ、常に孔明の方が一枚上手で、周瑜は毎回孔明に一杯食わされるのだが。

以下に、印象的だったシーンを引用したい。不思議にも、敗北側の魏軍の言葉ばかりである。

・「兵糧武具を満載した船ならば、必ず船足が深く沈んでいなければならないのに、いま目の前に来る船は全て水深軽く、さして重量を積んでいるとは見えません。これは偽りの証拠ではありませんか。」
→赤壁の戦いにおいて、曹操の参謀:程昱が呉軍:黄蓋の船団の偽装を真っ先に見破ったシーンである。程昱のような状況を冷静に判断出来る能力は貴重である。が、時既に遅し、火攻めに大敗する曹操軍であった。もう少し早く黄蓋の偽の投降を見破っていれば歴史は変わっていただろう。

・「山に会うては道を拓き、水に遭うては橋を架す。それも戦の一つである。戦い難いなどと泣き面をする士卒があるかっ!」
→赤壁の戦いで大敗を喫して逃亡中、泣き事を訴える部下に対する曹操の下知である。負けてなお、曹操らしい合理主義的な面が垣間見えるシーンである。

・「勝ったのは昨日のことで、今日はまだ勝っていない。明日のこともまだ勝っていない。言わんや全面的な勝敗はまだまだ先が知れん。およそ将たるものは一勝一敗にいちいち喜憂したりするものではない。」
→魏軍の張遼が孫権との合肥城の戦いに勝利した後の言葉。張遼のこの姿勢により、孫権の謀略を見抜き、敵将:太史慈を討ち取ることが出来た。

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2012年09月21日

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