吉川英治のレビュー一覧
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出会ってはいけない二人が出会う第三巻。
宍戸梅軒との意外な繋がりが判明するも、
経験を通して成長した武蔵は、
戦わずに逃げることを選び、
本阿弥光悦と出会い、惹かれるも、
自分とは住む世界が違うと思い、
彼の元を去っていく。
そして様々な苦難を乗り越え、
吉岡清十郎との果たし合いを
木剣一つであっさりと済ませる。
一方、又八と小次郎、お通と朱美。
武蔵の周囲の出会ってはいけない二人が
ついに出会ってしまう。
あとがきで聖書との類似性が指摘されていたが、
どの辺が似ているというのだろうか。
私が思うに、宮本武蔵を読む人も
聖書を読む人も物語の結末は知っているが、
愛を貫くキリストと強さを -
Posted by ブクログ
ネタバレ大岡越前が様々な苦難を経て、江戸南町奉行にとりたてられた大岡越前守の話。越前は、過去の自分が犯した罪を自分自身で裁きつつも、今の江戸の乱れは、過去の徳川綱吉の制定した生類憐れみの令が原因であると命を賭して将軍(この時は八代吉宗だが)に詰め寄った。
大岡越前は、奉行になる前は、大岡市十郎のち忠相といい、親戚の犯した罪で閉門させられるなど、決して出世コースをひた走っていたわけではなく、本書では、浮浪者のようなことまでして、夜の街をさ迷い歩いていたとも書かれている。
同族の忠真の娘お縫と結婚したあとは、伊勢の山田奉行となり、法を護持し、管理下の民を愛することにおいては、治領の境を接しあっている紀 -
Posted by ブクログ
「三国志」「宮本武蔵」でお世話になった吉川英治コーナーに、今年の大河ドラマの主人公を加えたくなって購読。
正直、もっと天才軍師らしい活躍をするのかと思っていたので、ちょっと「あれれ?」な感じは否めませんでしたw かなり限られた期間に限定した展開で、もっと生涯そのものを描いているのかと思っていたので。ただ、黒田官兵衛という人物を語る上で決して外せないエピソードの“長期の幽閉”と、そこへ至るまでの経緯と詳細に話を絞って描きこまれたドラマには、この人物をほとんどよく知らない自分も強く惹き込まれました。
基本、大河ドラマは興味がないので観てませんが、今回は、ちょっとどうしようかと悩むところw