あらすじ
隠密の掟ゆえに、お千絵と弦之丞の恋は許されようもない。といって、お千絵に執拗につきまとう旅川周馬の邪恋は迷惑至極。弦之丞も家を捨て恋を捨て、一管の竹に漂泊の旅を重ねるが、お千絵への思いはきっぱり絶っているだろうか。その弦之丞に、阿波二十五万石の存立にかかわる隠密の命令が下る。無論、阿波藩士が手を拱いて待っている訳がない。弦之丞を取り巻く蜘蛛手の網。
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Posted by ブクログ
敵方は子どもまでいびる小憎たらしさ。勧善懲悪ものだが、展開が素早いので小気味いい。
悪行から足を洗って生きなおそうとするお綱を支える、律儀な万吉のコンビが人情味あふれていい。お綱の出生の秘密も明らかになり弦之丞とは別ルートで阿波入国を目指す。だが、そこに現れたのがまたしても一角、お十夜、周馬の極悪三人組。
刃傷沙汰は言うに及ばず、恋の修羅場も用意されていて、弦之丞は罪なオトコだなあ。
群像劇なのだが、どれも生き生きとしてよくできている物語。