吉川英治のレビュー一覧

  • 宮本武蔵(6)

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    VS山賊が面白かった。

    伊織は良いキャラクターなんだけど、武蔵が伊織を大事に大事にしている様を読むにつけて城太郎が不憫に思える。
    武蔵自身に城太郎に対する後悔の念があるからそうさせているのだろうけど。
    城太郎を養子にしたお金持ちの名前も時々出てきているので、城太郎との再会もそのうち描かれるのだろう。期待。

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    2018年01月21日
  • 宮本武蔵(1)

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    私の中学生時分に宮本武蔵ブームがあって、マンガや大河ドラマなど、なんせ武蔵を目にすることが多かった。
    そのマンガ『バガボンド』の原作ということで手を出した。
    全8巻もある活字の本を読んだことのなかった自分にはちんぷんかんぷんであった。

    それから15年ほど過ぎて、現在、武蔵の生まれ故郷とされている作州に住んでいることから、改めて読み返すことにした。
    15年で多少は読解の力がついていたのであろう、驚くほどさらさら読める。

    今になって読んでみると、武蔵の覇道よりも、又八がどう生きていくのかの方に関心が向かっている。
    2巻以降もぼちぼち読んでいく。

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    2017年11月25日
  • 上杉謙信

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    「上杉謙信」という題名ですが、謙信の生涯という形式ではなく、主に第四回川中島合戦にスポットをあてて、書かれています。
    謙信の人柄というか、魅力が伝わってきて、この武将が人気があるのも頷けますね。

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    2017年09月17日
  • 宮本武蔵(8)

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    ネタバレ

    最終巻。結果的には又八、お杉婆とも和解し、お通や城太郎、伊織らとも再会して、小次郎の対決にのぞむ。そんな話の流れ。「人間宮本武蔵」がどの様な経験をし、自分の糧としていったかをメインテーマにしているので、小次郎との対決シーンもあまり文章を割いて触れられてはいない。その点はちょっと期待外れの感が否めなかった。ただ、史実に対して創作をした部分が多いと思われるけれど、全巻を通して宮本武蔵の物語を楽しませてもらったという点では満足。あとお通の気持ちを武蔵が受け入れた点についても満足。感想はこんなところです。

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    2017年04月17日
  • 宮本武蔵(7)

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    ネタバレ

    これまでに登場した人物たちが意外な所で出会い、接点を持っていく。特に伊織が生前、生き別れた姉がお通だということが判明したときには、物語としての深みがあるのだなと感心した。武蔵の二刀流の思い付きは意外な所からだなと思う。(創作かもしれないけれど)。幕府の師範代への道を断たれ、武蔵はこれからどこに向かうのだろう。小次郎との対決は?。次が最終巻。続けて読んでいきたいと思う。

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    2017年04月05日
  • 宮本武蔵(6)

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    ネタバレ

    新たな弟子伊織を従え、下総の国や武蔵野に居を構え、農業をしたりとおおよそ剣術修業とは遠い日々を送る武蔵。この巻は武蔵が多く出てきていよいよ話が進むのかなという期待があったが、武蔵自身、小次郎との対決はあまりしたくない感じにも受ける。宮本武蔵という人物像を中心とした話なのでしょうがない感じもするが、次の巻も読み進めていきたいと思う。

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    2017年03月23日
  • 宮本武蔵(5)

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    ネタバレ

    互いに想い合っている武蔵とお通。ただ、お通は身も許したわけではないようで、武蔵も武蔵でいきなりお通に襲い掛かる体たらく。お通に拒まれ、困り果てているうちにまたもやお通が行方不明に。二人の人生はどこで重なるのやら。あと、佐々木小次郎がだんだんと小物に見えてくる。腕前は凄いのかも知れないが、自分の自慢話をする辺りは武蔵と比べると人間的にどうなのかなあと思ってしまう。又八も然り。そんな人間臭い物語が読んでいくうちに面白くなってきた。続けて読んでいきたいと思う。

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    2017年03月09日
  • 宮本武蔵(4)

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    ネタバレ

    この巻は、吉岡一門との対決が話のメイン。吉岡一門との決着の前に中々会うことができなかったお通と出会い、本当の気持ちを吐露する武蔵。一時は元許嫁の又八に切り殺されてしまうような描写もあったので、お通が浮かばれないかなと思ったけどその点は良かったかな。次は佐々木小次郎との対決などがメインになっていきそう。続けて読んでいきたいと思う。

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    2017年02月22日
  • 宮本武蔵(3)

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    ネタバレ

    メインは剣豪宮本武蔵の武者修行の話だが、戦いだけではなく茶人本阿弥光悦親子の出会いなど、後の宮本武蔵の人格形成に不可欠な出会いの描写もあり、このシリーズが「人間宮本武蔵」をクローズアップしている物だなと感じることができました。逆に「剣と剣の戦い」という描写があまりに少ないのでその辺に期待すると面白くないかもしれないと3冊読んで思いました。お通さんは中々武蔵に会えず可哀想な気もしますがいつか出会えるのかな。その辺も含めてどんどん読んでいきたいと思います。

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    2017年02月07日
  • 牢獄の花嫁

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    ジャンルは時代物だが、中味はミステリ。ただし、ルパン三世並みの変装名人がごろごろしているので、そんなんありかい、という展開になっている。真犯人は初めから怪しかったのだが、ルパンなんて流石に見抜けない…
    地の文が突然主観的になったり、小題で突然場面転換したり、文体に慣れるまでは違和感があったが、慣れてくると芝居や文楽を見ているようにテンポ良く読める。

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    2016年11月05日
  • 宮本武蔵(8)

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    積ん読チャレンジ(〜'17/06/11) 19/56
    ’16/10/06 了

    長かった全八巻に及ぶ武蔵の物語もこれにて終幕。
    宮本武蔵と佐々木小次郎による巌流島の決闘というクライマックスに向けて物語が収束していく。

    お通さんと城太郎の再会、お通さんとお杉婆の関係の氷解、長い長い人生の回り道を経て夫婦となった又八と朱美……
    そんな彼らが、武蔵の決闘の行方を見守ろうと、一所に集まる様は物語の最終局面を彩るものとして良かったと思う。
    一方で姉弟であることが明かされてから相対していない伊織とお通さんなど、もう少し描いて欲しかった部分への言及が足りない気がしたのも事実。


    小次郎と武蔵の

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    2016年10月06日
  • 宮本武蔵(7)

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    積ん読チャレンジ(〜'17/06/11) 18/56
    ’16/09/16 了

    「四賢一燈」と名付けられた、柳生但馬守宗矩、北条安房守氏勝、沢庵宗彭と武蔵の夜の一席から始まる第七巻。
    安房守は将軍家御指南役に武蔵を推したいと考え、また三人ともお通さんを娶ることを勧めてくる。

    結局、将軍家御指南役への推挙はお杉婆による風評被害から立ち消えになるが、世の賢人たちから支持を受ける人柄、闇に潜む柳生但馬守宗矩を看破する洞察力の鋭さなど、彼の非凡さがありありと見て取れる。

    また推挙が取りやめとなったその日、武蔵は剣客としての力量のみでは無く、文化人としても非凡さを見せつける。
    江戸城を辞す

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    2016年09月19日
  • 宮本武蔵(6)

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    積ん読チャレンジ(〜'17/06/11) 17/56
    ’16/09/09 了


    武蔵にとって生涯二人目の弟子、伊織との出会いが描かれた巻。

    伊織とお通は道中で互いを知らずに行き会うが、肝心のお通と武蔵は出会わぬまま。
    石舟斎の危篤の知らせを聞いたお通は江戸表を離れてしまう。
    一方の武蔵はひょんなことから江戸の町で力を付けていた無法者たち、半瓦の弥治兵衛の勢力と敵対することになる。
    その半瓦の弥治兵衛のところにはお杉婆と佐々木小次郎も出入りしているし、一方で朱美と又八は一つ屋根の下で寝食を共にしていた。

    人の動きの激しいことこの上ない。

    武蔵は吉野郷を出て依頼お杉婆にあること無

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    2016年09月09日
  • 宮本武蔵(5)

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    積ん読チャレンジ(〜'17/06/11) 16/56
    ’16/09/06 了

    武蔵と吉岡一門との決着、お通さん・城太郎との再会と不意の別れ、夢想権之助との邂逅とお甲との再会。
    又八によるお通さん拐かし事件。
    奇妙な資産家・奈良井の太蔵と城太郎の出会い。
    江戸表での小次郎とお杉婆の再会。

    大きな動きはない巻だが、主要人物の多くが新天地江戸に集いつつある、各々の助走期間ともいえる巻。


    一条寺下り松での決闘で、敵方の名目人・源治郎少年を斬ったことが心に残って離れない武蔵。
    「われ事において、後悔せず」と心に立てた誓いも、源治郎の事に関しては揺らいでしまう。
    また、九死に一生を得、自

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    2016年09月07日
  • 宮本武蔵(3)

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    積ん読チャレンジ(〜'17/06/11) 14/56
    ’16/08/12 了

    武蔵と城太郎・お通さん組との擦れ違いにヤキモキする巻。
    武蔵とお通さんの男女の関係に、関ヶ原の合戦の直後から武蔵に思いを寄せていた朱美も絡んでくるから大変。

    本阿弥光悦との出会いを通じて武蔵に芸術を解する素養があることがあることが強く示されていて、これは絵を描いたり仏様を彫ったりといった後の彼の行動に繋がっていくことに気付く。

    好敵手たる佐々木小次郎はとことんまで嫌な奴として描かれているし、その小次郎の名を騙って実力に伴わない大威張りをこいていたのが露見した又八の情けなさもここに極まれりといった具合。

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    2016年08月14日
  • 上杉謙信

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    上杉謙信が単騎で武田信玄の陣へ乗り込んだことで有名な川中島の合戦(第4回目)に焦点を当てた歴史小説。週刊誌の連載と言うことで、毎回「啄木の戦法」「殺地のいのち」「一手切」「死中生あり」など魅力的なタイトルが付けらてている。戦国時代にあって文字通り好敵手の謙信と信玄。特に上杉謙信は謎めいたところもあり、できればその全生涯を描いてほしかった。

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    2016年06月28日
  • 私本太平記(八)

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    尊氏の死をもって物語は終わる。
    この時代をどう捉えるべきかを、黒白問答で展開しているのだけど、もう少し観応の擾乱に突っ込んでくれればと無い物ねだりをしてしまう。
    敗けても敗けても、結局人心を掌握する尊氏の力はどこからくるものなんだろう? ことに高師直をはじめ高一族抹殺後におこる尊氏と直義間の逆転劇が、どうしてそんなことになったのか、どうもしっくりこない。もっと勉強が必要です。

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    2016年03月30日
  • 上杉謙信

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    川中島の戦いに焦点を当てている。何度かあった川中島の戦の中で本作は謙信が単独信玄の陣に切り込む最も有名な戦いを描く。元来信玄の方が好きであったが読後謙信の私利私欲のない生き方に感動した。

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    2016年01月06日
  • 上杉謙信

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    ネタバレ

    鞭声粛々夜河を過る~♪by頼山陽
    の詩でも有名な永禄4年(1561)の第四次川中島の戦いを描いた歴史小説。

    上杉謙信と武田信玄の性格の比較なども面白いし、いざ決戦の際の兵士たちの気持ちなども臨場感あふれる描写でドキドキしました。

    上杉謙信さんの全生涯を描いたわけではないけれど、コンパクトな1冊だし、文も読みやすいので、謙信&信玄ファンには手を出しやすいと思うよ。

    コアなファンには、ちょっと物足りないかもしれないけれどね。

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    2016年01月04日
  • 三国志(八)

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    文庫で全8巻という長さと、馴染みのない異国の、しかも想像しにくい歴史を描いた作品で忌避していたが、なかなかどうして非常に読みやすい小説だった。
    玄徳が関羽張飛と出会い、曹操が起ち、三顧の礼で孔明を得て、と中盤までの盛り上がりは凄まじい。一方、歴史文学なので仕方ないことだが、後半には一人、また一人と役者が欠けていき悲壮感を増していく様は寂しい。本当の英雄が戦の後まで残らないのは彼の国でも同じである。

    三国志という誰もが知っているタイトルを、今更ながらでも手にできて良かった。

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    2015年07月31日