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ついに楠木正成が現る。反政府の集団である悪党の成立や実質が分かる。南北朝の対立の発端となる持明院統と大覚寺統の説明もわかりやすかった。
兼好法師や世阿弥の親になりそうな人物(?)も現れ、この時代の文化面にも目を開かされた。
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登場人物が本当に魅力的。
本巻より楠木正成が登場。
後醍醐天皇、新田義貞、佐々木道誉、護良親王、足利直義、高師直、赤橋守時・・・挙げていくときりがないですね。
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宮方と鎌倉の緊張は次第に高まる。六波羅方の宮方弾圧は激しくなり、有力な公卿であった日野俊基、日野資朝は処刑された。
そしてついに後醍醐天皇は宮中を離れ笠置山に入り、決起の姿勢を明らかにする。戦乱の幕開けである。
地方の武士達が去就を明らかにする中、南河内の楠正成は思い悩んでいた―。
日野俊基の動向が主に描かれています。
ついに日頃の緊張が富士山のごとく爆発し、鎌倉と後醍醐天皇の対立が明らかとなりました。宮方の圧倒的不利に見えるこの状況がどう動いていくのか、また家族思いの良人である楠正成がどう動いていくのか、次巻が楽しみです。
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楠木正成登場。だが、彼は動かない。とか云ううちに内部告発から元弘の乱が勃発。戦略も戦術もなく、後醍醐天皇は笠置山に籠る。足利高氏(のちの尊氏)は元弘の乱初期に処刑された日野俊基との別れの場面に登場するのみ。大河ドラマと違い幕府内がほとんど描かれないので、登場が少ない
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帝を立てての反乱に破れた日野俊基、日野資朝の悲劇とともに、楠木正成一族も描かれる。
正成の妹卯木、服部元成もその哀れな運命から目が離せない。将来の観阿弥と思われる子供の妊娠も推察される。
天皇の御謀反と言われる元弘の乱が勃発する。
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楠木正成登場。
それほどの勢力でもない土豪を恃むしかなかった朝廷の無謀さに呆れちゃう。もっともこの見方は俯瞰的に見ることができる後世の人間だからこそなんだけど。
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▼本を読んだ理由(きっかけ・動機)
もともと吉川英治氏の作品は全て読破したいと思っていたため、いずれ読むつもりであった。
このタイミングで手をだしたのは、山岡荘八氏の『源頼朝』を読んで、鎌倉~応仁の乱を経て戦国に到るまでの歴史を改めて知りたいと思ったから。
「足利尊氏」という人物をぼんやりとしか知らなかったのも動機のひとつ。
▼作品について
室町幕府を起こした足利尊氏を主人公に南北朝動乱の始まりから鎌倉幕府崩壊後の泥まみれの戦模様が描かれている。
これを読めば、室町幕府が早期に瓦解し、応仁の乱を経て戦国に突入した理由がよくわかる。
▼感想を一言
切なくなった
▼どんな人におすすめ(気分、状況)
日常に疲れ、厭世観に付きまとわれている人。
「足利尊氏」の晩年の悲しさも最後の「覚一法師」の琵琶問答に救われる。
▼作者について
歴史・時代作家としては吉川英治氏が描く作品は司馬遼太郎氏のリアリティとは違い、人間愛に溢れている。
作品は最後に”救い”があり、現実の厳しさの中にも一輪の花(希望)を咲かせるような
読む人を励まそうとするような一面があるように思える。