小川洋子のレビュー一覧

  • そこに工場があるかぎり

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    テレビの短編ドキュメンタリーを見ているかのようでした。
    普段何気なく目にするものの工事見学もありましたが、私は全く未知の世界の工場見学に面白さを感じました。例えば、ただひたすら金属に細い穴をあける会社とか、競技用のボートを作る国内唯一のメーカーとか、複数人の保育児を運ぶサンポカーを作る会社とか。
    今の時代は大量生産しているものが多いですが、本書で紹介される工場には、唯一無二のものを作り出す職人さんがたくさんいらっしゃいました。専門家とか職人さんってカッコいいなぁと思います。一つの事に精通している、誰にも負けない、スペシャリスト。もしかしたら時代に合わないのかもしれませんが、私は憧れます。
    きっ

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    2026年06月08日
  • 劇場という名の星座

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    帝国劇場愛に溢れた短編集。一つの演目を上演するのに役者だけでなく「思いも寄らない仕事に従事している人間が、大勢集まっている場所」で、一人一人が丁寧な手仕事で感動を巻き起こす。なのに、59年で壊す必要あるのか…。何百年も愛されて利用されてる欧米の劇場引き合いに出しても仕方ないけど、木造建築ならまだしも、欧米真似たコンクリート作りの“一丁倫敦”までも…。借金大国になるはずだ。百尺ラインで東京にも空があったんだと銀杏並木と共に、感動した日は遠くになりけり。「皇居を見下ろすのは不敬」はともかく、第一生命、明治生命、東京会館に続き帝国劇場まで…哀しい…。

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    2026年06月08日
  • 博士の愛した数式

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    家政婦とその息子、80分間しか記憶が続かない博士の日常をのぞかせてもらった。ほとんどこの3人➕未亡人の4人しか登場人物が出てこない。未亡人との関係を考えると、私はなぜ家政婦を雇ってお世話をさせたんだろうと思う。時間超過を怒ったり、疑って首にしたり...。現実を受け入れてないにしても自分のことは忘れていないしなあ。とはいえ、家政婦さんもルートも多分未亡人も博士もみんな優しい人しか出てこなかった。記憶が持続しない博士に対しての接し方を攻略していく家政婦とルート、この2人の成長もみててとても安心した。ヒヤヒヤすることがあまりなく、ただ日常をみている。博士側の気持ちはこちらが想像するしかないけど、朝起

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    2026年06月08日
  • 遠慮深いうたた寝

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    一編一編がかなり短いので感情移入する前に次の編に移ってしまうのがもったいなく感じた。

    あと、物事の切り取り方が独特で面白いのにご自身の著書を「つまらない」とか書いているところが多々あったのが気になった。面白いと思って読んでいる読者に対して失礼だと思うのであまり卑下しすぎるのは良くないと思う。

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    2026年06月07日
  • 掌に眠る舞台

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    どこかこの世の物とは思えない
    夢のような話の作品で

    まさに劇場の観客になることが出来る1冊でした。

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    2026年06月05日
  • 博士の愛した数式

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    この本は、博士と家政婦(私)と私の息子(ルート)の三人が中心で話が進んで行きます。

    そのなかでも、博士の息子(ルート)への接し方、向き合い方には素晴らしく、色々と考えさせられる事が沢山ありました。

    ただ、野球の話が多く…野球に興味がない僕には、野球熱が伝わりにくかったです。

    しかし、数学の知識は面白くて、「フェルマーの最終定理」の小説も読むと、さらに分かりやすくオススメです。

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    2026年06月04日
  • ことり

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    ネタバレ

    ことりの小父さんと呼ばれるおじさんの人生。

    小父さんにはポーポー語を話すお兄さんがいて、
    両親がいた頃から
    お兄さんとの生活を大切に守っていたし、
    幼稚園の鳥小屋も大切にしてたし、
    司書さんも大切にしたかったし、
    仕事も丁寧にしてたし、
    ブローチも宝物だったし…

    全部を繰り返し繰り返し、
    丁寧に丁寧に扱うことで、
    それはそれは大切に守ってたし
    守りたかったのに
    なかなかそうはいかなくて、みんな結局は
    小父さんのもとから離れていってしまって…

    小父さんはただ守りたいだけなのに
    (時にはひどい方法で)離れてしまうのが辛い。
    とても静かな小説の世界の中で
    何度も胸が締め付けられる、
    いたたまれ

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    2026年06月03日
  • 人質の朗読会

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    ツアー中 異国で反政府ゲリラの襲撃を受け人質となった日本人たちが各人の思い出を語る─。


    この先 起こることを自らの意思で選択できない状況下。
    しかし個々の中にある思い出は何者にも踏みにじられることはない。

    人質が8名に対し語られた物語は9話。

    正直どんな気持ちで読んだらいいのかと思った。でも語られる話はどれも日常のささやかな思い出で、暫し状況を忘れてしまう…。
    9話目があることによって冒頭のショッキングで血なまぐさい事件とは裏腹に終わりは静謐な余韻に満たされたんじゃないかと思った。
    そして人には誰しも語れる物語があるということか…。

    小川洋子さん。久しぶりのこの感じ。

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    2026年06月03日
  • とにかく散歩いたしましょう

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    小川洋子さんの新聞連載エッセイ集
    読みやすい
    愛犬ラブとの交流と別れの話が印象的
    その他作家の日常や愛読書の話など興味深かった

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    2026年06月03日
  • ことり

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    読み進めるほどに不安な気持ちがもくもく出て来たけど、最後は小鳥のようにふわりと着地しました。素敵な本でした。

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    2026年06月02日
  • 劇場という名の星座

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    帝国劇場の短編集。
    著者ならではの視点で紡がれた物語、著者だからこそ、劇場という非日常の世界が生き生きと描かれたのだろう。

    劇場前は通ったことはあるけれど、無縁な建物と思っていが、今は2030年のリニューアルオープンを心待ちにしている。

    2作が好き
    「ホタルさんへの手紙」「劇場は待っている」

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    2026年06月01日
  • 密やかな結晶 新装版

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    おそらく☆5以上の作品なのだろうと思う。
    読んでいる最中も著者が何を言いたいのか、
    「わたし」と「わたしが書いている小説」のつながり、
    この作品が投げかけている「もの」とはなにか、
    どれが何のメタファーであるかを考えながら読んだが
    同著者の「ことり」よりも読み取ることが難しかった。
    評価の☆3は自分の感性の無さによる評価である。

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    2026年06月01日
  • 不時着する流星たち

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     ピックアップした人物やものはどこか普通ではない風変わりな感覚や強烈な個性を持っている。

     グレーな人たちや病んだ人の行動や感覚をふんわり残酷に詩的に描くのが上手く、短編でも充分な重量を感じる。

     怖いもの見たさかな
    強い異様な輝きを持っている人達…
    枠に収まりきらない人達…

    それぞれの人物をこういう捉え方してるんですね。
    面白い試み。
    3話目と7話目が温かみがあって好きだった。
    9話目は動物虐待が辛い

    タイトルも素敵

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    2026年05月28日
  • 博士の愛した数式

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    2026/31
    「夜の準備は始まっている。一番星が出たのだから」
    という言葉が美しかったな〜
    ルートに数学を教えてるのもホカホカしたし、わたしとルートと博士の絆みたいなものをすごく感じて良かった
    ただ、なかなか読み進められなかったのはどうしてだろう?数学がちんぷんかんぷんだったからかな
    e^πi+1=0

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    2026年05月27日
  • 人質の朗読会

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    誰しも一つはある、人に話すほどではないけど大事に抱えているストーリーを教えてもらったような本。
    子供の頃、母に叱られて家出をする!と大騒ぎして、母にお弁当としてゆで卵とハムとセロリなどをマヨネーズで会えたらサラダを持たせてもらって(喧嘩したのに?)、家の前の公園で泣きながら食べたのを思い出した。

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    2026年05月26日
  • 夜明けの縁をさ迷う人々

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    ネタバレ

    心の片隅を覗き込むような
    ちょい怪奇な面白い短編集でした。
    ちょっとした編愛や夢に囚われた世界のままゆっくり沈んでゆくのに不快じゃなくてむしろ心地よい

    小川洋子さんは大好きですが、ほんとに幅広い作家さんですね。


    「ラヴェール嬢」とかほんのり谷崎じみてて好きだし、「銀山の狩猟小屋」も想像力を掻き立てる感じがいい。
    「涙売り」は偏愛と狂気が余韻を残し印象深い。人間椅子ちょっと思い出しました。

    リーちゃんの屋敷に住んでみたいと一瞬思ったけど、病気も旅行もできないね… やっぱり無理だわ

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    2026年05月24日
  • サイレントシンガー

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    小川洋子さんの作品はいつも、ここが良かった、とか、こんなような感情になった、と言葉にするのが難しいのだけれども、今回もそうだった。
    ただ、折に触れて小川洋子さんの織り成す世界を見たくなるし、それを表す文章を取り込みたくなる。
    今後も定期的に読みたい作家さんです。

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    2026年05月23日
  • 海

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    旅先で出会った人と思わぬ関わりを持ち
    絆を深めるという短編集

    異色だ…

    どれもちょっとよくわからない人が出てきて
    ちょっとよくわからないことを言う

    けれど
    当人どうしは理解し合っているようで

    こちらは、えーっと…それで?
    みたいな… 笑

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    2026年05月22日
  • 掌に眠る舞台

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    小川洋子って、博士の愛した数式のイメージが強いけど、わりとダークネスな作品の方が多いよね…。
    短編8作品のうち、「鍾乳洞の恋」の気持ち悪さが好み。虫?みたいなのをシャーレに並べるとかうわー、ってなる。

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    2026年05月19日
  • 劇場という名の星座

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    ザ小川洋子さんの小説、新刊。小川さんにしか描けない小説。一章目読んで唸る。少し泣きそうに…
    劇場にまつわるいろんな短編。短編なのに主人公が三つあるなど意表をつかれる!
    しかしどんどん私の頭の理解が追いつかず、ええ??どういうこと?となることも…
    心のゆとりないと読むの難しい。

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    2026年05月18日