小川洋子のレビュー一覧
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彼女の死生観や、数学者と小説家に対する関係性の考え方は凄く好きです。あと、空間の捉え方。息づかい。不思議な空間の世界を描いているのにその中を生きる人物を包む現実感の秘密が、少し分かった様な気もします。この死生観については高校時代の模試で出て来た「欧米人と日本人の死生観の違い」といった内容の論文をすごくその考え方の綺麗さに感動しながら、文章を読んでいた事を思い出した。(また読みたいけど、何の論文だったか忘れてしまった。)もう一つ、この本の好きな所は解説です。一つ一つに対して解説している人が愛を持ってこの本を読んでいる事が分かって凄く好感が持てました。やっぱり大好きです。
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Posted by ブクログ
3.2
妊娠に対して、周りが着いていけないという感じだろうか…?
妹の行動、分からなくもない。共感はできないし、自分ではそういう行動をしないと思うけど、理解できる。分かる。
当たり前のことかもしれないけど、妊娠は素晴らしいものだと思う。
できるだけ、多くの人に祝福されて生まれて欲しいと思う。不幸になれとは思わない。
だけど、必ず祝福の言葉を紡がないといけない空気はなんとなく苦手。
新しい生命の誕生に、感動と不思議がごちゃまぜになって、祝福よりもなんとも言えない気持ちが勝る気持ちも分かります。
2つ目は読んでいて、ゾクゾクと恐ろしかった…
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Posted by ブクログ
3つのお話が入った短編集。さり気なく、それでいて印象的に登場する"食べ物"が3作品の共通点。タイトルにもなっている『妊娠カレンダー』が個人的には一番胸の奥にスッと入って来た。
もともと精神疾患を患っている上に、妊娠によってメンタルや体調の不良で周囲に当たり散らす姉に対し、徹底して優しい妹。理不尽に行動を制限されても、不満を抱えることもなくさらっと受け流せるし、その状況の中に楽しみを見つけられるくらい心が凪いでいる。
妊娠や出産をする予定がなく興味もない自分と重なる部分を感じた。荒ぶる感情や理不尽、変化を前にして心が凪いでいられるのは「興味がないから」だと気付かされた。今後 -
Posted by ブクログ
第一回本屋大賞受賞作。私自身根っからの文系であり、数学は高校で挫折した経験があるため読む前はハードルが高く感じた。しかし、作中に登場する数学要素は誰にでもわかりやすく丁寧に説明されておりすらすらと読むことができた。数学が苦手な方も全く問題なく読むことができる。
作中で大きな事件や問題が起きることはないのだが、だからこそ3人の穏やかで静かな時間を読者自身も追体験することができているのだと考えた。
「正解を得た時に感じるのは、喜びや解放ではなく、静けさだったのだ。」
という一文があるのだが、この作品はまさにこの静謐さに満たされていると読後に実感している。 -
Posted by ブクログ
冒頭の、たまたま街中や喫茶店などで断片的に聞き取れた単語で、一体なんの話をしているんだろう?と想像を巡らせるのが共感すると共に例が著者独特で面白い。
「……うん、例の集会……とてつもない胆石……告白されたわ」
他、ジョギングの習慣、ミュージカルにハマっている話、芥川賞受賞の話、などが特に面白かった。
幸福な彼らp21
週に3日、近所の公園を十周
世の中の事情p26
夜のジョギング
骨抜きのジョギングp194
走ってる最中の頭の中は歌謡曲
もう一つの人生p59
映画「ラ・ラ・ランド」
大人になることp63
ミュージカル「ビリー・エリオット」
死者と聴くバッハp65
「ゴルトベルク変奏曲