小川洋子のレビュー一覧

  • 密やかな結晶 新装版

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    おもしろかった。次から次へと世界が広がって行って、すこしずつまとまっていく感覚が気持ちよくて読む手がとまらなかった。
    現実では起こり得ないのに生々しくて、でも結局すべてはどうなったの?の確信には辿り着けないまま静かにお話が終わってしまった!そういうものだとは思うけど、R氏視点も、その後の世界も気になる。
    でもきっと、物語はここまでであとはそれぞれの心の中にあるのが一番良いんだろうな。
    秘密警察の設定はモモを思い出して、モモが読みたくなった。

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    2025年10月07日
  • 約束された移動

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    『人質の朗読会』ですっかり小川さんファンになってしまい、こちらの短編集も読んでみました。1つ1つのお話もなんともいえない不思議な小川ワールドで、理解するというより、浸る、という感じですかね。なんともいえない雰囲気が味わい深く、惹きこまれました。

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    2025年10月06日
  • 海

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    平坦な道をただ進んでいるような、感情の起伏なく読めてしまう。最近、精神的ダメージが大きい映画を観てたから、ちょうどよかった。

    好きなのは、『ひよこトラック』と『ガイド』

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    2025年10月05日
  • まぶた

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    表題を含む短編集
    この作者の小説を読むのが初めてのため、他の作品は分からないが、これらの短編の文体が、雨が降ったあとの薄暗い森の中のような湿度と温度を纏っている。
    少し怖い話、不思議な話があるが嫌な感じがない。
    作中の「不可能な愛が一番美しい」という台詞が心に残った。

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    2025年09月30日
  • 沈黙博物館

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    なんとなく、題名に引かれて手にとってみた本。
    彼女の作品を読むのはこれが初めて。

    博物館技師という、これまた私のほとんど知ることのなかった職種が描かれていたのも面白かった。
    小さな村を舞台に、その村で亡くなった人の形見を「収集」したものを博物館にするというちょっとミステリアスなお話。異彩な個性を放つ登場人物たちも魅力的。博物館をつくるという話自体が私にとって新鮮な発見がたくさんあった。全てのものは放っておくと風化してしまいなくなってしまう。収集して保存する。それが博物館の基本的な仕事なんだとあらためて思う。物が溢れかえっている世の中で、じゃあ何を保存するか。この本では、その人が確かに生きた、

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    2025年09月28日
  • 耳に棲むもの

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    装丁が美しい。読後にこの表紙のカルテットが耳骨だったことに気づいた。小川ワールドが好きな人はたまらない世界だと思う。私は補聴器のセールスマンに少し期待を寄せすぎてしまいました。5つの中では『踊りましょうよ』が一番好き。

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    2025年09月23日
  • 薬指の標本

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    小川洋子の本を初めて読んだ。
    ふわっとしていて独特の雰囲気があり、何を意図しているのかはっきり掴めない、不思議な物語だった。

    私だったら何を標本にするよう依頼するだろうか。何を小部屋で語るだろうか。
    そんなふうに想像してみることで、自分の中に何が引っかかっているのかが見えてくる気がする。

    普段は気にしないようにしていても、実は心に残っている辛いこと。
    それを振り返り、昇華させていくような小説なのかも。

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    2025年09月21日
  • 余白の愛

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    耳の病をわずらった「わたし」は、病をきっかけに知り合った速記者Yに静かな想いを寄せるようになる。

    現実と幻想のあいだで揺れ動く主人公。

    静かで穏やかな世界が続く。

    特にバスのシーンが印象深い。

    著者ならではの耳や指の表現の豊かさに圧倒される。

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    2025年09月20日
  • 妊娠カレンダー

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    ネタバレ

    妊娠カレンダーに関しては、生命の誕生って奇跡的で喜ばしい事なのに、誰も心から喜んでいないような気がして怖くなった。
    全体的に暗い印象をもつ物語で作者さんが何を思って作品を書いたのか読み取れない。だけど、作中の表現、文章が綺麗で透き通ってるなって思いながら読んだ。

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    2025年09月08日
  • 人質の朗読会

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    小川洋子さん、お初でした!

    ワタシのこれまでの人生で、何気ないけど強烈な記憶として残っていることって、何かあっただろうか?と思いながら読み進める。
    おばあさんの話とビスケットの話が好きだった。

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    2025年09月04日
  • 掌に眠る舞台

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    8本の短編それぞれがとても不思議な話で、文体もどこか詩のような流れなのにどれも読み終わったあとに良い意味で気味が悪い(笑)
    短編集のなかによく舞台の話が組み込まれているのは意図的なのか、著者が好きなのか…(まぁ、本のタイトルを考えるにそうなるよね)とにかく読後にその先を少し考えてしまう作品でした。

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    2025年09月03日
  • ミーナの行進

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     家庭の事情で主人公の朋子が芦屋にある親戚の家に預けられ、そこに住まういとこのミーナや伯父さん伯母さん家事手伝いの米田さんやローザおばあさん、ペットのポチ子との生活を描いた作品。
     朋子は芦屋にある洋館の大きさや暮らしの違いに戸惑いつつも、楽しく暮らしいていく。ページを読み進めるたびに1970年代の良い雰囲気が伝わってくる。また、登場人物たちが織りなす日常生活の中にある、現代においては小さな出来事や幸せを一緒に噛み締めることができる良い作品。

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    2025年08月31日
  • 猫を抱いて象と泳ぐ

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    友人の好きな本だと聞いて一読

    静かで優しくて寂しくて綺麗な作品だった。
    チェスを知っていたらもっと楽しめそうだなと思った。

    小説もそこまで読んだことがなく活字への体力がない状態で読んだので、小川ワールドに浸かりきれなかった。少し難しかった。

    またいつか読み直したい。

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    2025年08月31日
  • 薬指の標本

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    なんだろう、、、官能的な文章っていうのかな?
    直接的な表現ではないけどエロスを感じました。
    ただ、読書初心者だからか理解が出来ないというか、想像力がないのか。
    個人的には後半の話の方が好みでした。

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    2025年08月27日
  • ミーナの行進

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    クリスマスの準備をローザおばあさんが完璧に行う描写が好きだった。裕福な暮らしをしている人たち特有の空気感や余裕が素敵だった。静謐な雰囲気なお話だった。

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    2025年08月17日
  • 妊娠カレンダー

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    なんと感想を表現したら…と読み終わった後に考えたが
    あとがきに書いてある「生命」がキーな話なのかなと思いました。

    今でこそ子育ての大変さを訴える媒体が増えているので珍しいことではないが発行された1994年には「妊娠」という現象、
    変わってゆく身体に対しての不快感でもない様な…なんとも言えない気持ちを表現ている。
    当時からすると価値観に反した非常に斬新な作品なんだろうなと思いました。

    人は生きてゆくと、身体は変わるし、歪に老いて行く。変わってほしくない今と、変わってほしくない過去に囚われた短編集なのかなと思いました。

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    2025年08月12日
  • 人質の朗読会

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    小川洋子さんの本を何冊か読んだことがあるから、拒絶感なく読めましたが、初だったら、困惑してました。
    出だしで、人質の死を知った後にその人たちが捕えられている間に読んだ朗読会と聞いたら、今の心情を話すのかと思いますが、全く違いました。
    それぞれの話が繋がっているわけでも、そこにオチや、伏線があるわけでもなく、ただその人の心に残っているエピソードだけでした。
    でも読み終わると人が最後に話したい話って、こういう何でもなくわざわざ人に話すまでもないものかもしれないなぁと思いました。

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    2025年08月11日
  • 琥珀のまたたき

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    彼らの6年8ヶ月を語るには短く、物語としては長すぎる、永遠に終わらないかと錯覚するような作品だった。
    小川さんの作品の多くにいえるように、この作品もまた不変であるはずのものがほんの少しだけ綻び、その小指の先ほどの綻びが、気づいた時にはもう止めることが出来ないスピードで大きな穴になっていくようなお話だった。
    閉じ込められていたからこその美しさ。
    誰が悪かったのか、誰が救われたのか。
    何も残っていない掌を眺めている気持ちだ。

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    2025年08月10日
  • 不時着する流星たち

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    作品紹介・あらすじ

    たくらみに満ちた豊穣な世界文学の誕生!

    盲目の祖父は、家中を歩いて考えつく限りの点と点を結び、その間の距離を測っては僕に記録させた。足音と歩数のつぶやきが一つに溶け合い、音楽のようになって耳に届いてくる。それはどこか果てしもない遠くから響いてくるかのようなひたむきな響きがあった――グレン・グールドにインスパイアされた短篇をはじめ、パトリシア・ハイスミス、エリザベス・テイラー、ローベルト・ヴァルザー等、かつて確かにこの世にあった人や事に端を発し、その記憶、手触り、痕跡を珠玉の物語に結晶化させた全十篇。硬質でフェティッシュな筆致で現実と虚構のあわいを描き、静かな人生に突然訪

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    2025年08月05日
  • そこに工場があるかぎり

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    普段は全く興味も関心もない仕事のことなのに専門職の人の話を聞くと感心するとともに、もっともっと知りたくなってくる。そんな欲求を満たしてくれる一冊。
    自分が普段行っている作業も著者にインタビューされ、活字となったら、こんなに魅力的になるのだろうか?そのあたりのこともとても気になる。

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    2025年08月03日