小川洋子のレビュー一覧

  • サイレントシンガー

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    人に勧められないと絶対に読まなかった。いつの話か、舞台はどこか、ふわっとしか想像できないのが良い。
    著者が好きな人は絶賛するが、合わない人にはとことん合わないと思う。でもそんな偶然の出会いがないと、読書の広がりは無くなってしまう。

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    2026年05月02日
  • 掌に眠る舞台

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    ステージの此方と彼方で生まれる特別な関係性をテーマにした短編集。《演じる》《観る》《観られる》の境界に広がる魅力的な世界は、昔読んだときは少し不気味にも感じたけれど、改めて触れた今はその独特な空気感に心地良さを感じた。帝国劇場の”失敗係”の彼女とのお話が好きだった

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    2026年05月02日
  • 人質の朗読会

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    ある国で監禁された8人の人質たち。子供の頃のちょっと不思議な経験、あれはなんだったんだろうと微笑みながら思い返す記憶、心のどこかにしまっていた物語がしずかに厳かに語られる。

    ひとりひとりの物語が色鮮やかで、だけれど、きちんと完結しており、この話にはこの語り方、この長さが最適解。でもずっと苦しいのはそれがラジオから流れて来た人質のひとりのみんなの命をかけた人生の朗読会だから。

    自分の中にも物語があるのではないかと考えてしまった、けれど、ろくな物語はなさそうです。
    俳優の佐藤隆太さんの解説が唯一の光となり、もはや物語の一部でありひとりの人質だったのかもしれません。

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    2026年04月29日
  • ことり

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    小川さんの作品は、静かに、足音を忍ばせて歩き
    そして静かにフェードアウトする印象がある。

    今回の作品は、フェードアウトした直後の場面から始まる。
    両親の死後、鳥と心を通わせる兄と、支え続けた弟。
    兄の死によって奪われた日常と、そこから始まる再生。

    訪れた変化とコミュニケーション不足による勘違いから
    小父さんは築いてきて日常の全てを失ったが
    小父さんを救ったのもまた、ことりだった。

    読み終わったら、もう一度最初に戻るといいかもしれない。

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    2026年04月26日
  • 劇場という名の星座

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    劇場で働く人、訪れる人、入れなかった人、居続ける人
    銀座の劇場(帝国劇場)舞台に、いろんな思いでがフワフワと
    浮かびかう。
    そんなイメージの短編で紡がれる物語。

    エリザベート、ミスサイゴン、レミゼラブル、、帝劇がリニューアルオープンしたら行ってみたい。

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    2026年04月25日
  • 妊娠カレンダー

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    小川洋子さんの比較的初期の芥川賞作品。琥珀のまたたきや猫を抱いて象と泳ぐなどの小川洋子さんの作品が好きなのですが、それらに比べると世界にリアリティがあると思いました。
    他2作も同じような雰囲気でした。
    常にシトシトと雨が降っているイメージがつきまとう静かな文章で良かったです。

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    2026年04月22日
  • 博士の愛した数式

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    フェルマーとかオイラーとか専門的な数式や公式、さらには阪神の話も出てきて、難しくて読みにくい箇所はあった。
    ただ、常に謙虚な博士には好感がもてたし、そんな博士をいつまでも大切に思い支え続けたルートくんも、いい子に育ったなと感心した。

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    2026年04月20日
  • 妊娠カレンダー

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    ネタバレ

    小川洋子さんっぽい、ちょっと気持ち悪くて、美しい話って感じだった
    個人的には「ドミトリイ」が好き。でも、個人的には最後のところははちみつじゃなくて、死体だったのを主人公が受け入れられず、半ば幻覚のようにはちみつとして受け入れてるのかなと思ったので、他の人が実際にはちみつだと思ってるのが少し意外。
    「妊娠カレンダー」は、自分もフルコースを横で食べてくれる人と結婚したい。それも美味しそうに。
    どれも暗くて繊細で、とても好みだったが、自分はあとがきがすごく好き。まだ読んでない人はぜひあとがきまで読んで欲しい

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    2026年04月20日
  • 遠慮深いうたた寝

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    ネタバレ

    「猫を抱いて〜」の世界線が好きで、エッセーはどんなもんなのだろうと思って買った
    意外と素朴な感じでした。
    生活感があってよかった

    エッセーの何がいいかって
    小川さんであれば小鳥、チェスとかあと数学とかの過去作に感することが書かれててなんかちょっとエモいことだなって思いました

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    2026年04月18日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    『乳歯』がすきだったなあ。
    タイトルを読んでたはずなのに特につながらず淡々と中身を読み進めて、最後で「ああそっか、そういうことよね」という納得感。

    日常で見かけていたら、どうしたんだろうと少し不思議に怪訝に思ってしまいそうな存在も、いつも小川洋子の世界を通せば、私もなにも変わらないと受け入れられる。

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    2026年04月16日
  • 続 遠慮深いうたた寝

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    百科事典のセールスマンの話題が出てきた。
    いろんな押し売りに混ざって、百科事典のセールスマンも子供のころ我が家にも来た。
    小川洋子さんは欲しかったが(欲しいと口にもできず)買ってもらえなかった。
    私は(欲しいと言って)買ってもらった。
    1冊の厚さは4センチほどあり、全部で10巻か12巻だったと思う。
    今思うと、きっと我が家にとっては高価なものだったのだろう。
    お気に入りの1冊か2冊をペラペラと捲るだけで精いっぱいだった記憶がある。

    5章構成になっている本だが、最後の章は本の紹介になっている。
    私にとっては、読んでみようと思う本はなかった。
    読んでいた本は、赤染晶子さんの「じゃむパンの日」だけ

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    2026年04月14日
  • 博士の愛した数式

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    記憶が80分しかもたない博士をお世話する家政婦の私、その息子のルートの日常を描いた話。途中から数式が難しくて少し読みにくかった。でも、博士たちの日常は温かくていいなと思った。

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    2026年04月14日
  • 劇場という名の星座

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    帝国劇場のお話。
    劇場が交差点のように時代や世代を越えて様々な人々が劇場への情熱や愛が星座のように繋がってゆく。
    登場人物からもこの小説からももちろん小川洋子さんからもたくさんの愛を感じました。

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    2026年04月13日
  • アンネ・フランクの記憶

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    ネタバレ

    7年前のクラクフ旅をなぞりながら

    We were no heroes, we only did our human duty, helping people who need help.

    醜い美しさ

    生死に条件などない、運命を知っていたのは神だけだ

    ある者は日記を書き、ある者は絵を描き続けた。

    不安は、自分1人で、沈黙のうちに、背負わなければならない

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    2026年04月13日
  • 薬指の標本

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    妖しく繊細な世界。靴磨きのおじいさんとの会話が印象的でした。弟子丸氏に贈られた靴を履き続けて足元から侵食されるーー自由になりたくなくて、彼に封じ込められていたいと言う主人公は、心も既に侵食され彼に絡め取られてしまっているように感じる。愛と呼ぶには歪すぎるけど、2人の密やかな繋がりの深さに目が離せなかった。六角形の小部屋も不思議で面白い物語。語り小部屋の誰もいない空間で胸の内を曝け出して話すのはすっきりしそうだ。ありそうでない職業や仕事をテーマにした話は、吉田篤弘さんの作風とどこか通じるものを感じた。

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    2026年04月12日
  • 劇場という名の星座

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    1番最初の話が好きだった。
    あの案内係の人の仕事ぶりを見習いたい。
    東京会館の本と少し似てるかな。

    色んな人が影でささえながら歴史を作ってる。

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    2026年04月11日
  • 博士の愛した数式

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    数学の面白さと博士がルートに向ける気持ちの深さを愛おしく感じながら読めた
    記憶が保てる時間の中で、いかに自分の過ごしてきた日々を繋ぎ止められるかを考えさせられた

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    2026年04月11日
  • 耳に棲むもの

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    他の方のレビューを見て知ったんだけど、短編アニメーションのための原作だったようで…。
    凄く納得した。
    小川洋子先生の本は「博士の愛した数式」と「薬指の標本」しか読んだことがなく、「博士の愛した数式」は凄くすきなんだけど、「薬指の標本」は「よくわからない」という印象だった。
    そして本書も「よくわからない」というのが初めの感想。
    でも、この不思議な世界のショートアニメだと想像できるという不思議。

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    2026年04月10日
  • 博士の愛した数式

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    どれだけ大切で愛おしい記憶や思い出でさえ限られた時間の中で消えゆいてしまう儚さと博士の苦悩が痛いほど伝わってきた。しかしながら、3人が築きあげた関係性、温かい時間は博士の心からも、√そして母の記憶からも決して消えることなく生涯残り続けるのだろうと思う。

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    2026年04月10日
  • サイレントシンガー

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    なぜか読み進めるのいパワーが必要だった。
    リリカさんの歌声、私はちゃんと聴けないタイプの人間かも知れないなあ。
    仮歌ばかり歌うリリカさん、あなたの本心はどこにあるんだろう。
    そしてアカシアの野辺みたいな、言葉なしで暮らせる場所を必要とする人が、言葉があふれる現代にはたくさんいるような気がする。

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    2026年04月09日