小川洋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【なぜだかわからんがずっと鞄に入れておきたい本】
なんだかわからない
特別感動したわけでもない
大好きな本になりました!てわけでもない。
可笑しさとかさみしさとか嬉しさとか
いろんなものがしっくりきて心が落ち着く。
現実とひと続きの中にアーケードがあって
でも絶対に存在しない感もある。
どんなに悲しくたって本はどっかへ行ったりしないから
そっと鞄の中身のレギュラーになったっていいじゃない。
いつだって自分が求めればそこにいてくれる安心感を本に求めたっていいじゃない。
読み終わって次の日とか次の次の日とか
すぐじゃないいつか
急にアーケードのことを思い出して泣きそう -
Posted by ブクログ
公衆浴場の脱衣所で働く小母さんは、身なりに構わず不愛想。けれど、他に誰も真似ができない自由自在な口笛で、赤ん坊には愛された。(表題作)
表題作含む全8話を収録した小川洋子さんの短編集。
どれも孤独で密やかな、世界に埋もれてしまいそうなささやかで優しく寂しい話です。
小川さんはともすれば不気味・グロテスク、生々しいととられかねない物事を、綺麗に、さりげなく表現することが特にお上手だと思っていて、今回はそういった表現は多くはないのですが、それでも悲愴さや心の底に沈めた狂気のようなものをやわらかに描いています。
こどもの目線で書かれた話もいくつかあり、こどもの独特の世界観・大人には理解のし辛い -
Posted by ブクログ
ネタバレどの登場人物も、音もなく崩壊していくようだった。彼らが纏う空気には確実に死が感じられるのに、誰もそれを恐れてはいないように見える。
死とは息をひそめればいつでもそこにあり、生き物が必ず辿り着く終わりの時。でもきっと怖いものではないのだ。
それぞれに悲しい出来事や上手くいかなかった事を抱えながら、今多くを求めず穏やかに生きている人々を見ると、心が静けさに満ちてくる。手の届く範囲の、目の前のものを愛していくことの大切さを教えてくれる。
繋がりのない短編集なのに、全てにどこか共通したものがあった。
「お料理教室」だけは誰も話が通じない感じがして、フワフワして拠り所がない感覚になった。確かなものがいつ -
Posted by ブクログ
昔は本をよく読んでいたがいつの間にかあまり読まなくなってしまっていました。
小川洋子さんの小説を読んでみたいけれどすらすら読める小説ではないと認識していたので、短編小説からにしようと思いました。新しめのもので。タイトルと同名の『約束された移動』が一番好きで面白かったです。高級ホテルのロイヤルスイート担当の客室係と非定期的にスイートルームに宿泊するハリウッドスター、ギリシャ彫刻のように美しいBとの二人だけの不思議で秘密な本に関するやり取りがとてもひっそりとしているが興味深かった。Bが宿泊したあと、書棚の本が一冊ずつ消えてゆき、その隙間を客室係がわからないよう塞いでゆく。消えた本と同じ本を客室係は -
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現実世界で起これば母親は親としての在り方を非難されるに違いないが、小川洋子の世界の中では誰も糾弾されることはない。いろんな人にとっての真実がただそこに存在している。
他の作品でも登場人物や小川洋子の世界観が強く存在していることは多々あるが、この作品は他のどの作品よりも絶対に自分は入り込めない、触れてはいけない世界だと感じた。
そして、その世界、家族の在り方は信仰に通ずるものを感じた。ムスリムの友人は宗教で自由になれると私に話した。外から見れば戒律に縛られた自由のない世界。内から見れば従うものがあるからこそ迷いなく守られながら自由でいられる世界。そんな信仰に近いものを彼らの壁の内にも感じた。
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Posted by ブクログ
心が温まったり、冷えたり。体温調節が大変だったなぁ、と言うのは冗談で。「仮名の作家」が一番好きでした。映画ミザリーよりももっと、リアリティのある暴走ファンのお話。読み進めると段々雲行きがおや?と怪しくなってきた辺りから徐々に体が冷え始め、最後に哀れみが残った。
表題にもなっている「口笛の上手な白雪姫」は、正直解説を読んでもしっくりは来なかった。解釈も受け取り方も人それぞれなので、何が正解かは分からないけれど、無理やり仏法と結びつけ過ぎている様な。正直この手のヒューマンドラマ系の物語に、宗教と言う視点から考察する事には違和感しか感じられなくて。小母さんの過去は全く描かれていない中で、無償の愛と