小川洋子のレビュー一覧

  • ボタンちゃん

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    岡田千晶さんの描く子ども部屋が好き。ご自身はどんなお宅に住まわれているのだろう。絶対オシャレなはず。
    娘が大好きなアニメ「ドックはおもちゃドクター」に通じるものがあった。困ってる人、悲しんでいる人を励ます勇敢な女の子のストーリー。ボタンちゃんも同じ。アンナちゃんのお母さんを見習って、モノと思い出を大切にせねばならんな。と反省した。

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    2023年12月17日
  • 洋子さんの本棚

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    書くことを仕事にする二人の「洋子」さんが本の世界を語る対談集。
    思い出の本として紹介される本が重鎮な本ばかり。(私は、ほとんど読めていません)
    1冊1冊を深く深く読み込んでいる。
    やっぱり、言葉を仕事にしている方の観点や洞察力は深いのだなと思った。
    時々、お二人の日常のお話や、食のお話が出てきて、身近に感じた。

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    2023年12月14日
  • 凍りついた香り

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    ネタバレ

    主人公の夫が序盤から自殺してしまうが、亡くなった夫に対する悲しみや愛がひしひしと伝わる。読み進めていくうち胸が締め付けられる。さすが小川洋子さん!といった作品だと思う。

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    2023年12月03日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    心が温まったり、冷えたり。体温調節が大変だったなぁ、と言うのは冗談で。「仮名の作家」が一番好きでした。映画ミザリーよりももっと、リアリティのある暴走ファンのお話。読み進めると段々雲行きがおや?と怪しくなってきた辺りから徐々に体が冷え始め、最後に哀れみが残った。

    表題にもなっている「口笛の上手な白雪姫」は、正直解説を読んでもしっくりは来なかった。解釈も受け取り方も人それぞれなので、何が正解かは分からないけれど、無理やり仏法と結びつけ過ぎている様な。正直この手のヒューマンドラマ系の物語に、宗教と言う視点から考察する事には違和感しか感じられなくて。小母さんの過去は全く描かれていない中で、無償の愛と

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    2023年11月22日
  • 琥珀のまたたき

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    滑らかな言葉、誰にも侵せない世界。一歩踏み出せば、異質でしかないと気づくそこが、琥珀にとっての全てになる。荒々しい描写も怒涛の展開もないのに、じわじわと衝撃が染み入ってくる作品だった。

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    2023年11月12日
  • 琥珀のまたたき

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    この本の世界観が独特で全く意味がわからなかったが、解説を読んでなんとなくわかった。
    時間が止まっている表現であったり、この閉塞感、視点の移り変わり、すべてが難しいが読み終わった感想としては、その人の境遇だけで決めつけることをしないということ。

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    2023年11月12日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    ネタバレ

    偏愛と孤独を友とし生きる人々を描く、8編の短編小説。

    「一つの歌を分け合う」が一番印象的だった。
    従兄弟が亡くなってしばらくしてから、伯母が舞台俳優を亡くなった我が子だと思い込み、主人公と一緒に観劇に行く話。
    「劇場では誰も泣いている彼女を不思議がったり、奇異な目で見たりしなかった。理由を取り繕う必要はないのだ。伯母は好きなだけ泣くことができた。」
    という、帰り道のシーンがよかった。

    夫の祖母の葬式のときに、子供を亡くした叔母さんの話を聞いてから、それと重なって思いを馳せてしまった。

    「かわいそうなこと」「盲腸線の秘密」も、子供ながらの世界を表していてよかった。

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    2023年11月05日
  • 掌に眠る舞台

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    不思議なお話の短編集。どこか、不気味で、少し怖くて、可愛らしくもある、そんなお話。とりとめもなく、もともと忘れっぽい私には、読んだ側から、遠くへ行ってしまうような、フワフワとしたお話。どんなお話だったとか、誰にも伝えられそうにないお話。

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    2023年11月01日
  • 洋子さんの本棚

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    ネタバレ

    同い年、同じ県下で育ったおふたりによる読書対談。個人的的には大好きな須賀敦子氏が翻訳したタブッキの『インド夜想曲』を取り上げているのが嬉しかった。「本の値段を見ずに買う」という贅沢をなかなか許せずにいる自分をちょっとだけ情けなく思った。

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    2023年10月30日
  • 掌に眠る舞台

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    "装飾用の役者"が特に印象的だった。
    金持ちの道楽だが、舞台そのものを所有したく、それは特別な公演で無くても良く、というのはわからなくもない。それでも現実的には、やはりちゃんとした劇団を欲しくなるだろうし、色んな派手な公演を見たくなるだろうけど。

    工具箱の上で繰り広げられるバレエも、みんな似たようなことをしたことがあるのではないだろうか。懐かしさと、ほっこり。

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    2023年10月30日
  • 刺繍する少女

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    ネタバレ

    不気味で残酷な話と、ただ残酷な話と、切ない話が散らばっていた。
    特にアリアが印象的で、年に一度、誕生日に訪れ、贈り物専用棚に毎年1個ずつ品は増えていく。そしてお返しに叔母さんはオペラを披露する。年に1日だけだろうと、わざわざ誕生日にプレゼント片手に訪れてくれるのだから有難いのかもしれないが、叔母さんの方も人を持て成すことに慣れておらず、毎年大量の料理やデザートを用意して待ち構えている。
    オペラで成功せず、化粧品売りになった叔母。
    今では唯一披露するのがこの誕生日かもしれない。
    「どうぞお元気で。また、来年」と帰っていく。
    窓からじっと目を凝らして、彼の姿が見えなくなるまで見送る。
    そして冷たく

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    2023年10月09日
  • ブラフマンの埋葬

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    物静かな主人公とブラフマンとの、静かな出会いと静かな別れが、淡々とした叙事的な文章で語られる。

    先日読んだ井伏鱒二「山椒魚」と同じく、この作品の中では空想上の生物であるブラフマンの描写だけがリアルだ。
    現実的に「あり得る」はずの他の登場人物達は、主人公が密かに想いを寄せる「娘」でさえ、あるいはその「娘」への想いさえ、どこかぼんやりしている(村上春樹の世界の終わりを連想させる)。

    ブラフマンを失った主人公の悲しみについては何も書かれていない。
    書かれているのは、「娘」から聴く言葉がどこか平板であり、声を発さないブラフマンの表情は主人公に豊かな心情を語りかけていることである。
    ブラフマンが枯葉

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    2023年09月28日
  • やさしい訴え

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    静かな別荘地で、新田や薫、グラスホッパーの奥さんなど、日々他愛ない交流・親睦を深めながら、ゆっくりと時間が過ぎていく様が心地よく、羨ましい。新田も薫もそれぞれの過去を背負いながらチェンバロを通してお互い支え合って生きていく。
    こんな隠居生活ができたらな。

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    2023年09月23日
  • 密やかな結晶 新装版

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    時間の流れをゆったりと感じる。
    全体的に寂しかった。
    消滅という想像し難い現象を物語の中で完璧に作り出していた、消えていくことの寂しさをただひたすら感じるお話だった。

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    2025年06月22日
  • 琥珀のまたたき

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    ちょうど気持ちが下を向いている時期に読んだので、この閉塞感が苦しくて読むのに苦労した。息も苦しくなった。
    外から見るとママのしたことは考えられないけれど、琥珀にとってはそんなに悪いものでもなかったのかもしれない。4人一緒にいられるなら。
    ママの、オパールの、瑪瑙の、ジョーの話も聞きたい。文字という声あるものだけの話では見えない。オパールや瑪瑙がこの日々を愛しく思い出す時間がありますように。

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    2023年09月01日
  • 琥珀のまたたき

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    幼い娘を亡くした母と姉弟がその子のことを思う愛情が伝わってきた。しかし少し常軌を逸した形ではあったが、そのくらい深い愛があったのだなと。描写が繊細でほんの微かな変化にも敏感で想像力豊かな作品だった。

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    2023年08月29日
  • 掌に眠る舞台

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    ダブルフォルトの予言がいろいろと不気味。無限ヤモリは毎日ヤモリが湧いて出てくるのかと思ったらもちろん違った。

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    2023年08月28日
  • ゴリラの森、言葉の海(新潮文庫)

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    ゴリラの専門家(霊長類学者)の山極寿一さんと、小説家の小川洋子が、ひたすら対談する。対談集なので、徹底的に突き詰めるというより、ふわっと終わった感がある。学者は、霊長類のゴリラの特性から、人間との共通点、違う点、なぜ違いが出たかについて語る。小説家は、なぜ人間界にだけが戦争や暴力や強姦が起きるのかを考えている。山極さんは『言語』、それによるメタファー、そして死の記憶等の、他の動物にはない人間特有の特性だとする。それは人間が文明を築き上げた源でもあり、それがまた、戦争、暴力をも引き起こす源でもあるのか。個人的には、ゴリラの子殺しの話が興味深い。自分の子どもを殺した男ともつながれる。それは死の記憶

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    2023年08月19日
  • 約束された移動

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    この著者の目には、世界はどんな風に見えているのだろう。一見すると奇抜で現実味を欠く内容なのに、妙に生々しい手触りの文章で、彼・彼女らが確かにそこにいると感じられる。エンタメとして楽しむ本ではないのだけれど、なぜか手に取っている。癖になる小説家だ……

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    2023年08月14日
  • 掌に眠る舞台

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    舞台がテーマの掌編集。相変わらずの小川ワールド。名久井直子さん×ヒグチユウコさんの装丁も素晴らしい。

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    2023年08月09日