小川洋子のレビュー一覧

  • 約束された移動

    Posted by ブクログ

    この著者の目には、世界はどんな風に見えているのだろう。一見すると奇抜で現実味を欠く内容なのに、妙に生々しい手触りの文章で、彼・彼女らが確かにそこにいると感じられる。エンタメとして楽しむ本ではないのだけれど、なぜか手に取っている。癖になる小説家だ……

    0
    2023年08月14日
  • 掌に眠る舞台

    Posted by ブクログ

    舞台がテーマの掌編集。相変わらずの小川ワールド。名久井直子さん×ヒグチユウコさんの装丁も素晴らしい。

    0
    2023年08月09日
  • からだの美

    Posted by ブクログ

    「赤ん坊の握りこぶしの中にはいつでも、生きるに値すると思わせてくれる世界が広がっている」
    まど・みちおさんの詩が、東京バンドワゴンの我南人の口調を連想させる…。

    ナメクジが大嫌いなのだが、カタツムリからの進化ということを初めて知った。別ものだと思っていた。どっちもキモチワルイが。

    0
    2023年08月05日
  • ブラフマンの埋葬

    Posted by ブクログ

    作中ではブラフマンは「謎」という意味だけが出てくる。それゆえに、その姿が我々が名前を知っている何かに当てはまる必要はないのだろう。

    とはいえ、造語ではなく元よりある言葉なだけに、その意味から作中の抽象が何を表現しているのか解釈したくなってしまう。

    高校の倫理を履修した人なら覚えているかもしれない。"ウパニシャッド哲学"なんて言葉と一緒に出てくる「ブラフマン」とは、宇宙の根本原理をさす。
    つまり、全てのものの根源がブラフマンであり、「宇宙の創造主」とも言われる。

    とすると、作中のブラフマンは、芸術家たちが活動する〈創作者の家〉が、その創作が、生んだものなのであろう。いや

    0
    2023年07月31日
  • 小箱

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     昔、幼稚園だった家には、棚にいくつものガラスの箱が。その箱の中には、死んだ子供が年を取るにつれて必要なものがその都度、おさめられている。また、一人一人の音楽会が開かれてる。遺髪を弦にした小さな竪琴の奏でるメロディ。小川洋子さんの世界が静かに、静かに広がっています。「小箱」、2019.10発行。時折、ほんとにそうだと納得の言葉が散りばめられています。字を書く音が心を安らかにする。2人で1冊の本を読むのは、手紙を1通やり取りするのと同じ。

    0
    2023年07月22日
  • 偶然の祝福

    Posted by ブクログ

    積ん読になっていましたが、ふと手にとって読み始めました。私の読解力がないのか、あれ~?なになに~と理解困難な箇所もありましたが、ほっこりするような、ふわっと幸せ感じるような、穏やかな気持ちになれます。

    0
    2023年07月09日
  • 偶然の祝福

    Posted by ブクログ

    説明のつかない奇妙さや気持ち悪さがありつつも、どこか儚くて切なく感じる短編集でした。

    特に前半「失踪者たちの王国」、「盗作」はちょっと気持ち悪く感じました。

    小川洋子の描く動物は優しくて可愛いです。
    「涙腺水晶結石症」が好きです。

    0
    2023年07月02日
  • からだの美

    Posted by ブクログ

    小川洋子の不思議な魅惑的な文章が出来上がる
    頭の中を見た感じ。

    一瞬をとらえた写真も素敵。

    それにしてもハダカデバネズミには
    世の中にこんな生き物がいたのかと驚かされた。

    不思議な本の表表紙の作品は、
    中谷ミチコさんの「すくう、すくう、すくう」だそうです。

    0
    2023年06月20日
  • 琥珀のまたたき

    Posted by ブクログ

    小川洋子さん、いつも目に見えない心の中を深く伝えてくれます。末娘を失った母親の狂気、外との世界を遮断し母の望むように生きようとする三姉弟。
    オパール、琥珀、瑪瑙。名前の言葉選びも奥深い。母との関係を精算した父が作った百科事典。その中で生きる末娘。琥珀の目に映る世界は幻想か希望か。百科事典の中で生きる家族だけは永遠であり続けて欲しい。

    0
    2023年06月17日
  • からだの美

    Posted by ブクログ

    小川さんの文章と写真がマッチしており、時折ハッとさせられました。短めの文章でありながらその中身の濃さと美しさに圧倒された一冊。

    0
    2023年06月15日
  • からだの美

    Posted by ブクログ

    からだのパーツに注目して書かれたエッセイ。
    観察眼が素晴らしく、自分が今までに美しいと感じていたもの(イチロー選手の肩とか)を言語化するとこうなるのか!と感心した。
    また、見過ごしてしまいそうなものにも美を見出していて、興味深く読んだ。

    0
    2023年06月10日
  • アンネ・フランクの記憶

    Posted by ブクログ

    アンネ・フランクの記憶を辿る、小川洋子の旅。

    ナチス・ドイツや人種差別問題、ホロコーストは頭のどこかで「遠くの」「昔の」事だと思っていたのですが、こうして小川洋子という好きな作家が、アンネ・フランクと交流のあった方に取材をされている事でかなり地続きに感じられました。

    0
    2023年06月07日
  • からだの美

    Posted by ブクログ

    同じものを見ても、きっと私はそう感じない。
    だからこそ面白い。バレリーナの爪先、フィギュアスケートの高橋選手の話が印象的。
    1つの話が3~4ページなので、隙間にサクッと読めるのがいい。

    0
    2023年06月02日
  • 約束された移動

    Posted by ブクログ

    六篇のお話から成る短編集。読み終わった後、自分の感情がうまく言葉にできなかったのですが、改めて思い返すと優しさと奇怪さとグロテスクな要素が絡み合っているお話ばかりだったからだと気付きました。
    それでいて、なぜか静謐な雰囲気が保たれているのが不思議です。

    それぞれのお話の主人公の名前が出てこないのはダフネ・デュ・モーリエの『レベッカ』を思い出しました。

    0
    2023年05月03日
  • 掌に眠る舞台

    Posted by ブクログ

    舞台をテーマにした短編集。なんとなく初期の小川洋子さんを彷彿させるような独特の湿度を感じる作品が多かった。装丁が作品の雰囲気と絶妙にマッチしていてとても素敵。

    0
    2023年05月01日
  • 夜明けの縁をさ迷う人々

    Posted by ブクログ

     久しぶりの小川洋子さんの作品。野球を舞台にした作品が、生き生きと躍動感たっぷりで素晴らしい。阪神タイガースのファンでしたっけ?

    0
    2023年04月14日
  • 夜明けの縁をさ迷う人々

    Posted by ブクログ

    題通り不思議な話が多かった。
    結局なんなんだ?というものが多かった
    短い割に意外と進まず….

    パラソルチョコレートがすごく好き

    0
    2023年03月13日
  • 夜明けの縁をさ迷う人々

    Posted by ブクログ

    初手から小川節炸裂で大変よかった。精神的なグロテスクさというのかな。リアリティのある筆致ではないのに、その情景を鮮やかに想像させる文章が相変わらず好み。夜明けの縁はそう、あちらとこちら。ボーダーにいるのはこの物語の人々か、それとも私か。

    0
    2023年03月12日
  • 完璧な病室

    Posted by ブクログ

    完璧な病室 小川洋子
    『ダイヴィング・プール』

    4作の中で印象に残ってる、お気に入り。
    小川洋子さんの中で少し稀有な作品に感じた。

    大きな括りでいうと青春小説なのだろう。

    主人公の表の部分は。所謂、ピュアさ。
    心の中に抱えている部分は青春小説では表現する必要のないはず。所謂、ダークさ。

    ダークさとピュアさの対比が興味深い。
    対比という構図になっているが、混合されていく。
    この感覚を表現されている所が、小川洋子さん流の青春小説なのだろうか。

    0
    2023年03月21日
  • 掌に眠る舞台

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    小川洋子さん、博士の愛した数式しか読んだことがなくてそちらはとてもわかりやすいストーリーだったので、この作品はちょっと意外だった。
    他の方の感想を見る限り、通常運転なんですね。そのつもりで読んだらもっと楽しめたかも。

    舞台にまつわる短編集。同じ「舞台」をテーマに、こんなにも趣向の違うお話が書けるとは…。

    0
    2023年03月05日