小川洋子のレビュー一覧

  • 不時着する流星たち

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    モチーフになった人たちを詳しく知らないからか、そこまで入ってこず。とりあえず、その人たちのことからでしょうか。

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    2024年04月29日
  • 完璧な病室

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    同僚が貸してくれた本です。
    これは小川洋子さんの初期の頃の以下4作品を収めたもの。

    「完璧な病室」
    「揚羽蝶が壊れるとき」
    「冷めない紅茶」
    「ダイヴィング・プール」

    なんとも独特な世界でした、どの4作品も。小川洋子さんは、グロテスクな事象や残酷な心理描写などを、なんとも精巧で均等で美しい文章で表現するなーと思いました。本書の中でもあったような表現をお借りすると、つるりと冷たい陶磁器の美術品のような印象を受けました。

    一番好きだったのは「冷めない紅茶」かな・・・。登場人物の関係性を含め、すごく曖昧で不思議な世界で、え、これはどういうことだろ、どうもこうもないのだろうか、と一瞬一生懸命考え

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    2024年03月25日
  • 余白の愛

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    耳についての感覚とか、文学的だけど理解できる感じもあって、個性ある作品だと思った。
    文学らしい描写だけじゃなくて、静かなトーンで進んでいく話もよかった。

    けどわたしには少し文学らしさが強すぎて、若干物語としては不自然さも感じたかな、、

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    2024年03月23日
  • からだの美

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    体に関する(特にスポーツに基づいて)気付きを書いている☺️言葉が巧みで、想いを細かい描写で表現できることはスゴい。 将棋の話が心に残る

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    2024年03月22日
  • ブラフマンの埋葬

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    ネタバレ

    小川洋子さんらしい、優しく流れるような文章が素敵な作品でした。丁寧に描写されるブラフマンの一挙手一投足が可愛らしく、ずっと幸せに暮らして欲しいと願って止みませんでした。

    芸術家が芸術をひねり出すために、献身的に、ときには透明人間のように人に尽くす主人公。唯一心を惹かれた女性の目線の先には、別の想い人。
    慢性的な酸素不足のような主人公の日常において、ブラフマンは真っ直ぐに彼のことを慕い、彼の心を癒したのだと思います。ブラフマンにとっては、主人公が世界の全部だったのでしょう。

    ブラフマンを最後まで、心ある誰かに愛された命だということを認めようとしなかった娘さん。対照的に、最初は動物アレルギーだ

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    2024年03月14日
  • 最果てアーケード

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    【なぜだかわからんがずっと鞄に入れておきたい本】

    なんだかわからない
    特別感動したわけでもない
    大好きな本になりました!てわけでもない。

    可笑しさとかさみしさとか嬉しさとか
    いろんなものがしっくりきて心が落ち着く。
    現実とひと続きの中にアーケードがあって
    でも絶対に存在しない感もある。

    どんなに悲しくたって本はどっかへ行ったりしないから
    そっと鞄の中身のレギュラーになったっていいじゃない。
    いつだって自分が求めればそこにいてくれる安心感を本に求めたっていいじゃない。

    読み終わって次の日とか次の次の日とか
    すぐじゃないいつか
    急にアーケードのことを思い出して泣きそう

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    2024年03月13日
  • 不時着する流星たち

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    ネタバレ

    なんとなく心ざわつく読後感。
    「失われたものへの哀悼と、喪失の甘美さに充ちた、極上のオマージュ作品」とは解説の文章であるが、なかなかぴったりな表現だなと思った。

    表現が精密で、モデルになった人物や出来事の解析度が高く、顕微鏡レベルで提示されるので、ぼんやり生きてる私には少しクラクラしてしまった。
    後でもう一度読み返してみよう。

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    2024年03月08日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    公衆浴場の脱衣所で働く小母さんは、身なりに構わず不愛想。けれど、他に誰も真似ができない自由自在な口笛で、赤ん坊には愛された。(表題作)


    表題作含む全8話を収録した小川洋子さんの短編集。
    どれも孤独で密やかな、世界に埋もれてしまいそうなささやかで優しく寂しい話です。
    小川さんはともすれば不気味・グロテスク、生々しいととられかねない物事を、綺麗に、さりげなく表現することが特にお上手だと思っていて、今回はそういった表現は多くはないのですが、それでも悲愴さや心の底に沈めた狂気のようなものをやわらかに描いています。

    こどもの目線で書かれた話もいくつかあり、こどもの独特の世界観・大人には理解のし辛い

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    2024年03月02日
  • まぶた

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    ネタバレ

    どの登場人物も、音もなく崩壊していくようだった。彼らが纏う空気には確実に死が感じられるのに、誰もそれを恐れてはいないように見える。
    死とは息をひそめればいつでもそこにあり、生き物が必ず辿り着く終わりの時。でもきっと怖いものではないのだ。
    それぞれに悲しい出来事や上手くいかなかった事を抱えながら、今多くを求めず穏やかに生きている人々を見ると、心が静けさに満ちてくる。手の届く範囲の、目の前のものを愛していくことの大切さを教えてくれる。
    繋がりのない短編集なのに、全てにどこか共通したものがあった。
    「お料理教室」だけは誰も話が通じない感じがして、フワフワして拠り所がない感覚になった。確かなものがいつ

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    2024年02月28日
  • 刺繍する少女

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    『図鑑』が特に好きだった。『やさしい訴え』に近いものを感じさせる内容だった。小川洋子さんの書く女性の嫉妬の気持ちが好き。静謐な文章で淡々と綴られていく激しい感情には美しさと狂気的なものを感じる。この作品は狂気が沸騰し、目玉を取り出す奇行に走るが、やはり、美しい、と思わされてしまう。それも小川洋子さんの力量なのだと感心した。

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    2024年02月26日
  • ブラフマンの埋葬

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    ネタバレ

    全体としてフワフワとした夢物語のような感覚が
    解説を読んで、なるほどなとスッと入ってくるものがあった。南仏にまつわる話、主人公を含む名前のない人間たちこそ夢の中で出会う行きずりの人物のように謎めいている、互いの領域に決して入り込まない人々の世界に起こった泉泥棒の登場と「僕」の侵犯行為、その結果としての死。

    犬との関わり、育つ幼きものに寄り添う子育てを振り返りたくなるようなあたたかな前半もよいが
    後半の展開は深く、余韻を残す一冊。

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    2024年02月23日
  • 約束された移動

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    昔は本をよく読んでいたがいつの間にかあまり読まなくなってしまっていました。
    小川洋子さんの小説を読んでみたいけれどすらすら読める小説ではないと認識していたので、短編小説からにしようと思いました。新しめのもので。タイトルと同名の『約束された移動』が一番好きで面白かったです。高級ホテルのロイヤルスイート担当の客室係と非定期的にスイートルームに宿泊するハリウッドスター、ギリシャ彫刻のように美しいBとの二人だけの不思議で秘密な本に関するやり取りがとてもひっそりとしているが興味深かった。Bが宿泊したあと、書棚の本が一冊ずつ消えてゆき、その隙間を客室係がわからないよう塞いでゆく。消えた本と同じ本を客室係は

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    2024年02月18日
  • 生きるとは、自分の物語をつくること

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    充実の対談集。
    「博士の愛した数式」の逸話と「源氏物語」の解釈が新鮮。
    日本の曖昧さと西洋の厳密さが興味深い。
    私はアースされているから大丈夫という河合先生の心構えを見習いたい。

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    2024年02月17日
  • 刺繍する少女

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    小川洋子の短編集ははじめて読んだ。「森の奥で燃えるもの」が1番好きだったかもしれない。どの短編を読んでも、小川洋子の他の作品に通じるなにかがあった。薬指の標本とか、完璧な病室とか、余白の愛とか。いささか繊細すぎ、美しすぎるがゆえに不気味さが静かに際立っていた。

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    2024年02月14日
  • 完璧な病室

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    「完璧な病室」
    無駄なものはなく清潔で安心できる場所。
    弟の病室で二人で過ごす時間は静かで、時を刻むほど清らかになっていく。相反していたものは、心の病があった母とのかつての生活。それらを全て包み込んでいくものの温かさが、この小説全体を包み込んでいるように思えた。

    ほかに、「揚羽蝶が壊れる時」「冷めない紅茶」「ダイヴィング・プール」

    あとがきまで読み終えて、人のすべての奥底までが細やかに描かれた小説が、自分の物のように感じられる読者になりたいと思った。

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    2024年02月12日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    世界の片隅で、ひっそりと生きている人たち。
    物語の主人公たちのイメージ。

    みんなそれぞれ、個性的な習慣や癖などがあって、どうかそのことで世の中からはみだしたりしませんようにと、願いたくなる。

    小川洋子さんの作品は、こんな感じの主人公が多いのかな。

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    2024年02月12日
  • からだの美

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    現代の作家で、言葉の使い方が、最も好きな作家さん

    一つ一つのテーマに対して少し冗長になるとことがあったのが残念

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    2024年01月18日
  • いつも彼らはどこかに

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    どこかの国でひっそりと静かに暮らす誰かの側にはいつも彼ら(何か)が寄り添っている。それは生きた動物だったり、物であったり…。 大きな出来事はおこらない、物語の結末もよくわからない。けれどその世界観にじわっ〜と浸れるような短編集。
    特別なことがなくても平凡に暮らす私たちでも小川洋子さんの手にかかれば素敵な物語になるのかもしれない。自分の心にそっと寄り添ってくれているものって何だろう…

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    2024年01月15日
  • 琥珀のまたたき

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    現実世界で起これば母親は親としての在り方を非難されるに違いないが、小川洋子の世界の中では誰も糾弾されることはない。いろんな人にとっての真実がただそこに存在している。

    他の作品でも登場人物や小川洋子の世界観が強く存在していることは多々あるが、この作品は他のどの作品よりも絶対に自分は入り込めない、触れてはいけない世界だと感じた。
    そして、その世界、家族の在り方は信仰に通ずるものを感じた。ムスリムの友人は宗教で自由になれると私に話した。外から見れば戒律に縛られた自由のない世界。内から見れば従うものがあるからこそ迷いなく守られながら自由でいられる世界。そんな信仰に近いものを彼らの壁の内にも感じた。

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    2024年01月12日
  • 生きるとは、自分の物語をつくること

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    小川洋子さんの本を読んでよかったのでこちらに。

    河合先生の、カウンセリングの話ははっとさせられた。相談や迷いの声を聞くと、わたしは答えらしきものが知りたくて、⚫︎⚫︎ということ?と問うてしまう。もしくは、こう捉えたらいいんだよと解釈を与えてしまう。

    相手に寄り添い、相手の世界の中で話をする態度を自分はとりたいけど、現実的にはそうもいってられないことも。自分の考えのよらないことに、ああそうかとただ受け止めるようになりたいし、まだ自分がわかってないこともあるかもと思っていたいと感じた。

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    2024年01月08日