小川洋子のレビュー一覧

  • 劇場という名の星座

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    「ホタルさんへの手紙」と「スプリングゲイト」が特に好きでした。帝国劇場にまつわる物語ということで、劇場を想像しながら読みました。
    その人その人にとって特別な場所、特別な時間を思うと、胸がいっぱいになります。

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    2026年09月15日
  • 密やかな結晶 新装版

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    ネタバレ

    ゾッとした。色々なものが消滅していく世界で、自分だけが全てを覚えてるのってどんな気分なんだろ。よくR氏は発狂しなかったなと思った。あとだんだん主人公とR氏の関係性がよくわからなくなってきた。ただの作家と編集者の関係ではなくなってきてたし、R氏はもう妻と娘のこと忘れてるよね?と思った。
    R氏はストックホルム症候群的なのになってるのかなとも思った。穏やかな雰囲気なのにどんどん恐ろしくなってて読んでて薄気味悪くなった。

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    2026年09月14日
  • 劇場という名の星座

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    どこかで読んだ感が強いと思った。掌に眠る舞台の影響でしょうか?不思議な世界がくっきりと立ち上がる感じがありました。

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    2026年09月11日
  • 薬指の標本

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    正直、ちょっと怖かった。
    どこが、というと靴をずっと履いていなさい、というくだり。
    靴を磨いてもらい、そしてアドバイスもしてもらっている。
    本人はずっと履いていたい、という。
    「脱ぐならいまだよ」

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    2026年09月10日
  • サイレントシンガー

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    作者の完成された世界観に、良い意味での有無を言わせぬ既視感があった。「話す」「聞く」「歌う」。
    静かな凪のようなリリカの暮らしは当たり前に足りている日々で、その静寂の世界の中で人生を全うした彼女の物語だった。

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    2026年09月08日
  • 劇場という名の星座

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    劇場も星空も暗闇だ。その中に星という煌めきがある。劇場でいう役者さんだ。

    星の部分だけでなく、暗闇の部分にもスポットライトを当てて書かれた作品のように思えた。

    劇場の話なのに、なぜ役者さんが主役の章はないのだろう。劇場の案内係だったり、幸運を運ぶ椅子のありかを知っている売店員だったり、観劇を愛してやまない人だったり。劇場や、劇場を取り巻く人々には、それぞれのストーリーがある。そのどれもが美しいからなのではないかと思った。

    そして読み終えてみると、暗闇だと思っていたところにも、星はあった。

    案内係にも、売店員にも、観客にも、それぞれの小さな煌めきがある。それらが劇場という場所でつながり、一つの星座になる。

    『劇場という名の星座』とは、そんな名もなき人々の物語をつないでできた星座なのかもしれない。

    その星座を眺めているような、あたたかい一冊だった。

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    2026年09月07日
  • 薬指の標本

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    薬指の標本、六角形の小部屋の二つの話が収録されている。
    どちらも後味のいい話ではない。主人公も周りの人も何だか歪で、不気味さを感じる。小川洋子の作品は全体的にそうかもしれない。

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    2026年09月06日
  • 薬指の標本

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    密やかで、美しくて、どこか妖しい。
これぞ小川ワールド。
    愛とか性とか、
直接的な表現はないのに、
行間に漂う色気に吸い込まれそうになる。

    ……おそろしやです。

    焼け跡に残ったきのこ、文鳥の骨、楽譜の中の音楽…。
    人々が持ち込む、大切な思い出や失いたくないあらゆるものを「標本」として保存する奇妙な標本室が舞台です。
    そこで働く若い女性が、標本技術士の男に惹かれていく物語。


    何かを標本として永遠に「封じ込める」。
    って、それだけでなんだかとっても危険な香り。
    彼から贈られた靴を履き、封じ込められることを望み、どんどん溺れていくさまは、不穏なのに神秘的でもありました。

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    2026年09月06日
  • 劇場という名の星座

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    帝国劇場をモチーフとした短編集。
    帝国劇場には行った事がない・・・
    だけど、なんとなく雰囲気は伝わるし、違う場所に置き換えても成り立つかも。

    劇場に通う、働く、それぞれにいろんな人生がありますからね。

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    2026年09月04日
  • 科学の扉をノックする

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    【科学の扉をノックしたらーー宮沢賢治や伊与原    新、アンネフランクがいた件】

    読み始めてすぐに、嬉しい驚きが!w⁠(⁠°⁠o⁠°⁠)⁠w
    宇宙の章に登場する専門家が、先日読んだばかりの『賢治と星を見る』の渡部潤一先生だったのです。素敵な偶然と先生の語る宇宙や星の話は実に興味深く一気に引き込まれました。

    作中には「宮沢賢治」は出てこないが、不思議なほど頭の中に「宮沢賢治」が浮かび上がってきました。宇宙の章では、当時の最先端の天文知識を有し、夜空を見あげてる賢治の姿。「石っ子賢さん」と呼ばれた賢治が愛した鉱物の話や、飢餓になると自らを乾燥させて仲間の土台になる粘菌の姿に、『銀河鉄道の夜』の「サソリの火」のような自己犠牲の美しさを見てしまったり……。✨

    先日読んだ伊与原新さんの『オオルリ流星群』とは真逆のアプローチですが、星空を見上げたときのあの「救われるような感覚」や科学を「人間の生(生き方)」へと昇華している点など、どことなく共通しているように感じました。彼女の原点であるアンネ・フランク(隠れ家で外界や未来を想像する)にも通じる、目に見えない大切なものを慈しむ心がある気がします。✨

    ただひとつ残念なのは、レビューにはわかりやすかったと合ったけど、私が馬鹿なのか遺伝子やSPring-8の話があまり理解できず、脳がビックバンを起こしそうだったこと。(笑)
    ただ分からないなりにも十分興味を引く内容でした。

    読んだ本たちが不思議と一本の線で繋がり、夜空をふと見上げたくなるような、とても豊かな読書体験になりました。(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)

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    2026年09月03日
  • 博士の愛した数式

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    善良な博士の病気が治ることもなく亡くなってしまうのが可哀想で、素直に「いい話だった、めでたしめでたし」とは受け取れなかった。
    ルート君が博士から教わった数学をベースに理系の道へ進む結末には僅かな救いを感じたものの、全体的に切なさが勝る。名作と絶賛されることが多いが、そこまでの感動はなかった。

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    2026年09月02日
  • 妊娠カレンダー

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    身内の妊娠という生命の神秘を、綺麗な言葉で包み込むことを許さない。そこにあるのは、冷たく澄んだ文章で淡々と綴られる「生理的なナマモノ感」だ。

    つわりに苦しみ八つ当たりする姉と、それを冷ややかに観察する妹。クロワッサンという言葉に「甘ったるいおもちゃみたいな言い方しないで」と苛立つ姉の過敏さなどに度々振り回される。

    マタニティドレスに「私のお腹で生命が育っていますよ」という高らかな宣言を読み取ってしまうような、あの装飾された母性に対する強い違和感。

    小川洋子さんの文章はどこまでも穏やかだが、その発想はグロテスクだ。
    歯医者の治療台で口を開けているときのような、自分の体が他人に支配されている無防備さと恥ずかしさ。電車に轢かれた死体の細かな描写や、体内・口の中といった「肉体の内側」を覗き込むような描写が重ねられていく。

    妹の心にあるのは、単純な悪意などではない。姉の中に宿る未知の生命への強烈な異物感と、生まれた瞬間に「壊れていてほしい」と静かに願ってしまうような感覚。鍋の中でぐつぐつと煮詰まるジャムを混ぜる光景には、逃げ場のない息苦しさと不穏な静寂が漂う。

    何も変わらないと思って過ごしている日常の、目に見えない場所で静かに進行していく不気味な変化。
    私たちのすぐ足元に潜むその歪みを、静かに示してくる怪作だった。

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    2026年09月01日
  • 劇場という名の星座

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    小川洋子と小川糸の違いがわからない。同じ小川で女性作家、なんか作風も似てる気がする。小川糸は文具店の話とかで、ライオンのおやつは小川洋子だっけ?小川糸は軽井沢かどっかに移住して丁寧な暮らしをしてるんだっけ?それはどっちだっけ?
    帝劇近いのに見たことなかったわ、平日にやってる公演あるのかな。。行ってみよ。と、そんなきっかけになる本になるといいね!って2030年まで休館なのか!知らなかった!そうか、この本は2025年に休館になることを踏まえての感謝を示すための本だったのね!リスペクト!

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    2026年08月31日
  • 人質の朗読会

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    私だったらその朗読会で何を話すかな?
    と考えながら読んでいた。

    あとネーミングセンスの素晴らしさ。
    やまびこビスケット、B談話室などなど。

    極限の状態での朗読会。
    あえての朗読会。 
    どうせならハッピーエンドが良かったな。




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    2026年08月30日
  • 妊娠カレンダー

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    喜ばれ祝福されることが多い「妊娠」の別の面。確かに体内で別の命が育っていることとか、そのことが宿主に大きな影響を与えて、例えば異常とも思える食欲に支配されてしまったりだとか、ちょっと大袈裟ではあるけど、主人公のように冷めた目で観察すれば、実際に妊娠というのはそういうある種奇妙な面も持ち合わせている。

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    2026年08月30日
  • 海

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    短編集。かなりの短編もあり気楽に読める。
    個人的には「風薫るウィーンの旅六日間」と「銀色のかぎ針」が好き。
    笑えるし、心温まり、癒される。
    他の長編なんかも読んでみたい。

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    2026年08月27日
  • 遠慮深いうたた寝

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    「博士の愛した数式」の著者によるエッセイ集。
    それぞれ数ページの短編は、どれも暖かい言葉と少しのユーモアで紡がれていて、読んでいると時の流れがゆっくりに感じられた。

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    2026年08月26日
  • 劇場という名の星座

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    他の作家の合間に読んでいたが、作家独特の世界観で読み進めが遅くなる。
    帝国劇場の建替えに伴う、劇場に係る人々の短編集。小川さんの作品は重い雰囲気と周辺の状況が細かに描かれていて、中々読むのが大変。この作品でも少年の幽霊が幾つもの短編に顔を出して、関係者達と会話まで交わす不思議な世界。
    目が見えない観客と誘導する係とのやり取り、付き人、通訳、楽屋係の3人のサークル、俳優達の裏での努力など、知らない世界の奥深くを知ったような気にさせる作品だった。

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    2026年08月24日
  • 掌に眠る舞台

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    舞台をほとんど見にいったことがなかったが舞台を行きたくなった。変わった人の話も多く、普通じゃなくていいしふつうなんて定義されているものでもないし気にせず、自分の好きなことに真っ直ぐ、自分の世界を持って生きていこうと思った。

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    2026年08月24日
  • 掌に眠る舞台

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    舞台や劇場に関する8つの短編。中でも「指紋のついた羽」が良かった。

    縫い子さんと子供の関係が美しい文章で描かれていて、素敵でした。

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    2026年08月24日