小川洋子のレビュー一覧
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ネタバレ最果てアーケード(1)
とある街の古いアーケード商店街。中古レース屋、剥製用の義眼屋、紙屋・・・こだわりの品をそろえた商店が入っているアーケード。
そのアーケードの大家の女の子と店子、お客の物語の短編集です。徐々に大家さんの過去や明らかになっていくのですが、それはネタばらしになるので読んでみて下さい。
原作が小川洋子氏ということで手に取りました。物語は小川さんなのですが、どうもしっくりこない。気づいたのは、竹蔵は小説を文体やリズムで好き嫌いの判断をしているようだということ。小川さんの独特の文体ではないのが違和感の正体かな?
いづれにしても、登場人物や各エピソードの内容ほど全体的に面白く感じな -
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過去に読んできた小説の中にも類を見ない、ショッキングな物語だった。急激に事件が起きるでもなく、少しずつ良くない方に傾いていって、最後には何も無くなるような。救いのない終わり方だと感じた。
隠し部屋の生活から『アンネの日記』や『ある奴隷少女に起こった出来事』が想起されたが、それらは隠し部屋で生活する当事者であることに対し、本作は匿う側の目線であるという違いが楽しめた。
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その島では多くのものが徐々に消滅していき、一緒に人々の心も衰弱していった。
鳥、香水、ラムネ、左足。記憶狩りによって、静かに消滅が進んでいく島で、わたしは小説家として言葉を紡いでいた。少しず -
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駒の制約ある不自由さと、スーパーの屋上や回送バス、盤の下や壁の間で身動きの取れなくなった登場人物達の不自由さが重なって見える。だがチェスは10の120乗もパターンがあるとされており、登場人物たちにも無限の可能性があると思える。
作中181ページのセリフで
「どうしてだろう。自分から望んだわけでもないのに、ふと気がついたら皆、そうなっていたんだ。でも誰もじたばたしなかった。不平を言わなかった。そうか、自分に与えられた場所はここか、と無言で納得して、そこに身体を収めたんだ」
この言葉にあるように静かに受け入れて次の一手を打つ、そんな生き方が出来れば幸せだろうなと感じた。
また賭けチェスや人間チ