小川洋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久しぶりに読む小川作品。
小川さんと言えば、静謐なのにどこか落ち着かない、そわそわした気持ちにさせられるような話が多いのだが、この作品は全体的には穏やかで温かい話だった。
勿論そんな中にも時折小川さんらしさが顔を出すのだが、最終的には優しく収まったように思える。
帝国劇場を舞台に、客、劇場関係者、劇場を外から見つめる人など様々なドラマを描く。
盲目の父が生前『屋根の上のヴァイオリン弾き』を観劇した理由とは
劇場の中にいるのにいない少年
チケットを譲ってもらえた人、買えなかった少女、買ったのに劇場に辿り着けなかった人
幕内係の役者たちを見守る姿
好運の椅子とその担当さん
付き人、通訳、楽屋係 -
Posted by ブクログ
劇場で、舞台を創り上げる。私自身もダンスの舞台に立ったり、スタッフとして運営面に携わることもあり、公演は舞台上の主役、脇役のみならず、照明、アナウンス、案内係、受付、舞台監督、そして観客…と関わる人全てが一体となって創り上げる物だと感じていた。この作品は、舞台上の人以外にフォーカスした短編集で、なかでも、観に来てくださった方々のエピソードに心打たれた。小川洋子さんの語りが心地よいのか不思議と何度か寝落ちしながら読んだ。黒子が黒子に徹し切って自らが主役の人生を生きている様が良く。読みながら、何度か村山由佳さんのprizeを対比し思い出してしまった
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Posted by ブクログ
80分しか記憶を保たない
忘れてしまっても
確かめれるように背広に紙を貼り付けるってことは
忘れてしまう不安や恐怖と向き合い続けてきた
のかな。そんな中で家政婦と √に出会い
毎日忘れてしまうけど、そこあるのは
安らぎとワクワクと名前のつかない愛の形があって。オイラーの公式で 場を沈めた意味は
なんだったのかなって自分なりの考察では
たった1つのことで難解にしてしまうが
たった1の理解で なんてことはなくなる
今この時間を大切にしたい
って意味かな。
博士と義姉に昔何があったかは
よく分からないままだっけど
数字にこだわった小説なので
必ず分かるはずと 何才、何年、何月を
ひろってみたけど
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Posted by ブクログ
小川洋子さんの物語はいつも、御伽噺を読んでいるような気持ちになる。昔昔あるところに、そんな語り口が思い浮かぶ。
いつも思うのは、小川さんの作品では人と人は常に対等だなということ。たしかに子供は親に従うしかないことは多いけど、彼らにも主張することは主張する権利はある。その上で否定されることもある。すごく羨ましい。
色んな話の中で言葉をあまり発しない人物が描かれるけど、彼らは決して悲壮感はもっていなくて、周りの人もそれは1つの個性だと自然に受け入れる。言葉を急かさない。わたしも言葉を急かさない人になりたい。どうしても不安になってしまう。
自分で描いたキャラクターを小川さん自身が、迷惑な人とわらう -
Posted by ブクログ
小川洋子さんの最新作である『劇場という名の星座』の前に上梓された『掌に眠る舞台』が今回の一冊となる。
両作品とも劇場に纏わる人たちを綴った物語だ。
今回の『掌に眠る舞台』も相変わらず静謐で美しい描写ながら、どこか不穏な雰囲気が漂いながら、人間の孤独が描かれている8編からなる短編集だ。
この一冊に綴られた小川洋子さんの不思議な世界は、少々ホラー的恐怖感が潜んでいた。
表題に記されている「舞台」は、劇場の舞台のみならず、日常のある日の場面をも含んでいた。
物語の特徴として、物語の終わり方が共通していた。
ジ・エンドといった完結の仕方ではなく、その後の余韻を残して物語は終わる。
主人公のその後は読者 -
Posted by ブクログ
読み終わって一番残念に思ったのは、自分が一度もチェスをやったことがないことだった。いくつかの種類の駒があり、それぞれに個性的な役割があり、王様を中心に周りを固めて守り、相手に攻め入る。そういうことでは将棋と似ているんだろうとは思うが、チェスの駒とテーブルの上で繰り広げられる様々なドラマを感じることができるのは、チェスの試合ならではだろう。
タイトルの猫と象はチェスの試合で重要な役割を果たしていくが、からくり人形と合わさってチェスを進めていく姿をイメージするのも難しい気がするけど、一番大事なのはチェスの棋譜から描き出される差し手の人生、歴史、感情、優越、落胆、緊張といったことだった。それを知るた