小川洋子のレビュー一覧

  • サイレントシンガー

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    手話とはまた異なる、この地域オリジナルで受け継がれる指言葉。その場に寄り添うような歌を歌うリリカ。話自体はあまり響かなかったのだが、やはり著者の文章を読んでいるとまるでそこにいて、静寂な空間で癒しを得ているような、落ち着いた気持ちになる。



    彼女が歌うのは、仮の歌だった。ひととき存在し、すぐに役目を終え、誰に引き留めてもらうこともないまま打ち捨てられてゆく。この世に存在した足跡はどこにも残らない。
    歌い終われば、野辺の沈黙へ帰れる。その保証さえあれば、リリカは十分だった。p257

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    2026年08月17日
  • 博士の愛した数式

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    読書初心者には少し難しかったかもしれない。だが、博士のルートに愛する温かさ、主人公の数学に対して引き込まれる描写は非常に美しいと感じた。
    これから多くの本を読んで、改めて読み返してみたい。

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    2026年08月16日
  • 猫を抱いて象と泳ぐ

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    登場人物が優しい人ばかりで、表現が綺麗で静かで読んでいて癒された。疲れた日の夜布団に入って読むのが好きでした。また日々に疲れたら癒されに読もうと思う

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    2026年08月16日
  • 劇場という名の星座

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    帝国劇場には行ったこともなく、そういう名前の劇場が存在していることもこの本で知ったくらい。
    数々の舞台名も有名な古典くらいしか分からず、それでも著者の帝国劇場をこよなく愛する気持ちには深い憧憬を感じさせる。
    様々な人があらゆる思いを抱え、帝国劇場に訪れる。
    金魚を忘れた人がどうなったのか知りたいし、胡蝶蘭の花ガラ摘みを集めた小瓶のその後も気になる。
    ミス・サイゴンのヘリコプターを刺繍したお婆さんが、最後の方出てきたのがよかった。

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    2026年08月15日
  • 劇場という名の星座

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    久しぶりに読む小川作品。

    小川さんと言えば、静謐なのにどこか落ち着かない、そわそわした気持ちにさせられるような話が多いのだが、この作品は全体的には穏やかで温かい話だった。
    勿論そんな中にも時折小川さんらしさが顔を出すのだが、最終的には優しく収まったように思える。

    帝国劇場を舞台に、客、劇場関係者、劇場を外から見つめる人など様々なドラマを描く。
    盲目の父が生前『屋根の上のヴァイオリン弾き』を観劇した理由とは
    劇場の中にいるのにいない少年
    チケットを譲ってもらえた人、買えなかった少女、買ったのに劇場に辿り着けなかった人
    幕内係の役者たちを見守る姿
    好運の椅子とその担当さん
    付き人、通訳、楽屋係

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    2026年08月15日
  • 博士の愛した数式

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    ・ずっと気になってはいたが、数式がテーマだったこともあり、数学嫌いな自分にとってはなかなかハードルが高かった。が、実際に読んでみると文体が平易なこともあってか、一気に読み終えていた。博士と親子の交流がとても温かく、和やかな気持ちで読むことができた。

    ・ただ、〝泣ける〟との評判を聞き、期待して読んでみたものの、個人的にはその感動があまり得られなかったのが残念。

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    2026年08月13日
  • 劇場という名の星座

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    劇場で、舞台を創り上げる。私自身もダンスの舞台に立ったり、スタッフとして運営面に携わることもあり、公演は舞台上の主役、脇役のみならず、照明、アナウンス、案内係、受付、舞台監督、そして観客…と関わる人全てが一体となって創り上げる物だと感じていた。この作品は、舞台上の人以外にフォーカスした短編集で、なかでも、観に来てくださった方々のエピソードに心打たれた。小川洋子さんの語りが心地よいのか不思議と何度か寝落ちしながら読んだ。黒子が黒子に徹し切って自らが主役の人生を生きている様が良く。読みながら、何度か村山由佳さんのprizeを対比し思い出してしまった

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    2026年08月09日
  • 博士の愛した数式

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    描写の表現が美しいと感じた。また、物語も落ち着いており、穏やかな気持ちで読める。一方、物語の変化や大きな展開を求める今の気持ちには、少し物足りなさを感じた。

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    2026年08月08日
  • 劇場という名の星座

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    ミュージカル観に行きたいなー
    それも市村正親の主演の
    ゴルフ場で会ったときめちゃ気さくでパワーもらえる人だったんだよなーと思い出した

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    2026年08月08日
  • 海

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    バタフライ和文タイプ事務所、ひよこトラックが好きだったかな。ガイドはあんまり…小川洋子ならもう少し余韻が出せそうな気がするけど。

    小川洋子は妊娠カレンダー、完璧な病室に続き三冊め。もっと読んでみたいと思う。

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    2026年08月08日
  • 博士の愛した数式

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    数学と野球の物語。と言ったら怒られますか?
    でも、野球好きの私からしたらたまらない。
    80分の記憶。想像がつかない。数字が人と人をつなぐ物語。
    博士がなぜあれほど子どもへの愛情が深いのか。
    ここが読み解けなかった。

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    2026年08月07日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    夏休みの午後にすっと涼しい風が通り抜けていくような涼しさがあった。特に、「かわいそうなこと」が一番好きだった。同情は時に残酷であり、主人公の男の子こそがノートに書かれる存在であることに気付かされる。

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    2026年08月06日
  • 博士の愛した数式

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    80分しか記憶を保たない
    忘れてしまっても
    確かめれるように背広に紙を貼り付けるってことは
    忘れてしまう不安や恐怖と向き合い続けてきた
    のかな。そんな中で家政婦と √に出会い
    毎日忘れてしまうけど、そこあるのは
    安らぎとワクワクと名前のつかない愛の形があって。オイラーの公式で 場を沈めた意味は
    なんだったのかなって自分なりの考察では
    たった1つのことで難解にしてしまうが
    たった1の理解で なんてことはなくなる
    今この時間を大切にしたい
    って意味かな。

    博士と義姉に昔何があったかは
    よく分からないままだっけど
    数字にこだわった小説なので
    必ず分かるはずと 何才、何年、何月を
    ひろってみたけど

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    2026年08月05日
  • 密やかな結晶 新装版

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    初めて小川さんの作品を読んだけど、カズオイシグロさんのような世界観の本だと思った。

    架空の島が舞台の物語で、秘密警察によってさまざまなものや存在が消されていく。

    ナチスドイツを彷彿とさせるストーリー。物語の趣旨はわかったけどあんまり私にはハマらなかった。
    これが小川さんの世界観であり文体なのだとしたらめちゃロマンチック!優雅で静謐

    疑問
    なぜR氏は結婚して子供もいるのにわたしに思わせぶりをするのか

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    2026年08月05日
  • 劇場という名の星座

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    観劇、それも劇場で。
    興味があるけれど、地方では難しい。

    帝国劇場の観劇、一人一人の人生や楽しみを点と点が結んで繋いでいく作品だった。

    観劇には夢がある、表には立たないが、それを支える裏方、その情景を観る観客

    その想いが伝わる作品だった

    生涯、一度は帝国劇場で観劇してみたい
    感動を味わいたいな

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    2026年08月05日
  • 博士の愛した数式

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    博士が数字を通して家政婦とその息子にもたらした温もりと、その温もりを博士自身も享受しており、博士も幸せであったとわかる優しい物語でした。

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    2026年08月04日
  • 海

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    小川洋子さんの物語はいつも、御伽噺を読んでいるような気持ちになる。昔昔あるところに、そんな語り口が思い浮かぶ。
    いつも思うのは、小川さんの作品では人と人は常に対等だなということ。たしかに子供は親に従うしかないことは多いけど、彼らにも主張することは主張する権利はある。その上で否定されることもある。すごく羨ましい。
    色んな話の中で言葉をあまり発しない人物が描かれるけど、彼らは決して悲壮感はもっていなくて、周りの人もそれは1つの個性だと自然に受け入れる。言葉を急かさない。わたしも言葉を急かさない人になりたい。どうしても不安になってしまう。

    自分で描いたキャラクターを小川さん自身が、迷惑な人とわらう

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    2026年08月04日
  • 掌に眠る舞台

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    小川洋子さんの最新作である『劇場という名の星座』の前に上梓された『掌に眠る舞台』が今回の一冊となる。
    両作品とも劇場に纏わる人たちを綴った物語だ。
    今回の『掌に眠る舞台』も相変わらず静謐で美しい描写ながら、どこか不穏な雰囲気が漂いながら、人間の孤独が描かれている8編からなる短編集だ。
    この一冊に綴られた小川洋子さんの不思議な世界は、少々ホラー的恐怖感が潜んでいた。
    表題に記されている「舞台」は、劇場の舞台のみならず、日常のある日の場面をも含んでいた。
    物語の特徴として、物語の終わり方が共通していた。
    ジ・エンドといった完結の仕方ではなく、その後の余韻を残して物語は終わる。
    主人公のその後は読者

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    2026年08月04日
  • 猫を抱いて象と泳ぐ

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    読み終わって一番残念に思ったのは、自分が一度もチェスをやったことがないことだった。いくつかの種類の駒があり、それぞれに個性的な役割があり、王様を中心に周りを固めて守り、相手に攻め入る。そういうことでは将棋と似ているんだろうとは思うが、チェスの駒とテーブルの上で繰り広げられる様々なドラマを感じることができるのは、チェスの試合ならではだろう。
    タイトルの猫と象はチェスの試合で重要な役割を果たしていくが、からくり人形と合わさってチェスを進めていく姿をイメージするのも難しい気がするけど、一番大事なのはチェスの棋譜から描き出される差し手の人生、歴史、感情、優越、落胆、緊張といったことだった。それを知るた

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    2026年08月02日
  • 人質の朗読会

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    自分の命の危機を感じた時に、
    思い出すのはきっとなんて事ない日々。

    人から見たら何て事ない日常から
    今の自分に繋がる出来事があって
    ずっと脳のどこか隅っこに置いてある。

    その隅っこから引っ張ってきた物語を
    描いたような物語。

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    2026年07月29日