小川洋子のレビュー一覧

  • からだの美

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    小川洋子の不思議な魅惑的な文章が出来上がる
    頭の中を見た感じ。

    一瞬をとらえた写真も素敵。

    それにしてもハダカデバネズミには
    世の中にこんな生き物がいたのかと驚かされた。

    不思議な本の表表紙の作品は、
    中谷ミチコさんの「すくう、すくう、すくう」だそうです。

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    2023年06月20日
  • 琥珀のまたたき

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    小川洋子さん、いつも目に見えない心の中を深く伝えてくれます。末娘を失った母親の狂気、外との世界を遮断し母の望むように生きようとする三姉弟。
    オパール、琥珀、瑪瑙。名前の言葉選びも奥深い。母との関係を精算した父が作った百科事典。その中で生きる末娘。琥珀の目に映る世界は幻想か希望か。百科事典の中で生きる家族だけは永遠であり続けて欲しい。

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    2023年06月17日
  • からだの美

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    小川さんの文章と写真がマッチしており、時折ハッとさせられました。短めの文章でありながらその中身の濃さと美しさに圧倒された一冊。

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    2023年06月15日
  • からだの美

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    からだのパーツに注目して書かれたエッセイ。
    観察眼が素晴らしく、自分が今までに美しいと感じていたもの(イチロー選手の肩とか)を言語化するとこうなるのか!と感心した。
    また、見過ごしてしまいそうなものにも美を見出していて、興味深く読んだ。

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    2023年06月10日
  • アンネ・フランクの記憶

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    アンネ・フランクの記憶を辿る、小川洋子の旅。

    ナチス・ドイツや人種差別問題、ホロコーストは頭のどこかで「遠くの」「昔の」事だと思っていたのですが、こうして小川洋子という好きな作家が、アンネ・フランクと交流のあった方に取材をされている事でかなり地続きに感じられました。

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    2023年06月07日
  • からだの美

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    同じものを見ても、きっと私はそう感じない。
    だからこそ面白い。バレリーナの爪先、フィギュアスケートの高橋選手の話が印象的。
    1つの話が3~4ページなので、隙間にサクッと読めるのがいい。

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    2023年06月02日
  • 海

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    ネタバレ

    『海』
    小川洋子/新潮文庫
    .
    短編集。
    .
    題名の鳴鱗琴奏者である恋人の弟話を筆頭に不思議な雰囲気の短編。
    タイプライターの話は言葉遊びをされていると感じた。

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    2023年05月28日
  • 約束された移動

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    六篇のお話から成る短編集。読み終わった後、自分の感情がうまく言葉にできなかったのですが、改めて思い返すと優しさと奇怪さとグロテスクな要素が絡み合っているお話ばかりだったからだと気付きました。
    それでいて、なぜか静謐な雰囲気が保たれているのが不思議です。

    それぞれのお話の主人公の名前が出てこないのはダフネ・デュ・モーリエの『レベッカ』を思い出しました。

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    2023年05月03日
  • 掌に眠る舞台

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    舞台をテーマにした短編集。なんとなく初期の小川洋子さんを彷彿させるような独特の湿度を感じる作品が多かった。装丁が作品の雰囲気と絶妙にマッチしていてとても素敵。

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    2023年05月01日
  • からだの美

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    色んな分野に興味を示し、観察し、魅力を感じていて、世界の広さに尊敬すると共に、それぞれが作家さんらしい着眼点だなと思った。
    よく知らない分野の話もあったが、筆者が心踊ったであろう感覚が文章から伝わってきて、興味が湧いた。

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    2023年05月23日
  • 夜明けの縁をさ迷う人々

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     久しぶりの小川洋子さんの作品。野球を舞台にした作品が、生き生きと躍動感たっぷりで素晴らしい。阪神タイガースのファンでしたっけ?

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    2023年04月14日
  • 夜明けの縁をさ迷う人々

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    題通り不思議な話が多かった。
    結局なんなんだ?というものが多かった
    短い割に意外と進まず….

    パラソルチョコレートがすごく好き

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    2023年03月13日
  • 夜明けの縁をさ迷う人々

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    初手から小川節炸裂で大変よかった。精神的なグロテスクさというのかな。リアリティのある筆致ではないのに、その情景を鮮やかに想像させる文章が相変わらず好み。夜明けの縁はそう、あちらとこちら。ボーダーにいるのはこの物語の人々か、それとも私か。

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    2023年03月12日
  • 完璧な病室

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    完璧な病室 小川洋子
    『ダイヴィング・プール』

    4作の中で印象に残ってる、お気に入り。
    小川洋子さんの中で少し稀有な作品に感じた。

    大きな括りでいうと青春小説なのだろう。

    主人公の表の部分は。所謂、ピュアさ。
    心の中に抱えている部分は青春小説では表現する必要のないはず。所謂、ダークさ。

    ダークさとピュアさの対比が興味深い。
    対比という構図になっているが、混合されていく。
    この感覚を表現されている所が、小川洋子さん流の青春小説なのだろうか。

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    2023年03月21日
  • 掌に眠る舞台

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    ネタバレ

    小川洋子さん、博士の愛した数式しか読んだことがなくてそちらはとてもわかりやすいストーリーだったので、この作品はちょっと意外だった。
    他の方の感想を見る限り、通常運転なんですね。そのつもりで読んだらもっと楽しめたかも。

    舞台にまつわる短編集。同じ「舞台」をテーマに、こんなにも趣向の違うお話が書けるとは…。

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    2023年03月05日
  • ボタンちゃん

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    ボタンちゃんをブラウスに繋ぎ留めていた糸が切れたことで思わぬ旅に出てしまうボタンちゃん。
    アンナちゃんの成長の過程のお気に入りに出会い、アンナちゃんの今を教えてあげる。
    やがてボタンちゃんも「思い出の箱」の仲間入りする。
    柔らかい絵と共にボタンちゃんによって語られるアンナちゃんの成長。
    ボタンちゃんが旅に出ているとき、ボタンホールちゃんのことをちょっぴり忘れていることはボタンちゃんの独り立ち?深読みかな。
    最後のページのガラガラの音がアンナちゃんには聞こえない、という場面はちょっぴり寂しくて、でも誇らしげに見守る「思い出箱」の仲間たちの姿だ。
    優しい気持ちになれる絵本だ。

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    2023年02月26日
  • 海

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    たとえ一瞬でも自分を思い出してくれる人がいるっていいね。外の世界で自分の存在を感じられる瞬間だと思う。

    私の人生にも題名をつけて欲しいな

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    2023年02月20日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    久しぶりに読んだ、小川洋子さんは以前と変わらず、目の付け所に優しさと怖さを感じられたのが印象的で、それは彼女独自の、孤独感を持った人達への眼差しとも思えましたが、どこかそれだけではない繋がりも感じられたところに、奇妙な面白さを感じられました。

    また、それとは別に、石上智康さんの解説の中の、『縁起』の意味について、よく「茶柱が立つと、縁起が良くて、いいことありそう」等と言いますが、それは誤用で、『他との関係が縁となって生起すること、縁(よ)っておこること』が本来の意味だそうで、仏法の真理観として、この世の真実の一つとして解き明かされていることを知り、私も勘違いしていたので、とても勉強になったの

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    2023年02月06日
  • 約束された移動

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    初期の小川作品に顕著な、静謐な物語世界の中にあるグロと悲哀が最近の他の作品よりも際立っていてよかった。

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    2023年02月05日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    文学として追いかけている唯一の作家かもしれない。そこに共感があったり、学びがあったり、気付きがあったりするわけじゃない。ただただうつくしい文章に浸る、という読書体験。この文学世界をうつくしいと思わせる著者の感性と眼差し、表現力に脱帽。

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    2023年01月10日