小川洋子のレビュー一覧

  • ボタンちゃん

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    ボタンちゃんをブラウスに繋ぎ留めていた糸が切れたことで思わぬ旅に出てしまうボタンちゃん。
    アンナちゃんの成長の過程のお気に入りに出会い、アンナちゃんの今を教えてあげる。
    やがてボタンちゃんも「思い出の箱」の仲間入りする。
    柔らかい絵と共にボタンちゃんによって語られるアンナちゃんの成長。
    ボタンちゃんが旅に出ているとき、ボタンホールちゃんのことをちょっぴり忘れていることはボタンちゃんの独り立ち?深読みかな。
    最後のページのガラガラの音がアンナちゃんには聞こえない、という場面はちょっぴり寂しくて、でも誇らしげに見守る「思い出箱」の仲間たちの姿だ。
    優しい気持ちになれる絵本だ。

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    2023年02月26日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    久しぶりに読んだ、小川洋子さんは以前と変わらず、目の付け所に優しさと怖さを感じられたのが印象的で、それは彼女独自の、孤独感を持った人達への眼差しとも思えましたが、どこかそれだけではない繋がりも感じられたところに、奇妙な面白さを感じられました。

    また、それとは別に、石上智康さんの解説の中の、『縁起』の意味について、よく「茶柱が立つと、縁起が良くて、いいことありそう」等と言いますが、それは誤用で、『他との関係が縁となって生起すること、縁(よ)っておこること』が本来の意味だそうで、仏法の真理観として、この世の真実の一つとして解き明かされていることを知り、私も勘違いしていたので、とても勉強になったの

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    2023年02月06日
  • 約束された移動

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    初期の小川作品に顕著な、静謐な物語世界の中にあるグロと悲哀が最近の他の作品よりも際立っていてよかった。

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    2023年02月05日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    文学として追いかけている唯一の作家かもしれない。そこに共感があったり、学びがあったり、気付きがあったりするわけじゃない。ただただうつくしい文章に浸る、という読書体験。この文学世界をうつくしいと思わせる著者の感性と眼差し、表現力に脱帽。

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    2023年01月10日
  • 小箱

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    亡くなった子供たち、その子供たちを大切に思い続ける大人たち。 まるでその街全体が生と死の間にあるような、時が止まってしまっているような、独特な雰囲気。 最初から最後まで捉え所のない不思議な世界観でした。

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    2023年01月04日
  • 口笛の上手な白雪姫

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    短篇集。「亡き王女のための刺繍」「盲腸線の秘密」「口笛の上手な白雪姫」と赤ん坊の神秘性、聖性に触れる作品が多く感じられた。
    「一つの歌を分け合う」はレ・ミゼラブルをまた観たくなる言葉の紡ぎ方で作家のちからを感じた。実際に福井さんへ取材したらしい。
    「仮名の作家」はさすがの小川先生。固執、執着からの狂気が見事。途中で共感性羞恥になって読むのがつらかった。共感してはいけないのは承知。
    「かわいそうなこと」のシロナガスクジラへの視点が好き。

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    2022年12月31日
  • 最果てアーケード

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    特に好きも嫌いもない作品
    アーケードじゅうどこを見回しても死、死、死!
    代謝と呼ぶのも憚られる死
    なのになぜか適度に温かいのが不思議で不気味

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    2022年12月27日
  • 科学の扉をノックする

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    73冊目『科学の扉をノックする』(小川洋子 著、2011年3月、集英社)
    作家・小川洋子が科学のスペシャリストたち7人にインタビューをし、それを纏めた一冊。
    ジャンルは天文学や鉱物学、生物学、スポーツ科学など幅広いが、いずれも専門的な内容ではないため、全くの門外漢でも問題なく読むことが出来る。
    小川洋子らしい柔らかな文章で書かれており、一つ一つのインタビューはまるで物語のようなユニークさ。
    科学に興味がなくても十分に楽しめる。

    「私は今日ほど安らかな気持で、死の話に耳を傾けたことはなかった」

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    2022年12月15日
  • 約束された移動

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    穏やかで静かに進んでいるような雰囲気なのに、不気味さや不穏も存在している。
    移動に関わる様々なプロフェッショナルたちの思考が新鮮で、深く考えされられます。

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    2022年12月01日
  • 掌に眠る舞台

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    人にはさまざまな人生があり、ささやかだけど自分が輝ける場所があって良いと思った、そんな短編作品。テーマは統一していますが、内容は幅広くちょっと理解し難い部分はありましたが、それでも小川さんの世界観が伝わり、独特な余韻が残る一冊。

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    2022年12月04日
  • 掌に眠る舞台

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    久しぶりに読む小川作品。今回はタイトルにあるように様々な演劇が使われている。
    ただ今回は今一つ世界観に入り込めなかった。これは小川さんのせいではなく私の問題。いずれ時を置いて違う状況の時に読み返したい。

    「指紋のついた羽」
    バレエ『ラ・シルフィード』
    舞台を一緒に見に行った少女と縫い子の交流。繋がっているのかいないのかという危うさだったり、縫い子の心がボビンケースの中に入り込むというところが小川さんらしさか。

    「ユニコーンを握らせる」
    テネシー・ウイリアムズ『ガラスの動物園』
    ”昔、女優だった人”という伯母。その”女優”というのがこれまた頼りない。叔母宅に滞在した数日間が淡々としているのに

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    2022年11月25日
  • 沈黙博物館

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    形見と沈黙を軸に進んでいく謎めいた物語です。登場人物の感情表現やスリリングな展開に引き込まれながらも、どのように物語が終着するのかが予想できず、先に先に読み進めてしまう変わった魅力のある本でした。

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    2022年11月05日
  • 小箱

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    ひなびた町の朽ち果てた幼稚園の講堂の箱の中に、子どもを失った親達が子どもに必要であろうモノを入れていく。亡くなった子どもを想いながら講堂に通う親の姿が、もの悲しい。寄り添う主人公に癒される。不思議な幻想的なお話。このような境遇の方々に安寧が訪れる事を願う。

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    2022年10月16日
  • 最果てアーケード

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    大事な手のひらに握りしめた、他の誰にも見せる必要のない、ひとかけらの結晶があって・・・

    と、いう一文が同じく小川洋子さんの蜜やかな結晶にあり、テーマは同じと思った

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    2022年10月01日
  • とにかく散歩いたしましょう

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    ネタバレ

    あぁ、書かなくちゃ。精進しなきゃ。
    といつも思っているんだなぁ。
    そしてあの素晴らしい小説が産まれているんだなぁ。

    表紙にも登場するわんこさんは後書きの頃のは虹の橋を渡っているらしいけれど、そこに残るぬくもりが感じられるエッセイ。

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    2022年09月28日
  • 凍りついた香り

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    ある日突然恋人は命を絶った。理由が不明なその死を受け止めきれず、恋人の生きた軌跡を辿る主人公の物語。
    恋人そっくりな弟や母親から、自分より前の恋人(元カノ的な何か)から、そして異国の街で、その記憶や記録の断片を辿って恋人の過去を構築していく。結局のところその理由は不透明なまま、でもなんとなく美しい感じで物語が終わる。
    不穏な湿度を含んだ母親とのやり取りにぞわぞわし、終盤に至ってはもはや自分が何を読んでいるのか分からなくなってくるあの感じ、読んでいると引き込まれ現実世界をちゃんと忘れることができて、結構好きだった。

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    2022年09月17日
  • 洋子さんの本棚

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    小川洋子さんって、すごい売れっ子作家さんなのに作品に出てくる人とおんなじで慎ましい人、無欲な人って印象なんだけど、よりその印象が強まった。

    親の嫌いな部分、欠点ばかり似てきてしまったなあと思っているけど、小川さんの「子どもが自分に似ちゃったなぁと思うのはたいてい欠点の方。ああ、やっぱり、みたいな」(P133)というとを読んで、親の視点から見てもそうなのか、と思った。まだ娘からの視点でしか考えられないけど世のお母さん方もそんなことを考えているのかな。

    以下共感したところ、覚えておきたいところをかいつまんで

    ✳︎子どもが巣立つ時、もう取り返しがつかないんだという後悔がくる。
    もっと日々感謝し

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    2022年08月11日
  • いつも彼らはどこかに

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    博士の愛した数式を書いた作者の短編集
    どこか欠落しつつ、どこかにひっそりと他人の人生の通行人程度にしかならないような人たちの愛らしいこだわりや考え方を、何か別の事象や出てくる生き物に重ねて描く。
    一番好きな作品はビーバーの小枝
    ビーバーの勤労と物書き、翻訳家との心の交流がとても丁寧に描かれている

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    2022年07月30日
  • 琥珀のまたたき

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    静かでひそひそ声が聞こえてくるような、古い宝箱を開けたときのような雰囲気は良かったけど間延びして飽きてしまった 睡眠導入剤としてはとても良かった。。スミマセン 私には合わなかったようです

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    2022年07月20日
  • ボタンちゃん

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    やさしくやわらかな雰囲気でした。子供が成長がはやすぎて色々なモノを捨てたし買いました。捨てずに残すととんでもない量になるんですよね。

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    2022年07月02日