小川洋子のレビュー一覧

  • ホテル・アイリス

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    SMのシーンだけが浮いていて、違和感があった
    自分が孤独でないことを確かめるために女の人を抱くのは理解できるけどそれがなぜSMなのか
    主人公のマリもなぜSMに溺れるのか
    男よりも、男の甥に魅力を感じてしまって、後半の男はさらに醜く思えた
    色んなことが納得できないまま終わった
    これは恋愛小説ではないなという思いだけは確かだ

    でも情景描写はとても緻密で好き
    マリがホテルで働く描写は無駄がない
    夏のリゾート地が舞台なのに、とても退廃的な雰囲気が漂っている
    魚の臭気が本当に臭ってきそうだった
    においの分かる小説
    魚だけじゃなく
    小川洋子の小説はほとんどの料理がまずそう 実際にまずいのかもしれないけ

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    2016年10月05日
  • ホテル・アイリス

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    やや母親に虐げられ気味の少女と境界性パーソナリティ障害と思われる老人とのSM恋愛小説。商売女に放った老人の声の響きに引き寄せられた少女がSMに溺れ快感を覚える。
    舞台は夏のリゾート地なのだが、どこか薄暗く退廃的な空気が全編を通して漂っている。性描写は良くも悪くもムッツリスケベ向きか。読みながら石井光太氏のルポに出てくる、貧困国で春を売る少女の恋を思い出した。その少女はとにかく愛を欲していた。だが本書の少女の関心は結局自分だけに向いているように感じた。少女は快楽の剥き出し手として老人が必要だったに過ぎないのではないだろうか。そもそもSMとはそういうものなのかもしれない。

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    2016年09月08日
  • とにかく散歩いたしましょう

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    気になる作家さんを知るにはエッセーを読むに限る、とは私の考えです。
    ということで今回小川洋子さんのを読んでみました。

    一言でいうと、真面目。
    作品群からもわかるように、想像していた通り、見た目通り、とにかく真面目。
    時には羽目を外すとかとんでもないことはやらかす、とかそういうことはなさらない。
    真面目に題材に取り組み、真面目に取材をして、真面目に執筆をして、その合間に真面目に散歩する、という生活でしょうか。
    まさに想像通りの方のようです。
    今後の活躍をますます期待します。

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    2016年08月13日
  • いつも彼らはどこかに

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    気がつけばいつも側にいて、安らぎと暖かみを与えてくれる存在。そんな動物たちのエピソードを描く8つの物語。
    『帯同馬』と『ハモニカ兎』がお気に入り。決して主役ではない彼らの存在が、人生を豊かにして生きていくことの糧をくれる。目の付け所が小川さんらしい。

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    2016年07月30日
  • いつも彼らはどこかに

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    ネタバレ

    『失った物をあなたは覚えていますか』

    片方だけのピアス、仕舞って置いたはずの切手、大切な人と見たミュージカルのチケットの半券、臍の緒、なくした物をあなたは覚えていますか?

    生き物がテーマだと言い放つにはあまりにも動物達は自然で、異質で、矛盾をはらんでいる。

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    2016年06月23日
  • 科学の扉をノックする

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    ネタバレ

    『さよなら、僕が愛した九つ目の』

    冥王星が惑星ではなくなった時、彼又は彼女を偲んで泣いた少年の歌を聴いていた。

    それから、十年。

    冥王星は仲間はずれになったのではなく、もっと近い仲間の元へ帰ったのだと知る。

    嬉しくてちょっぴり恥ずかしくて、でもやっぱり、嬉しくて。たった、数行に私は救われてしまったんだ。

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    2016年06月23日
  • 原稿零枚日記

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    【それは、鏡を通してみる世界】

    この本を読み終わったとき、あなたは必ずあらすじが好きになる。

    作家の私はさまよい続ける。旅を続けながら、いとしい人に思いを馳せながら。物語の一番最後、その名前が明かされて、さらに読者を不思議な世界に誘い込む。

    鏡に映った私は、私だけど私ではない。誰かの見ている私が、私でないように。小さな不思議が散りばめられた、ホントウの話。

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    2016年06月15日
  • ボタンちゃん

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    アンナちゃんのブラウスの一番上にとまっているボタンちゃん。
    ある日、糸が切れて、ボタンちゃんはコロコロと転がり落ちてしまいました。
    床に落ちて出会ったのは、アンナちゃんが赤ちゃんの時に活躍してきたガラガラやよだれかけ、ホッキョクグマのぬいぐるみ。もう、アンナちゃんは大きくなったので必要ありません。

    でもボタンちゃんとともに、お母さんがみんなを見つけました。きれいに洗って、想い出箱へ。

    成長とともに、もう使わなくなったものたち・・・アンナちゃんが懐かしく思い出すには、まだ時間がかかりそう。

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    2016年06月12日
  • 偶然の祝福

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    『涙が落ちて、それが宝石になる』

    わかっていることと理解していることは違う。このままじゃダメだと思っているのに、手を繋いだまま崖に向かっていってしまう。視野を、視野を広くしなくては。物語は誰かの視界を介して複雑に移り変わっていく。見ているものは一つなのに。それは赤く、丸く、重く、薫。リンゴを見てあなたはなにを一番に思い浮かべるのか。

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    2016年05月27日
  • 刺繍する少女

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    とても怖いはずなのに恐怖よりも違う感情が湧きあがってくる。美しすぎる作品は恐怖を薄めてしまうのだろうか。それとも誰もが隠し持っている狂気だからだろうか。不思議な作品であることは間違いない。
    あらすじ(背表紙より)
    これは記憶の奥深くに刺さった棘。そこから始まる、愛と死の物語――終末期を迎えた母の入院先のホスピスで、僕は12歳のひと夏を高原の別荘でともに過ごした少女と再会する。彼女はそこで刺繍をしていた。小さな針先に自分を閉じ込め、虫を一匹一匹突き刺すように――表題作ほか、日常のすぐ隣にある死、狂気、奇異を硬質な筆致で紡ぎだした、震えるほどに美しく恐ろしい十の「残酷物語」を収録。解説・飯島耕一

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    2016年05月23日
  • いつも彼らはどこかに

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    本質とは全く関係ないのだが、初っ端の『帯同馬』で若干のつまずき。ピカレスクコートは現地で重賞二着とか、その後日本でも重賞ウィナーであるとか、その筋の人間からすると名も知らぬ馬ではないだけに、微妙な違和感からスタートしてしまったのが運のつきかもしれぬ。
    まぁそれはさておき、ちょっと質が落ちるかな?幾つかは流石と思わせるし、この作家独特の死の匂いは感じさせてくれるのだが、何と言うかゾクゾク感に欠けるかな、この作品集は。

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    2016年05月15日
  • ホテル・アイリス

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    日本のはずなんだけど、どうにも日本ぽくないどこかの海岸沿いの観光地のホテルにおける従業員の主人公と、行きずりの少し変わった性癖を持つ、自称翻訳家の哀しい恋愛。

    非常に小さい町の中で、ほぼホテルとF島の翻訳家の家だけで進行するストーリーなのだが、ホテル側は意地悪な母親とアルバイトのおばさんという、童話的な登場人物、翻訳家はつかみどころのない感じで、あえて言うなら「大人の童話」として楽しめなければ、これという話でもない。

    唐突に出てくる性表現が、現実のものか、それとも想像か、はたまた精神的な抽象化されたものなのかわからないのだが、実は現実というあたりは、幻冬舎文庫らしい部分だ。エロを入れんとい

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    2016年04月20日
  • 心と響き合う読書案内

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    既読は16冊だった。「モモ」「銀河鉄道の夜」「家守綺譚」「星の王子さま」は大好きで購入した本なので載っていて嬉しかった。いろんな本の紹介を読むと、どんどん読みたい本が増えていく。嬉しいような大変なような。知ってる本の紹介も、小川さんはこういう風に読んだんだな、とわかって面白い。

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    2016年04月09日
  • 原稿零枚日記

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    どこからが現実で、どこからが夢なのか。はたまた、小川さんの眼前に広がる世界そのものなのかも。
    少し不穏で甘く、少し浮いてるようで沈んでいる。
    見た目の差は少なくとも、隔たりが大きい。
    水族館の水槽ガラスみたい。

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    2016年03月07日
  • 原稿零枚日記

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    ネタバレ

    小川洋子作品は「博士の愛した数式」ぐらいしか読んだ覚えがない。この本はなんとなく関西在住(小川さんは確か芦屋在住)の作家さんが書いたエッセーを読みたくなって手に取ってみたのだが…。

    純粋なエッセーというより、日記文体を使った現実と非現実の境をフラっとさまよう、的な奇譚小説という体。この手の作品はそういう気分で読まないと、リズムに乗り損ねてしまう、そして残念ながら完全に乗り損ねてしまった。

    小川洋子さんをもっと良く知っているファンであれば、その知識や作品を読んできた蓄積で、乗り損ねを取り返すことも出来るんだろうけど、俺にはちょっと無理だったみたい。
    もうちょい読みやすい小川洋子入門的な作品を

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    2016年01月07日
  • ボタンちゃん

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    ネタバレ

    アンナちゃんが成長するにともない忘れたものたちのおかげでいまのアンナちゃんがあるんだなって温かい気持ちになりました。

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    2016年01月04日
  • 偶然の祝福

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    ほぼ内容忘れちゃった。
    ただ、小川さんって
    読み終えて気持ち良かった
    ってのだけ残ってる…

    失踪者たちの王国
    盗作
    キリコさんの失敗
    エーデルワイス
    涙腺水晶結石症
    時計工場
    蘇生

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    2015年12月13日
  • やさしい訴え

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    心の中の出来事なのかなあ、と思われる物語でした。

    皆それぞれに、林の中にとどまり

    自分自身を癒していく。

    言葉にならない思いを抱えながら、静かに

    生きてゆく。

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    2015年12月03日
  • 原稿零枚日記

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    ネタバレ

    日常のような非日常のような、紙一重のあちらとこちらを行ったり来たり。
    苔や骨や深海魚、イトトンボのネイルに時計草…私の好きなモチーフが随所に散りばめられていて、耽読してしまいました。

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    2015年11月19日
  • 偶然の祝福

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    ネタバレ

    なんとも言えない。
    とても読ませる文章だし、気持ちになにか残ってるけど言葉に出来ない。
    注意深く読まないと章が変わった時どこにいるのか分からなくなる。
    アポロが助かって良かった。

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    2015年10月18日