山本弘のレビュー一覧
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「MM9」の番外編の短編集。
4つのお話の内最初の3つは、アニメ化のために書かれたプロット案がベースになっているという。
なるほど、オチのつけ方(第1話)やミステリーっぽい構成(第2話)や戦争反対の語り口(第3話)は、初期のウルトラQやウルトラマンを思い出させる。
そう思って読んでいたら、第4話の舞台設定はまんまキングコングかターザンといった趣。
そこに東西冷戦をまぶして、文明社会に警鐘を響かせ、宇宙生物の侵略を描くとなれば、これはまたウルトラQ長編版みたいな世界。そんで最後はジャミラじゃないか!
2011年の作品ながら全く昭和のテイストで、私の年代には入り込み易く読み易かった。 -
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MM9、3冊目。
前作のエピローグで示された謎の巫女の下に集められた一騎らとヒメ。
ここでもまた美少女?が登場し、この前から続くラブコメ調に拍車がかかり更に恥ずかしい感じになった上、これでもかと語られる神話が改竄されるお話は、後になれば大事なことが語られているのが分かるのだけど、多少げんなり。
この本、467頁もあって税込み1,058円もするんだけど、この辺りをもう少し刈り込めばもっとテンポ良く、またお安くなったんじゃない、と思いながら読み進む。
多重人間原理をベースに、神話宇宙とビッグバン宇宙が鬩ぎ合う基本スキームは既にお馴染み。
地上に顕現している唯一の女神たるヒメを倒して地球制圧を企む宇 -
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手を付けていなかった前作を東京出張に持って出たけど、行きの新幹線の中でかなり読み進み、そのまま読み終えそうだったので、帰りの新幹線のために有楽町の三省堂で続編となるこの本を購入。今度の表紙はエレキングっぽい怪獣ね。
前作から6年が経過し、クリプトビオシス状態となってつくばから北海道へ運ばれることになったヒメを乗せたヘリに正体不明の火球が衝突し、いきなりヒメ対宇宙怪獣の闘いが繰り広げられる…、という幕開け。
ヒメには地球を守ろうとする宇宙人が憑依しており、一方で、宇宙怪獣を導き地球を脅かそうとする宇宙人&妖怪の存在も示唆される。
ここでもまた“多重人間原理”が語られ、ビッグバン宇宙と神話宇宙のせ -
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ランキングから物色し、皆さんの評価も良さげだったし、また、“ビブリオバトル”の存在は薄~く聞いたことはあったけど、細かな内容については全く知らなかったので、何よりそれに惹かれて買ってみた。
それにしても、本の紹介をする“バトル”を題材に、殆ど中身を本の紹介に費やしながら、物語を組み立てていくって、なかなか凄い。
導入のSF本の紹介は、これでもかというくらいでかなりくどく、そこは気になりつつも、しかし、紹介される本はそれぞれなかなかに興味深く、あれもこれも読んでみたくなる。
これに続く、学校でのバトルもジャンルを広げて引き続き、個性豊かに延々と紹介される内容に圧倒される。
確かに、世に出る本の量 -
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山本弘の小説で鼻白むのは人物造形。何だかアニメみたいで、読んでいる方が気恥ずかしくなってしまう。と思いながら、「アニメみたい」ということの内実をきちんと論ずるのが難しいことに気づく。なぜアニメみたいと思うのかうまく言語化できないのだ。登場人物たちの会話がアニメに出てきそうな感じだからというのもあるだろうが、人物造形そのものにアニメ臭さがあるようにも思う。だからといって人物に葛藤がない、というわけでもない。だが、何だか人物が複雑じゃない。
そこまで考えて、こんなことを思いついた。アニメの登場人物はまずは絵として演出されたものが作られ、その後に、声優が声で演ずる。アフレコである。極言すれば作画 -
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『トワイライト・テールズ 夏と少女と怪獣と』山本 弘 著 角川文庫刊
山本 弘による怪獣小説『MM9』3部作の世界で起こるスピンオフストーリー4編を集めた短編集。正統派な怪獣SF小説として描かれた一作目の『MM9』でみられたハードなドラマ展開から一転、『MM9―invasion―』『MM9―destruction―』に観られるボーイ・ミーツー・ガール、少女と怪獣といったライトノベル寄りのコンセプトを継承するストーリーではあるものの、少年の自立、ミステリー仕立ての冒険譚、疎まれた者の心と神の存在、自然と文明といったシリアスなテーマを「怪獣のいる世界」の中で短編で描き切った秀作ぞろい。
中でも -
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2013年に刊行された「怪獣文藝」の続編として、怪獣と怪獣が跋扈する世界をこよなく愛する映像作家(監督)と小説家による持ち前のセンスを生かして書き上げた怪獣短編小説で構成したアンソロジー集の第二弾。
前作が怪異な世界観をメインテーマに据えて構成したミステリー、ホラー色の強い怪奇小説作品集としての仕上がりは≪怪獣小説≫を期待した読者の評価が二分した結果を踏まえ、今回はより具体的に怪獣の暴れまわる事件に焦点を当てたビジュアル的なストーリー展開の作品で構成されている。映像でストーリーを読ませる映画監督による文章表現と、文章を用いてビジュアルをイメージさせる小説家の双方が「怪獣」をテーマにした競作は≪ -
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評価★★★:そのジャンル(ゴーストハンターや、ホラー系TRPGや、クトゥルフやら)が好きなら手を出してみてもいいかも
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電源ゲームはやったことはない。
TRPGでゴーストハンターシリーズは遊んだことがある。
以上の状態で、実は「ラプラスの魔」を読むのは初めて。
TRPGのリプレイなどで登場人物の何人かは把握できていたし、クトゥルフ系ネタも少しは理解できたので、読むのがラクチンだった。
傾向はホラー、SF。
ついでに1920年代に興味があるとなお読みやすい。
導入はいわゆる幽霊屋敷探検だが、後半は一転して舞台が広がる。
恐怖の規模も大きくなるのだが、逆に大きすぎて読