山本弘のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
怪獣大戦争。ビッグバン宇宙vs神話宇宙と神話のトンデモ解説はちょっと流し読みしてしまったけれど、終盤の激突はアツかったです。
一騎がすっかりラブコメ仕様の男子高校生になってしまってそれは不満でした。ベッタベタ。ひかるちゃんも一騎をそんな呼び方せんやろ、女流作家が書く恋愛小説ならラノベチックじゃないやつが多そうだしこんな感覚にはなりそうにない。
と、怪獣大戦争以外はう~んとなりました。
怪獣大戦争は、宇宙怪獣も良いし、ヒメ→アマテラス→メドゥサ・アンドロメダや牛頭天王、カガミ様の地球の怪獣というか最早神たちも良かったです。こっちが神話では?
気特体や自衛隊もアツい。シン・ゴジラ好きなのでお仕事がんばるのは尊かったです。(そしてきっと感謝の言葉言われても「礼は要りません。仕事ですから」となって感謝した方は感激で爆ぜる) -
Posted by ブクログ
MM9シリーズの続きを久々に読みました。今回は長編で“気象庁特異生物対策部”略して”気特対“のお仕事よりも、なんだかラブコメがメインでした。
でも、怪獣バトルの首都破壊描写は迫力ありました。皇居東御苑……怪獣退治とはいえミサイル叩き込んで良いところなのかな?
ヒメの(怪獣が凍って死ぬわけないじゃないですか)に、(シンゴジ〜!)と思ったり、ウルトラマンなところもありました。
「多重人間原理」はいまいちよくわからないけど、ビックバン宇宙と神話宇宙の違いと「神話宇宙にはわれわれの理論が通用しない」は面白い世界観でした。
「妖怪」の皆さんも、御星ひかるも気になります。 -
Posted by ブクログ
上下通して
本を紹介し合うという本好きによる本好きのための内容。
学園ものでどっちかというと本来の意味でのオタク的な会話が目立つが、気になった本だけあとで存在を確かめながら読める。
ストーリーはともかくこの舞台装置で
星の数ほどある本をひたすら紹介する本を別に作れそう。
物語として捉えると展開は本を紹介するのを通して
作者の押し付けがましい教訓に終始している。
主人公のヒロインが解説するSF
出てくるのはどれも絶版ばかりなのはいかがなものか。
というか古典SF以外紹介する余地がないほど進歩がないジャンルとも言えるのでは
個人的には好きですが -
Posted by ブクログ
面白く、知的好奇心をくすぐられ物理学好きとしては終始ワクワクさせられたことは確かだが、個人的には好きになれない話だった。若い女性が大学にも行かず、宇宙を目指すためにひたすら自力で研究し、その資金を集めるためアイドル活動をするという夢に満ちた物語で、その過程はすごくワクワクしたが、主人公のキャラクターが好きになれなかった。天才故のコミュ障であっても、いろんな人との関わりで、人間への見方が変わっていくなど、物語を通して心の成長があって欲しかった。もちろん、自分の宇宙への夢は芯として持っていて変わらない部分もあって良いが、主人公は終始利己的で人間を常に見下し、利用して自分の目的を叶えてしまったことが残念。こういうマッドな女性の話としてある意味キャラクターのぶれがないとも言えるが、利己的な部分が目立ってしまったのが残念。人を好きになるように宇宙を好きになっていいし、そういうサイコっぽいキャラでもいいのだが、だったら嘘をついたり人に助言を求めたり、協力してもらったり他人を巻き込まず、自分の力だけで達成してほしい(もちろん宇宙に行くのは不可能に近いかもしれないが…)ずっと支えてくれていたすばるを裏切ったり、自分への資金提供者を裏切ったあげく協力するよう脅し、人間は頭悪くてイライラするなど、いじめがあったから非人間的になったのではというすばるの途中の推理と裏腹に最後まで人間らしい姿を見せてくれなかったのが残念だし、後味が悪かった。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ面白く、知的好奇心をくすぐられ物理学好きとしては終始ワクワクさせられたことは確かだが、個人的には好きになれない話だった。若い女性が大学にも行かず、宇宙を目指すためにひたすら自力で研究し、その資金を集めるためアイドル活動をするという夢に満ちた物語で、その過程はすごくワクワクしたが、主人公のキャラクターが好きになれなかった。天才故のコミュ障であっても、いろんな人との関わりで、人間への見方が変わっていくなど、物語を通して心の成長があって欲しかった。もちろん、自分の宇宙への夢は芯として持っていて変わらない部分もあって良いが、主人公は終始利己的で人間を常に見下し、利用して自分の目的を叶えてしまったことが残念。こういうマッドな女性の話としてある意味キャラクターのぶれがないとも言えるが、利己的な部分が目立ってしまったのが残念。人を好きになるように宇宙を好きになっていいし、そういうサイコっぽいキャラでもいいのだが、だったら嘘をついたり人に助言を求めたり、協力してもらったり他人を巻き込まず、自分の力だけで達成してほしい(もちろん宇宙に行くのは不可能に近いかもしれないが…)ずっと支えてくれていたすばるを裏切ったり、自分への資金提供者を裏切ったあげく協力するよう脅し、人間は頭悪くてイライラするなど、いじめがあったから非人間的になったのではというすばるの途中の推理と裏腹に最後まで人間らしい姿を見せてくれなかったのが残念だし、後味が悪かった。
-
Posted by ブクログ
『MM9』シリーズの外伝に位置する作品。
私は怪獣とか巨大ロボットとかの類が苦手なので未読だが、本作はボーイミーツガールなどもあって比較的読みやすいのではないかと思い、まずはこちらから読むことにした。
「生と死のはざまで」
ひどい作品なのでネタバレまで書いてしまおう。
オタクの男の子が怪獣バトルで大活躍なんてありえない展開だと思っていたら、夢オチで少しも楽しめなかった。
「夏と少女と怪獣と」
ボーイミーツガールで一番楽しみにしていた作品。
ロバート・F・ヤングみたいなのを期待したのだが、それと比べると薄味だった。
「怪獣神様」
作られた世界観、という感じがして感動はなかった。
「怪獣無法地帯」
タイトル通り、怪獣を前面に押し出した中編なのであまり期待はしておらず、ページの進みも遅かった。
しかし、他の映画や小説で聞いたことのある要素がいくつかあったものの、怪獣小説としての出来はおそらく一番で、後半は勢いが止まらなかった。
ただ、もともと怪獣小説は趣味ではないということもあってこれ1作で満足してしまったので、『MM9』はおそらく読まない。 -
Posted by ブクログ
私は優しくない世界で優しくあろうとする物語が読みたい。
優しくあるために残酷な選択をすることになったとしても、それは美しいと思う。
本作のテーマは「モラル」、そして「作品が読者に与える影響」について。
物語の主軸は空をめぐる銀と武人の三角関係で、空はどちらを選ぶか思い悩む。
しかし、空は途中で「どうしても一対一の関係でないといけないのかな?」という考えが浮かぶ。
それは、LGBTに対する偏見のような古いモラルと同じなのではないかと。
「それはダメだろう」と私は反射的に思いつつも、「なぜならモラルに反するから」という決めつけで考えていたことに気付いた。
だから、どうしてだめなのか少し整理して考えてみた。
まずLGBTについては、私は社会的にその存在を認められるべきだと思う。
人が愛し合うのは自由だ。
婚姻関係が結ばれることもいいと思う。
でも、もっと枠を広げて、たとえば所得税の配偶者控除を適用しようという話になると別だと思う。
なぜなら、彼らは男女の夫婦と違って子供を作ることができない。
子供を作って、社会の発展に寄与する可能性があるのなら、婚姻関係にある相手の扶養に税制上の優遇を与えましょうというのはわかる。
それができないのだから、社会的に男女の夫婦と同列に扱うべきではない。
養子をとれば適用可能とかならいいかも。
この例であれば、女性の社会進出が進む中で、配偶者控除なんていうものが先に無くなってしまうだろうけど。
さて何が言いたいのかというと、モラルには理由はあるということだ。
LGBTの場合は、子を生せないということ。
動物は子孫繁栄が目的であるのだから、それに貢献できない関係は認めるわけにはいかなかった。
しかし、社会の発達に伴って生き方が自由になり、その目的が子孫を残すことだけではなくなった結果、LGBTも認められるようになってきた。
それでも、人類の繁栄に寄与するかという点でラインを引いて考えるべきだ。
つまり、モラルが古いからって切り捨てていいわけではなくて、そのモラルの意味に考えを巡らせるべきだということ。
では、男女関係についてはどうか。
必ず一対一であるべきなのか?
私の答えはイエスだ。
参加する人が納得すれば、一夫多妻でも一妻多夫でも、究極は一つの共同体の中で自由恋愛でもいいのかもしれない。
日本でも昔は一夫多妻制が普通にあったわけで、一夫一婦制になったのは最近のことといえる。
しかし、現代の子供がほっとかれて大人になるということはまずありえず、金銭面・教育面で親の責任は重くなった。
それを全うするためには、責任の所在が明らかな一夫一妻制が適しているのだ。
そんな社会にいる高校生が変な付き合い方を覚えて、「これもアリなんだ」と勘違いしてしまわない保証がどこにある?
「恋愛は自由に複数人としていたけど、結婚はちゃんと一人とする」なんて柔軟に動くことは難しい。
そもそも空は、一方の男の相手をしているときに、もう一人の男が嫉妬するということを考えられないのだろうか。
自分の中途半端な選択のせいで、誰かが不必要に傷つき続けることに思い至らないのだろうか。
ちゃんと一人を選べば、痛みは一時で済むかもしれないのに。
銀と武人も、高校生なのにその柔軟な付き合い方を許容するのも無理があると思う。
何事も独占したいお年頃だろう。
だから、結婚は一対一であるべきだし、その前段階にある恋愛も一対一でするべきだ。
そのために誰かを切り捨てることになっても、それは仕方のないことだし、その決断は美徳である。
空の発想は、いじめられていた女子がいきなり男二人に告白されて調子に乗っちゃったパターンとしか思えない。
フィクションは何を書いてもいい。
暴力だろうが殺人だろうが、不倫だろうが近親相姦だろうが、どんな物語があっても現実の人が困るわけではない。
でも、それが佳作になるかどうかは全くの別問題だ。
物語に意味がなければ、どんなに刺激的な内容を書いたところで駄作にしかならない。
何を書いてもいいからといって、モラルを無視してもいいからといって、登場人物が現実を見ない選択をすれば、それは違うといいたくなる。