櫛木理宇のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
冒頭
壮絶なリンチの果てに殺害された少女の拡散された画像を見つめる少女…
家出娘や訳ありが集まる不衛生な無法地帯のシェアハウス
少女たちもそんな生活から抜け出したいが、中卒で家出状態では就職もできない
信用できない人間などいない生活のなかで絆を深めていく二人
一人は伊沢綾希
もう一人は関井眞実
だが二人の関係は少しずつ変わっていく…
冒頭のシーンから、どちらかが殺害された少女なのだ…と思いながら読み進める
程なくそれは予想できるのだが…
何がこの二人の運命を分けたのか?
彼女たちを取り巻く環境や人物の描写に震える…そしてこの対比がすごい
あの時少し立ち止まっていたら?
あの時何かできるこ -
Posted by ブクログ
内容的には、閉鎖的な地方を描いているのが大部分なので、ミステリにカテゴライズしてよいのか悩む
送り付けられた人骨は誰なのか、どうしてそんなことに?という謎解きはあるので、ミステリでよいのかも
そのミステリ展開も、閉鎖社会が生んだもの以外の何物でもない
サチか囚われていた土蔵も、帰ってきたところも大差ない
本が読めて、好きなテレビ番組が見れるだけ土蔵の方がマシかもしれないとすら思う
サチ誘拐犯が頭おかしいのは納得、加担してるに等しい加代ママも頭おかしいが、このあたりから判定が難しくなる
11年も誘拐されていた娘、妹に対する態度をみて、サチの家族が正常といえるか
しかし、地方村においては正常だと描 -
Posted by ブクログ
ネタバレ正直、自業自得だと思った。そして、責任を仲間になすりつけようとする姿は人間味があり、醜い。
ホモソーシャルという言葉を初めて知った。女性嫌悪。同性愛嫌悪。仲間として勝手に絆を深めていればいいのに、わざわざ他人をモノのように扱い、共に喜んで実害を与えることに罪悪感を抱いていない。残酷な描写は恐ろしいほどに酷かったが、それでもなお生きようとする姿に、自分自身のしてきたことを反省していないのだと感じた。
社会的には許されないのだろうが、彼らのやってきた過去を見てしまうと、彼らに情は入れられず、読み終わりは前作よりも気分が悪くなかった。この感情も正しいのかわからないけれど。 -
-
Posted by ブクログ
依存症シリーズ3作目。
性犯罪者の弁護を専門にし、数々の示談を成立させてきた悪名高い弁護士・小諸成太郎。そんな彼の九歳の息子が誘拐される。この誘拐は怨恨か、それとも身代金目的か、という衝撃的な幕開けの長編ミステリ。
読み進めるほどに、いくら小説とはいえこんな弁護士が本当にいたら…と怒りが込み上げてくる。もちろん弁護士という仕事は社会に必要な存在だと思う。警察だって間違えることはあるし、冤罪を救うためには弁護士の力が欠かせない。正義のために戦う人も確かにいる。
だけど、小諸のように「正義」を名乗りながら被害者を踏みにじる人間を前にすると、法の意味とは何か、誰のための法なのかと考えさせられる。
-
Posted by ブクログ
市立中学で英語を教える青哉は、久しぶりに小学校の同級生と集まった。武丸、凪、若葉、そして青哉の4人は、14年前の林間学校で起きた壮絶な事件を振り返る。4人と同じ班だった乃江瑠が、近所の危険人物・須藤に殺害されたあの日のことをーー
それぞれが、わだかまる思いを抱えつつ、また会うことを約束した数日後、若葉が絞殺体で発見された。過去の事件と繋がりがあるのか? 悪夢が再び動き出す!
いや〜読むの止まらなかった〜
つい夜更かししてしまいました(p_-)
現在と14年前が交互に語られて進むから
ジリジリと真相がわかって行くんですね。
それがどうにも不安を誘うというか上手いんです笑
事件の根幹は身勝 -
Posted by ブクログ
真っ白に塗られた顔、足首までの白いワンピース、肘までの手袋。山口葉月の異様な姿は、まさに仮面をかぶった存在のようで、現れた瞬間から不気味さに圧倒される。彼女が寄生する家は次々と壊れていき、その過程が淡々と、けれど確実に描かれていくからこそ、読んでいるこちらまでじわじわと追い詰められていく感覚になる。
ストックホルム症候群や拘禁反応、マインドコントロール。普通なら異常にしか見えないはずの状況を、登場人物たちが「幸福」と錯覚してしまうのが恐ろしくて切ない。洗脳がどうやって進んでいくのか、そのプロセスが生々しく描かれていて、痛々しさと共に妙な説得力があった。
恐怖の先に待っていたのは意外なエンディン