櫛木理宇のレビュー一覧

  • ぬるくゆるやかに流れる黒い川

    Posted by ブクログ

    男尊女卑、男とは、女とはこうあるべきであるという考え方。今でこそ多様性が叫ばれる世の中ですが、その今であってもこのような考え方は拭えません。私自身もそんなきらいがあります。
    この物語の中では、特にこの連鎖を強く感じました。私にとっての救いは、彼女が怒っても良い、悲しんでも良いと自分自身の感情を受け入れることができた点です。手紙も含めて、櫛木先生のお話の中では、スッキリというか、あたたかい最後のように思いました。

    0
    2026年07月12日
  • 氷の致死量

    Posted by ブクログ

    性的マイノリティと幼い頃の苦しい経験と。どこか幼い、しかし大人としてのグロテスクも感じました。あたたかな内臓に包まれ母を感じたかった彼の描写は良い狂気でした。

    0
    2026年07月12日
  • 執着者

    Posted by ブクログ

    時間軸の微妙に違う登場人物の視点で物語が進んでいきます。最終的にたどり着いた悪意や理不尽を理解したとき、改めて彼らの息遣いを感じることができました。

    0
    2026年07月12日
  • ホーンテッド・キャンパス 水無月のひとしずく

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリーズ第12弾!
    森司がこよみの彼氏役をすることに…
    2人の焦れったくもあり、甘酸っぱくもある関係性は、見てて安心してきました。

    今回の話は、学校や村落などで巻き起こるいじめや立場を利用した支配が霊的現象の根底にあった。
    読んでいて、少し辛いものがありました。

    0
    2026年07月12日
  • 死刑にいたる病

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    面白いが嫌な話。主人公があっさり洗脳されてオイオイと思ったが、この相手でこの経歴なら仕方ないな…と嫌な納得もある。最後悪くないエンドのはずが、何となく不穏な空気で読後感はスッキリとはいかない。サイコパスに関わる危険性が良く分かる本。ヤバい宗教にも通じるものがあった。

    0
    2026年07月11日
  • 首なし晩餐 スローライフ警視の事件簿

    Posted by ブクログ

    首なしと物騒なタイトルですが、櫛木理宇さんの作品にしては可愛いお話でした。

    登場人物がみんな優しく可愛くていい!

    まぁ、描写は少なかったですが、性的虐待とか弱いものに対する虐待の話ではありました。

    でも警察官、三兄弟良かったし、中でもコトミ警視はいい味を出しているのでシリーズ化してくれたらいいな。

    ずっとちょっとゆるい感じで行って欲しい。

    0
    2026年07月11日
  • 鬼門の村

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とても読みやすく、没入しやすくサクサク読めて満足!!
    曰く付きの家に住んでラジオ番組に投稿されたものを、その家のある村に関わるものとそうでないものにを仕分けるバイト。その間水も食料もその土地のものは口にしてはいけない。
    途中まで、「近畿地方のある場所について」を読んだときのような、それぞれのエピソードの共通点や出てくる不審な踊りの描写にゾワゾワしていました。
    だって絶対このあと主人公の身に起きるじゃん、何ならもう起きてるよね、この音というか声というか…。
    でも真相が見えてきてからは、主人公!やってしまえーー!!!と言う気持ちに。
    現実でやられてしまうと、私たちみんな巻き添えなんでしょうけど。
    でもそのくらいには胸糞悪い事を女性に対して行ってきていた村。
    そして主人公の父親と継母の主人公に対する態度。何でこんなやつらと結婚したり親友だったりしたんだ、お母さんは…。
    主人公の心を慮ると継母からの代理返信でこんな世界無くなってしまえ、思い知れという気持ちは仕方ないよな、と思う。
    結果、ざまあみろという気持ちとともに、傷ついた主人公や教授、村長の娘や、もう亡くなっているけどヨリや登代子に幸せになってほしかった…。
    でもホラーだもん。そんなほんわかした終わりになるわけないね。

    0
    2026年07月10日
  • 監禁依存症

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前の2作は終始険しい顔になりながら読んでたので今作はあまり惨いシーンが無いなと少しホッとしながら読み進めてたら終盤でやられた…それは全く予想してなかった…。

    話の展開の仕方が個人的にはとても良かったと思う。
    伏線回収が気持ちよかった。

    0
    2026年07月10日
  • 逃亡犯とゆびきり

    Posted by ブクログ

    過去の事件の真相を解明するルポを書く未散はシリアルキラー福子と親友だ
    取り上げられる事件の真相がとても興味深く、なにごとにも表と裏があるんだなぁと見えてなかったものが見えると全然違ってくるんだなぁと面白くてどんどん読み進めていった
    未散と福子の関係性がすごく良い
    殺人はダメだけどねw
    でもまあもうやる気がなくなって、人間になれてよかった…かな

    0
    2026年07月09日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

    Posted by ブクログ

    シリアルキラー目線短編集。読み心地は悪いですが、読み応えアリ、面白かったです。殺人も強姦も色々盛りだくさんなので、小学校NG。
    阿津川辰海「シリアルキラーvs.殺し屋 」
    カメラマン兼殺し屋の俺の今回のターゲットは体はでかいが人畜無害そうな男。しかし、気付くと俺はヤツの家の地下に裸で拘束されていた。
    木爾チレン「脳JILL」
    その女子高生は自殺幇助や教唆、殺人で逮捕され、供述を取られている。音の依存症になったらしい。最初はUFOキャッチャーで景品落ちる音。そのうち音の欲求はエスカレートして…。
    櫛木理宇「テキストブック・キラー」
    眞悟は父親に虐待され育ち、どうやらその影響で脳が性格を変えたらしく、小6で強盗殺人、33歳で既に3人殺し、出所したところ。そこには獄内の眞悟と文通していた春奈が迎えに来ていた。
    くわがきあゆ「私の伴侶」
    友だちいなかった俺は唯一好きだった女の子のことを考えながら父親と漁をしていた。ここの海は自殺の名所で時々網は遺体を巻き上げる。最近、少し頻回気味なのだが…。
    結城真一郎「ご乗車の際は」
    相手の生殺与奪を持っていると思うと昂奮する私は虫から始まりやがて人を手にかけ、少年院で過ごし、出所後はアルバイトから始め、タクシー会社に就職し、今は個人タクシー運転手。もちろん、更正したわけでは、ない。しかし今夜の客は同種かもしれなくて…。

    0
    2026年07月09日
  • ふたり腐れ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    逃亡する市果たちと事件を追う番場たちの二つ視点での進行、序盤から引き込まれました。
    表紙からすでに1人死んでいるので、
    「ああ、また残忍な殺人なんだろうな」と思いながらも読み始めると、これでもかこれでもかと殺人が続く・・・というか、日常生活の一部として殺人が組み込まれているところに気味悪さを感じました。
    数日間隔でどんどん人を殺して移動する描写が延々続くと、この状況に慣れてしまうのが自分でも理解不能なわけです。
    犯人に共感するところまではいかないけど、これも一種のストックホルム症候群かなと思いました。
    実は市果がいちばん冷静で、みんなを手のひらの上で転がしてたっていうのが結構ショッキングでしたね。
    鳥肌立ちました。
    二転三転し終盤にかけては怒涛の展開、一気読みでした。
    類は友を呼ぶというか、育った環境が似ていて共鳴しちゃうのかわかんないですけど、多重人格、ストックホルムシンドローム、犯人達を憎みきれない謎の感情が芽生えてきて怖い。
    『「人って」「ん?」「簡単に、死ぬね」「なにそれ」女が笑う。』
    という文章があるのだが、こんなに普通に殺人について話せるのか、と少々の気味悪さを感じました。
    それと、『「あの輪っかあれは美雨のものなのに イチカが欲しがってごめんねごめんね」』
    ってところも結構ゾワっとしました。
    まぁ、そこが良いのですが。
    この「ふたり」とは、イノリとセイなのか。
    市果と美雨なのか。それともイチカとイノリなのか。

    0
    2026年07月07日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

    Posted by ブクログ

    人気な作者陣の殺人鬼達。それぞれ自分の中に信念?拘りを感じとった。どの作者陣の殺人鬼達もそれぞれの個性があり良かった。ゾクっとしたがグロさはなく読み易かった。このシリーズ、また読みたい。

    0
    2026年07月06日
  • 骨と肉

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    こわい!
    赤い部屋こわい!
    そんで終盤まで犯人誰?誰?ってなれた。
    他の作品も読んでみたい。
    〜依存症とか。 
    双子の話も聞いたことあるし、何よりじいちゃんの変人さにはびっくり。
    死刑にいたる病は映画みてしまったから、何となく本には手が伸びない………
    カサンドラ症候群ときいて、私は職場カサンドラだと思う

    0
    2026年07月01日
  • 死んでもいい

    Posted by ブクログ

    短編6作収録
    いずれの作品もそのままでは終わらない話
    ばかりで楽しめました
    読んでいて、え?ってなりました
    こういうのもっと読みたいです

    0
    2026年07月01日
  • 鬼門の村

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最近、怪談のような短編をいくつも含む形の作品を読んでいて、これもそのうちの一つでしたが、一つ一つの話が面白くて怖かった。

    あらゆる厄災から逃れている奇跡の村の正体……こわ。こわ。
    あの六部は泊めてくれた恩義と言いつつ、悪魔の化身かいな。バカー!
    あんな村は滅ぶべし。
    稲子のばあちゃんが、村人みんなに死相が出てるとご乱心してたので、きっと滅ぶのでしょう。

    最後の方で友部が佳月ちゃんとチューした時に唇が塩辛かった、とあったので、あ、これはこの村のものを口にしてしまったのでは、と思った。
    下した決断も、その影響が少なからずあったのかな。

    0
    2026年06月30日
  • 拷問依存症

    Posted by ブクログ

    相変わらず無駄の無いエグさではある。内容も今まで以上に分かる心理といおうか、場合によっては陥りかねない依存性に、読みながら自分は大丈夫だよな?と何度も省みながら深淵を覗いた。

    しかし、これで4部作通して読み終えたわけであるが、読んで良かったと思えたのは『残酷依存症』までだったのが正直なところ。最初の2作は浜真千代の明確な動機があり、感情が見えたから戦慄しつつも読み応えがあった。3と4は犯行に感情が乗ってこない。それも今作の最後で明かされたが、白けてしまった。

    それと各作品が重いので、作者の他の作品を読んでみようという気が起こらなかったのが個人的には勿体無いと感じる。いや、現時点では、かな。

    0
    2026年06月30日
  • 悲鳴(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    【2026年87冊目】
    馬伏町で生まれ育った菱間サチは、小学生の時に誘拐され、11年間の監禁生活を経た後、助け出された。だが、そんなサチの元に「これが本物の菱間サチだ」という手紙と共に白骨が届けられる。自分が自分であることを否定される、これ以上失うことのない尊厳を更に奪われるのか――サチの同級生であった隆之は、白骨死体が送りつけられた理由を探そうと調査を始めるが……社会構造の罪を描いた一作。

    櫛木理宇さんのことは、作家としてめちゃくちゃ信用してまして、何を読んでも心を揺さぶられるんですが、今作も凄かった。

    馬伏というまさしく男尊女卑を絵に描いたような町で発生した誘拐事件。当たり前のように男が上で女が下というだけでなく、兄弟の中にも年功序列があり、それが当たり前の価値観の中で育ってきた者たちにより引き起こされる悲劇の連鎖。

    せめて少しでも希望のある終わり方が良いと思いながら読み進めていたものの、希望を描くために別の視点の絶望をこれでもかと突きつけてくる作者。すごいとしか言いようがない。ただのミステリーではなく、社会構造の闇をえぐり出すように書いていることに脱帽です。

    描写も胸をえぐられるようなものだったりして、そこでもダメージ食らうんですが、読み進める手を止めることができない。当たり前である、当たり前でないことが、視点を変えるだけで見方が変わってくる。

    解説に書かれていたことも「マジでその通り過ぎる」と思いながら読みました。気軽に勧められるようなストーリーではないのですが、これは読んだ方がいいと思わせられる一冊でもありました。

    0
    2026年06月29日
  • 侵蝕 壊される家族の記録

    Posted by ブクログ

    知らない子供を受け入れたところから
    すでにおかしいのですがそのあとは子供の
    お母さん、その弟まで家にあげて生活を共に
    しはじめてしまう
    展開はじわじわ系でした
    最後の参考図書を見て、なるほどそこから
    ねられた物語だったのかと思いました
    これはこれで楽しめました

    0
    2026年06月28日
  • 悲鳴(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    新潟で9年間少女を監禁した鬼畜な事件が想起されるが、本作の方が出産まで無理に体験させられているのでより地獄が増している。犯人の身勝手さと理不尽な行いはフィクションとはいえ酷すぎる。本作の特徴としては救出されて終わりとかいうモノではなく、地方における歪んだ男尊女卑と周囲の偏見が更に被害者を苦しめるという幽霊よりよほど怖いものになっている。
    小学生の同級生達が大人になり、迎えるエンディングを読んで少し心が救われた。

    0
    2026年06月28日
  • 首なし晩餐 スローライフ警視の事件簿

    Posted by ブクログ

    面白かった。文章がすごくさっぱりしていて、余計なものが削ぎ落とされてるのにゆるい感じがクセになる。キャラも良いし、ミステリとしても面白かった。

    0
    2026年06月27日