櫛木理宇のレビュー一覧

  • 首なし晩餐 スローライフ警視の事件簿

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    首なしと物騒なタイトルですが、櫛木理宇さんの作品にしては可愛いお話でした。

    登場人物がみんな優しく可愛くていい!

    まぁ、描写は少なかったですが、性的虐待とか弱いものに対する虐待の話ではありました。

    でも警察官、三兄弟良かったし、中でもコトミ警視はいい味を出しているのでシリーズ化してくれたらいいな。

    ずっとちょっとゆるい感じで行って欲しい。

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    2026年07月11日
  • 鬼門の村

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    ネタバレ

    とても読みやすく、没入しやすくサクサク読めて満足!!
    曰く付きの家に住んでラジオ番組に投稿されたものを、その家のある村に関わるものとそうでないものにを仕分けるバイト。その間水も食料もその土地のものは口にしてはいけない。
    途中まで、「近畿地方のある場所について」を読んだときのような、それぞれのエピソードの共通点や出てくる不審な踊りの描写にゾワゾワしていました。
    だって絶対このあと主人公の身に起きるじゃん、何ならもう起きてるよね、この音というか声というか…。
    でも真相が見えてきてからは、主人公!やってしまえーー!!!と言う気持ちに。
    現実でやられてしまうと、私たちみんな巻き添えなんでしょうけど。
    でもそのくらいには胸糞悪い事を女性に対して行ってきていた村。
    そして主人公の父親と継母の主人公に対する態度。何でこんなやつらと結婚したり親友だったりしたんだ、お母さんは…。
    主人公の心を慮ると継母からの代理返信でこんな世界無くなってしまえ、思い知れという気持ちは仕方ないよな、と思う。
    結果、ざまあみろという気持ちとともに、傷ついた主人公や教授、村長の娘や、もう亡くなっているけどヨリや登代子に幸せになってほしかった…。
    でもホラーだもん。そんなほんわかした終わりになるわけないね。

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    2026年07月10日
  • 監禁依存症

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    ネタバレ

    前の2作は終始険しい顔になりながら読んでたので今作はあまり惨いシーンが無いなと少しホッとしながら読み進めてたら終盤でやられた…それは全く予想してなかった…。

    話の展開の仕方が個人的にはとても良かったと思う。
    伏線回収が気持ちよかった。

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    2026年07月10日
  • 逃亡犯とゆびきり

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    過去の事件の真相を解明するルポを書く未散はシリアルキラー福子と親友だ
    取り上げられる事件の真相がとても興味深く、なにごとにも表と裏があるんだなぁと見えてなかったものが見えると全然違ってくるんだなぁと面白くてどんどん読み進めていった
    未散と福子の関係性がすごく良い
    殺人はダメだけどねw
    でもまあもうやる気がなくなって、人間になれてよかった…かな

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    2026年07月09日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    シリアルキラー目線短編集。読み心地は悪いですが、読み応えアリ、面白かったです。殺人も強姦も色々盛りだくさんなので、小学校NG。
    阿津川辰海「シリアルキラーvs.殺し屋 」
    カメラマン兼殺し屋の俺の今回のターゲットは体はでかいが人畜無害そうな男。しかし、気付くと俺はヤツの家の地下に裸で拘束されていた。
    木爾チレン「脳JILL」
    その女子高生は自殺幇助や教唆、殺人で逮捕され、供述を取られている。音の依存症になったらしい。最初はUFOキャッチャーで景品落ちる音。そのうち音の欲求はエスカレートして…。
    櫛木理宇「テキストブック・キラー」
    眞悟は父親に虐待され育ち、どうやらその影響で脳が性格を変えたらしく、小6で強盗殺人、33歳で既に3人殺し、出所したところ。そこには獄内の眞悟と文通していた春奈が迎えに来ていた。
    くわがきあゆ「私の伴侶」
    友だちいなかった俺は唯一好きだった女の子のことを考えながら父親と漁をしていた。ここの海は自殺の名所で時々網は遺体を巻き上げる。最近、少し頻回気味なのだが…。
    結城真一郎「ご乗車の際は」
    相手の生殺与奪を持っていると思うと昂奮する私は虫から始まりやがて人を手にかけ、少年院で過ごし、出所後はアルバイトから始め、タクシー会社に就職し、今は個人タクシー運転手。もちろん、更正したわけでは、ない。しかし今夜の客は同種かもしれなくて…。

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    2026年07月09日
  • ふたり腐れ

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    ネタバレ

    逃亡する市果たちと事件を追う番場たちの二つ視点での進行、序盤から引き込まれました。
    表紙からすでに1人死んでいるので、
    「ああ、また残忍な殺人なんだろうな」と思いながらも読み始めると、これでもかこれでもかと殺人が続く・・・というか、日常生活の一部として殺人が組み込まれているところに気味悪さを感じました。
    数日間隔でどんどん人を殺して移動する描写が延々続くと、この状況に慣れてしまうのが自分でも理解不能なわけです。
    犯人に共感するところまではいかないけど、これも一種のストックホルム症候群かなと思いました。
    実は市果がいちばん冷静で、みんなを手のひらの上で転がしてたっていうのが結構ショッキングでしたね。
    鳥肌立ちました。
    二転三転し終盤にかけては怒涛の展開、一気読みでした。
    類は友を呼ぶというか、育った環境が似ていて共鳴しちゃうのかわかんないですけど、多重人格、ストックホルムシンドローム、犯人達を憎みきれない謎の感情が芽生えてきて怖い。
    『「人って」「ん?」「簡単に、死ぬね」「なにそれ」女が笑う。』
    という文章があるのだが、こんなに普通に殺人について話せるのか、と少々の気味悪さを感じました。
    それと、『「あの輪っかあれは美雨のものなのに イチカが欲しがってごめんねごめんね」』
    ってところも結構ゾワっとしました。
    まぁ、そこが良いのですが。
    この「ふたり」とは、イノリとセイなのか。
    市果と美雨なのか。それともイチカとイノリなのか。

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    2026年07月07日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    人気な作者陣の殺人鬼達。それぞれ自分の中に信念?拘りを感じとった。どの作者陣の殺人鬼達もそれぞれの個性があり良かった。ゾクっとしたがグロさはなく読み易かった。このシリーズ、また読みたい。

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    2026年07月06日
  • 骨と肉

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    ネタバレ

    こわい!
    赤い部屋こわい!
    そんで終盤まで犯人誰?誰?ってなれた。
    他の作品も読んでみたい。
    〜依存症とか。 
    双子の話も聞いたことあるし、何よりじいちゃんの変人さにはびっくり。
    死刑にいたる病は映画みてしまったから、何となく本には手が伸びない………
    カサンドラ症候群ときいて、私は職場カサンドラだと思う

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    2026年07月01日
  • 死んでもいい

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    短編6作収録
    いずれの作品もそのままでは終わらない話
    ばかりで楽しめました
    読んでいて、え?ってなりました
    こういうのもっと読みたいです

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    2026年07月01日
  • 鬼門の村

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    ネタバレ

    最近、怪談のような短編をいくつも含む形の作品を読んでいて、これもそのうちの一つでしたが、一つ一つの話が面白くて怖かった。

    あらゆる厄災から逃れている奇跡の村の正体……こわ。こわ。
    あの六部は泊めてくれた恩義と言いつつ、悪魔の化身かいな。バカー!
    あんな村は滅ぶべし。
    稲子のばあちゃんが、村人みんなに死相が出てるとご乱心してたので、きっと滅ぶのでしょう。

    最後の方で友部が佳月ちゃんとチューした時に唇が塩辛かった、とあったので、あ、これはこの村のものを口にしてしまったのでは、と思った。
    下した決断も、その影響が少なからずあったのかな。

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    2026年06月30日
  • 拷問依存症

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    相変わらず無駄の無いエグさではある。内容も今まで以上に分かる心理といおうか、場合によっては陥りかねない依存性に、読みながら自分は大丈夫だよな?と何度も省みながら深淵を覗いた。

    しかし、これで4部作通して読み終えたわけであるが、読んで良かったと思えたのは『残酷依存症』までだったのが正直なところ。最初の2作は浜真千代の明確な動機があり、感情が見えたから戦慄しつつも読み応えがあった。3と4は犯行に感情が乗ってこない。それも今作の最後で明かされたが、白けてしまった。

    それと各作品が重いので、作者の他の作品を読んでみようという気が起こらなかったのが個人的には勿体無いと感じる。いや、現時点では、かな。

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    2026年06月30日
  • 鬼門の村

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    ある村に住み、大量の実話怪談から村に関するものを選別する高額バイトをする男子大学生。
    ただ、決して村のものを飲食してはいけない。

    心霊の原因が悲しく過激…
    クライマックスで表紙のニケツに納得。
    男子大学生が災厄を解き放つのが清々しい。

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    2026年06月30日
  • 悲鳴(新潮文庫)

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    【2026年87冊目】
    馬伏町で生まれ育った菱間サチは、小学生の時に誘拐され、11年間の監禁生活を経た後、助け出された。だが、そんなサチの元に「これが本物の菱間サチだ」という手紙と共に白骨が届けられる。自分が自分であることを否定される、これ以上失うことのない尊厳を更に奪われるのか――サチの同級生であった隆之は、白骨死体が送りつけられた理由を探そうと調査を始めるが……社会構造の罪を描いた一作。

    櫛木理宇さんのことは、作家としてめちゃくちゃ信用してまして、何を読んでも心を揺さぶられるんですが、今作も凄かった。

    馬伏というまさしく男尊女卑を絵に描いたような町で発生した誘拐事件。当たり前のように男が上で女が下というだけでなく、兄弟の中にも年功序列があり、それが当たり前の価値観の中で育ってきた者たちにより引き起こされる悲劇の連鎖。

    せめて少しでも希望のある終わり方が良いと思いながら読み進めていたものの、希望を描くために別の視点の絶望をこれでもかと突きつけてくる作者。すごいとしか言いようがない。ただのミステリーではなく、社会構造の闇をえぐり出すように書いていることに脱帽です。

    描写も胸をえぐられるようなものだったりして、そこでもダメージ食らうんですが、読み進める手を止めることができない。当たり前である、当たり前でないことが、視点を変えるだけで見方が変わってくる。

    解説に書かれていたことも「マジでその通り過ぎる」と思いながら読みました。気軽に勧められるようなストーリーではないのですが、これは読んだ方がいいと思わせられる一冊でもありました。

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    2026年06月29日
  • 侵蝕 壊される家族の記録

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    知らない子供を受け入れたところから
    すでにおかしいのですがそのあとは子供の
    お母さん、その弟まで家にあげて生活を共に
    しはじめてしまう
    展開はじわじわ系でした
    最後の参考図書を見て、なるほどそこから
    ねられた物語だったのかと思いました
    これはこれで楽しめました

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    2026年06月28日
  • 悲鳴(新潮文庫)

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    新潟で9年間少女を監禁した鬼畜な事件が想起されるが、本作の方が出産まで無理に体験させられているのでより地獄が増している。犯人の身勝手さと理不尽な行いはフィクションとはいえ酷すぎる。本作の特徴としては救出されて終わりとかいうモノではなく、地方における歪んだ男尊女卑と周囲の偏見が更に被害者を苦しめるという幽霊よりよほど怖いものになっている。
    小学生の同級生達が大人になり、迎えるエンディングを読んで少し心が救われた。

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    2026年06月28日
  • 首なし晩餐 スローライフ警視の事件簿

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    面白かった。文章がすごくさっぱりしていて、余計なものが削ぎ落とされてるのにゆるい感じがクセになる。キャラも良いし、ミステリとしても面白かった。

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    2026年06月27日
  • 死刑にいたる病

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    妙な中毒性があり何度も読んでしまってる。
    つまり私も榛村に魅了されている…。

    いろんな人から見た榛村。
    相手によっては別人のように思える榛村。
    榛村のことを調べれば調べるほどわかるはずの正体がわからなくなっていくような感覚。

    そして気付けば自分もそちら側にいきかけてる雅也。
    その変わりようが自然すぎて不気味なのがよかった。

    父親〜のくだりは素直に、そうだったのか…と思って読んでしまった。
    現実で榛村がそばに居たら簡単に無意識に影響を受けるだろうな…と思いつつ、むしろ現実にも榛村のような人はいて、既に無意識のうちに影響を受けているかもしれない、と考えてしまう。それもいい。


    何よりもオチが完璧。
    多くは語らず、結局は全て掌の上ということがわかる。雅也はそれに気づいていない。
    完璧すぎるくらい嫌な終わり方。最高。



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    2026年06月27日
  • 悲鳴(新潮文庫)

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    ネタバレ

    11歳で誘拐された少女。誘拐先で監禁、出産を経験し、解放された元の世界・・・
    昔の田舎社会のありようが映し出された作品。確かに、自分の子供のころはここまでではないにしろ、似た雰囲気があった気がする。長男以外の子供の扱い。男社会の冠婚葬祭、家族の中での女性のあり方、ヤンキーへのあこがれ・・・間違いなく昔の日本にあった世界観。

    今では理解できない世界でも間違いなくあった世界。
    サチは思い通りではないにしろ、最後は浮かばれたが、ミユキさんはかわいそうでしかなかった。
    そして、ミユキさんのキャバ仲間の女性の言葉とスナックのママのセリフが一番共感できた。

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    2026年06月26日
  • 七月の鋭利な破片

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    櫛木理宇作品では残酷な描写が少なく読みやすいと思いました。

    登場人物のそれぞれに事情があって、そこに対峙することを躊躇った結果の事件なのかなと思いました。

    とはいえノエルと六角の性格が終わりすぎであまり同情できませんでした…。

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    2026年06月21日
  • 死刑にいたる病

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    映画→原作の流れで。
    原作は、榛村本人と対峙するよりも、インタビューしていって関係者から榛村を構築していっているようなところが面白かったです。
    でもそれも、榛村さんの掌の上。こわい。

    反社会性パーソナリティ障害も、遺伝だけでも環境だけでもなく。「遺伝✕生育環境」がダブルで影響していくところまでいってしまった、というのが伝わってきました。
    榛村さんに影響され、翻弄される雅也の心理描写に息が詰まります。
    金山くんは映画と結構違うんだなと思いました。呪縛から逃れきってはいないとはいえ、弱くもない。
    関係者たち、特に榛村さんと接してきた子どもたちや、金山くんの同級生たちがよく見てるんだなと思いました。
    衿子さんの結末も。衿子さんへの榛村さんの評価にゾッとしました。

    エピローグも凄かった。
    あのキラーフレーズにやられるんだろうな…

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    2026年06月19日