櫛木理宇のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これまで読んだ中でも群を抜いて残酷で、救いがなく後味の悪い一作。タイトルからある程度の覚悟はしていたものの、想像をはるかに超える不快感と心のざわつきに圧倒された。
性的な犯罪を繰り返す加害者の心理や、犯罪者を英雄視する人々の存在など、理解不能だった世界の一端を垣間見た。読み進めるには冷静な視点と距離が必要で、分析的に向き合わなければ心が持たなかった。
程度の差はあれ、穏やかな日常を過ごしている自分にとって、こうした現実が確かに存在するということを突きつけられる内容だった。弱者をどう守るのか、家族の在り方やネット社会の危うさなど、多くの問いを突きつけられる、考察の余地が大きい作品。 -
Posted by ブクログ
断れない女性、親子の繋がり、男子特有のおバカ騒ぎ。
果たしてクリスマスの贈り物とデートは
達成できるのか?! というサブミッション(笑)
いや、はたから見ていたら大丈夫なのですが
どうしてこう…石橋叩き割っても
安全性が確認できない性格なのかw
最初の話は、別れたら終わりでは? な女性。
端から見たら…な状態ですが、条件反射みたいなもので
どうしようもないのだろうな、と。
相手の男も、好きだった、とかいうなら
もうちょっと…とも思いますが。
これは怖い話ではなかった、という読後。
2話目の方が、人としてちょっと、な読後感でした。
まぁ二人とも好きな方向(?)に走っているので
本人がいいな -
Posted by ブクログ
老人のストーカー事件かと思いきや、そんな単純な話ではない。なぜ老人がストーカー行為に及ぶのかという動機が物語の鍵であり、二十一年前の「沢館女性連続殺人事件」との繋がりが徐々に明かされていく構成は、読む側に混乱と緊張をもたらす。
小柄な老人による異常な執着と暴走が、不気味さを超えてホラーのような恐怖を生み出しており、精神的にも追い詰められるような緊張感が覆う。被害者がなぜ狙われるのか分からないまま、孤立し、誰にも信じてもらえないやるせなさがリアルで、性による苦悩や無力感も重く響く。
犯人像がなかなか見えず、焦らされる展開ながら、終盤には真相が明かされ、事件は見事に収束。本筋とは別に思えたプロ