櫛木理宇のレビュー一覧
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「虜囚の犬」で事件解決に一役買った茨城県警捜査一課の和井田巡査部長と、その友人で元家裁調査官の白井がまたもタッグを組んで事件を解決に導く。
冒頭から事件が立て続けに起こり、過去の事件も含めると5つの殺人事件がひとつに繋がっていくという複雑な構図。プロローグの“影”とは誰なのか、常に頭で考えながら読み進める。聞き慣れない“死蝋”という言葉をググって画像を見て「ゲッ」ってなったり、児童ポルノの実態に胸糞わるくなったりと楽しい読書ではないことは櫛木理宇作品だから覚悟の上。
親になってはいけない人間に育てられ、人間にさえなり損なった子どもの成れの果てに寒々しい思い。その親も同じような育てられ方をし -
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ネタバレ表向きの話の主軸は、猟奇的な連続殺人とそれにつながる過去の事件・人間関係かと思いますが、実質的なメインテーマは毒親による精神的支配からの脱却なのかな、と感じました。
それは作中、十和子を含む多数の人物が、親から身勝手な理想を押し付けられて苦しんでいる様子が描かれていたことと、それを土台としていろんな要素が構築され、ストーリーが進んでいったことが原因のような気がします。
十和子や更紗は親に抑圧されていたためか自我が弱く、他人の期待に無意識に応えてしまうタイプで、それに応えられないと矛先を自分に向けてしまいそう。
逆に八木沼とある人物の方は、もともとなのか後天的なものなのか、現実と理想が乖離 -
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佐々木譲、乃南アサ、松嶋智佐、大山誠一郎、長岡弘樹、櫛木理宇、今野敏『戸惑いの捜査線 警察小説アンソロジー』文春文庫。
警察小説を手掛ける人気作家による警察小説アンソロジー。7作を収録。面白い短編もあれば、ハズレの短編もあり、人気作家と言えどなかなか高いレベルの作品を上梓し続けるのは難しいのだなと思った。
佐々木譲『弁解すれば』。北海道警察本部の小規模警察署の刑事部門に復帰した仙道孝司が主人公。物語はまだ続くようで、タイトルの意味が解かるところまでも描かれず、唐突に終わってしまう。てっきり読切り短編かと思ったのだが、連載作からの1話だったようだ。
乃南アサ『青い背広で』。背広とは随分と -
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【2024年87冊目】
幼い息子を失い、魂を失ったような皆川家。真面目な長女、一歩置かれたような次女、ワガママな三女と家に寄り付かない父親に、錯乱する母親。そんなある日、母親が小さな男の子を保護したことで、家族の均衡は崩れ出す。互いに憎しみあい、罵詈雑言を口にする皆川家に寄り添う謎の女と男。家族はひとつにならなくちゃ――ね。
さすが櫛木理宇さんでしたね、鬼怖い。表紙が怖かったので、覚悟はしてましたが、途中の描写は本当に勘弁してくれよと思うほどでした。依存症シリーズを拝読していたので「いや、からの〜?」って思いながら祈るように読んでましたが、想像していた+願っていた以上の展開でひっくり返りまし