櫛木理宇のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ読み進めるのにとてもエネルギーが必要で、読み終えるのに普段の倍くらい時間がかかりました。
洗脳?マインドコントロール?され、少しずつ侵食され壊れていく様を見るのが本当にしんどかった。
葉月がいきなり呆けた状態になって事件が解決するので、少し唐突で消化不良感があった。
でもそのくらい葉月も切羽詰まった状態だったということなのかな?
葉月が元の肌がわからないほど濃く白塗りをしていたのも、大人は欲しがらなそうなフェイクパールのピンキーリングやビーズ細工を盗んでいたのもそういうことか!と納得。
最後はもう少し、美海と学校の友達や先生とのやり取りが深掘りされていると良かったと思う。
信頼できると思っ -
Posted by ブクログ
城下町の骨董屋で住み込んでいる見習い職人。
同居しているのは師匠の孫の四姉妹。
近所の事件を解決、は、日常ミステリーかと思いきや
がっちり犯罪なものから、絡まってそうなものまで。
噂大好きジジババの威力は、恐ろしいものがあります。
1話目からしっかりそれが生かされていますが
えげつない…いや、さばけないなら、平和的解決?
2話目はまさかの最後まで犯人が…な展開。
3話目の罪擦り付けは拍手ものですが
相手が乗り込んできたら、まぁこうなるかと。
4話目は猟奇的というか、人間分からない、としか
言いようがない方向に。
しかしこの話、主人公の過去がちらほら…で
ものすごく気になる状態です。 -
ネタバレ 購入済み
共鳴してしまう怖さ
映画が公開されていたので、気になって読んでみました。
共感できない主人公だったはずなのに、いつしか彼と同じ心情に陥っていたみたいです。
読み進めるスピードが上がり、辿り着いた事実に「えっ?!そうだったの…」大丈夫か自分と思わされました。
この物語は続いてしまうのか?とフィクションなのに心配になりました。
ホント、櫛木理宇さんにやられました。
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Posted by ブクログ
映画館で10回以上も上映予告を見て映画化で知り、「映画史に残る驚愕のラスト」て聞いたら、めっちゃ気になるじゃないですか。
興味を持って、まず原作本から。
読み始めたらページをめくる手が止められずに(気持ち的には)一気読みでした。
突然届いた一通の手紙から、鬱屈した日々を送る大学生雅也の日々が変わっていく。冤罪なのかどうか再調査することにより、少しづつ明らかになっていく真実。
本当に冤罪?え?もしかして?まさか?……から二転三転する展開。
出会った人みな魅了してしまう殺人鬼に、雅也まで影響され堕ちてしまうんじゃないのか、ハラハラしながら読んでいくと……結局そこに着地するなんて。と安心(?)した -
ネタバレ 購入済み
引きずられる
一気読み。変な吸引力と言うか、読まずにいられなくなってしまいました。雅也がボーダーラインを超えるか否かがとにかく気になって、ぞわっとした怖さと共に私も支配されてしまったのかも......
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Posted by ブクログ
ネタバレ最後の参考文献のページを見て、やっぱりあの事件が元になってたのかとさらに心が沈みました。
幕間と皆川家の時間が重なり合う第四章からエピローグ、私は泣かずにはいられなかったです。ホラーで泣いたのは始めてかも。
山口葉月がなぜ長きに渡って色んな家庭に寄生することになったのかまでストーリー掘り下げられてたらもっと良かった。
情状酌量の余地なんかないくらいあの女は酷いことしてきたけど、そう至る背景を見てみたかった。
そもそも理由も無く、なんとなく家庭を壊し続けていたのなら、余計山口葉月という女に恐怖を覚えたことと思う。
読み終わったあと、少しの間だけホラー、イヤミス小説読むの辞めようと思った。
それだ -
Posted by ブクログ
ネタバレホーンテッド・キャンパスは、怪異よりも、人の方が怖いという感想を持つ話だけど、
今回の物語の中では、悪意という悪意は無く、人の方が怖いという感覚ではなかったかな。
もちろん、生き霊だとか、死してなお執着する思いの強さだったりが描かれるので、人の思いの強さや深さが与える影響なんかは感じる話ばかりでは合ったけれど。
ここからはネタバレ。
「人の方が怖い」という話が多いホーンテッド・キャンパスで、今回はそれに当てはめるなら、3つ目の話かな。
劇団員の紫乃譜が、虐待されている隣家の子を知らぬふりしていたその心持ちが1番怖い。
もちろん、そう至るには紫乃譜の人生に原因があるんだけどね。
そしてそ -
Posted by ブクログ
ネタバレなぜ、どうして、から遠ざかった香那。
自ら真実をつかもうとする小雪。
協力してほしいという小雪。
悩みながらも協力することにした香那。
自分達はあのときの犯人と同じ二十歳になった。
事件を忘れられない刑事と弁護士。
調べれば調べるほど闇は濃くなる、深みにはまる。
177ページ~180ページ
345ページ~349ページ
453ページ~454ページ
重い話だった。読んでいて苦しかった。
女性蔑視など女性の問題を多く取り扱っている。
いろいろと考えさせられるテーマだったと思う。
救いは、香那と小雪の関係性の変化と刑事の家族団らんシーン。