櫛木理宇のレビュー一覧

  • 赤と白

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    2020年、4冊目は、まとめ買いしてきた櫛木理宇。

    雪深い街に暮らす、女子高生の小柚子と弥子は、小、中、高と一緒の仲。そんな二人でも、それぞれには知らせていない家庭の事情を抱えていた。そこへ小学校の時に転校していった双子の妹、京香が現れる。それをきっかけに、小柚子と弥子の関係に変化が訪れる。

    雪国の冬の閉塞感、思春期の不安定さ、各々のイビツな家庭環境、となかなかへヴィーな題材が揃った一作。それが導入で書かれる、そして、大規模停電の夜の出来事へとつながっていく。

    へヴィーな題材を取り扱ってはいるし、かなりの閉塞感はあるものの、比較的読み易い。もちろん、「ソレしちゃう⁉️」的なコトが出てきて

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    2020年01月27日
  • ホーンテッド・キャンパス 雨のち雪月夜

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    どの話にも、なんとなくそういう奴いるよなという、友達になれそうな奴や、ろくでもない奴や、くせのあるキャラクターに共感して読める。
    怖い話としてのオカルト楽しめるし、
    主人公の森司の恋の行方も気になるし、今回もこのシリーズ楽しかったです。

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    2020年01月02日
  • ホーンテッド・キャンパス 夜を視る、星を撒く

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    おうちデートの準備がありつつの3編。
    累ヶ淵を題材にしたデパートの心霊現象。これはモヤモヤが残ったし、今後どうなるのかも気になるところ。
    水餓鬼の話。これのオチは凄いと唸ってしまった。
    それと、ブラックバイトと依頼者の曾祖母の奉公を絡めた話。確かにニュースになっていた題材だけれど、これにホラーを足して綺麗にまとまってて凄い。
    やっぱりこのシリーズ大好きだわ。

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    2019年12月17日
  • 侵蝕 壊される家族の記録

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    続きが気になりすぎて時間忘れて一気読み。
    薬物とか催眠術とかそういう反則技抜きで、リアルな手法で主人公の家族が洗脳されていく様子たるや!
    いやー、すごいもの読ませてもらった。
    実写化希望。

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    2019年10月11日
  • 侵蝕 壊される家族の記録

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    子供を巧みに使ってある一家に入り込み、いつの間にかその家庭を崩壊し乗っ取っていく恐怖の寄居虫女。平凡な女子高生の皆川美海の家に、その女はやって来る。美海の家族は、いかにして『侵蝕』されていくのか…。

    真っ白のロングワンピースに、肘まである白レースの手袋、白フリルが満載のポシェット、そしてもちろん靴下だってホワイトという、これだけでもだいぶホラーな出で立ちなのに、年齢不詳なまでの厚塗り(白塗り)メイクだって言うんだから、怖すぎます。
    しかも皆川家が『侵蝕』されていく途中の寄居虫女が憎たらしいったらありゃしない。自分の家なんだから、こんな奴ら蹴散らしちゃえよ!と思いながらも、先が気になって一気読

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    2019年09月11日
  • チェインドッグ

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    櫛木理宇さんの作品にようやく慣れてきたのか
    最後まで、ある程度の覚悟をもって読み終えることができた。
    最初は物語の残忍性で全然ストーリーが入ってこなかったが、それを越えたところにサイコパスの凄みが隠されているように感じた。比較的感情移入して読むスタイルをとっていたが、それでは心がボロボロになってしまいそうで。客観的にとか俯瞰的にとらえる醍醐味をまざまざと感じた一冊。
    読み返すほどの余力はないけれど。

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    2019年09月09日
  • ホーンテッド・キャンパス 夏と花火と百物語

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    ネタバレ

    第一話。夏と花火と百物語。
    やられた~( ´△`)森司とこよみちゃんの言動に注目しすぎた。p97あたりで物語がひっくりかえる。こういう流れの話は好き(*^^*)
    第二話。ウィッチハント。
    心理的な話はきついな。この話で印象的なのはp200『泣いてんじゃねーよ、ガキ』の場面。もらい泣きしてしまった。凌平くんと陶子ちゃんのエピソードは良かった。
    第三話。金泥の瞳。
    命に関わる霊現象はハラハラするし怖い。能面は好きなんだけどなぁ(´- `*)この話に登場する能面は、手放しても鍵をかけた物置に閉まっても手元に戻ってきちゃう。自分の身に起きたらどうしたものか…。
    表紙のマガジンラックに「月刊シティスケー

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    2019年09月04日
  • ホーンテッド・キャンパス 夏と花火と百物語

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    最初の百物語から怖い話でした。まあ、短くて怖くならずに良かったが。
    「ウィッチハント」もオカルトとは別の意味で怖い話でした。でも、ここで登場するジオラマは見てみたかったな。
    最後の「金泥の瞳」が一番怖い。あまりネタバレしたくないので、扱っている物自体がちょっと不気味なので、怖さが倍増。美術館や博物館で見る分には良いのだが、自宅でそれもうす暗い部屋ではあまり見たくないです。
    お約束のラブコメ二人組はあいも変わらず。だが、少し進展ありか?
    次作にラブコメの続きは期待。

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    2019年08月30日
  • ホーンテッド・キャンパス 秋の猫は緋の色

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    2019年64冊目。中編が3編。それぞれが中々に怖いなと思える作品ばかり。それにしても、背景知識を良く調べているなと毎度毎度感心させられる。森司とこよみはもう、「リア充爆発しろ」「いい加減付き合いなさい」とツッコミを入れたくなるほどもどかしい。でもいいなあ。こんな関係。うらやまし過ぎるぞコンチクショウ。感想はこんなところです。

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    2019年08月23日
  • ホーンテッド・キャンパス 秋の猫は緋の色

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    言った!言ったよ!色々考えさせられながら読んでたけど、全部持ってかれちゃった。
    言った…。

    そして、やっぱりこの巻でも。善意や正義を自分本位に振りかざす人が怖い。気をつけよう。きっと本人は気付いてない。それは自分でも気を付けないと気付かないかもしれないってこと。


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    2019年08月16日
  • ホーンテッド・キャンパス なくせない鍵

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    シリーズ第七弾。今回はなかなか良かった。森司とこよみの恋がいい感じなんだ。ドリアン・グレイの肖像画のような話しが怖くて、モデルの女性の容姿が変化していくのが怖い。ラストの黒い虫が大量に出てくる話しも怖く。アメリカのB級ホラー映画みたいなラストシーンは、私の好みである。とにかく、今回は面白かった。やっぱ、夏はホラーですね。

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    2019年08月16日
  • ホーンテッド・キャンパス 夏と花火と百物語

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    2019年62冊目。表題作の夏と花火と百物語はいつもとは違う語り口で読んでいて新鮮だった。オチは予想できなかったけれど。あと、森司とこよみの恋もつかず離れずで読んでいるこっちがヤキモキする。森司は中学時代苦手だった鬼コーチにもキチンと自分の考えを話すことが出来る(所謂やればできる子)のだから、こよみのこともきちんと森司の方から告白をしてほしいと思う。ただ、いつのことになるやら。感想はこんなところです。

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    2019年08月13日
  • ホーンテッド・キャンパス 死者の花嫁

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    シリーズ4作品目。森司とこよみの恋が夏合宿と2つの怪異のおかげでぐっと近づく。イベントサークルの発火現象の話しは動きもあり面白くラストのどんでん返しもあり秀作だが、やはり、表題作の死者の花嫁の話しが飛び抜けて優秀だった。民俗学がベースにあるので湿気がある時代錯誤した雰囲気があるのだが、死人の花嫁になったことで生じる怪異現象の正体が人災だったというオチはびっくりだった。ラストでこよみに死者の花嫁こと大叔母が憑依するところが良い。

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    2019年08月08日
  • ホーンテッド・キャンパス 桜の宵の満開の下

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    シリーズ三作目。怖くないホラー短編集だと思っていたら、少しだけ裏切られた。方向転換?。最後の呪いの沼の話しはショートムービーにできそうなくらい怖かった。真夏に読むにふさわしい出来となっています。お祖母ちゃんの霊が孫を守って恋人に憑依していた話しは良かった。

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    2019年08月04日
  • ホーンテッド・キャンパス 夏と花火と百物語

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    しれっと恐怖を置いていく百物語。オチがないって逆に引きずる。でもこの回はむしろ終わりホロリ。
    やはり怖いのは善を纏った人のエゴ。これは本当にタチ悪い。意識してのパターンは最低だけど、無意識の場合もある。こっちの方が最悪かもなぁ。

    そして、そして。がんばれ。少しずつだけど成長してる。周りと一緒に生暖かい目で見守るから。

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    2019年08月03日
  • ホーンテッド・キャンパス 墓守は笑わない

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    今回はラブコメに救われました。
    冒頭から、ハラハラの展開。
    キャンピングカーという大道具まで。
    最後は、まさかの一言。もう早く...と焦れる回でした。
    でもやっぱり、人の「想い」は怖いですね。
    森司君が意外?と英語ができるのでは?と思いました。

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    2019年07月24日
  • ホーンテッド・キャンパス 春でおぼろで桜月

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    先輩が去り、新入生候補が4人来た。

    異性目当てにサークルへ、というのはよくありますが
    ここまで言い放っている自分達は? と突っ込みたい。
    他の人に突っ込まれていますが、思いますよね…(笑)

    紅一点になってしまった片思いの相手と
    4人中3人も、彼女が目当てという状況。
    しかも彼らを連れて、の活動ですが、これはまた
    好きな人でも、実物は遠慮したい、という人形もの。
    最終的にはあれですが、よくも目当てのためとはいえ
    ここまで頑張りました、という候補達。
    その点に関しては、拍手したいものがあります。

    そんな話の前の、普通(?)の話が一本。
    こうして正体が分かると、大変ほっとします。
    その手前の本

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    2019年07月17日
  • ホーンテッド・キャンパス 水無月のひとしずく

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    森司とこよみはまさかの恋人のふり。
    近くなったのやら、遠くなったのやら。
    読んでいる方がじれったくなるほどです。

    オカ研の方は、現代の学校で起きた話をネタに、心理の闇を探ります。
    なんと、以前の作品でよく分からないながらも怖かった家の話も出てきます。怖いなぁ。

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    2019年07月10日
  • ホーンテッド・キャンパス 雨のち雪月夜

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    2019年52冊目。再読。(読んだはずなのだけど登録し忘れてしまったので)。割と怖めの話が多い印象。藍がオカルト研究会の創設者というのは意外。巻末のクリスマスプレゼントを森司から聞かれたときのこよみの反応が照れていることから両想いというのは、色恋沙汰に疎い自分でもわかるのだけど、あーもうじれったいなあ。続きも読んでいきたいと思う。

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    2019年07月05日
  • ホーンテッド・キャンパス 桜の宵の満開の下

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    オカルト研究会5人の大学生のキャンパス・ライフと怪奇な心霊現象奇譚が絶妙にブレンドされた恋愛ホラーミステリの3冊目です。このシリーズの魅力は死者の霊が怨念で化けて出るだけの単純な構造ではなく複雑に捻ったマニアックなオチが用意されている点で、加えて100%現実路線の方向へ転じて読者をガッカリさせたりしないのも大きいと思いますね。私が考えるメンバー5人の一番の長所は欲得抜きの無償の人助けですね。こよみに片思いの森司は強力な恋のライバル小山内にさえ遠慮してしまうヘタレぶりですが、でも優しさが彼の美点でしょうね。

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    2019年06月30日