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Posted by ブクログ
ーどうして人は、孤独を恥ずかしいと思ってしまうんだろう。(P.12)
…顔の皮膚一枚で浮かべたらわれながら薄っぺらな笑みであった。(P.180)
西の空には、橙と薄桃を刷毛で交互に滲ませたような色あいが広がっていた。細い電線と、まわりに群れ飛ぶ鴉とがくっきりと黒く浮かびあがっている。(P.250)
焦燥はなかった。かと言って解放感もなかった。ただ、ぽっかりと胸に穴があいていた。たったいまできた穴ではない。ずっと昔からあった、誰にも埋められない、そして誰も埋めてくれない穴だ。深く深く穿たれた穴だ。ふだんはそこに穴があると認識せずに暮らしている。それほどまでに見に親しみ、意識に馴染んだ穴だ。いや- 欠落だ。(P.261)
とくに行くあてはなかったが、ただ歩いた。青一色だった空に桃いろが刷かれ、やがて橙が混じってまだらに染まり、西に陽が落ちて茜が群青に呑みこまれていっても、まだ歩きつづけた。
濃紺の夜空を背景に、信号の灯りが冴え冴えと浮きあがって映える頃、…(P.311)
榛村の表では人を惹きつけ、裏では残忍な犯行を繰り返す、まさにサイコパスな描写がとても上手で、自然にこんな人かなと想像できた。
雅也がどんどん榛村に乗っ取られていくのが分かり、後半からゾクゾク。後半にかけて面白くなる本ってそうそうないので、新鮮。様々な人が入り組み、複雑な人間模様でたまに頭が混乱、、、
人の弱みに漬け込み、上手く足りない、満たされないところに入り込む、これは才能なのか…
現実にこんな人、会ったことないが、いたら怖すぎる…
チェインドッグ、鎖に繋がれた犬だが、誰が鎖に繋がれていたのか…雅也か、雅也の母か、それとも雅也の前に現れた謎の男か…
空の描写もとても素敵で、色を交えながら描くところが好き。
Posted by ブクログ
映画館で10回以上も上映予告を見て映画化で知り、「映画史に残る驚愕のラスト」て聞いたら、めっちゃ気になるじゃないですか。
興味を持って、まず原作本から。
読み始めたらページをめくる手が止められずに(気持ち的には)一気読みでした。
突然届いた一通の手紙から、鬱屈した日々を送る大学生雅也の日々が変わっていく。冤罪なのかどうか再調査することにより、少しづつ明らかになっていく真実。
本当に冤罪?え?もしかして?まさか?……から二転三転する展開。
出会った人みな魅了してしまう殺人鬼に、雅也まで影響され堕ちてしまうんじゃないのか、ハラハラしながら読んでいくと……結局そこに着地するなんて。と安心(?)したのもつかの間、最後の最後でどーんと絶望させられました。
灯里ちゃんが、とてもとても心配です……
★
作者はシリアルキラーにとても興味関心があるらしく、扱ったサイトを持っていたと教えてもらいました。さもありなん。
★
え?もしかしてコイツがそうなんじゃ?と思わされる一輝が終盤、いい仕事するんですよね…… 読んでる最中、人から聞いた「榛村=中村倫也」が頭にこびりついて剥がれなくてずっと中村倫也に変換してたけど、最後まで読んで、やっぱり阿部サダヲだなって腑に落ちました。
映画、見てみたいな。
予告で岩井志麻子さん、ちらり映ってましたね
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