【感想・ネタバレ】チェインドッグのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

実は1年前、【死刑にいたる病】の映画を観ていた。
穏やかに話す阿部サダヲが印象的で、話の内容も面白いなあと思った記憶がある。

そして今。
やっと原作である本作品を手に取り読んでみた。



ある意味《主人公》である榛村の容姿が映画と原作で異なっている(決して悪い意味では無い)以外は映画は原作に忠実で、映画の内容をより細やかに書いてあり分かりやすい。

櫛木理宇の作品を読むのはこれが初めてだったが、癖のない文に想像力を掻き立てる描写、魅力的なキャラクターに読む手が止まらずほぼノンストップで読み終えた。

その後出た感想は、ため息だった一つである。



それは読み終えた達成感か、或いは脱力感か、失踪感か。いや、やはり榛村に対する魅力に対する物だろう。


この本を読み終えた時点で
彼の行動を雅也と共に追った時点で
私たちは彼に魅了されていたのだ。
それはもう、どうしようもなく。


「きみの手を握れたらいいのにな」

そう彼に微笑まれたら、私はその手を握れないことを残念に思うだろう。そうして鎖に繋がれた彼の《犬》になるのだ。


これからこれを読むきみへ
気をつけた方がいい。

ページを開いたその瞬間から、
彼の手はきみの方へと伸びていくのだから。

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2024年05月04日

Posted by ブクログ

ーどうして人は、孤独を恥ずかしいと思ってしまうんだろう。(P.12)
…顔の皮膚一枚で浮かべたらわれながら薄っぺらな笑みであった。(P.180)
西の空には、橙と薄桃を刷毛で交互に滲ませたような色あいが広がっていた。細い電線と、まわりに群れ飛ぶ鴉とがくっきりと黒く浮かびあがっている。(P.250)
焦燥はなかった。かと言って解放感もなかった。ただ、ぽっかりと胸に穴があいていた。たったいまできた穴ではない。ずっと昔からあった、誰にも埋められない、そして誰も埋めてくれない穴だ。深く深く穿たれた穴だ。ふだんはそこに穴があると認識せずに暮らしている。それほどまでに見に親しみ、意識に馴染んだ穴だ。いや- 欠落だ。(P.261)
とくに行くあてはなかったが、ただ歩いた。青一色だった空に桃いろが刷かれ、やがて橙が混じってまだらに染まり、西に陽が落ちて茜が群青に呑みこまれていっても、まだ歩きつづけた。
濃紺の夜空を背景に、信号の灯りが冴え冴えと浮きあがって映える頃、…(P.311)

榛村の表では人を惹きつけ、裏では残忍な犯行を繰り返す、まさにサイコパスな描写がとても上手で、自然にこんな人かなと想像できた。
雅也がどんどん榛村に乗っ取られていくのが分かり、後半からゾクゾク。後半にかけて面白くなる本ってそうそうないので、新鮮。様々な人が入り組み、複雑な人間模様でたまに頭が混乱、、、
人の弱みに漬け込み、上手く足りない、満たされないところに入り込む、これは才能なのか…
現実にこんな人、会ったことないが、いたら怖すぎる…
チェインドッグ、鎖に繋がれた犬だが、誰が鎖に繋がれていたのか…雅也か、雅也の母か、それとも雅也の前に現れた謎の男か…
空の描写もとても素敵で、色を交えながら描くところが好き。

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2022年08月07日

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とりあえず原作読みしようと借りた本。
凄く面白かった!最後の匂わせは分かりやす過ぎて要らなかった気もするけどでも面白かった。
榛木のイメージは阿部サダヲさんじゃないんだけど、きっと面白い映画になってるんだろうなと思う。

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2022年05月18日

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主人公の筧井雅也(かけいまさや)は鬱屈とした日々を送る大学生。

ある日、死刑判決を受け投獄中の連続殺人犯である榛村大和(はいむらやまと)42歳から1通の手紙が届きます。

終盤に近付くに連れ明らかになる事実に驚愕したのもつかの間 再びのどんでん返し、そしてエピローグのラスト1ページで三度衝撃を受けます。

その後を想像させ、うすら寒くなる結末は秀逸です。

著者の他の作品も読みたくなる程、面白かったです。

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2021年02月18日

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鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也に届いた一通の手紙。それは稀代の連続殺人犯(主に16~18歳の高校生を男女問わず監禁・拷問のち殺害)、榛村大和からのものだった。驚きの手紙の内容とは…?

なんて恐ろしい、けれどどうしようもなく惹きつけられる小説なんだろう。現実にも凄惨な事件は溢れているのだから、せめて小説はハートウォーミングを読みたいと常々思っているのに、櫛木作品は読み始めたら最後。どっぷりと人間の毒と闇に取り込まれてしまう。

この本の持つ引力は、榛村大和というシリアルキラーの人物像そのものだと思った。

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2019年04月28日

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雅也とともに冤罪の犯人を探し、榛村に共感するかのように読み進められた。
いい意味で裏切られ、面白かった。

人が話す他人の印象を信用することの恐ろしさを感じることができ、そういう面では参考にもなったかも。

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2023年02月21日

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ネタバレ

結局全ては榛村の掌の上で転がされていたのか、、
ぐいぐい読み進められた。
誰も救われない話だし、自分まで榛村に洗脳される気分だった。

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2022年11月17日

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サイコパスによるマインドコントロールもの。面白くて一気読み。阿部サダヲより坂口健太郎とか妻夫木聡のイメージ!?

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2022年09月01日

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映画館で10回以上も上映予告を見て映画化で知り、「映画史に残る驚愕のラスト」て聞いたら、めっちゃ気になるじゃないですか。
興味を持って、まず原作本から。
読み始めたらページをめくる手が止められずに(気持ち的には)一気読みでした。

突然届いた一通の手紙から、鬱屈した日々を送る大学生雅也の日々が変わっていく。冤罪なのかどうか再調査することにより、少しづつ明らかになっていく真実。
本当に冤罪?え?もしかして?まさか?……から二転三転する展開。
出会った人みな魅了してしまう殺人鬼に、雅也まで影響され堕ちてしまうんじゃないのか、ハラハラしながら読んでいくと……結局そこに着地するなんて。と安心(?)したのもつかの間、最後の最後でどーんと絶望させられました。
灯里ちゃんが、とてもとても心配です……



作者はシリアルキラーにとても興味関心があるらしく、扱ったサイトを持っていたと教えてもらいました。さもありなん。



え?もしかしてコイツがそうなんじゃ?と思わされる一輝が終盤、いい仕事するんですよね…… 読んでる最中、人から聞いた「榛村=中村倫也」が頭にこびりついて剥がれなくてずっと中村倫也に変換してたけど、最後まで読んで、やっぱり阿部サダヲだなって腑に落ちました。

映画、見てみたいな。
予告で岩井志麻子さん、ちらり映ってましたね

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2022年06月05日

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ネタバレ

雅也のラストがハッピーエンドでよかった。

でも、実はそれもその後の雅也の人生を語る"フリ“で、結局雅也は…って続編を期待しちゃったりする。

って彼に影響されてちゃった?(笑)

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2021年09月10日

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教訓:君子危うしに近寄らず。日々をつまらなく生きる大学生の雅也の元に1通の手紙が届く。それは収監中の連続殺人犯、大和から。自身の1件だけの冤罪を晴らしてほしいというものだった。人心掌握術に非常に長けた大和。次第に雅也はその冤罪調査に心動く。なかなかのエグイ話をグイグイ読ませる読み易さは凄い。でも終盤はちょっと失速したかなぁ。自分が思っていたよりはどんでん返しが弱く感じられた。とはいえ読後ジワリジワリと怖くなってくる。洗脳やマインドコントロールの事件は実在に多数存在するから余計に。題名のチェインが効いてる。

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2021年03月21日

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連続殺人鬼から手紙が届く。なんで? なぜなんだ? でも、興味あると会いに行ってしまう気持ちもわからなくはない。なんか自分が選ばれた特別な存在っぽいもん。
それが、間違いのもとなんだろうけどなぁ。そんなことは後にならないとわからんし。

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2020年09月30日

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「虎を追う」に続き櫛木さん2冊目。改題後「死刑にいたる病」より改題前「チェインドッグ」の方がしっくりくる感があるな。 猟奇的な大量連続殺人犯の榛村大和から一通の手紙が届き、大学生の筧井雅也がただ1件だけは冤罪だという事件を追う。何となく先が読めるようでもあるが微妙に気持ち悪くそれてゆく。最後の最後に「あの人」の名前が出てきた事に驚いた。面白かったです。

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2020年07月28日

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Parent and child....
I actually really enjoyed reading it. He is a psycho!!

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2020年05月13日

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櫛木理宇さんの作品にようやく慣れてきたのか
最後まで、ある程度の覚悟をもって読み終えることができた。
最初は物語の残忍性で全然ストーリーが入ってこなかったが、それを越えたところにサイコパスの凄みが隠されているように感じた。比較的感情移入して読むスタイルをとっていたが、それでは心がボロボロになってしまいそうで。客観的にとか俯瞰的にとらえる醍醐味をまざまざと感じた一冊。
読み返すほどの余力はないけれど。

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2019年09月09日

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日本版レクター博士爆誕! - 櫛木理宇「チェインドッグ」 ★★★★☆

日本版レクター博士爆誕です。
ありがりな血縁的な話に見せかけて、狂っているぞ。詳しく書けないのが残念ですが、見事です。
個人的には、エピローグが好きじゃない。
とにかく読みやすい。グイグイ進みます。
9件目も榛村が犯人だとした、警察・検察の立証がないのがもったいない。そこがないので、「明らかに違うジャン」ってなっちゃっう。せめて被害者の年齢だけでも合わせればいいのに。

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2023年10月27日

Posted by ブクログ

胸糞だが、おもしろかった。
最後まで楽しませてくれた。
筆者は男性なのか女性なのか?
なんとなく女性だと思って本書を手に取った。
私と同じ新潟出身ということも、読む前には親近感を持っていた。

が、しかし。

こんな怖い話を書ける人には全く親近感を持てない(褒め言葉)。

榛村(はいむら)大和(やまと)という名前は、ジキルとハイドのハイド(=悪意)を意識した名前なのだろうか。

表紙の少女は、私は加納灯里だと思ったのだが、ネット検索しても定かでなかった。

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2018年12月09日

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大学生の雅也のもとに、稀代の連続殺人犯 榛村から届いた手紙。起訴された9件の殺人のうち、1件は冤罪だと訴える彼に頼まれ、雅也は事件の詳細や榛村の過去を探り始める。

現状に不満をもつ者や自分に自信がない者、そんな人間の自尊心や心の弱さをくすぐり、懐にするりと入り込み、思うままに操る。
10代の少年少女を残虐な手口で殺したことよりも、他人を支配するその手腕にゾッとする。

この作品、文庫化にあたって『死刑にいたる病』と改題されたそう。個人的には『チェインドッグ』のほうがジワジワと怖い感じがしてしっくり来る。

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2018年09月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

サイコパスがうまく表現されてるな〜。賢いサイコパスは囚われたままでも意のままに人を動かせる…。まさにレクターハンニバル!

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2018年08月18日

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これは「死刑にいたる病」です。
読み始めて何か読んだことがあるなぁと思って調べたら、文庫化される際にタイトルが「死刑にいたる病」になったらしく、内容は全く同じでした。
せっかく借りたので再読しましたが私のように間違って手にとってしまう人が出ないように記載しておきます。

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2024年02月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

連続猟奇殺人で死刑になるであろう容疑者をめぐるミステリー。
この容疑者・榛村が根っからの人たらしで、本人もそれを自覚しているため、恐ろしい事件が次々と起こった過去が明らかになり、戦慄します。
榛村のような人の心に入り込むんで支配するのがうまい人、実際にいるよな…と思います。
そう思って、自分は雅也側の人間なんだろうな…と思い、ゾッとしました。
これからも、榛村のような人に出会わないことを祈ります。

雅也は榛村の手から逃れたように思われましたが、エピローグの記述からまだ悪夢は続きそうなことがありありと伝わり、ただただ震え上がるばかりです…。

映画化の情報を見聞きして興味を持った作品ですが、こんな猟奇的な展開、エログロが苦手なのでとても見られやしない…!と思いました。
どこまで原作に忠実に実写化したのかは、ほんの少し気になりますが…。

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2024年01月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これ、改題されて死刑にいたる病になったのか…
しかし誰も救われないね。みんな洗脳されている。私も読んでて入り込みそうになった

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2023年11月25日

Posted by ブクログ

 まだ映画を見ていませんが、大好きな阿部サダヲさんが犯人を演じられるということで注目をした一冊です。設定から、阿部サダヲさんではない様な気はするのですが、獄中で、動きもできない中で、表情だけで微妙な感情の動きを演じたり、圧倒的な存在感を出せたりできるのが、阿部さんくらいしかいないと、監督さんが判断しての起用なのかな?とか、勝手に想像してました。 

 美青年のイメージとは遠いですが、(もう一度書きますが、阿部サダヲさんは一番好きな俳優さんですが…)、サイコパスなら意外性がなく面白くないとも言えます。

 この犯人の執着心と、その執着を持ち続け、行動に移せるパワーがすごいなと感心してしまいました。面倒にならないのかな、って思って。

 この作家さんの、1番のことを毎回[いっとう]って書くところとか、少し言葉のクセが気になりました。情景描写などは潔いほど殆どなく、筋に集中できて、面白かったです。

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2022年09月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

こちら改題されたのが『死刑に至る病』

獄中から人を操るとゆー映画で観たことあるよーなストーリー。

うん。確かにサイコパス って魅力的だったり引き込まれる人が多かったりするみたいだよね。

エピローグの先が読みたいねー

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2022年09月05日

Posted by ブクログ

こういう話って、とりあえずぐんぐん読んでしまいます。好きか好きじゃないか、は別として

自分とは関係ない世界ではないなと感じました。
周りには危険な人はいない、いい人そうだと勝手に思い込むのって怖すぎますね。

犯人に魅了されて無意識にそこになろうとしてる描写、少ししかなかったけどとてもゾワっとしました。

現実にも、どこかしらにそういう人は間違いなく存在するのだと思います。
怖いですね。。

凶悪犯罪者がいると、なぜそんなことをしたのか、理解、解明しないと普通の人は不安になりますよね。理解できないこと、理由がないことってものすごく怖いですから。

でも、この話を読んで、到底理解できるものでもないし、理解しようと思うことすら危ない気がしました。

共感も理解もできないけど、とても興味深い話でした。

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2022年07月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「死刑に至る病」に改題された本。
確かに、改題タイトルのほうが本書のテーマに近い・伝わるな、と思いながら読んだ。

物語の冒頭、雅也と榛原が対話を始めたあたりから、ずっと、この依頼は、どうして雅也に送られたのか、そして、雅也は何人目(初めて)なのか? が疑問だった。どうして、それを質問しないんだろう、と。
終盤近くになって、ああ、だからなのかな(父親だから)と思わされるが、最後には、また転回があり、この依頼が一人だけではなく、多数にバラまかれていると明かされて、やはり…と納得する。

いずれにせよ、細かな事件の検証・証言がリアルで、一気に読んでいる途中で、これは現実にあった事件だったっけ? と思わされた。
昨今、子どもが殺されたり、無差別殺人だったり、自殺願望のある事件などが多く発生して、その多くが理由が明確でなかったり、ひきこもり・家庭の事情だったりして、現実味があるからかもしれない。
現実世界では、その理由が知りたい。可能であれば、その発生を止めたい。事件・殺傷が起こらないようにうするためには、どうすれば良いのか。考えながら読んだ。
榛原は不運が連鎖していたのかもしれない。きっかけがあれば抜け出せたのかもしれない。
いや、本当にそうか?
答えは、出ないけれど。

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2022年10月26日

Posted by ブクログ

映画見てないけど評判がいいようなので、何でと思って原作を読んでみる。いや、見なくて良かったわとは思ったが、これを実写にしたんだって驚く。阿部サダヲ、ピッタシ過ぎるじゃないか。ああ、怖~ 著者の作品って夢見屋シリーズしか読んだことないんだけど、こういう話を得意にしてたんだ。私は苦手やな。まあ、最後まで読ませる筆力はある。あと、表紙の女の子、可愛い過ぎ

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2022年06月22日

Posted by ブクログ

映画が気になり、「まずは原作派」なので読んでみた。
文庫化にあたり?改題されているが、原タイトルの方が全然いいのにな。鎖を握っているのは、誰なんだろうな、と読み終わってしみじみ考えてしまう。

本作では、児童虐待、猟奇殺人、生い立ち問題、冤罪事件.. . など重たいテーマが目白押しだが、気になるのは犯罪者の人間的魅力ってやはりあるんだろうな問題。
『羊たちの沈黙』のレクター博士しかり、知的で紳士的な犯罪者像には、一読者として惹かれるものがある。
とはいえ、本作の榛村大和の手口には胸くそが悪くなるし、なんなら作者のこともちょっと嫌いになった(笑)

それでも、彼らのような存在はなぜ人を惹き付けるのか。
彼らの欠落が、ある種の超越として映るからではないか。
先天的な、あるいは後天的な欠如(もしくは余剰かもしれない)が、ヒトをヒトたらしめているタガを外させる。鎖を食いちぎる。
その魅力は、ごく普通の域を出ない者から見れば、正義のヒーローにも、レクターや榛村のような犯罪者にも通じるのではないか。

心が揺らぎ、力に憧れるのは、人間だから。その弱さや脆さこそ、人間としてまっとうに生きている証。その弱さを、食い物にされる筋合いはない。

最後の最後の最後まで、仕掛けが施されていて読みごたえあり。

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2022年06月04日

Posted by ブクログ

怖っ。たまにこういう本も読みたくなるんだけど、いつも後悔する。
本当にこういう事ってあるんだろうか、と。
実際殺人を繰り返すような事件はあるから・・・

映画が公開されるって事で読んでみた。
文庫化になる際に「死刑にいたる病」と改題。
榛村役は阿部サダヲでぴったりかも。目が笑ってない表情とか想像すると怖い。

死刑宣告を受けて留置所にいるのに、そこから昔親しんだ、今は大人の子供たちを操ってる。
怖い、怖い。
人を信じれなくなる。

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2022年05月24日

Posted by ブクログ

かつて神童と呼ばれた冴えない大学生のもとに、連続殺人犯から手紙が届く。最後の殺害は冤罪であり、無実の証明のため調査してほしいという内容だった。引き受けるつもりは無かったが…。

連続殺人犯の犯行の中に冤罪が含まれていて、その調査のために昔の知り合いの大学生に調査依頼をする。その設定だけで興味をそそられ読んでみた。
導入の部分で、ただの大学生が殺人犯の冤罪事件を調査する動機について丁寧に描かれる。読んでいて、この状況だったら引き受けるよなと納得。難しいパートだと思うが個人的には破綻なく上手く描かれている思う。
連続殺人犯の過去を複数の関係者の証言で立体的に描く中盤も面白く、物語に引き込まれた。
しかし、終盤で違和感を感じる部分がいくつかあり、気持ちが離れてしまった。ネタバレになるので書きづらいが、驚きの真実を期待していたので少し残念。

文章も上手く、物語に引き込まれるドライブ感もあったので期待が大きすぎたのかもしれない。

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2021年09月07日

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