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Posted by ブクログ
全体的に暗い話。そのため、主人公たちの青春のような日常が輝く。
本書の中で描かれる『イジメ』はもはや犯罪といっても過言ではないほどの行いだ。しかし、未成年というだけで減刑され、模範的にすればさらに短い期間で罪への清算が終わってしまう。加害者と被害者間におけるダメージ量の乖離は開くばかりだ。
そんな加害者たちにしっぺ返しを食らわせるのがカイとフミキである。二人の言動は、『どんな生命の大切である』の曖昧さを浮き彫りにする。自殺はいけないと説きながら、イジメの加害者を野放しにしている。解説にある「安っぽい道徳観」が世間では浸透しているのだ。
最後の一文は読者にその後の展開を予想させる。フミキはどうなるのか、カイはどうするのか。
少なくとも、カイは中学三年生だった頃のカイには戻れないと思う。
Posted by ブクログ
「神様って、いねぇんだな」
主人公の櫂のこの台詞が非常に印象的です。
未成年保護法については度々議論されている問題ですが、櫂と文稀、学校では全く接点の無かった2人が復讐劇を通じて友情を育んでいく姿に、苦しい、というか悲しいというか、とにかく全編を通して胸が締め付けられます。
実際にあった事件も例に挙がっているので、大切な人間を傷つけられた櫂の怒りも手に取るように伝わって来ます。
非常に友達思いで気持ちの良い性格をしているので、余計に彼の苦しむ姿に感情移入してしまい、また文稀も友情という感情すら理解出来ないまま中学生になってしまったのに、櫂に対して徐々に初めての気持ちを抱いて行く様子に、どうか2人とも幸せになってくれ!!と本を持つ手に力が入りました。
文稀の書き連ねる日記が明らかになって行くにつれて、何度も天を仰ぎました。(私は悲しかったり感動すると天を仰ぐ癖があるようです)
クライマックスではどうか、どうか!と祈り続けながらページを捲り、そしてやはり天を仰ぎました。
これからも永遠に続く議論でしょうけれど、実際に本書のような事件が起こり、苦しみが生まれてしまうかもしれないという、櫛木さんの警鐘かも知れません。
ところで、先日友人に「毎回そんなに感情移入しながら読んでいて疲れないのか?」と問われましたが、非常に疲れます。(良い意味で)
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小説・文芸
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