古沢嘉通のレビュー一覧

  • 金色昔日【こんじきせきじつ】 現代中国SFアンソロジー

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    「折りたたみ北京」に続くケン・リュウ選の中国SFアンソロジー第二弾.
    時間が遡る中での男女の愛を描く表題作「金色昔日」が秀逸.すごく幅があるのだが,始皇帝がゲームをする話なんかは,日本の同人誌でマンガとして書かれてそうだ.
    巻末に中国SFの歴史に関するエッセイが3編掲載されているが,非常に興味深い.少し前に福島正実の「未踏の時代」を読んだが,21世紀初頭の中国のSF界は,あの時代の雰囲気にとても似ている.そういった時代が中国にやって来るのが政治のために30年遅れて,現代になって一気に花開いているようだ.

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    2023年09月29日
  • 七月七日

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    どの作品も楽しく読んだけど、特に面白いというほどではなかったかな。
    日本人作家の日本の伝承を基にした作品がもっとあるとよかった。

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    2023年08月22日
  • トランク・ミュージック(上)

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    ネタバレ

    前作「ラストコヨーテ」では休職させられてカウンセリングに通わせられて憤慨していた。今作では殺人課に復職、上司もビレッツ警部補というまともな人物に。
    事件はサクサク解決に向かいそうなのだが、途中でエレノアと再会する。
    さあ、ここから色々なことが起きるんだろうな。
    下巻楽しみ。


    ハリー・ボッシュが帰ってきた!ハリウッド・ボウルを真下に望む崖下の空き地に停められたロールスロイスのトランクに、男の射殺死体があった。「トランク・ミュージック」と呼ばれる、マフィアの手口だ。男の名はアントニー・N・アリーソ、映画のプロデューサーだ。どうやら、彼は犯罪組織の金を「洗濯する」仕事に関わっていたらしい。ボッシ

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    2023年07月24日
  • 鬼火(下)

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    ネタバレ

    本筋の事件とは別に幾つもの事件について同時並行的に進行していく。それらがラスト100ページ(適当)バタバタと判明していく。そこのところはご都合的な感じを抱かせずハラハラとページを捲らせる。
    型破りでありながら自らのライフスタイルへの拘りを見せるバラードと老いてもなおアクの強さと粘りが衰えないボッシュ。次も期待したい。

    作品紹介・あらすじ
    バラードは、ホームレス男性の焼死事件の現場に出向いていた。テントに暮らしていたエディことエディスン・バンクス・ジュニアが、大量のアルコールを摂取して寝ているうちに、うっかり石油ヒーターを倒して、その火が全身に移り、焼死した模様だった。事故死とみて、バラードは

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    2023年04月11日
  • 鬼火(上)

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    ネタバレ

    今回もバラードとの共同捜査。
    リンカーン弁護士のハラ―も登場している。
    ボッシュも69歳。
    膝の不調で杖を使ったりしているがまだまだ元気。
    今のところ好調だが下巻でどうなるか。
    良いなあボッシュシリーズは。
    ロクでもない事件に出会うけど最後まで諦めずにコツコツとやるべきことをやっていく。
    物語だと分かっていながら元気づけられる。
    こういう読書が今の自分に合っている。
    下巻楽しみ。

    作品紹介・あらすじ
     ハリー・ボッシュが新人の殺人事件担当刑事だったころ、パートナーを組んで、殺人事件に関する取り組み方を一から教えてくれた恩師にあたるジョン・ジャック・トンプスン元刑事が亡くなり、ボッシュが葬儀に

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    2023年04月10日
  • 鬼火(下)

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    毎度のことながら楽しませてくれるハリー·ボッシュシリーズ。
    今回はバラード刑事との共演。ミッキー·ハラー弁護士もちょいと出演。
    複数の事件を丁寧に描きながら、、、おっとネタバレなので。
    最後のクライマックスはもう少し紙面を割いてもいいと思うが、そこに至るまでがスリリングなので赦す!笑

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    2023年04月09日
  • 金色昔日【こんじきせきじつ】 現代中国SFアンソロジー

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    ・ケン・リュウ編「金色昔日 現代中国SFアンソロジー」(ハヤカワ文庫SF)は「折りたたみ北京」に続く中国SFの第2弾である。登場人物等、さすが中国である。カタカナでではなく、漢字の名前が多い。ま づこのことに感心してしまつた。それほど私が中国とは無縁の読書生活を送つてゐるといふことである。さういふ内容の作品もあればさうではない作品もある。実に様々である。「本アンソロジーには、全部で十四名の作家による十六篇の作品が収録されて」(「序文」12頁)をり、「作品渉猟の場を拡大する方向に目を向けて」(同前)編まれたといふ。ただし、「本プロジェクトは、中国現代SFの代表的な作品を集めるという意図は」(同1

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    2023年04月05日
  • ブラックボックス(下)

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    小説自体は面白かった。しかしボッシュが硫黄島で自決した日本軍兵士の死体から奪った刀をコレクションしていると自慢してるのを読んで心底、この作家が嫌いになった。
    もう読む事はないだろう。

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    2023年03月17日
  • 金色昔日【こんじきせきじつ】 現代中国SFアンソロジー

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    アンソロジー集なので
    合間あいまに拾い読みしてました。
    いろんな作家さんがいることがわかって
    楽しかったです。

    好みなのは
    『おやすみなさい、メランコリー』
    『鏡』もテイストが近い。
    『月の光』『正月列車』は
    なんか星新一のようにニヤリとする。

    表題作の『金色昔日』も哀しいけど良かった。
    ひとつの家族の一代記なんだけど
    途中である違和感を感じてから先は
    胸が締めつけられつつ読んだわ。

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    2023年02月27日
  • 金色昔日【こんじきせきじつ】 現代中国SFアンソロジー

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    近年スマッシュ・ヒットを飛ばし続けている現代中国SFのアンソロジー、2019年に発売された「折りたたみ北京」に続く第二弾が満を侍して発売。SF者の期待感を表すかのような分厚さ。「折りたたみ北京」の1.5倍ぐらいになっている・・・(^_^; 早川書房さん、紙の文庫本は上下巻に分かれても構いませんので一冊あたりの厚みを抑えていただけないものでしょうかね〜。紙の文庫本にとって、「携帯性」ってとても重要なポイントだと思うんですけどね〜〜。

    閑話休題。
    一通り読んでみて、「折りたたみ北京」を読んだ時ほどの衝撃は、正直感じませんでした。読むこちら側の期待値の違いかもしれません。「よーし、面白いSF読むぞ

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    2023年01月29日
  • 潔白の法則 リンカーン弁護士(下)

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    ボッシュシリーズが圧倒的に人気を誇るように、個人的にも抜群な面白みを抱いてた。まぁ、ポェットもそこそこだけど。初めてのリーガルもの、音字期待を抱いて読んだ状G退屈だったので、下巻にこそ期待を膨らませたが、申し訳ないが、平坦で人間の取引に最後まで終始した読み物。

    其処はコナリー・・科白、場面描写、展開の妙は他者をよせないが、最後の30ぺージは消化するだけの文字を追った感覚。

    金勘定にせこい弁護士とは言うものの、ハラーが持つ倫理観、人生で最大に愛したかつての妻と「おれたちの娘」を守らんとする切磋琢磨は小市民的あがきに映って、何となく小モノめいて。

    過保護ままにおばちゃんに最後はドスンとまでお

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    2023年01月25日
  • 紙の動物園

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    空虚で絶望感のある未来世界で描くヒューマニズム作品。人間味や暖かみがより際立ちます。
    めちゃくちゃ感動するんだけど、すごく切なさが残る。ちょっと苦手。

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    2023年01月14日
  • 創られた心 AIロボットSF傑作選

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    2022-12-06
    AIテーマ短編集。便宜上AIと言っているが、それを人類に対してどう位置づけるかは千差万別。他者、鏡像、比喩、拡張、反映、などなど。いずれもとても興味深く、示唆に富み、刺激的。
    現実に近いという意味で、ケンリュウ「アイドル」、スラップスティックなコメディとして、アステアレナルズ「人形芝居」、その先の美しさとして、ジョンチュー「死と踊る」あたりが気に入ったかな。

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    2022年12月07日
  • 金色昔日【こんじきせきじつ】 現代中国SFアンソロジー

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    明記はされていないようだが(迂生は見つけられなかった)、訳者の顔ぶれからしておそらく英文からの重訳。そのせいか英米SFの翻訳を読んでいるような手触り。ローカリズムを売りにしているわけではないから当然かも知れない。収録作品のレベルは文句なく高いが、(編者が宣言しているように)アラが目立つ作もあるし、文化の違いか、一読して隔靴掻痒の感を覚える作もある。それも味かも知れない。

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    2022年11月29日
  • 鬼火(上)

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    上巻で既に登場人物が多すぎる。
    優秀なハードボイルド作品なら10人程度だろう。3倍以上の登場人物には付き合い切れないな。
    また複数のストーリーを関連無く並行させるのも読む気を削ぐ。好きな作者だが離れさせるきっかけの作品となるだろう。

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    2022年11月29日
  • 警告(上)

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    ジャック・マカヴォイとレイチェルのコンビ。ほぼジャックだけどね。記者が殺人事件を追う。ストーリー展開は非常に丁寧でマイクル・コナリーらしい。DNAビジネスの闇が深そうで怖い社会問題だと感じた。。下巻へ

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    2022年10月31日
  • 警告(下)

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    主人公マカヴォイは功名心なのか正義感なのか自分の記事を独占したいのかレイチェルやエミリーと詰まらない事でぶつかったり信頼を失ったりする。
    なんかその辺が作者の人物像の描き方の上手さなんだろけど、イマイチ主人公が好きになれない。
    物語自体は面白いが、ハラハラドキドキでページを捲る手がもどかしいという程でもない。
    そのへんがボッシュシリーズとは違うところ。
    なんでこんな男に惹かれるのだろうレイチェルは。。。

    作品紹介・あらすじ
    レイチェルから協力を断られたマカヴォイは、ニュース・サイトの同僚と協力して事件を追う。
    被害者と同じ状態で亡くなっている複数の女性を調べた彼は、彼女たちには他にも共通点が

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    2022年08月30日
  • 潔白の法則 リンカーン弁護士(下)

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    マイクル・コナリー『潔白の法則 リンカーン弁護士(下)』講談社文庫。

    リンカーン弁護士ミッキー・ハラー・シリーズの第6弾。

    下巻での怒濤の展開と意外な結末に期待していたのだが、それは大きく裏切られた。特に山谷も無く、平坦で単調なストーリーが続き、いつの間にか普通の結末を向かえていた。

    自らを弁護し、保釈を勝ち取ったハラーだったが、再逮捕により再び囚われの身となる。さらに拘留中のハラーは命を狙われるが……

    定価990円
    ★★★

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    2022年07月25日
  • 創られた心 AIロボットSF傑作選

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    人間のようなA.Iが多いが実際はそうじゃないんだろうな。
    印象的だったのは以下。
    『エンドレス』
    『アイドル』
    『もっと大事なこと』
    『ソニーの結合体』
    『人形芝居』
    『翻訳者』
    『赤字の明暗法』

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    2022年05月02日
  • 紙の動物園

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    紙の動物園:折紙で動物を作る優しい母。成長した主人公は中国人母を避けるように。母の死後虎の折紙に母の思いが託される。泣ける話。
    円弧:不老不死。
    良い狩りを:妖怪退治師と妖狐。機械仕掛の展開。

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    2025年05月22日