宇佐美まことのレビュー一覧

  • 誰かがジョーカーをひく

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    家庭に悩みを抱える主婦沙代子がキャバクラ嬢紫苑と接触事故を起こし誘拐事件や連続する反グレ集団の悪質な事件に巻き込まれていく。

    ノンストップアクション、だそうで確かにそんな疾走感のある一冊でした。一気に読み進めてしまいました。
    帯やあらすじに書かれている「平凡な」主婦というのが実は割と平凡でもなんでもなかったわけですが・・・それまではただただ流されてるだけの沙代子が急に覚醒しだすあたりがなかなかに胸のすく思いで、そのあたりがよかったですね。現在でも幼少期でも家庭内で虐げられる描写とか読んでいて鬱になりそうで。。
    読み終わって思い返してみると、それはちょっと無理があるんじゃない?という展開だった

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    2024年04月03日
  • るんびにの子供

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    7作品収録の短編集
    タイトルの「るんびにの子供」は「幽」怪談文学賞短編部門の大賞だそうです
    いずれの作品もそれ系な感じでした
    まぁホラー文庫でもありますし
    個人的には「とびだす絵本」が気に入りました

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    2024年03月23日
  • 骨を弔う

    骨を弔う

    青春ドラマ、以下感想。
    1、京香のいじめられぶりは長すぎて読んでるのがキツイ
    2、琴美の凌辱も長過ぎる。針で入れ墨までは不必要
    3、豊のオヤジの出現と活躍はgood!
    4、豊が京香と結ばれるのが最高の結末!
    5、真実子のどんでん返しはBeter!トッピ過ぎる感あり
    6、原口殺しは途中から誰でも分かる引っ張りすぎ
    7、登場人物の生活感を書きすぎて中ダレ

    #胸キュン #じれったい #切ない

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    2024年03月01日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    なぜこの本を予約したのかさっぱり思い出せません。ともかく読んでしまう。
    1993年角川ホラー文庫創設。そこから30年あまりの作品の中から精選収録のアンソロジー。
    竹本建治「恐怖」1983
    小松左京「骨」1972
     SFっぽさあり
    宇佐美まこと「夏休みの計画」2017
     新しいなって思う
    坂東眞砂子「正月女」1994
     女の嫉妬の怖さ
    恒川光太郎「ニョラ穴」2013
    平山夢明「或るはぐれ者の死」2007
     都会の隅で見過ごされる悲しさ
    服部まゆみ「雛」1994
     雛人形の怖さと女の情念の怖さのダブル
    小林泰三「人獣細工」1997
     ありえなくもない豚と人間の相互移植

    坂東さんの正月女は、言い伝

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    2024年02月21日
  • 誰かがジョーカーをひく

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    冴えない小太りの中年女性が誘拐事件、犯罪集団に巻き込まれていく中で、美味しい食事を作ったり、小さい頃に山中で培った薬草やカビの知識が役に立つことで自信をつけていくお話。目まぐるしく変わる展開だった。薬草や発酵を利用した古くから伝わる日本の食文化には大いに興味をそそられた。銀山での過酷な労働についても述べられ、作品の中に知って良かったなと思うことがいくつかあった。

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    2024年02月17日
  • 超怖い物件

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    家にまつわるホラーのアンソロジー。玉石混交という感じ。

    【収録作品】
    「氷室」宇佐美まこと
    「倒福」大島てる
    「旧居の記憶」福澤徹三
    「やなぎっ記」糸柳寿昭
    「たかむらの家」花房観音
    「妹の部屋」神永学
    「笛を吹く家」澤村伊智
    「牢家」黒木あるじ
    「トガハラミ」郷内心瞳
    「終の棲家」芦花公園
    「ろろるいの家」平山夢明

    たとえば「倒福」「旧居の記憶」「やなぎっ記」の御三方は実話怪談や事故物件をメインにしているだけあって実録風というかとりとめがない。それもそれで好きだけどほかの短編小説の中では浮いてるように個人的には感じた。
    この中で怖かったのはやはり「終の棲家」と「ろろるいの家」。芦花公園さ

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    2024年02月11日
  • 誰かがジョーカーをひく

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    なぜこの表紙?って感じがしてしまいます。
    宇佐美さんの本だから読んだけれど、知らずに手に取ったら、読まずに戻してしまいそう。好きじゃないなぁ。

    内容もあんまり好きじゃなった。ヤクザとか犯罪組織とか出てくる話があんまり好きではないみたい。

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    2024年02月05日
  • 熟れた月

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    闇金ファンタジー⁡
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    ⁡ってな事で、宇佐美まことの『熟れた月』⁡
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    ⁡内容たっぷりな小説じゃったね
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    ⁡サスペンス、恋愛、闇金、ミステリー……うん、色んな話でグチャグチャのチャンプルーみたいな内容じゃったけど、終盤にかけて交わりあってまとまった料理に完成した様な…そんな感じかな
    ⁡⁡
    愛人文庫のくまちゃんの好きそうなウシジマくんみたいな内容じゃったりで、1冊で色んな本を読んだ様な感覚かな
    ⁡⁡
    ⁡続編あってもオモロそうじゃね
    ⁡⁡
    ⁡2022年56冊目

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    2024年02月03日
  • 誰かがジョーカーをひく

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    爽快なエンタメ作品でした!
    家庭に居場所がなく、我慢して毎日を送ってきた主婦の沙代子。もう我慢できない!と家を飛び出し、あてもなく車を走らせていたら、突然飛び出してきたキャバ嬢の紫苑に接触してしまい、そこからは紫苑のペースに巻き込まれてゆく…
    誘拐、身代金、逃亡…と続いていくのですが、先日読んだ「存在のすべてを」とは全く違うテイスト。
    そこに、ホストや金髪の女子高生も絡んできて四人は奇妙な共同生活を送るようになる。
    ドン臭くて冴えない沙代子は料理をさせたら天下一品。材料がなくてもその辺に生えている野草を摘んできてチャチャッと拵えてしまう。この野草に対する知識がこの物語のキーとなってゆく…
    図太

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    2024年01月18日
  • 誰かがジョーカーをひく

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    半グレ集団・鬼炎のボスは一体誰なのか…冴えない地味な中年主婦・川田沙代子が、終盤本領を発揮し、冷酷なまでに鬼炎のボスを問い詰める毅然とした振舞が痛快だった。謎の解明が解説仕立てだったのが残念。

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    2024年01月15日
  • 入らずの森

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    初作家さんでした!

    なかなか本の中に入り込めなくて、、、ちょびっと苦戦。。。

    いらずの森にある秘密。その謎。

    半分くらいから、同時進行で進む入院患者の老婆と、四国の山奥に引っ越した子ども、そして、何十年も前に消された校歌の謎な少しづつリンクしだして、俄然先が気になってきて、止まらなくなったが、半分まで読めなかったら
    脱落者多いかもなぁ、、、、



    読書、初心者には不向きな一冊かもしれません。

    半分まで頑張れば、手から本が離せなくなる。はず。。

    #本
    #初作家さん
    #2冊目読むにはちょっと怖いな
    #半分まではちとキツイ
    #主旋律がずーっと恨みつらみ
    #読む気が失せるくらい妬み嫉み

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    2024年01月14日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    昭和初期の華族が住む屋敷に日本庭園を作るお話。
    ん? 宇佐美さんだよな、と読み始めてから、表紙を確認してしまった。まあ、この作家は文体もテーマも自在に書き分ける方なので、こういう作品があっても不思議はないのだが……。正直驚いた。
    冒頭に置かれた短いエピソードからなにかしら怖ろしい事件が起きることはわかるのだが、なかなかにゆるりとした展開のうえ登場人物も多く、物語に集中できない。しかし、そこまで計算しているのだ。多分。
    最後の最後、現在の場面で明らかになる庭の真実と、エピローグに相当するエピソードが見事にリンクした。

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    2024年01月06日
  • 超怖い物件

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    それぞれ個性ある文章と、短編だからこその潔さが面白さになっている。幽霊?ヒトコワ?妖怪?多彩なお話ですぐ読み終えてしまいました。個人的には、澤村さんの短編は、やられたー!でしたww

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    2023年12月22日
  • 黒鳥の湖

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    人の正義はそれぞれで、それこそどれだけ他人に迷惑をかけても守りたいものがあれば一歩踏み出してしまうかも。その一歩が行き過ぎた人、中途半端だったためにものすごく悩む人、色々出てくる話だった。自分を駄馬に例えた娘さんがこの先明るい未来を歩んでいけそうな終わりかたにはホッとした。

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    2023年12月18日
  • 誰かがジョーカーをひく

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    SL 2023.12.14-2023.12.16
    誘拐騒動に巻き込まれた平凡な主婦沙代子。キャバ嬢の紫苑にぶっ飛び高校生の陽向。
    前半はどんどん収拾がつかなくなっていって、中盤あたりからいろんなことが繋がると一気に面白くなる。魅力的な女たちと痛快なラスト。
    後日譚の説明調はちょっと残念。

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    2023年12月16日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    昭和初期の華族のお屋敷での物語。
    華族の暮らしぶりが細やかに描かれており、イメージが膨らんだ。100年やそこらで、時代は完全に様変わりしたのだとつくづく思う。
    名家での庭造り、池に絡んだ事件などを軸に展開していくのだけど、ゆるゆるとしたテンポ感がイマイチ合わないのか、途中中だるみしてしまった。
    後半、真相に迫ってきたあたりからは面白かった。

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    2023年12月01日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    芭蕉の句のタイトルが目に留まり読んでみました。
    戦前の特権階級だった華族の優雅な暮らしぶりとか、淡々とした品のある女中の一人語りが続く。遠い世界の事のようで、あちらこちらと話も的を得ずとめどもない噂話に、寝落ちしてしまい夢見心地でした。100人も女中を抱えていたとか、ただ車のドアを開け閉めするためだけの係もいたとか。それ以外する事なければ時間持て余してさぞかし退屈そうだからいろんな噂話に花が咲いたんだろうなって思いました。
    色々と秘められた情事とか殺人もあったりで、こうゆう事が起こらないと欠伸がでそうな話でしたが、そこら辺の箇所になると釘付けになったりで、そんな自分が下世話で残酷に思えたりでし

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    2023年11月23日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    血で染まった柳刃ゴテをトミから隠すよう命じられた惣六。冒頭から闇深い。昭和8年~令和5年と時代を区切り、華族家に築かれた淸閒庭の謎、没落していく描写が切ない。芭蕉の句『魚の目は泪』の引用に得心。

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    2023年11月20日
  • 愚者の毒

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    この世は良い行いが報われる因果応報であると信じたいです。

    「無償の愛とか、母性とか、曖昧でとらえどころのないものは恐怖でしかない」
    「他人の見解に便乗して賢者になるくらいなら、むしろ自力だけに頼る愚者であるほうがましだ」

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    2023年10月29日
  • 鳥啼き魚の目は泪

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    昭和初期に吉田房興侯爵が、作庭師・溝延兵衛に池を埋めて枯山水を造る依頼をする。
    大きな池から白骨が見つかり…
    華族のさまざまな事情を知ることとなる。

    異能の作庭師の溝延兵衛、彼の造り上げた彼の知る企みと言うべき、空から庭を俯瞰したら土地全体が魚に象られてる…魚は泣いてる。という気づきになんともいえない思いがした。
    まさに庭に取り憑かれた男が成したことだと改めて驚かされる。

    華族が生きた昭和初期から庭に携わるものは、何年経っても心に残る美しい庭をという思いを持っているんだなと感慨深い気持ちになった。

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    2023年10月01日