宇佐美まことのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
家庭に悩みを抱える主婦沙代子がキャバクラ嬢紫苑と接触事故を起こし誘拐事件や連続する反グレ集団の悪質な事件に巻き込まれていく。
ノンストップアクション、だそうで確かにそんな疾走感のある一冊でした。一気に読み進めてしまいました。
帯やあらすじに書かれている「平凡な」主婦というのが実は割と平凡でもなんでもなかったわけですが・・・それまではただただ流されてるだけの沙代子が急に覚醒しだすあたりがなかなかに胸のすく思いで、そのあたりがよかったですね。現在でも幼少期でも家庭内で虐げられる描写とか読んでいて鬱になりそうで。。
読み終わって思い返してみると、それはちょっと無理があるんじゃない?という展開だった -
Posted by ブクログ
なぜこの本を予約したのかさっぱり思い出せません。ともかく読んでしまう。
1993年角川ホラー文庫創設。そこから30年あまりの作品の中から精選収録のアンソロジー。
竹本建治「恐怖」1983
小松左京「骨」1972
SFっぽさあり
宇佐美まこと「夏休みの計画」2017
新しいなって思う
坂東眞砂子「正月女」1994
女の嫉妬の怖さ
恒川光太郎「ニョラ穴」2013
平山夢明「或るはぐれ者の死」2007
都会の隅で見過ごされる悲しさ
服部まゆみ「雛」1994
雛人形の怖さと女の情念の怖さのダブル
小林泰三「人獣細工」1997
ありえなくもない豚と人間の相互移植
坂東さんの正月女は、言い伝 -
Posted by ブクログ
家にまつわるホラーのアンソロジー。玉石混交という感じ。
【収録作品】
「氷室」宇佐美まこと
「倒福」大島てる
「旧居の記憶」福澤徹三
「やなぎっ記」糸柳寿昭
「たかむらの家」花房観音
「妹の部屋」神永学
「笛を吹く家」澤村伊智
「牢家」黒木あるじ
「トガハラミ」郷内心瞳
「終の棲家」芦花公園
「ろろるいの家」平山夢明
たとえば「倒福」「旧居の記憶」「やなぎっ記」の御三方は実話怪談や事故物件をメインにしているだけあって実録風というかとりとめがない。それもそれで好きだけどほかの短編小説の中では浮いてるように個人的には感じた。
この中で怖かったのはやはり「終の棲家」と「ろろるいの家」。芦花公園さ -
Posted by ブクログ
爽快なエンタメ作品でした!
家庭に居場所がなく、我慢して毎日を送ってきた主婦の沙代子。もう我慢できない!と家を飛び出し、あてもなく車を走らせていたら、突然飛び出してきたキャバ嬢の紫苑に接触してしまい、そこからは紫苑のペースに巻き込まれてゆく…
誘拐、身代金、逃亡…と続いていくのですが、先日読んだ「存在のすべてを」とは全く違うテイスト。
そこに、ホストや金髪の女子高生も絡んできて四人は奇妙な共同生活を送るようになる。
ドン臭くて冴えない沙代子は料理をさせたら天下一品。材料がなくてもその辺に生えている野草を摘んできてチャチャッと拵えてしまう。この野草に対する知識がこの物語のキーとなってゆく…
図太 -
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初作家さんでした!
なかなか本の中に入り込めなくて、、、ちょびっと苦戦。。。
いらずの森にある秘密。その謎。
半分くらいから、同時進行で進む入院患者の老婆と、四国の山奥に引っ越した子ども、そして、何十年も前に消された校歌の謎な少しづつリンクしだして、俄然先が気になってきて、止まらなくなったが、半分まで読めなかったら
脱落者多いかもなぁ、、、、
笑
読書、初心者には不向きな一冊かもしれません。
半分まで頑張れば、手から本が離せなくなる。はず。。
#本
#初作家さん
#2冊目読むにはちょっと怖いな
#半分まではちとキツイ
#主旋律がずーっと恨みつらみ
#読む気が失せるくらい妬み嫉み
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Posted by ブクログ
芭蕉の句のタイトルが目に留まり読んでみました。
戦前の特権階級だった華族の優雅な暮らしぶりとか、淡々とした品のある女中の一人語りが続く。遠い世界の事のようで、あちらこちらと話も的を得ずとめどもない噂話に、寝落ちしてしまい夢見心地でした。100人も女中を抱えていたとか、ただ車のドアを開け閉めするためだけの係もいたとか。それ以外する事なければ時間持て余してさぞかし退屈そうだからいろんな噂話に花が咲いたんだろうなって思いました。
色々と秘められた情事とか殺人もあったりで、こうゆう事が起こらないと欠伸がでそうな話でしたが、そこら辺の箇所になると釘付けになったりで、そんな自分が下世話で残酷に思えたりでし