宇佐美まことのレビュー一覧

  • 謎は花に埋もれて

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    最初の話の中で、ガーベラに針金を通して長持ちさせる事が花屋では当然のような描写があり、この部分で一気にこの作者の作品への期待値がなくなりました。
    読みやすい短編なので、それなりに面白かったですが。

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    2026年08月09日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    とにかく1日の疲れが最高値に達した時のお風呂に入らなきゃっていうのが億劫過ぎる。
    で、入んなきゃ〜入んなきゃ〜って思ってる間にうたた寝。
    こんな生活が多いので、本の帯の文句にどんぴしゃり。
    くたくたに疲れて帰った日、ショート動画でだらだら時間を溶かしてしまう日。
    「お風呂に入らなきゃ」と頭では分かっているのに入る覚悟が決まらない!
    →まさに私のこと。

    なので気になって買いました。

    お風呂にまつわるいろんなジャンルの話が読めて楽しかったけど、一つ一つが短いから何となく物足りなかったかな。
    でも、お風呂に入った時の開放感、安堵感、そういうのに改めて気付かされたというか。もうさっさとお風呂に入ろうって思えました。
    入っちゃえば気持ちいいんですよね。

    いいなと思ったのは日向夏さんの『回復の泉』です。

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    2026年08月09日
  • 月白

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    妻を亡くし、一人息子の夏樹を育てるフリーライターの海老原。彼が次に取材し、エッセイにするのは昭和に起きた大事件。5人もの殺人を犯した女性、北川フサ。この事件は犯人が女性と言うこともあり、世間で話題になったが、どの記事もフサは恐ろしい快楽殺人者として報道されていた。しかし、海老原はフサの事件を追うごとにそれは本当のフサの姿だったのか疑問をもつようになる。調べていくうちに、フサと行動を共にした少年がいたことを突き止める。大垣という少年は、一代で会社を起こし、今は有名な塗料会社の会長だった。海老原はフサの話を聞くために大垣に接触を試みるが…
    月白という色、白に少し青みがかかった色。表紙も綺麗で、少し寂しい、寒々しい色。この本の主役は大垣少年だった。東京空襲のあまりにひどい有様が伝わる内容だった。宇佐美さんの作品は戦争の恐ろしさをストレートに伝えてくるから、心が揺さぶられる。実際に起きたことなんだ、と思うとなんと豊かな時代になったのかと感謝せずにはいられない。何がここまで大垣、フサを駆り立てたのか。「憎しみ」の強さを思い知った。

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    2026年08月02日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    22話のさまざまなジャンルが詰まった湯けむり編。
    森見登美彦が収録されていたので読んでみた。
    5分後にお風呂に入りたくなる!はどうかなと思うけど、隙間時間に、お休み前に読むには最適。

    JISAI
    プラシーボ!
    火星風呂
    Q乃湯

    よかったかな

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    2026年07月31日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    ショートショートの形式お風呂が湧くまでの時間にサクッと読める長さ。色々な視点からお風呂エピソードが書かれていて楽しめた。はやみね先生、有栖川先生のお話が好き

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    2026年07月26日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    ネタバレ

    好きな作家さんが含まれていたので。

    どういうオーダーで5,6頁の風呂関係の作品を
    22人もの作家に依頼したのだろうか。

    最初のはやみねかおるのSFちっくな風呂を焚く話が、
    結構インパクトが強くて、
    他のお話が平凡に思えてしまうのは良いのか悪いのか。

    現実かどうかわかないがエッセイっぽい作品や、
    浦島家が銭湯を経営しているおとぎ話的な作品、
    一応殺人までいろいろな作風、題材のお風呂があって面白かった。

    ただ、かなりの短さのせいか、
    甲乙つけがたいというよりかは
    虻蜂取らずという言葉が浮かんできてしまったのは、解せぬ。

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    2026年07月24日
  • 白と黒のソナタ

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    「光を追い求めた者だけが、光を見つけることができる」
    “ニーマイヤー”という最高のピアノが持ち主を変えながら最後に行き着いた場所。そこで左腕のピアニストに光をもたらす物語。

    テーマも登場人物もいいんだけど、構成が悪いのか、時代や場所のぶつ切り感がひどくて、話が素直に入ってこない。
    随子とアッカーの秘めた思いの切なさや、小夜の心の強さなど心に残る部分もあれど、物語の進め方が全体的に雑な印象。
    余計な部分が多いのか、ページ数が足りないのか、どこかチグハグな仕上がり。

    恩田陸さんあたりが書いたら、もっと素敵な作品になったかな〜勝手に想像したり。

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    2026年07月19日
  • 月白

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    タイトルの「げっぱく」は、色を指す言葉で、薄い青が混じった白だそうだ。

    戦後5人の男を殺して死刑となった北川フサのルポを書くことになったフリーライターの誠。取材の中で、道上と言う記者によるフサの事件の書籍に出会い、その姿勢に共鳴しながらフサの過去を追う。その中でフサに同行してた少年がいたことを知る。かつての少年靖男は既に90歳の高齢ではあるが、誠は彼を探し出して取材を試みる。
    靖男は誠の取材を拒否。物語は靖男の視点で語られる。戦後家も家族も失った浮浪児の壮絶な日々が綴られるが、靖男の独白であり、誠には届かない。
    フサと靖男の関係が誠に伝えられることはないが、誠は自身の視点からその繋がりを読み解く。フサの殺人に正当な理由があるとか、実は良い人だったとか、安易な想像で書かない誠は誠実なライターだ。

    フサと靖男の繋がりは、憎しみを持つ者同志ということだけではなかった。靖男は誠に、誰の子かは重要ではない、子どもは近くにいる大人が守ってやらねばならないと話す。それはフサが靖男に伝えたことだった。

    読後感としては‥ちょっとしんどい。

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    2026年07月12日
  • 謎は花に埋もれて

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    短編小説。フラワーショップ橘の店長である志奈子が、友人の菜摘から連絡をもらうことから話が始まる。菜摘の叔母の房枝が、心筋梗塞で亡くなった。房枝の遺体は水浸しで、周りには花瓶と、まだ生き生きとした花々が散らばっていた。その中に一歩だけ、しなびたガーベラが。志奈子はそのガーベラを不審に思い、警察官である夫の昇司に相談する。短い話の中で、花が人の死に関係している。ガーベラ、馬酔木の木、バラ、蜜柑の花、松、桜。一つひとつの話の主人公は違うのに、確かに繋がっているのがよかった。とくに「関係ないものたちがつながってひとつの作品になるのは、この布がタペストリーの一部になるのを受け入れているから。そうなると一つひとつの出会いは偶然じゃなく必然になる。」というセリフがとても良かった!短いし、読みやすかった。

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    2026年07月09日
  • 白と黒のソナタ

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    名匠ウィリアムが製作した渾身の名ピアノ「ニーマイヤー(Niemeyer)」を巡る80年に亘る人々の物語。

    時代の雰囲気に抗せず思い通りの人生を送れなかった人々の悲劇を背負ったニーマイヤー、生涯ニーマイヤーに寄り添った名調律師の弟子、右手が不具になったためにニーマイヤーの受取りを固辞したピアニストが記した五重奏教の楽譜、病で右手が使えなくなった現代の新進気鋭のピアニストが一堂に会する結末は早くから期待された。

    随子を娶った及川成富子爵の精神崩壊や長年行方不明だったニーマイヤーが見出される展開は、もう少し丁寧に書き込まれてもよかったように思える。

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    2026年07月03日
  • 黒鳥の湖

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    ※
    親の苦悩、子の苦悩、勤め人の苦悩など、
    立場の異なる人たちの苦悩。

    切なる悩みに寄り添う者、欺く者、信じる者、
    見守る者、口を閉ざす者、逃げる者。

    家族のつながり、満たされなさ、隠し事、
    崩壊の一途から家族の再生に向けた物語。

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    2026年06月28日
  • 13月のカレンダー

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    原爆の生々しい描写は、読んでいて辛いものだったが、その後の差別、偏見、改めて被爆者の方は被害者なのに辛い目に遭ってきたのだなと思った。 過去の戦争のことを含め、孫である主人公が祖母のことを知りたいと踏み出したことが、結果自分を鼓舞する気持ちへとなっていったのが、読んでいて気持ちよかった。

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    2026年06月18日
  • 白と黒のソナタ

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    「本の雑誌」で高く評価されていた。
    昭和初期にロンドンで作られたピアノの名器に纏わる壮大な物語。楽器の中でも調律師が必要とするのはピアノだけと言う事で、楽器、弾き手との三位一体の存在を描きたかったのかもだが、私の読解力不足の為か読みきれなかった。

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    2026年06月17日
  • 愚者の毒

    匿名

    購入済み

    他の方も仰ってますが、非常に面白く且つ読み応えがある作品です。

    ただ、読み応えありすぎて、こちらの体力が削られます。(途中、挫けそうになりました)

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    2026年06月03日
  • 13月のカレンダー

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    自身の不正によって失意の底にいる青年が、自分のルーツを探って広島の原爆被爆者にたどり着く。という仕立てなのだけど、本の帯にある通り原爆被害者の語り部さんから聴いているかのように、その場の状況が生々しく伝わってきました。
    核兵器の恐ろしさを語り継ぐために描かれた一冊だと思います。戦争が止まない今、たくさんの方に読んでほしいです。

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    2026年05月20日
  • 超怖い物件

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    ネタバレ

    澤村伊智さんの短編目当てで購入。
    読んでいると見たことある話だなーと思ったら、『怪談小説という名の小説怪談』に収録されている作品だった。。
    けど、やはりおもしろかった。

    前半の話はうーんという話が多かったが、後半は全ておもしろかったので星3。
    「トガハラミ」は最初から取り憑かれていたんだなー。
    「終の棲家」は話を聞いてしまったがために、呪いを移されてしまった。警告はお父さんにされていたのに。
    「ろろるい」は1番気味が悪い終わり方でよかった。

    人怖が多くて、意外と怖くなかった。

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    2026年05月10日
  • 黒鳥の湖

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    ネタバレ

    ザイゼンコーポレーションの社長、財前彰太。
    美しい妻に素直な娘。一等地に建つ一戸建ての家。会社。財産。社会的地位。誰もが羨むような幸せを手に入れた彰太。

    しかし彰太は怯えていた。
    この幸せは、ひとつの綻びで簡単に崩れてしまう脆いものだということに。

    不安に襲われたキッカケは 世間を騒がせているニュースだった。 行方不明になっている女子大生の家族の元に、彼女の持ち物が次々に送られてくるようになった。身につけていた物から、剥がされた爪まで…。1ヶ月後 女子大生は遺体となって発見された。そして新たに行方不明となった女性の家族の元にも、女性の持ち物が送られてくるようになったという。

    ワイドショーで「肌身フェチの殺人者」という(怖いんだかダサいんだかよくわからん笑)異名を付けられた犯人。

    -なぜなんだ。なぜ今あれが繰り返される?

    18年前、興信所の調査員をしていた彰太はある事件の調査の依頼をされる。それは誘拐された娘の持ち物が家に送られてくるというもので…。

    18年前の”犯人”が 再び動き出した-?
    だとしたらこれは因果報応か…。

    目に入れても痛くないほど可愛がっている娘の美華の様子が 突然おかしくなった。露出のたかい服を着、親を罵り 夜遊びをする毎日…。とうとう家に帰らなくなる。

    心配する彰太と妻。

    ある日 二人の元に、美華の物と思われるバックチャームか送り付けられる…。

    ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

    み、美華ーーーーーー!!!!
    美華ちゃんがいなくなってからは緊張感MAX。美華ちゃんの母親になった気持ちで読むともう苦しくて頭 おかしくなりそうでした。

    が、正直、美華が姿を消すまでが ちょっと長く感じてしまいました。

    18年前の事件と 現在進行形で起きている「肌身フェチの殺人者」事件。18年前に彰太が起こした行動によって”真犯人”が野放しにされてるのでは?という謎。 彰太の過去がいつか暴かれて 全てを無くしてしまうんじゃないかという緊張感!

    のハズが、彰太があまりにも情けないというか 頼りないというか…。彰太に寄り添って読むことが出来なくて。

    ただ そうしてダラダラと読んでいる中でも
    「コイツあやしくね?」
    「ん?コイツも臭うぞ」
    って人がたくさん出てきて

    クライマックスで あやしい認定してたヤツらが 本当に真っ黒な人間だとわかった時は「先が読める展開〜」なんて気持ちは1ミリも湧いてこなくて、むしろ「HO.RA.NE!」という満足感と、ここまで読んできて良かったーという達成感とでなんか気持ちよかった笑 ありがとう宇佐美先生。

    というか、みんな思てたよりどす黒すぎて慄く笑


    清く正しく真っさらに生きてきた人なんて この世にほんのひと握りかもしれない。でも自分が起こした行動に対してどう向き合っていくか、それが幸せへの分かれ道なのかなぁ〜 なんて思うのでした。

    実は〜もう1冊 宇佐美さん読み終えてるんだよー(誰に対しての呼びかけ?) それが自分的にめっちゃ面白かったのだ
    ( *¯ ꒳¯*)ムフフ

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    2026年05月09日
  • るんびにの子供

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    2006年第一回『幽』怪談文学賞 大賞受賞
    「るんびにの子供」を含む 短編7編。
    なんとデビュー作。

    詳しいレビューは ゆーき本さんの本棚でどうぞよろしく。

    解説が岩井志麻子さん。
    この解説の始まりがすごい。
    “黙り者の屁は臭い” 諺、ということですが、存じませんでした。
    意味は ストレートですね。
    宇佐美作品は、そういう小説だということ。

    宇佐美さんの他の作品もそうなんですけど
    特に今回は短編集ですし、
    しゅっと締まっていて ずんって堕として、しんとしているんですよ。
    もう ほんとに諺のような短編集です。

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    2026年05月01日
  • 愚者の毒

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    現在と過去が交互に語られていく。
    人間とは罪深いものだなあ。
    達先生が温かくて、達也にとって大きな存在だったんだろうな。読後切なくなった。

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    2026年04月18日
  • 逆転のバラッド

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    04月-02。3.5点。
    愛媛の田舎町で銀行員が、川へ落ちて死亡。警察は事故死と判断するが、東京から異動になった新聞記者が怪しみ、調査すると。。。

    面白かった。凝りすぎず、面白いプロットだった。

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    2026年04月07日