宇佐美まことのレビュー一覧

  • るんびにの子供

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    ネタバレ

    短編集7編。
    第1回『幽』怪談文学賞短部門大賞受賞作の『るんびにの子供』を読んでみたが、
    ホラーというより人間の怖さを表現している作品であり、
    自分が思っていたものとは違っていた。
    もちろん、それはそれで怖いのだけど。

    う~ん。でもあまりピンとこない。

    最終話の「狼魄」は結構良かった。

    岩井志麻子の解説が強烈。

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    2021年09月21日
  • 恋狂ひ

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    ネタバレ

    体の芯を蕩かすような官能から逃れられない女の悩ましい血と人を恋う狂おしさに彩られ、独身キャリア四十路の鞠子の道ならぬ男女関係と千々に乱れる想いを綴る女遍路の手記が交互に語られていく。
    途中までは鞠子を理解できなくてページが進まなかったが、それぞれが心に抱える修羅が露わになる怒涛の終盤は愛憎の“いきぢごく”に絡め取られて出口の見えない緊張感の連続。女の立場で読めば恋愛小説、親の立場で読むと限りなくサスペンス。
    鞠子と歳が近いせいか自分の過去にふと引き戻されたり眠る感情を揺すぶられたり、作者に見事かき乱された。

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    2022年08月20日
  • 角の生えた帽子

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    短編集とは知らず読んでいましたが,どの作品もスラスラ読めたので楽しめると思います。
    自分的には,後編の5作が良かったです。
    最後の『湿原の女神』が好きかなぁ。

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    2021年06月19日
  • 黒鳥の湖

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    2021年7月からWOWOWで放送予定の藤木直人主演の連ドラの原作。WOWOWでドラマ化されるものって、こういう陰鬱な事件の話が多いような気がするのは私だけかしら。好きじゃないんだけどなあ。でも、まあこの作品はそれなりには面白かった。ただ、結構これってこう云う事じゃないって思ったのが、ほぼ当たってて、もちろん全てじゃないけど、ああ、やっぱしで終わった。作者の作品って初めてだけど、文章としては悪くない。愛媛出身で57年生まれの女性って毒舌先生と同じなのね。まあ、松山と宇和島なのではあるけど

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    2021年06月03日
  • 聖者が街にやってきた

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    繁華街で花屋を営む桜子。娘の菫子は市民ミュージカルに出演することになった。
    その街で連続して起こる殺人。菫子に彼氏ができたり、半グレ集団に襲われそうになったりといろいろなことが起こる。登場人物が結構出てくるが、ラストはうまくまとまっていた。ゲイのレイカはいいやつだと思った。

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    2021年05月11日
  • 角の生えた帽子

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    これまでに読んだ宇佐美さんの著作の中ではやっぱり『愚者の毒』がいちばん読み応えがあったように思うのですが、短編もお得意の様子。怖さとしてはホラー苦手の私でも全然平気な程度。映像化すればそれなりに怖いでしょうけれど、想像力を働かせて読まなければ夢に見ることもありません(笑)。

    嫌ミス的なオチもあれば、少し切ないオチも。怨念がその地に棲み着いたかのような話がいくつかあって、ヤン・シュヴァンクマイエルの『オテサーネク』を思い出したりもしました。ちょっと物足りない気もしつつ、サクサク読めてまぁいっか、てな感想です。

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    2021年05月07日
  • 夜の声を聴く

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    話が長い分、登場人物に感情移入ができて、みんなハッピーエンドでよかったなって、ハル高の関係者にでもなった気分。でも、全体を通してちょっと回りくどいのと、優秀な人たちがすごく先を読むことができすぎることに違和感を感じる。

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    2021年04月04日
  • 夜の声を聴く

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    IQが一般のレベルより高く、優秀な頭脳を持っている隆太。それ故学校の先生や生徒に馴染むことが出来ずに不登校になる。ある日公園で本を読んでいると、突然若く美しい女性が彼の目の前に立ち、いきなり手首を切ってみせた。そんな彼女に興味を持った隆太は、彼女が通う定時制の高校に自分も通ってみることにする。
    自分の居場所が見つけられない世の中に嫌気がさし、死んでしまいたいと思っている隆太と、手首を切るという自傷行為を繰り返すことで、生を実感することができるという百合子。生きるということに相反する形で向かい合う二人は、やがて恋愛とはかけ離れた場所でお互いによい影響を与え合うようになっていく。
    その定時制高校に

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    2021年03月04日
  • 夜の声を聴く

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    02月-12。3.5点。
    引きこもり高校生が、定時制高校に通い出す。
    親友も出来、身近な事件を解決していくが、過去の事件の関係者が出てきて。。

    展開に無理なく、面白い。ラストも良かった。

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    2021年02月14日
  • 聖者が街にやってきた

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    ネタバレ

    発展途上の街の様相や花屋の母娘をめぐる人間模様にストリートギャングや危険ドラッグといった不穏要素まで顔をチラつかせてまさに“混沌”の一言。
    その混沌の中、深く確かに響くレイカさんの言葉。
    一見バラバラのようだった登場人物と過去のピースが全て回収されピタリと嵌った解決はいつもながらお見事。
    晃のような人間は変われるんだろうか。
    花を買い続ける一樹も昔の夢を見続ける与謝野氏も、母親の愛情に飢えた子どもと大人どちらもせつなかったな。音楽家としては至高の生き方の与謝野直美、でもその犠牲を出してしまう一面にモヤモヤ。

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    2021年01月31日
  • るんびにの子供

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    7つのホラー短編集。
    どれも結構好きだった。
    『とびだす絵本』はちょっとファンタジーっぽく
    あれはハッピーエンドだよな。
    『狼魄』は呪いの話なのだが、これが1番好み。
    大人しそうなあの人がねぇ…。

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    2020年11月29日
  • 夜の声を聴く

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    ネタバレ

    いろんな要素がぽつぽつ出てきて、
    それが一つずつ繋がって、
    最後に落ち着きました。

    様々な生死感があって、
    同じものを共有することの難しさを感じました。
    ただ、誰もが死を想像することで、
    生きることができるんだなと思いました。

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    2020年11月01日
  • 死はすぐそこの影の中

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    ネタバレ

    お勧め度:☆5個(満点10個)タイトルに惹かれて買ったけれど、ちょっと予想外の展開に少し暗くなる。人間の精神面、影の部分を、主人公を通して描いてあり、4章ある章を読み進むにつれて、深い闇に陥るような感覚に襲われる。内容は、ピアノ調律師の主人公が愛媛の山奥のダムに沈んだ村で起きた村長である叔父の死をきっかけに、彼女の深層心理が延々と描かれ、次から次へと真相が明らかになるというお話。ネタバレになるので言えませんが、最後には苦難をを乗り越えてハッピーエンドになったので、それは良しとしましょう。暗さを除いて。

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    2020年09月10日
  • るんびにの子供

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    ネタバレ

    巻末の岩井さんの解説に出てくる諺「黙り者の屁は臭い」そのままに、この短編集はどれも強烈に静かな狂気がプンプン臭う。
    震え上がるようなホラーのパンチは弱いが、奇妙で不思議、ゾクッとくるその余韻は一級品。
    それまで頭で思い描いていた映像が終盤ガラッとひっくり返る印象的な『キリコ』。
    満州からの決死の逃避行の話と現代が交わる『狼魄』は、実際に当時の女性が直面したであろう恐怖に身がすくむ。現代の優佳は狼魄を彼女に使うようだけど、優佳の旦那にもできることなら『キリコ』の茶碗の水を…って思った自分もなかなかに臭い女だ。

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    2020年09月04日
  • 骨を弔う

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    恐るべし小学五年生.仲の良い5人で30年前骨格標本を埋めたはずが人骨を埋めたのでは?という疑問に囚われた豊は,その時の友人を訪ねて問いかける.1枚の新聞記事が発端となり,記憶を重ねるごとに一つの事件が浮かび上がる.明らかになってくる真実と,過去と向き合うことで現在の行き詰まった生活をそれぞれのメンバーが改め新しい1歩を踏み出していく.もちろん悪いところも暴かれるがそれ以上に明るい空が見えてくるような,人間の良き心を信じれる物語だった.

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    2020年08月28日
  • 骨を弔う

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    子供の頃に起きた事件を、大人になった男女4人が回想していき、
    真実を導き出していく。

    この方が描くドンヨリとした雰囲気、好きだなぁ。

    最後の最後にメタ的驚きがありプチビックリ。
    割とありきたりな仕掛けで、賛否両論ありそうだが
    私はアリ。

    作者はずっと男性だと思っていたけれど女性なのかも!?

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    2020年08月26日
  • 骨を弔う

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    ネタバレ

    小学生の頃、いけ好かない教師を困らせてやるつもりで、学校から盗み出した骨格標本を山中に埋めた子どもたち。30年後の新聞記事を見て、あれは骨格標本などではなく、本物の骨だったのではと当時のことを振り返る。

    強く興味を惹かれた出だしだったのに、話中に著者の名前が出てきてシラける。面白いと評判の作家という扱いで、愛嬌とみなすべきなのでしょうが、どうにもそうは思えず。名前が出てくるたびにちょっぴりゲンナリしていたのですけれど。

    そうか、これはこの名前でなければ駄目だったのか。そもそもがこの名前を使って何か書こうという遊び心から始まったのかしらんと思います。驚いたのは驚いた。面白かったことは面白かっ

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    2020年07月28日
  • 黒鳥の湖

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    うーん、どうしても設定ありきの
    ストーリーに感じてしまう。

    愚者の毒レベルを期待するのが
    無理なのか。

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    2020年03月03日
  • 黒鳥の湖

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    1月-11。3.0点。
    不動産業社長の主人公、高校生の娘が反抗を始め不良に。
    同時期に、若い女性の連続誘拐も発生。
    娘は無事なのか。

    そこそこ複雑なストーリー。過去、現在の事件が絡み合う。
    しっかりとまとめた感じ。結構面白い。

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    2020年01月20日
  • 黒鳥の湖

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    宇佐美作品を読むのはこれで7作目。「愚者の毒」に心を鷲掴みにされて以来、気になる作家さん。だけど、今回も愚者の毒超えはならず・・・

    主人公・財前彰太が18年前に画策した企みに苦しみ、今起こっている出来事の原因が全て、自分の過去の行状にあるのだはと考えることに違和感を覚えた。怪しい家政婦の存在も、その正体は早々とわかったし、連続拉致殺人事件の犯人も容易に想像がつく。良さそうに見える人が実はみんな悪事を働いているという所がいかにもで、悪のオンパレードに最後は辟易。広げた風呂敷はうまくまとめられたものの、あまりにも複雑に絡まりすぎて読んでいて疲れるし、途中で長々と語られる仏教的な思考過程も異質感が

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    2020年01月13日