宇佐美まことのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ小学生の頃、いけ好かない教師を困らせてやるつもりで、学校から盗み出した骨格標本を山中に埋めた子どもたち。30年後の新聞記事を見て、あれは骨格標本などではなく、本物の骨だったのではと当時のことを振り返る。
強く興味を惹かれた出だしだったのに、話中に著者の名前が出てきてシラける。面白いと評判の作家という扱いで、愛嬌とみなすべきなのでしょうが、どうにもそうは思えず。名前が出てくるたびにちょっぴりゲンナリしていたのですけれど。
そうか、これはこの名前でなければ駄目だったのか。そもそもがこの名前を使って何か書こうという遊び心から始まったのかしらんと思います。驚いたのは驚いた。面白かったことは面白かっ -
Posted by ブクログ
宇佐美作品を読むのはこれで7作目。「愚者の毒」に心を鷲掴みにされて以来、気になる作家さん。だけど、今回も愚者の毒超えはならず・・・
主人公・財前彰太が18年前に画策した企みに苦しみ、今起こっている出来事の原因が全て、自分の過去の行状にあるのだはと考えることに違和感を覚えた。怪しい家政婦の存在も、その正体は早々とわかったし、連続拉致殺人事件の犯人も容易に想像がつく。良さそうに見える人が実はみんな悪事を働いているという所がいかにもで、悪のオンパレードに最後は辟易。広げた風呂敷はうまくまとめられたものの、あまりにも複雑に絡まりすぎて読んでいて疲れるし、途中で長々と語られる仏教的な思考過程も異質感が -
Posted by ブクログ
ネタバレ怖がりの癖して、なんでこんな本を次々に買ってしまうのか。帯には「注意!夜一人で読まないでください」とあるし、こんな表紙の本が家の中にあるというだけでも怖いのに。カバーをしっかりかけて、しかも酔っぱらっていたら怖さも感じないかもしれんと思い、お酒を飲みながら読みはじめました(笑)。結果、しらふでも大丈夫です。終盤は怖いどころか、いい話で泣きそうにすらなりました。
愛媛と高知の県境近くの山間の村。まもなく廃校になる中学校に赴任した圭介。廃校にあたり、みんなの思い出になるものをつくろうと、各学年テーマを決めて取り組むことに。圭介が受け持つ生徒たちは、歌い継がれてきた校歌の由来について調査を開始する