あらすじ
草が生い茂り危ないからと近づくのを禁止された池で、四人の園児たちは水から上がってくる自分たちと同じ年齢の少女を茫然と見つめていた。その後、その女の子を園でも見かけるようになり……(「るんびにの子供」)。女のヒモ生活を追い出され、悪事の果てに辿り着いた古家の老夫婦に孫だと思わせ同居する男ーー(「柘榴の家」)。妹の性格が気に入らない姉が犬の散歩で見かけた右手のみの手袋が、だんだん家に近づいてきたらーー(「手袋」)。第1回『幽』怪談文学賞短部門で大賞を受賞した「るんびにの子供」ほか『幽』に掲載された「獺祭」、書下ろし作「狼魄」を含めた怪談作品を7篇を収録。待望の文庫化。
解説は『幽』怪談文学賞で選考委員を担当された岩井志麻子氏。
感情タグBEST3
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るんびにの子供
宇佐美まことさんのデビュー作ということで期待して読んでみたけど期待を裏切らない。
人間の闇と怪異がうまいこと混ざって醸し出る仄暗い雰囲気
決して煽らず大袈裟でもなく、静かに淡々と暗いものが周りを包んでいくような感覚でした。大満足の読後感。
「とびだす絵本」は小さい頃自分が夢見ていたものがそのまま物語になっているようでびっくり。この本の中ではこれだけ異質でホラーよりもファンタジー寄りな気もしましたが私は好きでした。
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私の大好きなホラー短編集。
柘榴の家の読後感が好きでしたけど、何より面白いのは岩井志麻子の解説です。屁だけであんなに表現できるなんて…
これ気になったら買って最初から読むしかありません。ぜひ。
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お化けは怖いものではなくて、向こう側へ行ってしまう人間のはなし。好きやなあ。怖い霊などという、そういう怖さは無いんよな。日本の怪談、文章の怪談は、爽やかで、良い。
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怖いですよねぇ、この帯。「お母さんにも見えるんですね、あの子が」って。読みはじめて、表紙の女の子が何者かわかったときにも、ひ〜っ。
ホラーは苦手なはずが最近は好んで手を出しているから、もはや怖がりですなどと言うと「どの口が言う」と言われそう(笑)。
短いものは5頁、あとは30〜40頁程度の怪談は、どれもすぐに読めてわかりやすくて居心地が悪い。怪異そのものよりも、その現象を呼び込んだ人の心の裡に身震いします。
それより怖いのは、そんな主人公たちの心を「ちょっぴりわかるなぁ」と思ってしまう自分。自身が怪異を操れると知ったとき、その力を使いたくなるほどムカつく相手って、きっと人生で何人かは出会う。思うだけで実際には使ったりしないと思うけど、思いたいけど。ぞわぞわします。
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2006年第一回『幽』怪談文学賞 大賞受賞
「るんびにの子供」を含む 短編7編。
なんとデビュー作。
詳しいレビューは ゆーき本さんの本棚でどうぞよろしく。
解説が岩井志麻子さん。
この解説の始まりがすごい。
“黙り者の屁は臭い” 諺、ということですが、存じませんでした。
意味は ストレートですね。
宇佐美作品は、そういう小説だということ。
宇佐美さんの他の作品もそうなんですけど
特に今回は短編集ですし、
しゅっと締まっていて ずんって堕として、しんとしているんですよ。
もう ほんとに諺のような短編集です。
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宇佐美まことさんのデビュー作で、7つの短編集。
怪談文学賞大賞を受賞した作品なのだそう。
この賞の選考委員の岩井志麻子さんが解説を書かれていて、その中の一言に唸ってしまった。
「黙り者の屁は臭い」
初めて聞いたことわざだったけど、これがとにかく的を射ている。
それぞれの物語の主人公は、どこにでもいそうな普通の人。物静かでホラーとは縁のなさそうな人が、実は…という方が確かに恐怖心が増すなと。
背筋がヒューっと寒くなって、思わず後ろを振り返ってしまうような怖さがあった。
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7作品収録の短編集
タイトルの「るんびにの子供」は「幽」怪談文学賞短編部門の大賞だそうです
いずれの作品もそれ系な感じでした
まぁホラー文庫でもありますし
個人的には「とびだす絵本」が気に入りました
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宇佐美まことさんのデビュー作。
受賞作を含む短編7篇が収録された作品でした。
夏だし暑いしたまにはホラーでも…
と思って手に取った作品。
いやぁ、まず文庫の装丁…怖すぎます。
ブックカバー必須ですね笑
るんびにの子供
柘榴の家
手袋
キリコ
とびだす絵本
獺祭
狼魄
解説は岩井志麻子さん
さてさてホラー作品って初めてでしたが、意外にサクサク読めました。そして読み進めるにつれ、次第に高まるゾワゾワ感。なかなか楽しめました。
映画や漫画と違って、特にこの様なホラー作品では読者がこの世界観をどの位想像して、脳内で展開し彩り良く描けるかが肝ですね。
その意味で、どの作品も注意力散漫になることなく没頭させるストーリーでした。
短編だけに凝った伏線回収等はありませんが、その分直球勝負で面白かったです。割と女性目線が強いので、女性の方が没入しちゃうかもしれません。
私は特に『柘榴の家』と『とびだす絵本』が印象に残りました。
ホラーというか地上波の『世にも奇妙な物○』みたいな不思議な物語でした。
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るんびにの子供 / #宇佐美まこと
07年にデビューした作家さん!
初めて読みました。中国の呪具、ラン・ポォーの話が好み。人を呪い殺すという狼の脚を巡り戦時中のストーリーと現代での使い方が描かれる。文章や言葉の選び方もとても上品で大変好ましい作家さんでした!他の作品もぜひ読みたい。
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宇佐美真まことのホラーってことで、個人的・夏のホラー特集の一環として。7編を収める短編集。やっぱりでも、根っからのホラー好きではないのかな。それなりに楽しめはしたけど…みたいな。
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初めましての作家さん。
るんびにの子供・柘榴の家・手袋・キリコ・飛び出す絵本・
獺祭(だっさい)・狼魄(ラン・ポー)
デビュー作 7つのホラー短編集
これがデビュー作だなんて、恐ろしい
既に完成されていると言っても過言ではない
何かを予想させながら、軽くかわして
我慢して我慢して復讐を遂げるという感じで
別の意味でもゾっとする。
やはりホラーって、色んな怖さがあった方が
面白いし、うわぁ・・・って思わせてくれるのも
それらを淡々と語ってくれるのも、ホラーの醍醐味だと
思ってしまう今日この頃です(^◇^;)
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四人の園児たちが池で見たのは自ら上がってくる少女。
少女は幼稚園「るんびに」まで付いてきた。
仁美は、その少女を時折見かけた。
女の家に居候を決め込んでいた男は、その家を追い出されることになってしまった。
泊まる場所も無い。途方に暮れた男は一軒の古家に入り込む。
その家に住む老婆は男を孫だと思い込み、男を招じ入れる。
その古家には柘榴の木があった。
他5編。
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短編集7編。
第1回『幽』怪談文学賞短部門大賞受賞作の『るんびにの子供』を読んでみたが、
ホラーというより人間の怖さを表現している作品であり、
自分が思っていたものとは違っていた。
もちろん、それはそれで怖いのだけど。
う~ん。でもあまりピンとこない。
最終話の「狼魄」は結構良かった。
岩井志麻子の解説が強烈。
Posted by ブクログ
7つのホラー短編集。
どれも結構好きだった。
『とびだす絵本』はちょっとファンタジーっぽく
あれはハッピーエンドだよな。
『狼魄』は呪いの話なのだが、これが1番好み。
大人しそうなあの人がねぇ…。