あらすじ
草が生い茂り危ないからと近づくのを禁止された池で、四人の園児たちは水から上がってくる自分たちと同じ年齢の少女を茫然と見つめていた。その後、その女の子を園でも見かけるようになり……(「るんびにの子供」)。女のヒモ生活を追い出され、悪事の果てに辿り着いた古家の老夫婦に孫だと思わせ同居する男ーー(「柘榴の家」)。妹の性格が気に入らない姉が犬の散歩で見かけた右手のみの手袋が、だんだん家に近づいてきたらーー(「手袋」)。第1回『幽』怪談文学賞短部門で大賞を受賞した「るんびにの子供」ほか『幽』に掲載された「獺祭」、書下ろし作「狼魄」を含めた怪談作品を7篇を収録。待望の文庫化。
解説は『幽』怪談文学賞で選考委員を担当された岩井志麻子氏。
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Posted by ブクログ
お化けは怖いものではなくて、向こう側へ行ってしまう人間のはなし。好きやなあ。怖い霊などという、そういう怖さは無いんよな。日本の怪談、文章の怪談は、爽やかで、良い。
Posted by ブクログ
短編集7編。
第1回『幽』怪談文学賞短部門大賞受賞作の『るんびにの子供』を読んでみたが、
ホラーというより人間の怖さを表現している作品であり、
自分が思っていたものとは違っていた。
もちろん、それはそれで怖いのだけど。
う~ん。でもあまりピンとこない。
最終話の「狼魄」は結構良かった。
岩井志麻子の解説が強烈。