【感想・ネタバレ】愚者の毒 のレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2020年02月15日

これは傑作だ。20年区切りの時間軸と、筑豊・東京・伊豆という場所軸を、行きつ戻りつしながらミステリー部分と人物描写部分、更に時代背景も浮き彫りにし、時には細やかな時には大胆な筆致で、全体通して非常に丁寧な人間ドラマを構築している。こういう本があるから読書はやめられないとつくづく実感できる。

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Posted by ブクログ 2019年01月22日

初宇佐美さん。よかった!時代、場所、家庭環境の軸を複層に、飽きさせることなく一気読みさせる描き方に痺れた。どの家庭の底流にもあるそれぞれの圧倒的な哀しさと諦め。「家族」という響きが甘美な匂いを放つものというのが幻想にさえ思える貧困や絶望のなかの子どもたち。必死で逃げて、何か温かくて、確かなものを手に...続きを読む

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Posted by ブクログ 2018年08月28日

ちょっしたことで知り合い、友情を深めていく二人の女性。
早い段階でネタバレと思われる描写があるが、なぜそうならなければならないのか、どう繋がっていくの気になって一気読み必至。
後半は、貧困、劣悪、過酷な環境の少年少女時代の話に戻る。
これが大変つらい。読んでいて胸が締め付けられる。
少年少女はただ一...続きを読む

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Posted by ブクログ 2018年06月23日

すごい読み応え!
ストーリーも重厚なうえ
ミステリーとしても完璧。
まさかの展開に何度も驚かされた。

なんにも悪くない
むしろ誠実に生きている主人公達が
犯罪を犯しつつ生き延びていく様は
もどかしくも切なかった。

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Posted by ブクログ 2018年05月17日

壮絶な過去を持った葉子と希美が職安でひょんな事から知り合う。同じ匂いがする二人はお互いの存在で荒んだ心に必要な存在となって行く。希美の紹介で難波家の家政婦として葉子は亡くなった妹の子達也と住み込みで働くようになる。1965年の過去から1985年の葉子と希美の出会い…そして、現在…物語が明らかになるに...続きを読む

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年02月04日

たぶん、電車内の広告で見かけて。

振り返ってみれば、
ヘンデルが落とした白い石が夜の森に光っているように
手がかりは点々と残されていたが、
話の面白さにやみくもに突き進んでいって、
作者の思い通りに道に迷ってしまっていた。
もちろん、甘いお菓子の家ではないゴールにはたどりついたが。

行ったことの...続きを読む

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Posted by ブクログ 2017年10月24日

これをミステリと言って良いのかどうか...(^ ^;

「探偵役」が謎を解いていく、と言うよりは
読者にとって秘密にされていた事柄が
徐々に解きほぐされていく、という謎解き(^ ^;

一言で言うと「運命のイタズラ」って奴ですか(^ ^;
え、まさか、そう来るの、の連続(^ ^;
でも、なるほどそう...続きを読む

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年09月04日

評価は5.

内容(BOOKデーターベース)
一九八五年、上野の職安で出会った葉子と希美。互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。しかし、希美の紹介で葉子が家政婦として働き出した旧家の主の不審死をきっかけに、過去の因縁が二人に襲いかかる。全ての始まりは一九六五年、筑豊の廃坑集落で仕組まれた...続きを読む

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Posted by ブクログ 2020年01月29日

1985年、上野の職安で出会った葉子と希美。互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。
しかし、希美の紹介で葉子が家政婦として働き出した旧家の主の不審死をきっかけに、過去の因縁が二人に襲いかかる。

全ての始まりは1965年、筑豊の廃坑集落で仕組まれた、陰惨な殺しだった…。
絶望が招いた罪と...続きを読む

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Posted by ブクログ 2019年12月15日

1985年、上野の職安で出会った葉子と希美は、互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。しかし、希美の紹介で葉子が家政婦として働き出した旧家の主の不審死をきっかけに、過去の因縁が2人に襲いかかる。

2017年日本推理作家協会賞受賞作。時代背景を織り込んだ重厚な構成の佳作だった。「あの人物が...続きを読む

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Posted by ブクログ 2019年12月05日

めちゃくちゃ重いです。全体的にネタバレにつながるので言いづらいのですが、これまた貧困が絡んできます。人生お金が全てではありませんが、必要最低限のお金が無いというのは、心を削るし人生そのものを破壊します。
高度経済成長期の日本の好景気から見放され生きていくのが精いっぱいの人々。障害を持つ子供を抱えて就...続きを読む

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Posted by ブクログ 2018年03月08日

ふとしたきっかけから出会った二人の女性。
外観も内面も全く違う二人だが、いつしか親友同士へと。
望美から紹介され、ある一家の家政婦として住み込みで働きはじめる葉子。

『入らずの森』から読み始め、これで3冊目となる宇佐美作品。
本書が一番好みだな。
炭鉱町での貧困生活、そこからの犯罪、と重々しい雰囲...続きを読む

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Posted by ブクログ 2018年02月06日

読むのに体力が要ると聞いていましたが、重量級。

職安の初歩的ミスで知り合った2人の女性。これまで人づきあいを避けてきた彼女たちが無二の親友に。

不穏な空気を漂わせながらも第1章はまだ平和。第2章以降はキツイ、本当にキツイ。登場人物の名前のせいなのか、なぜか読んでいるあいだじゅう、山崎ハコの『織江...続きを読む

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年01月13日

戦後日本の貧困を背景としたクライムミステリー。

ミステリーとしては真相が読めてしまったので、社会問題小説として感動しました。
タイトルの意味は作品中で説明があるのですが、「ある人には毒となる行動や存在がある人には薬(救い)となる」と解釈しました。
作品構成としては、2015年現代と1985年が交互...続きを読む

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Posted by ブクログ 2017年10月24日

最初の思わせぶりさにはちょっとゲンナリする部分もありましたが、3部構成で徐々に明らかになっていく様は見事でした。

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Posted by ブクログ 2017年06月24日

2015年の現在と、30年前と50年前の過去がカットバックしていくのですが、第一章と第二章で謎をばら撒き第三章で綺麗に解消する技巧が素晴らしいですし、不穏な空気が漂っているのになかなか物語の全容が見えない展開が読む意欲を掻き立てます。日本推理作家協会賞受賞も頷けるノアール小説の力作だと思います。

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Posted by ブクログ 2017年04月13日

ふとしたきっかけで出会い、親友となった二人の女性。彼女たちの過酷な人生に訪れた、穏やかで幸せな日々。だけれどそれは永遠には続くことなく、やがて事件が起こることは示唆されているので。なんともいえずつらい読み心地です。
さらに、筑豊の廃坑集落で営まれるどん底の暮らし。これがまたとにかく重くてつらくて苦し...続きを読む

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年02月07日

過去と現在を行き来する密度の濃い重い中身。人物の正体や成り行きはうっすら予想できたものの、着地点が分からない面白さに嵌まってゆく。
ノンとユウの場合、悲惨な生活から抜け出すために過ちを犯すが、それすらも生きる手段の一つだったように思えて何が正解だったのか読み終わっても答えが出なかった。大人が大人の責...続きを読む

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Posted by ブクログ 2016年12月10日

著者は初めて読むが、もとはホラー作家という。
概ねオーソドックスなサスペンスミステリだと思うが、プロットの細部や物語を補強する背景設定が破綻なく緻密で、完成度がとても高くなっている。
現在と過去とを相互に語っていくスタイルからは、大まかな結末が分かっていても、どんな展開になるのか、作者の企み通りにち...続きを読む

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年02月12日

先生以外すべての主要な登場人物が直接的間接的に殺人に関わっている。読者の予想をどんどん覆す後半は、面白かったが、重いイベントをこれでもかと盛り込みすぎの感想を持った。自分には合わないと思った。同じ泥臭さを出す場合にも、読後感がもう少し軽いのが自分には合うと思った。

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