宇佐美まことのレビュー一覧

  • 死はすぐそこの影の中

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    ネタバレ

    「愚者の毒」と同じ作者だったので。

    だいぶ、作者のやり口に慣れてきたので、
    今度こそだまされないぞ、と読み進めた。

    幻のように消えた子供がいても、それは幽霊ではない。
    呪いと言われても、信じてはいけない。
    あっさり書かれている出来事には裏がある。

    かなり真実に近づけたが、やっぱりだまされた。
    ラスボスには気が付いたけど。

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    2018年07月14日
  • 入らずの森

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    ジャングル奥地を開拓することで、人類と未知の生物が遭遇し世界に疫病が大流行、致死率が極めて高いウイルス性の病原菌のはなしならば定番である。本書は少し趣向が違い、四国山中の村落で起こる奇怪な出来事の謎がじつは・・・謎解明の面白さは、最後まで読むものを飽きさせない。

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    2018年03月18日
  • 入らずの森

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    文句なしに面白かった!
    平家落人の伝説が残る四国の集落。
    過去にそこで起きた残忍な事件。現代とどう繋がるのか。

    オカルト、伝奇要素が満載で、特に校歌に残された謎を探すシーンは本当に堪らなくウハウハしながら読み進めました。
    まとめ方がとても上手く、最後に色々な事が繋がっていき思わずため息が漏れました。
    久々に面白い伝奇小説が読めました。満足満足!

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    2017年10月19日
  • 入らずの森

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    ネタバレ

    いや~よくできてる作品だ。
    訳あって四国の山あいの中学校で教師をしている金沢圭介、会社勤めが嫌になり脱サラして夫婦で農家を営む松岡隆夫、認知症と心臓を患い埼玉の病院で最期の時を迎えようとしている菅田ルリ子。それぞれの話が並行して語られる。
    圭介の中学校の校歌にまつわる過去が明らかになり、何の繋がりもなかった三つのエピソードが一つに繋がったとき、思わず鳥肌が立った。
    平家の落人伝説、粘菌、南方熊楠、意図的に消された校歌の3番の歌詞、天井裏からしか見えない部屋にいる少女・・・
    ぬり、にゅるり、とぷん、ぴゅちょ、ぎゅるあらゆる気持ち悪い擬音語を駆使して表現される「それ」の不気味さ。
    自分が「それ」に

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    2017年09月30日
  • 愚者の毒

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    ネタバレ

    過去と現在を行き来する密度の濃い重い物語。人物の正体や成り行きはうっすら予想できたものの、着地点がわからないおもしろさにハマってゆく。
    ノンとユウの場合、悲惨な生活から抜け出すために過ちを犯すが、それすらも生きる手段の一つだったように思えて何が正解だったのか読み終わっても答えが出なかった。大人が大人の責任を果たしていない以上子どもに正論を求めるのは無理だろう。二人を責める気になれず、どこまでも罪を引きずっていく生き方がひたすらやるせない。
    『愚者の毒』という題名に込められた意味が読後深く深く胸に沈む。

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    2022年08月20日
  • 入らずの森

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    たまたま見かけたホラー作品。ちょっとフリが長かったけど展開は良かった。映画化しやすそう。アイドル主演で。

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    2017年01月09日
  • 入らずの森

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    途中気持ち悪すぎて逆に読むのがやめられなかった!四国山中の限界集落が舞台、平家の落人伝説やら天井裏から見える有るはずのない空間。え、金髪不良ギャルまでも登場?と興味をそそられる題材てんこもりに、まさかの粘菌モンスター!そして南方熊楠先生までもが解決の糸口に関わっていたりと素敵満載でした。初・宇佐美さんなので、他の本も読んでみたいと思います!

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    2016年02月16日
  • 入らずの森

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    複数の独立したストーリーが上手く交錯し、まとめあげられている。
    読み進めるうちにスムーズに先が見えてきてスピード感をもって読める。

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    2012年10月06日
  • 月白

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    妻を亡くし、一人息子の夏樹を育てるフリーライターの海老原。彼が次に取材し、エッセイにするのは昭和に起きた大事件。5人もの殺人を犯した女性、北川フサ。この事件は犯人が女性と言うこともあり、世間で話題になったが、どの記事もフサは恐ろしい快楽殺人者として報道されていた。しかし、海老原はフサの事件を追うごとにそれは本当のフサの姿だったのか疑問をもつようになる。調べていくうちに、フサと行動を共にした少年がいたことを突き止める。大垣という少年は、一代で会社を起こし、今は有名な塗料会社の会長だった。海老原はフサの話を聞くために大垣に接触を試みるが…
    月白という色、白に少し青みがかかった色。表紙も綺麗で、少し

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    2026年08月02日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    22話のさまざまなジャンルが詰まった湯けむり編。
    森見登美彦が収録されていたので読んでみた。
    5分後にお風呂に入りたくなる!はどうかなと思うけど、隙間時間に、お休み前に読むには最適。

    JISAI
    プラシーボ!
    火星風呂
    Q乃湯

    よかったかな

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    2026年07月31日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    ショートショートの形式お風呂が湧くまでの時間にサクッと読める長さ。色々な視点からお風呂エピソードが書かれていて楽しめた。はやみね先生、有栖川先生のお話が好き

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    2026年07月26日
  • 5分後にお風呂に入りたくなる! 湯けむり文学

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    ネタバレ

    好きな作家さんが含まれていたので。

    どういうオーダーで5,6頁の風呂関係の作品を
    22人もの作家に依頼したのだろうか。

    最初のはやみねかおるのSFちっくな風呂を焚く話が、
    結構インパクトが強くて、
    他のお話が平凡に思えてしまうのは良いのか悪いのか。

    現実かどうかわかないがエッセイっぽい作品や、
    浦島家が銭湯を経営しているおとぎ話的な作品、
    一応殺人までいろいろな作風、題材のお風呂があって面白かった。

    ただ、かなりの短さのせいか、
    甲乙つけがたいというよりかは
    虻蜂取らずという言葉が浮かんできてしまったのは、解せぬ。

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    2026年07月24日
  • 白と黒のソナタ

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    「光を追い求めた者だけが、光を見つけることができる」
    “ニーマイヤー”という最高のピアノが持ち主を変えながら最後に行き着いた場所。そこで左腕のピアニストに光をもたらす物語。

    テーマも登場人物もいいんだけど、構成が悪いのか、時代や場所のぶつ切り感がひどくて、話が素直に入ってこない。
    随子とアッカーの秘めた思いの切なさや、小夜の心の強さなど心に残る部分もあれど、物語の進め方が全体的に雑な印象。
    余計な部分が多いのか、ページ数が足りないのか、どこかチグハグな仕上がり。

    恩田陸さんあたりが書いたら、もっと素敵な作品になったかな〜勝手に想像したり。

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    2026年07月19日
  • 月白

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    タイトルの「げっぱく」は、色を指す言葉で、薄い青が混じった白だそうだ。

    戦後5人の男を殺して死刑となった北川フサのルポを書くことになったフリーライターの誠。取材の中で、道上と言う記者によるフサの事件の書籍に出会い、その姿勢に共鳴しながらフサの過去を追う。その中でフサに同行してた少年がいたことを知る。かつての少年靖男は既に90歳の高齢ではあるが、誠は彼を探し出して取材を試みる。
    靖男は誠の取材を拒否。物語は靖男の視点で語られる。戦後家も家族も失った浮浪児の壮絶な日々が綴られるが、靖男の独白であり、誠には届かない。
    フサと靖男の関係が誠に伝えられることはないが、誠は自身の視点からその繋がりを読み

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    2026年07月12日
  • 謎は花に埋もれて

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    短編小説。フラワーショップ橘の店長である志奈子が、友人の菜摘から連絡をもらうことから話が始まる。菜摘の叔母の房枝が、心筋梗塞で亡くなった。房枝の遺体は水浸しで、周りには花瓶と、まだ生き生きとした花々が散らばっていた。その中に一歩だけ、しなびたガーベラが。志奈子はそのガーベラを不審に思い、警察官である夫の昇司に相談する。短い話の中で、花が人の死に関係している。ガーベラ、馬酔木の木、バラ、蜜柑の花、松、桜。一つひとつの話の主人公は違うのに、確かに繋がっているのがよかった。とくに「関係ないものたちがつながってひとつの作品になるのは、この布がタペストリーの一部になるのを受け入れているから。そうなると一

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    2026年07月09日
  • 白と黒のソナタ

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    名匠ウィリアムが製作した渾身の名ピアノ「ニーマイヤー(Niemeyer)」を巡る80年に亘る人々の物語。

    時代の雰囲気に抗せず思い通りの人生を送れなかった人々の悲劇を背負ったニーマイヤー、生涯ニーマイヤーに寄り添った名調律師の弟子、右手が不具になったためにニーマイヤーの受取りを固辞したピアニストが記した五重奏教の楽譜、病で右手が使えなくなった現代の新進気鋭のピアニストが一堂に会する結末は早くから期待された。

    随子を娶った及川成富子爵の精神崩壊や長年行方不明だったニーマイヤーが見出される展開は、もう少し丁寧に書き込まれてもよかったように思える。

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    2026年07月03日
  • 黒鳥の湖

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    親の苦悩、子の苦悩、勤め人の苦悩など、
    立場の異なる人たちの苦悩。

    切なる悩みに寄り添う者、欺く者、信じる者、
    見守る者、口を閉ざす者、逃げる者。

    家族のつながり、満たされなさ、隠し事、
    崩壊の一途から家族の再生に向けた物語。

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    2026年06月28日
  • 13月のカレンダー

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    原爆の生々しい描写は、読んでいて辛いものだったが、その後の差別、偏見、改めて被爆者の方は被害者なのに辛い目に遭ってきたのだなと思った。 過去の戦争のことを含め、孫である主人公が祖母のことを知りたいと踏み出したことが、結果自分を鼓舞する気持ちへとなっていったのが、読んでいて気持ちよかった。

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    2026年06月18日
  • 白と黒のソナタ

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    「本の雑誌」で高く評価されていた。
    昭和初期にロンドンで作られたピアノの名器に纏わる壮大な物語。楽器の中でも調律師が必要とするのはピアノだけと言う事で、楽器、弾き手との三位一体の存在を描きたかったのかもだが、私の読解力不足の為か読みきれなかった。

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    2026年06月17日
  • 白と黒のソナタ

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    ネタバレ

    百年にわたる悲劇や絶望が次々と描かれ、なかなか重い物語だった。でも現代のピアニスト・伸多の場面から始まるので入り込みやすい。呪いのピアノなのではと思うほど不幸が続くが、その一方で人と音楽を結びつける力も感じた。終盤、伸多が再びピアノを弾く喜びに気づいた時は、ようやく光が見えた気がしてほっとした。重さの中にも希望が残る一冊。

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    2026年06月09日