宇佐美まことのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ3人の老女達の旅の物語程度の予備知識と本の題名の勝手なイメージとで読み始める。
主人公の認知症になった益恵と俳句を通して知り合ったアイと富士子の旅の様子と益恵が子供の頃に体験した話が交互に出てくる。
ほのぼのとした話なのかと思いきや、最初の章でそんな話ではないのだと気付く。
過酷な内容で読んでいて辛くなるほどだった。
まさに壮絶というのはこういうことを言うんだろうなと思った。
戦争が題材の小説とはまた一味違うかたちで考えさせられた作品。
後半で旅の目的をほぼ果たしたのではと思う辺りからの展開は少し不自然かなーとは思ったけれども、最後はうまく収まってくれてよかった。
-
Posted by ブクログ
家、部屋、土地に纏わる超怖いアンソロジー
“物件怪談小説集”
人気作家+事故物件サイトの大島てるさんの11編
土地や建物に関わるホラーが好きなのです
と思い、読みましたが、人がやっぱり怖いという作品が多かった気がします
「妹の部屋」神永学
死んだ妹の賃貸の部屋
片付けて解約するも 元に戻っている
事故物件小説ではなかったけれど
ありそで怖い
「笛を吹く家」澤村伊智
息子を預かってくれる家は、幽霊屋敷
両親の望む息子の行末
この2編が、私のBestかな
「倒福」大島てる
事故物件系かなと思っていたけれど
反発もある情報提供をしているから
こんな経験もあるのかな
いろんな摩擦があるのでし -
Posted by ブクログ
堤防の土から人骨がみつかり、事件か?となって調査したところ、それは骨格標本だった。なんだろうねぇという新聞記事が掲載されたんだけど、それをみて子どもの頃の記憶がよみがえってきたとある男性、豊。豊は小学生の頃、友だちと連れ立って学校の骨格標本を埋めに行った。その骨格標本が?いや、でも埋めたのはちがう場所だったはず・・・そこから、自分たちが埋めたのは、実は本物の人骨だったのではないか、と疑い始める。すでに40となり、ばらばらになった幼馴染をたずね、豊は真相を探すとともに、自分の人生とふりかえる・・・という話なんだろうなぁ。
面白かったと思う。
豊が訪ねた友人たちのその後が、なかなか濃ゆくて